お楽しみください。
悠と会ってから半年が経った。あれから悠とは連絡を取り合い、神の存在を信じてもらい、親友になった。さらに悠は二年ほど前に起きた自身の秘密を教えてくれた。
ユグドラシルとの取引で自分の中に繋がっており、兵器をダウンロードするたびに記憶を失うことを知った。
僕が生きていた時は、そうだったと思い出すことがある。そういえばあれから十五巻を買ってなかったと思い、いつか買おうと先延ばしてしまう。
話は戻すが、取引については協力はすると約束しているが、記憶のことまではなんともできない。
人間の記憶はいくら神でも戻すことはできない。仮にできたとしても、その人の身体に負担がかかり、いつか死んでしまうからだ。
僕にできるのは杖を使って過去を写し出すことだ。悠も納得してもらっている。
さらに、悠には僕の過去を話している。自分は他の世界の人間であることと、何年も前に死んで神になったこと、そしてこの世界を管理していることを信じてくれた。
それから僕達は連絡を取り合う仲になった。
「それでそっちは?」
「訓練ばかりだ。そっちはどうだ?」
僕は家に戻り、悠と連絡を取っている。
「こっちも仕事が忙しくて、休みがないよ。そっちの世界に行ったり来たりだよ」
僕は愚痴を漏らした。最近悠達のいる世界に歪みが大量に発見し、治しても他の場所で起きる。他の世界でも歪みが起きており、他の神達も大忙しだ。
今日も仕事で遅くなり、今ベットで休んでいる。時間は深夜の1時、第12世界では朝の8時前である。
下界と神界とでは時間の流れが違い、下界での1分は神界では6時間である。ドラゴンボールに出てくる精神と時の部屋と同じである。
しかし日付は下界と同じで、どんなに時間が経っても365年で1年である。
そのため、僕は千年以上生きているが、下界ではまだ4年しか経っていない。そのため、歳は15歳である。
神界に住む神々は歳をとらないので見た目は変わらず、老いというのはない。
「そっちじゃ紫のクラーケンが討伐されたみたいだな」
「ああ。ミッドガルが倒したと聞いている」
1年半前、ミッドガルのDが倒したと噂されている。それを知ったのは昨日のことである。
原作通り、この世界のドラゴンは自分と適合するDと見染めることで、そのDを同種のドラゴンにしようとしている。
そのためミッドガルでは紫のクラーケンが自分と適合したDを同種のドラゴンに変え、竜伐隊は二体のクラーケンを討伐した。
「あ〜よかった。僕も少しは楽になったよ。それよりあれからユグドラシルとは取引をしたか?」
「いや、一度もしてない」
2年半前、悠はヘカトンケイルを倒すときにユグドラシルと取引をして以来、心の中にユグドラシルが繋がっているそうだ。
「何度も言うが、取引だけは不用意にやるなよ」
「分かってる。いつも悪いな、それじゃ」
「おう!」
悠は通信を切った。杖を床に置き、天井を見上げる。
ユグドラシルは色んな植物とネットワークを広げているため、世界のあらゆる植物を消す必要がある。
僕なら簡単にできるが、それはしてはいけないと分かっている。そんなことをすれば、文明に大きく変化して、人間は生きていけなくなるからだ。
(方法があったはずが思い出せない。まぁいつか6巻を読み返してみるか)
そう思った僕は
◇
あれから四ヶ月が経ち、仕事が大分減った。僕はデスクでここ半年の空間の歪みが起きた場所を書類にまとめている。
他の神達も、大分楽になったと口にしている。
そういえば、この一ヶ月間(下界での時間)八重さんを見てない。
井上八重さん。第7世界の世界神で、同い年だが僕より神歴は二年長い。
後で様子を見に行こうと思い、資料をまとめた。
すると杖が光り出した。通信が入ってきた。誰だろうと思い、出ると八重さんだった。
「亮ちゃん……」
元気がなかった。
「どうしましたか?」
僕が用件を聴くと、
「助……けて……死ぬ……」
「えっ!!」
思わず立ち上がった。
「今どこですか?」
「第12世界の……デンマークに……ある……コペン……ハーゲン」
「分かった。すぐ行くから。待ってて。」
僕は杖を持って天上塔を出て、第12世界に向かった。
数分でコペンハーゲンにつき、ビルの屋上で服を変え、八重さんの気を探す。
(よし!見つけたぞ!)
裏路地に八重さんの気を感じ、向かった。しかし、疑問があった。
死にそうなのに気が小さくない。しかも減っていなかった。どうしてだろうと思っていると、八重さんを見つけ、裏路地に降りて八重さんに近づいた。
服は綺麗で、いつもと変わりなかったが、やつれていた。
「八重さん どうしました?」
僕は八重さんの体をさすった。
「亮……ちゃん……」
「八重さん、一体どうしたんですか?」
僕が事情を聞くて八重さんは、
「お腹が……空いて……力が出ない」
「……」
……………………っは?
「お願い……食べ物を……」
「それじゃあね。」
僕が心配して来たのにお腹が空いただけなんて、アホらしくなって去ろうとした。
「待って……行かないで……」
「ふぅ〜お腹いっぱい」
僕は近くのレストランで食事を奢っていた。
「全く、仕事中でもちゃんと食べてくださいよ」
八重さんは仕事になると食事を忘れるほど集中するのだ。
「ごめんね。最近下界での仕事が多くてつい…」
ちなみに八重さんは今日は休みで、この世界に来ていたのだ。
「それじゃあ僕はこれで……」
お金をテーブルに置いて去ろうとすると手を掴んで来た。
「待って亮ちゃん。買い物に付き合ってよ」
「なんでですか?」
「服を買いたいからだよ。」
「一神(ひとり)で行ってください」
僕は彼女の腕を離そうとするが、離れなかった。
「お願い!何か買ってあげるから」むにゅ
「うっ」
僕の腕が八重さんの胸に当たった。
僕は平常心を保とうとするが、八重さんが顔を近づけてきた。
「……分かりました。少しだけですよ」
「ホント!ありがとう」
僕は仕方なく承諾した。
◇
僕は八重さんと町を歩いていた。八重さんは腕に抱きついて来て正直動きにくい。しかも胸が当たってまともに顔を見ることができない。
「亮ちゃん、あそこに行こ」
「あっちょっと……」
八重さんに腕を引かれてついたのはランジェリーショップだった。
「……僕、外で待ってます」
「待って一緒に入ろうよ?」
僕は店から離れようとするが、八重さんは腕を引っ張って入れようとする。
「ランジェリーショップじゃないですか!僕は嫌ですよ」
「大丈夫だよ!中見たけど男の人も居たし、男物もあるから」
そう言われ、店の中に入れられた。
男がいるだけでなく、男物も扱っているのなら少し安心し、観念して入ったが、中を見渡すと男子が誰一人いなかった。
「……八重さん、どこに男がいるんですか?それにどこに男物があるんですか?」
騙された。八重さんの言葉を疑いもしないで入ってしまったが、そこには男は僕だけで、しかも男物が何一つなかった。
さらに周りの女性から注目を浴び、僕は下を向いた。
「いいじゃない、たまに男もいるみたいだよ。……カップルだけど」
「カップルですよね!僕達はそういうのじゃ……」
その先は言えず、顔を晒した。今のこの状況はどこからどう見てもカップルに見え、デートと言われてもおかしくない。
「……こっ、これとこれ、あとこれにしよ」
八重さんは恥ずかしいのか顔を赤くして商品の下着を手にした。
そして着替える場所に移動した。
「……じゃあ待っててね」
「はっ、はい……」
八重さんは顔を赤くしてカーテンを閉めた。
僕はその間、他の女性から視線を向けられていた。
今すぐにでも帰りたいと思うができない。
しばらくすると、
「亮ちゃん、ちょっとこっちに来て」
カーテンから八重さんの声が聞こえた。
僕は近づくと急に八重さんの手が出てきて僕を中に入れた。
中に入れられると下着姿の八重さんを見た。
「なっ!」
下着はピンク色で露出が多く、二つの豊かな双丘に目を奪われた。
スタイルは良く、胸の大きさでは神々の中で最も大きい。
「……どうかな?」
八重さんは顔を赤くして聞いてきた。
「……綺麗だ」
正直に答えた。
「あっ、ありがとう」
八重さんの顔がさらに真っ赤になり、顔を晒した。
下着姿の少女が目の前にいると誰だって気まずくなる。
「あと、こういうのもあるけど……似合うかな?」
八重さんは商品の下着を持って聞いてくる。一つは青色で下は紐のタイプで露出が多い。もう一つは白の下着で、しかも生地が薄い。もし着ていたら見えているだろう。
「いっ、良いと思うよ」
「ホント?じゃあこの二つにしようかな」
「うっ、うん。そうしたら。じゃあ僕はもう出るね」
このままでは平常心を保てなくなると思い外に出ようとすると、バランスを崩し、前に倒れた。すると僕の顔が八重さんの胸に当たった。
「……」
「……」
数秒して僕は八重さんにビンタされた。
◇
あれから二ヶ月後、八重さんとはなんとか会話ができるようになった。
そういえば悠はもうすぐミッドガルにつくのだろうか?
原作ではもうすぐミッドガルに移動になって物語が始まる頃の筈だ。
ここはミッドガル、Dが暮らしているアスガル傘下の教育機関だ。
浜辺では悠と長い黒髪の少女、そして銀髪でシャツだけ着た女性がいた。
「三年ぶりですね、兄さん」
制服を着た少女、物部深月は義兄の物部悠と再会した。
いかがでしょう?次から原作第1巻と組み合わせていきます!よろしくお願いします。