ラグナロク 【予言書の終り】   作:夢食いバグ

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うまくマモノたおるるかなぁー?


夜のとばり堕ちるとき埋葬者来たり

夜に近い夕暮れ烏がこれから生まれるであろう亡骸を察するように一声鳴き飛び立つそれを眺め装備を整えた私は待ち合わせ場所へ。

 

場所はマモノの発生地の一つ、ノーブレ帝国領地外名称は騎士の墓場。マモノに多くの国家が侵される前まだ余裕があった頃の悲劇戦争により多くの兵士が亡くなり骨すら戻す余裕もなくそのまま放置された土地……だそうだ詳しくは知らない。

 

「まぁ事前に情報が無くても不気味な土地だな、あまりにも枯れすぎてる」

 

とぼやきながら乾いた大地を踏みしめ進む、土埃が顔に辺り痛みと視野を狭くするそしてタッグを組むことを了承した薫が三ツ又の槍背中に背負い、この大地に唯一ある名前のみの戦士達の墓石の前でたっていた。

 

「すまない遅くなったここは初めてでうん、迷子って訳ではないぞ……決してな」

 

「そこまで言わなくても気にしてないから平気だよ、今まで一人だったからさー待つのも新鮮な気分でいいねっ」

 

と明るい口調で返事が返される、仕方がないなぁと楽しみだなぁという感情が混ざったような表情を浮かべ夜になるまでそわそわするように三ツ又の槍を取りだしくるくる回し始める。

 

「気にしてないならよかったが……所でお互いの得物は紹介した方がいいんじゃないか?マモノが出てからでは遅いだろうし」

 

と私も自らの日本刀を持ち、握りしめる。

 

「うん、そうだねお互い把握した方がやり易いだろうしよしっと

 

【百のいさな鳴き、海怒りて地溺れる。古きもの逝く運命(さだめ)】

 

これが僕の予知書の力だよ」

 

と薫は三ツ又を回し遊ぶのを止め横に構えの一節であろう詞を唱えると三ツ又の槍の周囲に水が浮かび上がり、周囲を囲む。

 

「そしてっと、これでこうする」

 

といつのまにか手に持っていたリンゴを投げると三ツ又の槍を振り払い回りの水を切るようにすると払われた水がまるで刃のように飛び散る、それが投げられたリンゴを切り刻んでいく。

 

そして残ったのは細切れとなったリンゴだったもの、薫はそのリンゴの後を満足そうな表情を浮かべ

 

「まぁこんなものかな、マモノ相手だと避けられる事が多いけど………そうだそうだイリカちゃんのは?見たいなぁ」

 

と三ツ又の槍仕舞い、私に早く早くと急かすような目線を向ける確かに言い出しっぺはこちらだそりゃ気になるのも仕方がない。

 

私は日本刀を構え、呼吸を整える。

 

「【いずれ燃え逝く定めの鳥は今災いをもたらし、森を焼き町を焼きすべてを無に還すであろう。】

 

これが私の予知書です、触れない方が良いですよこの焔は消せませんから私以外の誰にも」

 

日本刀は蒼白い焔に包まれ、夜に近い夕暮れの大地を照らす完全に夜になればその光は更に瞬くであろう事が用意に想像できる。

 

「へーてっことはイリカちゃんは火を使うんだね、さっきも言ってたけどもしかして水とかかけても消せないの?」

 

と薫は私の説明にどこか引っ掛かる所を覚えたようで感じた疑問をそのまま口にする。

 

「えぇそうです、私以外には消せませんどんな手段を用いようがこの予知書に触れて発火したものは燃え尽きるまで消えません」

 

そう答えると私はリンゴの残骸に焔をつけ、蒼白くこうこうと燃焼が起きる。

 

「水で消してみてください、消えませんから」

 

薫は私の行動の意味を理解したのか、三ツ又の槍を軽く持ち蒼白く燃えゆくリンゴをすべて水で覆い尽くす……本来ならばそれで焔は消えるはず消えなくてはならないだが……

 

「本当だ、消えてない………いや消えない」

 

覆われた水の中でまだリンゴは蒼白く燃えており、焔自体はだんだん小さくなってゆくがそれはリンゴ自体に燃やせる所が少なくなっていただけ最終的には水のなかでふよふよ浮かぶ灰へとすべて変化した。

 

「私以外に消せないとはこう言うことです」

 

「なるほどわかったよ、マモノが燃えてたら触れないようにするよ。消せない焔なのに燃え移るって大変だよね…………おっと大分暗くなってきた」

 

と薫は空を見上げる、夕暮れの朱が微かにしか残らないもう時間だまだ霧は出ていないが準備と警戒はし過ぎても損はない。

 

「ですね、場所をノーブレ帝国領地の少し近くに移動し直しますか…………」

 

マモノは人を襲う、よく絵物語なので怪物は人が居ないところに住まう等されているが本質は逆だ エサ が沢山あるところの近くにいた方が便利故に人が多い土地の回りに発生する。兵士が相手をすることもあるのもその為だ、わざわざ兵士が守るべき相手の居ないところにいることは基本的に無いだろう。

 

「だねいつものことだけど緊張するなぁ……うぁあ霧濃いなぁまぁ僕の場合水分あればあるほどいいんだけど」

 

だんだん霧が濃くなってゆく、マモノが発生している証拠だ。

 

「……………薫構えろ」

 

「イリカちゃん、僕そこまで鈍くないよ?」

 

私は微かに鉄錆びの臭いを感じ、日本刀をその方向に構える蒼白い焔が灯りとなりマモノの全体像を写し出す。

 

のっぺりとした巨体にいくつもの人の顔が張り付いておりそのどれもが呪詛のような詞をつらつらと重ね苦悶の表情を浮かべている。

体の持ち主はその呪詛を楽しむように聞き笑うそして暇潰しのように皮膚に浮かんだ顔の一部を潰すと……ギャァァァと断末魔をあげまた喜ぶ。

 

「相変わらず気持ちの悪い容姿ですね……汚い、すぐに燃やし尽くしたい」

 

「僕も斬殺、溺死、射殺選ばせるのは止めにします」

 

と一通り言えばマモノはこちらの言葉を理解した何のように、突っ込んでくる……図体がデカイ分スピードは遅い

 

「これならいけるっ」

 

私は蒼白い焔に包まれた日本刀で横に切り払う巨体は切り裂かれたがこのマモノ固さはないが再生能力にたけているようだ、ニジャジュクッと切り裂かれた部分を瞬く間に再生させる。だが蒼白い焔にそのマモノは包まれる…………だがマモノはまだ動いている。

 

「イリカちゃんだけに良いところ取られちゃ、カッコ悪いからねっ」

 

薫は三ツ又の槍をマモノに向けて、水を集め始めるそれは先程の紹介の比ではない……水鉄砲と拳銃ぐらいの違いだ………

 

「…………さっさと終われよ」

 

と薫はいつもの明るい口調が完全に消え狩人として獲物に膨大な量の水の弾を打ち出す、それは的確にマモノを穴だらけにしていく。

 

 

 

 

 

だがこれで終わらなかった……

 

 

私はその光景に安心(油断)していた、マモノが殺られるだけで終わるはずが無かったんだ……

 

 

安心した感情が痛みにより絶望に変わる、私の体の一部がマモノの攻撃により吹き飛んでいた。

 

左腕と肩 首の一部が無くなっていた。




油断するからすぐ終わるー(まだイリカは死にませんから安心してください、大丈夫ですまだ軽傷です。
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