ソードアート・オンライン~君と出会ったこの世界~   作:作家志望の一般市民

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手に入れた力

成り行きで、ミサキの見つけたクエストをすることになった俺達一行は、目標の青と白の縞パンを履いたオジサンを探していた。

 

「見つからないね」「見つかりませんね」「身からないな」「見つかるのかな」

 

口々に不満を述べて、クエストのクリアを不可能に思い始めていたその時……。

 

「「「「あ……………。」」」」

 

4人はソレを発見し、それの滑稽さに硬直していた。

ソレは路地裏の小さな公園の中央にある噴水の頂きで倒立していた…。

上手く表現すると、噴水の頂きに倒立している下半身が時折散ってくる水が付着するたびにピクピク震えていた。

ハッキリ言うと、滑稽というよりも……気持ち悪すぎて声も出ない……。

 

「「きゃぁあ…///」」

 

少し遅まきながらも、女子プレイヤーの二人は可愛い悲鳴を上げる。

 

「ヘグュ?!」

 

少女達の悲鳴を聞いて、何事かと思ったのかソレも悲鳴らしきもの(いや、ハッキリ言うと気持ち悪い変な声なのだが)を出した。

 

「つ、捕まえろ!!!」

 

「は、はい!!!」

 

そして、呆気にとられた俺達男共も遅まきながらも、行動にでる。

 

「に、逃げろぉぉ~」

 

「窃盗及び猥褻(わいせつ)な行為の罪で逮捕だぁ~!」

 

ステータスにものを言わせ、敏捷力値と筋力値をここぞとフルパワーで使い、ソレを俺とハルトの二人がかりで拘束した。

 

「さぁ!盗んだ秘伝書を返せ!」

 

「この状況での抵抗は無意味です!」

 

そして、俺達は犯人への投降と窃盗物の返却を促す。

 

「ハッ!やなこった!この俺を誰だと思ってやがる!」

 

そんな戯れ言を吐きながら、犯人は俺達をはね除け、みるみる体積を膨張させて巨人の如く物凄く大きく体躯を肥大化させ、トロールと良く似た相貌になった。

 

そして、ソレはカーソルをNPCであるグリーンから強敵ンスターであるクリムゾンレッドへと変えた。

自分達のステータスと比較してモンスターのカーソルは色の明るさを変えるのだ。

 

例えば、自分達より弱ければ明るい色に。

逆に、強ければ暗い色になるのだ。

 

俺は目標のカーソルと6本も出現したHPバーを見て冷や汗を流し、恐怖に近しい戦慄を憶えた。

 

「トロールオブシーフキング……。泥棒王のトロール…かぁ。」

 

「こいつ、かなり強いですよ。はじまりの街近辺でこれほどの強敵は出ませんよ…。どうしますか?撤退して対策を練りますか?!」

 

敵の名前を口にして、少し身構える俺。

そんな俺と対照的に、もう逃げようとするハルト。

 

(こいつ……。実は臆病なのか…?)

 

そんな疑問を持ちながら、俺は答えを出す。

 

「いや、ここで倒そう。安全マージンをとればちゃんと倒せるはずだ。それに、ここは圏内だ。野放しにはできない…。」

 

「そう言うと思ったよ。強がり兄貴!」

 

俺の強がりを早々に見破ったミサキは、

共闘の意を唱えてくれた。

 

「タイガさんがそう言うなら、俺達も引き下がる訳にはいきませんね。」

 

「うん!」

 

そして、あとの二人も共闘してくれるようだった。

 

「よし!こんな変な状況での戦闘はおかしい!きっと仕掛けがあるはずだ!ミサキとハルカはそっちを探してくれ!」

 

「「了解」」

 

俺の出した指示に早くも行動に出た二人。

 

(ボスのタゲは俺達で取らないとな…。)

 

「よし!ハルト!俺が壁役をする!どんどんアタックしてくれ!」

 

「分かりました!スイッチですね!」

 

ハルトが口にした『スイッチ』という言葉は、

バスケットボールでも用いられる、 ディフェンダーがそれぞれのオフェンスに対するマークを交換することのことである。(Wikipediaより。)

 

このゲームに例えると、モンスターの攻撃を一人が受けるか跳ね返して、もう一人が怯んだモンスターに攻撃を打ち込む行為のことである。

 

「それじゃあ行くぞ!……それぇ!スイッチ!!」

 

「はい!……おりゃぁぁあ!!」

 

そんな仕事を気が遠くなるまで続け、敵のHPバーを6本のうち2本を削りきった時だった。

 

「なんか、超巨大な木槌がありましたよー!」

 

「けど、大きいすぎて持つのに二人以上…。

いや、使おうとなると3人は必要だと思うよ…!」

 

「でかした!2人とも!!!」

 

「そんなの、どうやって使うんですか?」

 

ミサキの言い分が過剰表現などでは無いと断言できるほど巨大な木槌を担いできた2人に俺はねぎらいの言葉をかけた。

そして、ハルトの疑問を聞き。俺は不問だな…。と一人思うのだった。

 

「こんな状況で木槌と言ったら…!頭殴って気絶させるしかないだろ…!」

 

「な、なるほど…!」

 

俺の中の作戦はこうだ。俺がトロールの攻撃を跳ね返してトロールを仰け反らせたところに、他の3人で木槌をトロールの頭に打ち込んで気絶させようというものだ。

 

俺はその作戦内容を皆に話し、3人は了解の意志を示して首を縦に振る。

 

「それじゃあ!いくぞ!…そりゃぁぁあ!スイッチ!」

 

トロールの大振りな攻撃を跳ね返し、トロールはその巨体を大きく後ろに反らせる。

 

「今だ!!!」

 

「「「うりゃぁぁあ!!!」」」

 

超巨大な木槌を頭に打ち込まれトロールは気絶する。

 

そして、俺達の目の前にクエスト進行ログが表示される。

 

「「「「やったーーー!!!」」」」

 

歓喜のうぶ声を上げる。そんな俺達4人の前に、

リザルドウィンドウが現れ取得経験値と取得アイテムが表示される。4人それぞれに違う名前の秘伝書が表示された。

 

「へ~。バリエーションがあるのか…。ちなみに、俺は砕の秘伝書だってよ。砕く…?」

 

「俺は…闘の秘伝書ですね。ナニコレ…。」

 

「私は……巨の秘伝書…?……なんか、いやだな…。」

 

「私は爛の秘伝書…?ランって読むのかな?」

 

俺、ハルト、ミサキ、ハルカの順に。己が受け取った秘伝書を口にする。

 

そして、見事秘伝書を奪い返した俺達はミサキが発見したカフェに向かい、クエストNPCに報告しに行った。

 

「ォゥ!サンクスデース!お礼にそれはあげマース!」

 

「「「「やっぱりか…。」」」」

 

そして、俺達は受け取った秘伝書を展開し、スキルとして取得する。

 

「砕…って。粉砕剣か…、そのまんまだな。…しかも両手棍だし…。」

 

「闘…だったけど。三叉槍っていうのになったよ…。槍…?」

 

「巨…だったから。やっぱり巨大剣だったわ。なんか制作側の嫌みを感じる…。」

 

「爛…だよね?絢爛剣だって。カテゴリは…双剣っぽいよ~」

 

皆、それぞれの種類のスキルを取得し…。

それぞれの感想を述べる。

そして、ハルトが総称して意見を述べる。

 

「これって、ユニークスキルだよね…。きっと……。」

 




出ましたねー!ユニークスキル!
タグにありましたけど!
出しましたよー!

ではでは次回をお楽しみに~!!!
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