敵なので社会的弱者を虐待することにした。   作:重言 白

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コレはなんというか……違うんだ!

決して作者のボキャブラリーが無いというわけではなくて……


敵なので社会的弱者を虐待することにした。

 俺の名前は元姿 回帰。

 

 今最も世間を賑わせている(ヴィラン)だ。

 

 今日もターゲットである幼い子供を誘拐し、見るも無残に虐待しているのだ。

 

「ひっ!」

 

「くっくっくっ……今のうちに、怯えられるだけ怯えるが良い。お前はこれから、地獄のような責め苦の中、悶え苦しみながら世界を呪うような虐待を受けるのだ」

 

 今日誘拐したのは、異形型の個性を持つ幼気な少女だ。

 

 個性の元の生物までは詳しく調べてはいない。

 

 ただ再生能力が高いことだけは確かだ。

 

 首からエラのようなものが6本生え、中途半端な水かきのようなものがある以外の外見的な特徴はない。

 

 せいぜい、透き通るような白い肌程度だろうか?

 

 くっくっく……この白い肌が、これからあまりの恐怖で青褪めていく様子を想像するだけで、笑いが止まらないぜ。

 

「先ずは……水責め。いや、水責め程度じゃあ生温い。煮え滾る熱湯の責め苦に加え、全身に有害な薬物を塗り込んでくれるわ!」

 

 あまりに残酷な所業に、悲鳴すらあげられないようだ。

 

 この程度、我が虐待において序の口に過ぎぬというのにな!

 

 俺は少女が着ていた機能的な服を引きちぎって、煮え滾る熱湯に突っ込んだ。

 

 そして更に熱湯に浸かっていない頭に対して、上から熱湯をかける。

 

 ある程度熱湯責めを続けた後、自らの手で全身に有害な薬物を塗りたくらせる。

 

 屈辱のあまり、全身を赤く染めて泣いている姿を見たら、再び熱湯をかけて熱湯責めを再開する。

 

 自分の行動を無に帰され、残念そうにしていたのでこれから毎日行うことにする。

 

 熱湯責め後は、用意しておいた機能性に欠けた服に着替えさせる。

 

 俺ならあんなもさもさとした服は絶対に着たくないな!

 

 先程の熱湯責めが肉体的な苦痛の虐待なら、これは精神的に屈辱と恥辱を与え、更に逃走を防止するという効率的な虐待だ。

 

 そして今日の虐待はまだ終わらないのだ!

 

 皮を剥がれ、身を切り裂かれ、焼けた鉄の上で踊らされ……様々な方法で虐待された食材で作った出来合いの物を食わせる。

 

 もちろんお残しなど許しはしない、むしろなんとか完食した時に追加することで、さらなる絶望を刻み込んでやった。

 

 夜は高い場所にセットされた布団の上に放置する。

 

 寝れば寝返りで落ちるという恐怖に震え、一睡もできないことだろう。

 

 明日には本拠地に着く。

 

 そうなればより凶悪且つ、より無残な虐待を行うことができるだろう。

 

 くくくっ、フーッハッハッハッハ!

 

 

 

 

 また、別の親に売られたのかと思った。

 

 私の個性、『メキシコサラマンダー』により、私の成長は子供の頃で止まっている……らしい。

 

 成長しない私の事を疎んじた最初の親に売られてから、私の人生は苦痛にまみれた地獄の日々だった。

 

 メキシコサラマンダーは例え足や内臓が破損しても、いずれ治る程の再生能力があるらしい。

 

 その因子を持つ私も、しっかりと栄養があればある程度なら再生することができる。

 

 先ず、全身の皮を剥がされた。

 

 私を買った新しい親には、全身に火傷を負った実子が居たらしい。

 

 次の親には、肝臓をえぐり取られた。

 

 次の親には、肋骨を。

 

 血液を、肺を、胸筋を、指を、目を、耳を……

 

 ここまではまだ、誰かのために、誰かを救っているという実感が持てただけ、良かったかもしれない。

 

 これまでにどれだけの親に会ったかなんて覚えていなかったが、ある日から私の居場所は手術室から変わっていた。

 

 全身のあらゆる部位を刻まれ、殴られ、引きちぎられ、絞られ、抉られ、削がれ、潰され、侵され、溶かされ、焼かれ、砕かれ……ありとあらゆる方法で壊され続けた。

 

 今日もただ痛めつけるためだけに、暴行されるのかと思い目を開けた時、見覚えのない親が私の前にいた。

 

「ひっ!」

 

 これまでの経験から、ただ無抵抗でいるより少し怯えている方が、痛めつけられる量が少ないと学習していた。

 

「くっくっくっ……今のうちに、怯えられるだけ怯えるが良い。お前はこれから、地獄のような責め苦の中、悶え苦しみながら世界を呪うような虐待を受けるのだ」

 

 経験してきた相手と同じタイプと判断、どうせこれまでと同じか……。

 

 無理矢理服を引きちぎられたので、そんな風に考えていたらいきなりお風呂に入れられた。

 

 これまでは洗浄と称して、身を裂く程の高圧水流の的にされたり、体ごと溶かすような凶薬ばかりを使われていたので、久しぶりのまともなお風呂に思わず、とうの昔に枯れたと思っていた涙が出た。

 

 そして身体の隅々まで洗い終わった後、身体の泡をお湯で流してもらった。

 

 彼の個性なのか、私が纏っていたぼろ布は姿を変えながら再生していき、まるで物語のお姫様が着るような綺麗なドレスになった。

 

 そして綺麗なベットの上に寝かしつけられた。

 

 綺麗なものを汚すのが趣味なのかもしれない……そう思って襲われる覚悟もしていたのに、彼は近くに敷かれた布団に横になった。

 

 わけがわからなかった。

 

 

 

 翌日、起きた時にはどこかの施設に着いていた。

 

 中には私と同じような境遇の人がたくさん居た。

 

 無個性だからと捨てられた人、ヴィランっぽい個性だからと迫害された人、両親がヒーローだったせいで、ヴィランに襲われた人や親がヴィランだったせいで何もしてないのにヒーローに殺されかけた人。

 

 ヒーロー向きの強個性であるにも関わらず、嫉妬から冤罪をかけられ、ヴィランにされてしまった人、個性を使う能力を奪われた人、個性婚の結果捨てられた人。

 

 彼らは誰も俯いていなかった。

 

 それどころか、笑顔があふれていた。

 

 自分がどれだけ辛い目に合っていたとしても、新入りの私を心配して、世話をして、受け入れてくれた。

 

 私なんかよりずっと辛い目に合っていた人も、それは変わらなかった。

 

 私にはわからなかった。

 

「どうしてあなた達は、笑っていられるの?」

 

 思わず聞いてしまった。

 

 彼らも辛かった筈なんだ。

 

 理解できなかった。

 

「あの人に救ってもらえたから」

 

「あの人のおかげで、無個性でもヒーローを目指そうと思えたから……かな?」

 

「……彼に命を、全てを捧げたいと思ったから。私はいつでも準備できてるのに……ポッ」

 

 無表情のまま棒読みで「ポッ」なんて言っても、意味がない気も……。

 

 それは置いておいて、ここの人達はみんな、彼に救われたらしい。

 

 肉体的な問題だけでなく、その心までも救ってしまったのだ。

 

 自らの個性を暴走させて死にかけた人は、彼に個性を抑え込まれて個性のコントロールを習得した。

 

 無個性で捨てられた彼は、戸籍や学歴を用意してもらい、ヒーローになるための努力を続けているそうだ。

 

 無表情の人は、私のように暴行を振るわれていた時に救われ、その後の男性不信に対しても根気強く付き合ってくれたのだとか。

 

 そんな彼女の個性は『吸血鬼』。

 

 日光で灰にはならないが、個性が使えなくなって身体能力が著しく下がる。

 

 夜であれば強力な再生能力を発揮する。

 

 ……キャラ、被ってるのよね。

 

 長年居着いているんだから、そろそろ他の人みたいに卒業……独り立ちしなさいよ。

 

「……そっちの方が歳上。あなたこそ、さっさと独り立ちすべき」

 

「「……アァ!?」」

 

「ちょっ! 先生ーッ!? あの2人がまた喧kゲファッ!」

 

 そこ、うるさい。

 

 彼が来たら、彼女をぼこ……説得できないじゃない。

 

「前から、何というか反りが合わないと思ってたのよ」

 

「……それは私のセリフ」

 

「「ぶっ飛ばす」」

 

 栄養に満たされている今日の私に勝てると思わないことね!




個性『回帰』
使い手がこうあるべきと思った形に、触れているものを再生する個性
ただし服を作るには服が必要というように、元になる素材が必要

個性『メキシコサラマンダー』
別名ウーパールーパー
メキシコサラマンダーにできることは大体できる
栄養が尽きない限り、脳を除く全ての部位を再生できる
再生速度は精神状態にも影響を受け、最高速度は銀魂の虚くらい

個性『吸血鬼』
再生能力、霧化、蝙蝠化、飛行、etc……
吸血鬼にできるとされることは大体できる
ただしニンニクを食べたり日光を浴びると、個性が使用できなくなり身体能力が下がる

相澤先生って雄英高校の卒業生だったりするのかな?

もしそうだとしたら、あの実技試験では無個性と同じだったのか?

でも推薦という可能性もある。

そもそも雄英高校じゃないのかもしれないけど。
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