東方信奪郷   作:子アオ

8 / 8
第7話『気持ちのいい朝に』

 

依姫が博麗神社を訪れた翌日の朝。

依姫は1人神社の境内に座っていた。

 

依姫「霊夢はどこに行ったのでしょうか……?アポローンも居ませんし……。」

 

アルテミス「何か必要なものでも買いに行ってるのかしらね。」

 

後ろから声が聞こえたので依姫が振り返ると、アルテミスがふよふよと依姫の隣に飛んできた。

 

アルテミス「さっき台所の方を見に行ったけど、野菜とかお肉とか何も無かったし、樽多分買い出しだと思うわよ。」

 

依姫「なるほど……そういえば昨日霊夢が何か食べたのを見ていませんね……時間帯をもう少し考えるべきでした……。」

 

アルテミス「まぁ仕方ないんじゃない?」

 

依姫「まぁ、お姉様の能力と違ってこちらに着くまでに結構な時間を使ったのは予想外でしたが……。」

 

アルテミス「仕方ない仕方ない。それにれーむもそんな細かいこと気にするタイプだとは思えないし、そこまで気にしなくていいわよ。」

 

依姫「はぁ……。」

 

などと2人で話していると、神社の正面の方から霊夢の声が聞こえたので、そちらに向かう。

 

依姫「おかえりなさい、霊夢。どちらに行かれていたんですか?」

 

アポローン「昨日食材を買いそびれていたのでな。ついさっき買った来たのだ。」

 

アルテミス「ほら、でしょ?」

 

依姫「言ってもらえれば荷物持ち位はしたのに……。」

 

霊夢「だって随分と気持ちよさそうに寝てたもの。起こすのが申し訳なくなるくらいにね。」

 

依姫「う……そ、そんなに、ですか……?」

 

顔を赤くした依姫に霊夢はまぁ気にしなくていいわよ、と言い、買ってきたものを台所まで運んでいった。

 

アルテミス「でもアナタまでついて行く必要あった?どうせその姿じゃ何にもできないでしょ?」

 

アポローン「昨日里の中で1戦交えたのだ。同じことが2度あるとも限らんだろう。」

 

アルテミス「そういうことなら納得ね。」

 

霊夢「おーい!3人とも、朝ごはん作るから入って来なさーい!!」

 

霊夢が中から3人を呼ぶ。3人はそれに従い、神社の中に上がっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「じゃ、今日も守矢神社に行くわよ。」

 

依姫「守矢神社?幻想郷にはここ以外にも神社があるんですね。」

 

霊夢「結構前に外の世界から来た神社でね。2人の神様と1人の風祝がいる所よ。」

 

霊夢「同じオリンの創界神だっていうヘルメスがいるのもそこ。目的は、まぁ顔合わせみたいなもんよ。」

 

依姫「確かに、味方ならば一度顔を合わせて置かねばなりませんね。」

 

アポローン「ではいつ出発する?当然だが俺達も同行しよう。」

 

霊夢「今。」

 

アルテミス「急ね。」

 

霊夢「やることさっさとやった方がいいでしょ。てなわけで行くわよ、3人とも。」

 

霊夢はそう言うと1人玄関の方に歩いていく。残りの3人もそれを追いかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、幻想郷の上空。

現在守矢神社に向かっている最中である。

 

依姫「……ヘルメス、と言いましたか。その人はどのような創界神なのですか?」

 

霊夢「そういえばそれは私も聞いてなかったわね。」

 

アポローン「ヘルメスか……奴は剣獣の創界神で、英雄獣と呼ばれる獣達を筆頭にあらゆる剣獣を従えている。」

 

アポローン「あと足がめちゃくちゃ早いので有名ね。オリンの創界神の中では伝令役を担ってるわ。情報伝達に関しては超一流ね。」

 

依姫「創界神にもその中だ役割があるのですね……。アポローンとアルテミスはどのような役割を?」

 

アポローン「いや、俺達は特に役割は持っていない。というか創界神とは別になにかの役割を持っているのはヘルメスくらいだな。」

 

アルテミス「あと役割と言えば最高神のゼウス様くらいかしら。普段は自分の世界を見守ってて、戦争とかがあれば世界の連中を従えて戦うくらいよ。」

 

霊夢「で、その戦争中に敵軍諸共こっちに飛ばされた、と。面倒なことになる予感しかしないんだけど。」

 

アポローン「そうなる前に解決せねばな……っと。あれじゃないか?」

 

霊夢「あったあった。降りるわよ。」

 

4人は下に降りて行って着地する。その先には守矢神社があり、その前には早苗ともう1人、ちびっ子の姿が。

 

霊夢「おーい、早苗。昨日ぶりね。」

 

霊夢が呼びかけると、早苗とちびっ子は霊夢に気づき、霊夢の方に向かってくる。

 

 

早苗「おはようございます霊夢さん。」

 

霊夢「ん。おはよ。」

 

「久しぶりだねー、霊夢。昨日も来たんだって?」

 

霊夢「えぇ。アンタらは爆睡してたみたいだけど。」

 

「ぐっすりだったねー。お夕飯の時間まで寝てたよ。」

 

依姫「……えっと、霊夢。そちらの御二方は?」

 

依姫がそう問いかけると、霊夢はあぁごめんごめん、と言いながら2人の紹介を始める。

 

霊夢「この巫女が早苗、こっちのちびっ子が諏訪子よ。」

 

諏訪子「誰がちびっ子じゃい。」

 

霊夢「いや実際そうでしょ。」

 

諏訪子「ぐぬぬー!」

 

依姫「諏訪子さんに早苗さんですね。私は綿月依姫と言います。よろしくお願いします。」

 

早苗「よろしくお願いします、依姫さん。……その浮かんでるカード、もしかして依姫さんも?」

 

アルテミス「はーい♪私はアルテミス。貴方のとこのヘルメスと同じオリンの創界神よ。味方として宜しくね。」

 

早苗「はい、よろしくお願いします。ということは霊夢さん、今日来たのはお二人の紹介ってとこですかね?」

 

霊夢「そうね。」

 

諏訪子「にしてもカードが喋るなんてホント不思議だよねー。しかもヘルメス以外にもいるなんてさー。で、そっちの赤い方は?」

 

アポローン「そういえば昨日は会っていなかったな。アポローンだ、よろしく頼む。」

 

諏訪子「はーい。よろしくー。」

 

早苗「ってことは、これでこっちは3組ですね。」

 

霊夢「そうね……って、そういやアンタのとこのアイツは?」

 

早苗「さっき話しかけても反応が無かったので寝てるんじゃないかと思います。」

 

アポローン「悪いが起こしてきてくれないか?」

 

早苗「もちろんです。では少し待っ「なんか大所帯だな。またお客さんか?」……たなくても良かったですね。」

 

噂をすれば、と言わんばかりのタイミングでヘルメスが起きてきた。

早苗はヘルメスの方に振り返る。

 

ヘルメス「一体どうした?」

 

早苗「お客さんですよ。ヘルくん。」

 

ヘルメス「だぁからその呼び……ってアルテミス!?」

 

アルテミス「アナタヘルくんなんて呼ばれてるの?随分センスある呼ばれ方じゃない。」

 

ヘルメス「こちとら呼ばれたくて呼ばれてるんじゃねーっての……んで、そっちのお姉さんは誰だ?」

 

依姫「綿月依姫の依姫と言います。よろしくお願いします。」

 

ヘルメス「なるほど、アルテミスと一緒に居るのがアンタってわけだ。そいつと一緒にいるとめんどくせぇだろ?」

 

アルテミス「ちょっと」

 

依姫「いえ、そんなことありませんよ?」

 

ヘルメス「優しいねぇ。アルテミスも見習「アンタやるの?表出なさいよ。」おーこわ。」

 

諏訪子「ヘルメスも人のこと言えないよねー。」

 

早苗「ホントですよ。人が掃除してる時にぶつかってこないでください。」

 

ヘルメス「だからそれは悪かったって……。」

 

霊夢「……こんなんで大丈夫かしら、今回。不安なんだけど……。」

 

アポローン「……まぁ依姫と早苗は真面目な性格だろうし、ヘルメスとアルテミスもやる時はやる。なんとかなる……とは思うぞ。」

 

霊夢「断言しないんかい。」

 

軽口を叩きあう創界神達を見て、霊夢はため息をつくのだった───。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───そんな皆を、上空から眺める者がいた。

その人物は楽しそうな顔をして何かと話している。

 

「レミリアが言ってた通りだな。でも依姫もいるのはびっくりしたぜ。」

 

「依姫ってのはあの刀持ってる方か。」

 

「あぁ、緑の長い髪の奴が早苗、紅いリボンの奴が霊夢だぜ。」

 

「やるならお前は誰とがいい?」

 

「あの霊夢とかいう奴とアポローンの2人だ。それ以外あるか?」

 

「だよなぁ、やっぱり私とお前は気が合うぜ。んじゃ、いっちょ行くか。」

 

「オーケー。ハハッ、ウズウズしてきたぜ!!」

 

霊夢達に、2人の刺客が近付こうとしていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。