剣と杖と先生   作:雨期

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気が付いたら2日過ぎていて絶望。今、プライベートなあれで地元から遠くに来ています。そっちにかまけていたらこの様です。お待ちして下さっていた皆様、大変申し訳ありませんでした。


第41話『ある日の別荘』

 ネギ君の修行が始まる事となり、ネギ君含め数人がエヴァの別荘を訪れた。しかし人数が多くないか? 明日菜、刹那、それとのどかだっけ? 3人はネギ君の従者だ。来てもおかしくはない。クーもネギ君の師匠の1人。まあいいだろう。何故夕映が来ている?

 

「こんにちは士郎さん。士郎さんも魔法使いだったのですね」

 

「大まかに言えばな。それで夕映はどうして此処に? 魔法関係者じゃなかった筈だが」

 

「京都の時点で魔法の存在にはぼんやりと気が付いていたのです。先日ネギ先生を問い詰めたところ教えてくれました」

 

 ネギ君、何をしているんだ……と言いたいところだが、京都での光景を見ていた以上遅かれ早かれ気が付いていただろう。

 

「京都では応援を呼んでくれたんだよな。ありがとう。でも正直、こっちは危ないからあんまり関わってほしくないんだよなぁ」

 

「他の皆さんはいいのです?」

 

「みんながみんなオッケーとは言えないかな。のどかって子は正直向いていないと「アホかーーーーーー!!!!!」な、なんだ!?」

 

 別荘中に響き渡ったエヴァの怒号。何やらネギ君がエヴァを怒らせたらしいが、何をしたんだ?

 

「この現代日本にドラゴンなどいる筈がないだろう!! くだらん事を言っている暇があったら魔法の1つでも覚えろ!!!」

 

 ドラゴン? 竜種がいるだって? いやいや流石にないだろう。どれくらいの大きさのものかは知らないが、ドラゴンなんていたらすぐにバレる。ましてや麻帆良の中だ。お祭り騒ぎが大好きな連中が揃っている場所だからドラゴンを見つけたら情報が一瞬で広まる。大型のトカゲか何かを見間違えたんだろう。

 

「む、士郎ちょうどいい。こっちに来い」

 

「なんだ?」

 

「いいか坊や。貴様が目指すべき到達点は私やナギだ。それくらいになればドラゴンも片手間に倒せる。そしてそのレベルがどれほどのものか、士郎の攻撃で体験してもらおう。士郎、全力でやれ」

 

「寸止めでいいよな?」

 

「ああ。攻撃が当たって変なトラウマを持たれても困るしな。坊や、防御を固めろ」

 

「はい!」

 

 俺も俺で干将莫耶を投影……どうしようか。オーバーエッジにするか? いや使い込んだ干将莫耶より威力もあってそこそこ慣れているカリバーン。もしくは他の、弓での攻撃もあるな。うーん、まあ全力で斬るならカリバーンかな。投影っと。

 

「いくぞネギ君」

 

「お願いします」

 

 踏み込み、振りかぶり、振り下ろす。剣を使う上で基本的な動作だが、それを速く、力を込めてやる。カリバーンは障壁を容易に斬り裂き、ネギ君の首に当たらないように寸止めする。ネギ君はまるで石にでもなったかのように硬直している。

 

「どうだ? これが坊やと我々の実力差だ。目で追うことも叶わない。そんな差がある。だがナギを目指す以上、この領域に立たねばならん」

 

「は、はい……」

 

 カリバーンを離してやると、ネギ君はふらふらとしゃがみこんだ。こんな宝具が傍にあったらそれだけで精神が消耗するもんな。少しやりすぎだったか。

 

「エヴァ師匠、課題終わったで」

 

「なかなか早いな。坊や、姉弟子は猛スピードで前進しているぞ。へたりこんでいる場合か! さっさと立って修行をしろ! 士郎、お前は好きにしていていいぞ」

 

「す、すみません!」

 

 さて、俺は明日菜達の様子を見に行くか。おっ、やってるやってる。明日菜と茶々丸、クーと刹那のタッグファイトか。実力は一番劣る明日菜だが、持ち前の身体能力で渡り合っている。茶々丸のフォローも上手いな。明日菜はそれに甘える形だが好きに戦えるのはそれだけ有利だ。普段通りの実力が引き出せるからな。

 対してクーと刹那は個々が強いが、上手く噛み合っていない。剣士と格闘家の上手な連携プレーを知らないのだろう。その知識さえあれば簡単にあの2人に勝てるだろう。

 だが個々が強いというのはそれだけで強みだ。明日菜達の攻撃を耐えているうちに、クーも刹那も徐々に互いの動きを理解し、上手く合わせていく。こうなると茶々丸はともかく明日菜が辛い。

 

「隙有りネ!!」

 

「キャアッ!?」

 

 クーの足払いを受けて転ぶ明日菜。これは勝負あったな。実戦なら明日菜は倒され、1人になった茶々丸では逃げるだけならともかく、この2人は倒せない。すぐに茶々丸も降参した。

 

「お疲れ様。みんないい動きだったぞ」

 

「士郎さん、いらしていたのですね」

 

「折角だから士郎さんも参加するアルヨ! 4対1でいいネ?」

 

「そうだなぁ……たまにはいいか」

 

「やったネ!」

 

「アタシ自信ないわ……」

 

「士郎さんだって本気は出さないでしょうから大丈夫ですよ」

 

「こうして士郎さんにお相手して頂くのも久しいですね。胸をお借りします。刹那さん、古菲さん、明日菜さん、一気に攻め込んで下さい。サポートは私がします」

 

 これは気を抜けないな。さあ来い!

 

 

ーーーーーー

 

 

 遠くから私とのどかは皆さんの試合の様子を眺めていました。桜咲さんや古菲さんがとても強く、明日菜さんも運動神経が良く、絡繰さんはよくは知りませんがあそこに参加している以上は強いのでしょう。

 それでも士郎さんには全く手も足も出ていません。4人で攻撃している筈なのに士郎さんには当たらず、逆に士郎さんの攻撃は当たっています。

 

「ゆ、ゆえ~、あれ見える?」

 

「なんとか、です」

 

 遠くからだから、なんとかおおざっぱに捉えているという感じです。普通なら見れない、ある意味非現実的な試合は魔法の存在するファンタジーな世界で見られるもの……ああ、本でしか見れなかった夢のような世界にやってきたのだと思えるです。京都であったような危険な目に遭うような事もあるでしょう。ですがそれがあってこそ剣と魔法のファンタジーな世界と言えます。

 夢と、冒険と、ちょっぴり危険が含まれたそんな世界。私が待ち望んだ世界の本当の姿をこの時にはまだ知りませんでした。




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