BLEACH〜十一番隊に草鹿やちるではない副隊長がいたら〜   作:ジーザス

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回想部分のネタが無くなってきた~。ヤバすやばす~

どなたか案をいただけませんか?もしかしたら書くことが出来るかもしれません。

ではどうぞ


15

今俺はある意味生死の境に立たされている。何故かって?それは…。

 

『もう限界か?雷蔵よ、生半可な鍛え方じゃのう』

 

相手は息一つ乱していない。褐色の肌を惜しげもなく、豊かな肢体を晒していらっしゃるお方は、悪巧みしているような表情だ。

 

『…いきなり、ハード、過ぎん、じゃね?』

 

息も絶え絶えにやめてくれと遠回しにお願いするが、相手は気付いているのかいないのか。まあ、割とこういうことには鈍感な人なので、十中八九気付いていないだろう。

 

『お主が鍛えてくれと言ったのじゃろう?』

『…だからといっていきなりこれはないだろうさ』

 

雷蔵の背後には地面がめくれ、あられもない姿になっている。どうすればこんなことになるのか疑問は尽きない。

 

簡単に言うと体術を極めたいと言った雷蔵に、夜一が二つ返事で頷き、指導を始めたのだがいきなり全力の〈瞬閧〉をぶっ放してきたのだ。

 

いくら鍛えている雷蔵とはいえ、予備動作も準備もなく使ってこられては、死に物狂いで避ける。いや、逃げるしかない。

 

『では続けるぞ』

『ええ!もう!?』

 

容赦ない、慈悲のない言葉に悲鳴をあげる。

 

『甘いぞ雷蔵!〈瞬閧〉!』

『いやぁぁぁぁ!』

 

全速力でその場を離脱した雷蔵だったが、逃走わずか3秒で捕まった。

 

『ほれほれほれ!もうすぐで天国が見えるぞ!わしを出し抜こうなど100年早いわ。うひょひょひょひょひょ!』

『ひいぃぃぃぃぃ!おやめ下さいぃぃぃ〜!…ああああああぁぁぁぁぁ!』

 

数分後、満足さらにはどこか恍惚した表情の夜一と干からびた雷蔵がいた。

 

それを見た喜助は何が起こったかまでは理解していなかったが、雷蔵の死んだような表情を見て腹を抱えて、しばらくの間涙を流すまで笑い続けた。

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「で、《破面(アランカル)》ってのがなんなのか。なんで俺たちが狙われるか教えろ」

 

勿体ぶらずに唐突に内容を話せと言う一護に、ルキアは少し苛ついていた。普通であれば元気だったのか何故ここにいるのかと聞くはずだが、何も聞かずして率直なので急ぎすぎだと言いたかったのだ。

 

ここは〈現世〉にある一護の自宅。

 

「焦るな黒崎一護。久しぶりに会ったんだ。挨拶をしてからでも遅くはないはずだぞ」

「雷蔵さん…てか普通にドアから入ってきていいんすか?」

 

死神なのだ。わざわざ玄関から入ってくる必要は無いのではないかというのが一護の意見だった。

 

ちなみにドアから入ってきたのは雷蔵1人だけだ。

 

「一々窓から入っていると不審者と思われかねんからな。それにご家族への挨拶(・・)をしておかないと失礼だ」

「「「「そういうことだ(よ)」」」」

「おわ!てめぇら何勝手に人の家の電灯に細工してんだ!?」

 

天井にある電灯の留め金を外して、頭だけ出してきた4人に一護は文句を言っている。

 

「うるっせぇな。この程度ごちゃごちゃ言うんじゃねぇよ」

「よその家に上がるときは、礼儀を大切にするんじゃねぇのか?」

「てめぇの家だろうが。お前の家なら別にいいんだよ」

「ほ〜う、白哉に掟やルール習ってねぇんだ。あいつも部下に対する指導がなってねぇな、おい」

「…てめぇ、今朽木隊長を馬鹿にしたろ?」

「し・て・ね・ぇ・よ」

 

一護と恋次が互いに言い争い始める。仲が良いのだろうが尊敬する人を侮辱されたとあれば、頭に血が上ってしまうのは仕方ないだろう。

 

「いい加減にせぬか。このたわけ共が!」

「「いてっ!(うぐっ!)」」

「ナイス…ポソッ」

 

ルキアが2人の頭を掴んで額をぶつけさせた。のたうち回っているがこれはこれでよしとしていいだろう。

 

「では、お前の言うとおり《破面》について話そうか。《破面》とは…」

 

破面(アランカル)》。それは仮面を外し、虚と死神2つの力を手に入れた虚の一団。今までは数も少なく未完成だったが、そこに〈崩玉〉を持った藍染が接触したことで、〈成体(・・)〉の《破面》が誕生した。

 

「黒崎一護、それがお前がこの前遭遇して戦った2体(・・・・・・・・)だ。当初〈尸魂界〉は藍染がコトを起こすまで静観するつもりだった。しかし思った以上に早く。いや、予想外の早さで〈成体〉が完成し、そいつが〈現世〉に送り込まれたことで黄色信号が灯ったわけだ」

 

雷蔵たちが来る前に、一護は正体不明の敵と対峙していた。一護は詳しく知らなかったが、その発生を〈尸魂界〉は観測していたのだった。

 

あの2体が来るまでに先遣隊を送る予定だったが、各部隊の準備も整っておらず。かといって未熟な死神を、わざわざ情報不足の最前線に派遣するわけにはいかなかった。

 

雷蔵も行きたいのは山々だったが、なにしろ新しく設立された部隊の編成や情報収集で多忙だったため、来ることは出来なかった。

 

雛森とイヅルに任せて、なんとか抜けることが出来るようになったのは2日前の話だ。

 

「このメンバーはどういうことですか?」

「現時点では、総隊長が今の全権利を一時的に任されている。〈中央四十六室〉が全滅したから、今もっとも権力があるのは総隊長ということでな。選抜メンバーがこうなったのは俺が決めたからだ」

「ルキアは前にここで動いていたからわかるけど。他は検討つかないっすね」

「朽木はお前の言う通りここで調査していたこと。地理がある上に、お前との仲も良く連携がとれる。阿散井はルキアと仲が良く実力も申し分ない。一角は俺が総隊長に無理を言って連れて来た。乱菊はなんか知らんが付いてきて冬獅郎はその管理だな」

 

乱菊は何とも言えない表情をしているが、それを無視して話を続けた。

 

「これが今〈現世〉に送れる最大人数で最強の戦力というわけだ。隊長格が3人抜けると、さすがに向こうも手薄になるからな。そこまで戦力を分散させるわけにはいかない」

「つまり、お前は確実に藍染に目ェつけられているってわけだ黒崎一護」

「窓枠に座ると落ちるぞ冬獅郎」

「日番谷隊長(・・)だ」

 

未だに名前だけで呼ばれると、律儀に訂正し直す冬獅郎。最近は面倒くさいならやめたらいいのにな。そんなふうに雷蔵は、別の同情を抱きはじめていた。

 

黒崎一護が冬獅郎のことを、「隊長」とつけて呼ぶようになった未来を予想するとなんだか違和感がある。不気味で悪寒が走るような気がする。

 

「《破面》は虚の面を剥ぐことで生まれる。だがその辺の虚の面を剥いだところで、大したモンはできやしねぇ」

「《破面》になるには、それなりの霊圧が必要だからな。だからもしこっちに全面戦争を仕掛けてくるなら、《破面化(・・・)》の対象は自ずと《大虚(メノス・グランデ)》以上に限られてくる」

「《破面化(・・・)》?《大虚(メノス・グランデ)》?」

「《破面化》は簡単に言うと、虚が《破面》になることだ。《大虚》は、共食いを繰り返した大きな虚と思ってくれればいい。《大虚》は更に3つの階級がある」

 

1つ目は《最下級大虚(ギリアン)》。最下層の存在で人間に例えるなら雑兵。数も多く全て同じ姿をしているのが特徴で、動きは緩慢であり知能は獣並み。

 

「だからお前が〈尸魂界〉へ来る少し前に倒せたんだよ」

「空気の壁から現れたあれか…」

 

恋次の言葉に一護が息を飲む。

 

「あの程度ならその隊の実力によるが、五席以上であれば《始解》せずとも勝てる。問題はこの先だ」

 

2つ目は《中級大虚(アジューカス)》。《最下級大虚》よりもやや小さく数も少なくなるが、知能が高く戦闘能力が飛躍的に上昇する。

 

「これも副隊長クラスであれば、そこそこ苦労はするだろうが問題はない。そして最大の関門は次だ」

 

一護は無意識のうちに唾を飲み込む。それはこれ以上に厄介な存在がいるということへの恐怖だ。

 

3つ目は《最上級大虚(ヴァストローデ)》。大きさは虚としては極めて小柄で人間程度。数は極めて少なく〈虚圏(ウェコムンド)〉でも数個体と言われている。

 

が…。

 

「はっきり言う。この《最上級大虚》の戦闘能力は隊長格より上だ」

「な、んだと?」

 

冬獅郎の言葉に一護は驚愕する。

 

「信じられないだろうな。だが技術開発局の分析と冬獅郎の頭脳で判断した。《破面化》することで奴らが手に入れる力は未知数だが、隊長格が3人抜けてそれがそのまま虚の上についた今、これだけは言える。もし現時点で藍染の下に《最上級大虚級》が10体以上(・・・・・)いたら…〈尸魂界〉も〈現世〉、どちらも終わりだ」

 

その言葉に空気は重く張りつめるのだった。

 

 

 

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事態を知ったときの一護の反応は予想通りだった。

 

同じ隊長格でさえ手も足も出なかった藍染の下に、隊長格より強い存在がいるということを聞けば絶望する。あれだけの驚愕ですんだのはマシな方だろう。

 

下手をすれば絶望という感情を抱いて仕方のない現状を知ってもあれだけで済んだのは、彼にはそれだけの腕があるからだろうか。

 

右手の上腕に刻み込まれた傷を見下ろす。初めて剣を交えたあの戦いにおいて、雷蔵に治らない怪我を与えた。今まで、時間がかかっても目に見えない傷をつくることはなかった。

 

だがこの傷はあれから1ヶ月経とうとしているにも関わらず、一向に消える予兆はない。ギンにやられた傷は貫通していたこともあり目に見えなくなることはないが、彼の傷は火傷の跡のように残っている。

 

卯ノ花にも見せたが治りはしないと言われた。何故かはわからなかったらしいが別に気にしない。かといって戦闘や日常生活に支障がでていいるわけではない。

 

いや、する暇はないだろう。いつ《破面》がやって来るのかわからない現状ではその余裕もないのだから。

 

おそらく奴らは〈虚圏〉から、空間の裂け目を通ってここに来るだろう。空間を広げる際には空気が微弱に振動するため、意識を張り巡らしていれば気付くことは可能だ。

 

「隊長、何処行くんすか?」

「徘徊していれば会うかもしれないからな」

 

雷蔵を未だに隊長と呼ぶ一角は、悲しげな表情を浮かべている。それは目標としていた雷蔵が、よその隊の隊長として移籍したことに対する恨みか。

 

そんなことはない。雷蔵がどんな辛い思いをしてきたのかを一角は知っている。それでも〈三・五共同部隊〉ではなく、〈十一番隊〉の隊長としていてほしかった。

 

剣八よりも教えるのが上手く、人当たりのいい雷蔵が好きだった。決して剣八のことが嫌いなわけではない。剣八も部下に対する想いは大きい。

 

それでも一角は雷蔵に惹かれて〈十一番隊〉の扉を叩いた。剣八に負けて殺すために〈真央霊術院〉に入ったが、偶然剣八と雷蔵が本気で斬り合っている場面を見て考えが一変した。

 

真剣や斬魄刀ではなく木刀であった。

 

あれに触れれば切り裂かれるのではないかと思うほど、刀身に当たる部分には戦意がこもっていた。その勝負は引き分けだったが最後まで見ていた一角の心に、剣八に対する今までの思いとは違う反対の感情が湧き上がった。

 

なんと素晴らしい戦いだろうか。なんと気分を高揚させてくれる戦いだろうか。剣八を殺すことではなく、戦うことに喜びを感じさせる死神に強く憧れた。

 

その死神は決して印象に残るような容姿でもない。

 

なのにその模範稽古を見ただけで一角の心に強く灼付き、あの人と肩を並べたい。あの人を納得させたい。あの人を超えたいという想いが芽生えた。

 

唯の模範稽古なのに涙が溢れるのはなぜだろうか。

 

それはたぶんに2人が互いを互いに好敵手として認識し、負けてはならないという想いを抱いているから。こいつ(あいつ)には全力で手を抜かず、己の全てを剣だけで相手に勝つ。

 

唯それだけの単純な力技で、ねじ伏せる悦びを味わいたい。

 

そんな言葉が木刀がぶつかる衝撃が語っているようだった。

 

「前にも言ったが、俺はお前の隊長(・・・・・)をやめたわけじゃない。背中を任せるのは信頼できるやつだけだ。今の俺の背中を任せられるのは一角お前だ。頼りにしている」

「…オッス!」

「もう少しで剣八も帰ってくる。その時にまた酒でも飲んで色々と語り合おうじゃないか」

「酒、準備しときます」

 

雷蔵の言葉に一角は戸惑うことなく返事をした。間を置かずに返事できたのは、雷蔵が隊長羽織を一角と弓親に渡した中に文が入っていたからだ。

 

それは剣八からの便りで、雷蔵が藍染騒動のことを伝えていたのだ。それを知った剣八は可能な限り早く戻ると返事をした。

 

部下の心配もあっただろうが、藍染の手によって強化された虚がどの程度の強さなのかを知りたい気持ちが大きいのだろう。

 

それでも帰ってきてくれるのであれば、かなりの戦力アップになることに違いはない。剣八がこの10年間をかけて何処を放浪し、何をしていたのかは知らない。

 

そのことについては文に書かれていなかったし、書いたとしてもそんなに重要なことは書いていないだろう。というのが雷蔵の剣八に対する評価だ。

 

隊長であるからある程度の文字は書けるし礼儀は持っている。戦闘に対しては貪欲で常に餓えている。だから藍染のことを伝えるとすぐに帰ると言ってきたのだろう。

 

一護のことを書かなかったのは、毒牙にかけないための雷蔵なりの配慮だ。雷蔵を納得させるほどの腕前とは、如何程なのか知るために喧嘩を吹っかけるのが目に見えたのだ。

 

一角に笑みを浮かべて、深夜の空座町の住宅街へと足を伸ばしていく。すると一角も同じようについてきて、雷蔵の背中を守るような位置で同じ速度で歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リンク率10%…




どこまで話数をかせげるだろうか。このままの調子だと30話いくのかも疑問になってきました。

今回は一角の想いについて多く書きました。文才ないので箇条書きですがなんとなくそれなりには書けたかなと想います。





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