剣と杖と先生   作:雨期

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士郎が契約しているのは2人。エヴァは見た目ロリ、茶々丸は2歳児。つまり士郎はロリコン。


第30話『襲撃』

『お帰りなさいませ、このかお嬢様』

 

 木乃香の実家は想像の何倍も凄かった。まず従者が総出で出迎えにあがる光景を生で見れるとは思わなかった。

 

「木乃香って本当にお嬢様なんだな。昔執事をやっていたからそういう扱いは得意だぞ」

 

「やめてやー、そんなの恥ずかしいわぁ。てか士郎さんが執事って似合いすぎちゃう?」

 

「木乃香! 刹那君! よく帰ってきたね!」

 

「お父様! ただいまー!」

 

「ただいま戻りました長」

 

 従者の列の中央を歩いてきた男が木乃香の父であり、関西呪術協会のトップのようだ。動きに無駄がなく、実力があるのが窺い知れるが、木乃香への態度は極々普通な父親のものだ。

 

「貴方が衛宮士郎さんですね。タカミチや義父から話は聞いています。近衛詠春です。ここまで木乃香を守って下さり、ありがとうございます」

 

「よろしくお願いします詠春さん。ネギ君達はもう到着していますか?」

 

「ええ。妨害もあったようですが、無事に着いていますよ。案内しましょう。宴会の準備も出来ていますよ」

 

 はは、宴会か。親書が届いた安心感があるのかもしれないが、まだ木乃香の件がある。狙いが木乃香の魔力で何かするというのが目的であれば、親書を無理して狙う必要はない。いや木乃香の魔力を使い何かを起こし、麻帆良を襲撃などすれば親書など意味を無くす。確かにここは総本山故に防御は万全かもしれないが、敵にはフェイトと呼ばれた少年がいる。あいつなら突然攻めてきても不思議ではない。京都を抜けるまで気は抜けないな……

 

 

ーーーーーー

 

 

 ネギ君は何故か明日菜以外の生徒も連れてやってきていた。どうやら途中で抜け出したのがバレて、かつGPSで居場所が判明したらしい。しかものどかって子が魔法の存在を知ってしまったとか。

 ま、これはネギ君の問題だ。彼女らを遠ざけるのは俺には出来ない。俺に出来るのは彼女らがこれ以上深入りしないようにする為に外敵を排除するだけだ。その為、俺は今屋根の上で警戒をしている。そういえばあいつもこんな事をやっていたな。見た目といいやる事といい、あいつに近付いてきているのかもな……

 

「! 来たか!!」

 

 飛んできた石の槍を全て叩き伏せて気配のする方へと急ぐ。温泉か。

 

「ハァッ!!!」

 

「セイッ!!!」

 

 上空から干将莫耶を叩き込むが、それを蹴りで防がれた。衝撃波で湯は飛び散り、建物にも亀裂が入る。

 

「やはり来たね、シロウ、だったかな」

 

「そっちはフェイトでいいな。今のは連環腿か。まさか中国拳法を使えるとは思わなかったぞ」

 

「歴史を重ね、ここまで洗練された拳法は他にはない。使う理由はそれで十分だ。しかし凄まじい剣だ……」

 

 フェイトは膝から崩れ落ちる。宝具の、それも俺も全力で叩きつけた一撃だ。魔力の強化程度で止められはしない。だがなんだこの違和感。何故こいつはこんなに余裕がある。

 

「……血が出ない……分身か!!」

 

「やはり君は優秀だ。だけど少し遅かったね」

 

 屋敷から悲鳴が聞こえる。複数同時だ。こいつ何体の分身を忍び込ませやがった。

 

「チッ!!」

 

 分身の首を跳ねて屋敷の中に飛び込む。既にやる事を済ませたのか人の気配は殆どない。

 

「し、士郎さん……」

 

「詠春さん、その脚は」

 

 詠春さんの脚は石化している。あの少年にやられたのか。石化は徐々に上っていっている。すぐに解呪しないと。

 

「ネギ君達は既に、敵を追いました。私はいいので、木乃香を助けて……」

 

「そうはいきません。投影(トレース)、開始(オン)。破戒すべき(ルール)全ての符(ブレイカー)」

 

 問題なく解呪出来たな。他の人も解呪していきたいが、時間がない。申し訳ないが、今は詠春さんを助けられるだけだ。

 

「エヴァの呪いを解いたというのは真実だったのですね……」

 

「行きましょう。貴方の力も必要です」

 

「……不意討ちを受けるほど衰えた耄碌ですが、長としての責任を果たさねばなりませんね。その機会を与えて下さり、ありがとうございます。すぐに武器を」

 

「武器なら俺が用意します。投影(トレース)、開始(オン)」

 

「!? ば、馬鹿な!? 何故それを貴方が!?」

 

 俺が投影したものに驚くのも無理はない。刹那の持っている夕凪だからな。だがこれを解析した過程で本来の持ち主も判明した。これは元々詠春さんの刀だ。

 

「贋作ですみませんが、下手な武器よりも使いやすい筈です」

 

「これが、贋作? 手に持ったこの感覚、間違いなく夕凪のものだ……士郎さん、貴方は一体何者なのですか?」

 

「ただの魔術使いですよ」




詠春参戦!!!
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