ファフニール VS 神   作:サラザール

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どうも、サラザールです!予告通り亮を出します。それではどうぞ!


入学

ここは時間と空間がない"虚無の世界"(ドラゴンボール超の無の会)。世界神同士が戦うことを許された世界。

 

そこには力の大会に出てくる武舞台があった。時間の経過とともに中央にある柱が下がってきて、制限時間が0になると床と同じ高さになる。

 

そこには三神(さんにん)の世界神がいた。

 

第8世界の世界神 パトリック・ホワイトと第9世界の世界神 レイチェル・スミス、そして第12世界の大島 亮。

 

彼らはプリンを巡ってこの場所にいる。

 

数分前、仕事の帰りに第4世界のスイーツを買ってきた亮は休憩室にいたパトリックとレイチェルと一緒に食べていた。

 

おやつを食べながら雑談をしているとプリンが一つ残っていた。残り一つは戦って決めようとパトリックが提案し、現在に至る。

 

虚無の世界は誰でも入れるように管理している神はいないが、武舞台は必ずボロボロになるので、最後は元通りにするのがマナーとなっている。そうしないと神官王に注意され、給料を減らされることになる。

 

そして今、三つ巴のバトルが始まろうとしていた。

 

「準備はいいですね」

 

柱の上には神官王がいた。本来は仕事で自分の部屋にあるが、今日は手が空いていたのでレイチェルが審判をお願いした。

 

「「「いつでも」」」

 

三神(さんにん)は戦闘態勢に入っていた。身体に神の気をまとっていた。

 

「はじめ!!!」

 

神官王の合図とともに三神(さんにん)は高速で動き出した。武舞台を駆け巡ったが、まだ誰も戦ってない。

 

様子を見て、隙があればそこを狙うようだ。

 

最初に動いたのは亮とパトリックだった。亮は既に超サイヤ人ブルーになり両者激しい激突により、武舞台の表面は破壊されていく。

 

パトリックは気功波を繰り出し、亮も気功波で対抗する。

 

すると横からレイチェルが走ってきた。

 

手には気を練り上げて作った剣を振り下ろす。

 

亮は高速で避け、パトリックはジャンプした。レイチェルの剣は武舞台に刺さり、気を消して手に気候波を作る。

 

ジャンプしたパトリックは手を円を描くように回した。手には気で練り上げ星状の気功波を作り、亮とレイチェルに向かって放った。

 

二神(ふたり)はパトリックの気功波を手で払い、武舞台の半分は爆風で何も見えない。

 

その中にレイチェルと亮は戦っていた。亮が蹴るとレイチェルは手で防御、レイチェルがジャブで攻撃すると亮は右フックで対抗。

 

パトリックは二神(ふたり)のいる場所に降りて、爆風を払った。

 

二神(ふたり)はパトリックに向かって気功波を打ち、パトリックは気を上げて弾き返した。

 

弾き返ってきた気功波を二神(ふたり)は避けた。

 

亮は身体の周りにたくさんの気功波を練り上げ、天に向かって放った。

 

気功波は黒い空の上で見えなくなった。数秒して降ってきた。

 

しかもさっきより大きく、重力で速度が上がっている。

 

気功波が流星群のように武舞台全体に降ってきて、爆風があちこちに起こった。

 

レイチェルは亮に蹴りで攻撃した。すかさず両手で防御した。蹴りの威力で床に大きな穴が空いた。

 

すると亮の後ろからパトリックが気功波を放った。

 

亮は高速で移動し、レイチェルは気を練り上げ鎌を作り、気功波を真っ二つにした。

 

パトリックはその一瞬で左手を殴ろうとした。レイチェルも右手で殴り、そのまま高速で移動した。

 

三神(さんにん)は目に見えないほどの速さで激突し、武舞台はボロボロになる。

 

パトリックはレイチェルに気功波を放った。レイチェルは逃げたが、追ってくる。

 

パトリックは気功波を自在に操ることができ、大量に作っても狙った場所や相手に当たるまで操作する。

 

レイチェルは気を練り上げ、三叉の槍を作り突き刺した。

 

亮は両手に緑色の気弾を作った。両手を合わせ、気弾は何倍にも大きくなり、二神(ふたり)に向かって放った。

 

パトリックは手に水色の気を練り上げた。レイチェルより大きく、亮の気弾に向かって放った。

 

レイチェルは手に赤い気功波を作り上げ、二神(ふたり)に放った。すると気功波は三つに分かれた。

 

三つの気功波は激突し、武舞台の中央で爆発した。

 

武舞台は爆風で見えず、神官王は防壁を展開して守っていた。

 

爆風はすぐ消え、三神(さんにん)は武舞台の上にいた。両者互角で誰も落ちなかった。すると亮は言い出した。

 

「引き分けにしませんか?」

 

「そうだな!そうしよう」

 

「ええ、そうしましょう」

 

二神(ふたり)は納得し、武舞台の修理をして戦いは終わった。ちなみにプリンは神官王に差し上げた。

 

武舞台の修理は終わり、パトリックとレイチェルは下界で仕事に向かった。

 

亮は通信機で物部悠に連絡をするが出ない。亮はミッドガルに移動したことを思い出し、杖で様子を見ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……であるからして、彼は男である前に"D"———つまり私たちの数少ない同胞なのです。性別で区別することなく、仲間として受け入れることこそ、我々が高い社会を持つ人類であることの証明だと———」

 

ここは島の中央に位置する学園の体育館。全校生徒が整列し、壁際には教職員が並んでいる。その全ての視線が向けられた壇上で、深月はマイクを通して皆に語りかけていた。

 

俺はその隣に立っている。身に着けてるのは学園の制服。デザインは他の生徒に近いが、俺のは当然男子用だ。サイズは気味が悪いほどぴったりだった。

 

「———もちろん、それでも不安に思われることは多いと思います。ですから私は皆さんの生活を守るために、全力を尽くすとお約束いたします。彼は私の兄ですが、身内であるからこそ、問題を起こした場合はより厳しい処分を———」

 

今行われているのは、俺のミッドガル転入に関する説明を行うための全校集会だ。

 

あれから一夜が明け、早朝に叩き起こされた俺はいきなりこの場合に連れてこられた(ちなみに深月はマスターキーを使って扉を開けた)。

 

壇上に深月と共に立った時、好奇の視線が一斉に注がれたが———今はその全てが深月の方を向いている。誰もが熱心に、深月の話を聞いていた。私語が一切ない。

 

———本当に、生徒会長なんだな。

 

俺は胸の内で感心する。皆の尊敬と信頼を勝ち得ていることが、この雰囲気だけで感じ取れた。

 

深月へ熱い視線を注ぐ生徒たちを見回す。数はそれほど多くない。暇なので数えてみたが、全部で六十五人だった。五人から九人の九つ。それが教室の数かもしれない。

 

ミッドガルでの教室分けは戦闘時の班分けを兼ねた少数制だと聞いたことがあった。

 

昨日一悶着あった銀髪の少女、イリスは一番端———五人の列にいる。そこだけ著しく数が少ないのは深月が抜けているからだろう。確か二人ともブリュンヒルデ教室だと言っていた。

 

「———皆さんが彼を温かく迎えてくれることを私は期待しています。そして彼にも我々の誠意と信頼に応えることを求めていきます。ですからどうぞ彼を———兄をよろしくお願いします」

 

深々と頭を下げ、演説を締めくくる深月。すぐに大きな拍手が体育館の中に鳴り響いた。

 

「さあ、兄さん」

 

鳴り止まない拍手の中、深月が俺にマイクを譲る。

 

「えっと……物部、悠です。不束者ですが、よろしくお願いします」

 

我ながら一層大きくなり、「よろしくねー!」「私たちがついてるよ!」という温かい歓声が飛ぶ。

 

本来ならば、男が入学することに対する抵抗感はかなり大きかったはずだ。だが深月はそんな皆の意識を十分程度の演説で変えてしまった。

 

二人で一礼し、舞台の袖に引っ込んだ後、深月は長く息を吐いて微笑む。

 

「これで学園全体の雰囲気は、兄さんに好意的なものになるでしょう。でも———不束者では困りますよ?」

 

「あ、ああ、分かってる。深月に迷惑は掛けないよう心掛けるよ」

 

正直、まだ状況に頭が追い付いていない。だがミッドガルへの異動は正式な指令であり、深月は俺の上官だ。拒む権限は俺にない。

 

どんなものであれ上の命令には従う。それはこの三年間で骨の髄まで叩き込まれた常識だった。

 

そんな俺の返事はどこか上の空に聞こえたのかもしれない。深月は疑わしい気に俺を上目遣いで見て、こう忠告した。

 

「言っておきますが、これから兄さんが配属される教室は問題児揃いです。私の言葉もどれほど届いたのか自信がありません。受け入れてもらうには兄さん自身の努力が必要なことを———忘れないでください」

 

 

 

 

 

(ちゃんと原作通りにやってるな)

 

僕は杖でミッドガルの様子を見ていた。いつもなら誰かしらいるのだが部屋には僕一神(ひとり)だけで他は仕事で下界にいる。

 

(そういえば一週間後にリヴァイアサンが現れるはずだったな)

 

僕は原作の一巻を思い出していた。ブリュンヒルデ教室のイリス・フレイアは白のリヴァイアサンに見染められてしまうが、悠の活躍によりリヴァイアサンを倒すことを知っている。

 

僕は下界行く準備をしてリヴァイアサンの行動を見ることにした。




いかがでしたか?次も楽しみにしてください!

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