剣と杖と先生   作:雨期

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今日もまた投稿。毎日続けられるといいな


第4話『初めての仮契約』

 何を突然言い出すのだろうかこのロリヴァンパイアは。契約? 魔術、じゃなくて魔法的なものか? ギアスを掛けられるのか?

 

「衛宮君はこっちの契約について何も知らないだろ。せめて説明してから要求したらどうだ?」

 

「面倒だな……茶々丸、かわりに説明しろ」

 

 こいつ自分でけしかけておきながら人に説明を投げるとは。後でお仕置きしてやる。

 

「はい、マスター。士郎さん、マスターの言う契約とは仮契約と呼ばれるものです。魔法使いは詠唱中は無防備です。それを防ぐ為、魔法使いの従者(ミニステル・マギ)と呼ばれるパートナーを作り、詠唱の補助をしてもらいます。仮契約を行うとパクティオーカードが生成され、そのカードがありますと魔力供給による強化、従者の転移、念話、アーティファクトの召喚等が行えます」

 

「サーヴァントのシステムに比較的近いと考えればいい。転移は半径10㎞以内なら可能だ」

 

 転移はこちらでは魔法に近い魔術に分類されているが、この様子だとかなり簡単に行えるようだ。エヴァンジェリンの言うようにサーヴァントの契約のようなもの、と捉えるのがいいかもしれない。しかしながらサーヴァントにはなかったアーティファクトの召喚というのが気になる。

 

「アーティファクトとはなんだ? 魔道具とは違うのか?」

 

「いえ魔道具の事です。ですが仮契約により手に入るアーティファクトはカードの力でいつでも呼び出す事ができ、またそのアーティファクトは従者専用のものとなります」

 

「成る程な。それでエヴァンジェリンは俺を従者にしたいと。理由を聞かせてくれ。そうしないと判断できない」

 

「理由は3つ。1つはさっきも言ったように魔道具の対価。2つ目は衛宮士郎という強力な戦力を手に入れる為。3つ目、これが本命だが異世界人との契約で何が起こるかを知りたい。知的好奇心というやつだ」

 

「俺の自由は保証されるのか?」

 

「戦闘で呼び出す事はあるだろうが、日常生活では気にするものではない」

 

「ああ、分かった。それなら契約しよう」

 

「そんな簡単に決めて大丈夫なのかい?」

 

「俺にこれといってデメリットはないからな。場合によっては強力な武器が手に入るし、エヴァンジェリンという後ろ楯も手に入る。エヴァンジェリンは結構有名な吸血鬼なんだろ?」

 

「あんまり良くない方面で有名だけれどね。でも衛宮君とエヴァが双方合意しているなら口出しするのも野暮か」

 

「よし、早速契約するぞ。茶々丸、あれを持ってこい」

 

「はい、マスター」

 

 契約と簡単に言っても魔術では方法は様々だった。魔法だって方法は1つって事はないと思う。

 茶々丸が持ってきたのは、巻物? いや丸めた布だ。広げると魔法陣が書いてある。エヴァンジェリンはそれに魔力を流し込むと俺を呼んだ。

 

「来い。契約するぞ」

 

「どうすればいい?」

 

「この上に立ってしゃがめ」

 

 言われた通りにする。儀式で素人が下手に動くとろくでもない事が起こるものだ。ってなんかエヴァンジェリンの顔がちか

 

ーーチュッ

 

「な、なななな!!?」

 

「どうした? キス程度で動揺するほどガキでもないだろう」

 

「せめて何をするか言ってからにしろ!! エヴァンジェリンは美人なんだから、突然こんな事されたら驚くに決まっているだろ……」

 

「ほう、貴様でも世辞が言えたのだな。ククッ、悪くない気分だ」

 

「士郎さん、こちらがパクティオーカードになります」

 

 干将莫耶を構えている俺が写っている。だがこの鎧はなんだ? 黒と金を主体とした色調の鎧は何処と無く特撮ヒーローのようだ。少し格好いいと思ってしまった。

 

「ふむ、徳性は正義、方位は中央、数は0、色調は銀、星辰性は流星、称号は錬鉄の守護者か」

 

「それってどういう意味だ?」

 

「深い意味はないな」

 

 ないのか。ならなんで読み上げたんだ。

 

来たれ(アデアット)と言ってみろ。アーティファクトが出る筈だ」

 

「衛宮君のアーティファクトはどんなものだろうね。いくつになってもこういうのはワクワクするよ」

 

「はは、タカミチの気持ちも分かるよ。来たれ(アデアット)

 

 一瞬にしてカードに映っていた鎧が身に付けられる。動きを阻害する感じもなければ、重さも特にはない。とても自然体でいられる鎧だ。

 

「随分と派手な鎧だな。正義の味方らしくていいじゃないか。消す時には去れ(アベアット)だ」

 

去れ(アベアット)

 

 おお、消えた。便利だなこれ。鎧の強度とかが分からないが、少なくとも私服よりはマシな筈、と思いたい。

 

「これで貴様は私の従者だ。特別にエヴァと呼んでもいいぞ」

 

「なら俺も士郎で頼む。フルネームはなんだかあんまりいい感じはしないからさ」

 

「そうか。ならば士郎、これからは従者として私の為に誠心誠意働くがいい!」

 

 そういう契約ではなかったような覚えがあるが……まあエヴァが楽しそうだし構わないか。従者としてよりも居候として誠心誠意働く事が多くなりそうだけれどな。

 

「悪い事には手を貸さないからな。それと魔道具を忘れないでくれよ」

 

「衛宮君、僕も士郎君って呼んでもいいかな?」

 

「ああ、構わないぞ。あ、そうだ。少しやってみたい仕事を見つけたから学園長のところに行かないか?」

 

「おっ、早いね。何か聞いてもいいかな?」

 

「学校の用務員だ」




士郎のアーティファクト、分かりましたか?
無銘の神話礼装になります。チートタグがここで生きた!
今後徐々にその性能も明かしていきたいと思います。
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