血界戦線 ~Documentary hypothesis~   作:完全怠惰宣言

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生存報告


The times that we spend together are irreplaceable to me

ほんの数か月前まで、私の世界は狭い狭い窓から見える景色と歩いていけるあの場所で構築されていたの。

あの日、貴方に会えてお兄ちゃんと一緒に私も救ってくれて。

貴方は、否定するけど私は貴方に救われた。

貴方がワタシを私に戻してくれた。

だから、私は貴方と共にありたい。

貴方の願いがかなった後も貴方に寄り添いたい。

だからね・・・・・・。

 

 

 

初めて会ったのは、常連になったあいつと一緒だったな。

それで、いつものごとく壊された店の原因からあたしを守って自分が逃げ損なって。

そこから、あんたも常連になったんだったな。

最初は解らなかったあんたの表情、何気無い仕草。

告白されたのはあんたからだったけど、あたしの方が先に落とされていた気がする。

あたしは、あいつらみたいにあんたの仕事の手助けは出来ないけれども、あんたが守る日常を守ってやれる。

だからな・・・・・・。

 

 

 

出会いは最悪。

でも今は、貴方がいない世界を考えることが怖い。

貴方がワタシのまえから消えるなら、私は世界に溶け込んで貴方の傍に居続けたい。

化け物の本能が貴方を逃すなと叫び続ける。

女の本能が貴方の傍で安らぎを求めている。

家族が増えて、構う対象も増えて、正直嫉妬してしまう。

“あの事件”を知ってる奴等には未だに不思議がられるけど、今なら大声で叫んでやれる。

だからね・・・・・。

 

 

「「「愛してるぜ、My Darling(レオ・ツェッド・悠月)」」」

 

 

 

 

墓地で出会った君は何処か虚ろげで。

いつの間にか君に会いに行くのが日課になっていった。

君が誰かと喋って、笑って、そんな姿に嫉妬した。

はじめてだった、妹以外でこんなに考えてきた女の子は。

君に会えない日は、何時もより調子が悪いような気がする。

みんなに助けられ、君を“ヒト”に戻せたあの時。

僕はきっと本当の意味で君に恋をしたんだ。

だから、・・・・・。

 

 

 

はじめてお会いしたのは友人と兄弟子と一緒にランチに伺った時でした。

人類種(ヒューマン)でない僕にたいしても気さくで、暖かいその笑顔は僕の心何故残っていた。

日増しに通う機会が増えていき、気がつけば貴女に会いに行くのが楽しみになっていった。

兄弟子に嵌められて告白してしまったあの日。

貴女に涙を流させてしまい、それが嬉し涙と知らされるまでのあの時間は僕が生まれたなかで最悪の時間でした。

でも、今、僕の日常に貴女がいてくれるこの無情な喜びは何物にも変えがたいものだと知りました。

だから、・・・・・。

 

 

 

出会い頭の印象は手負いの野良犬だった。

そんな貴女とバディを組んで、お世話して、恋に落ちて、一緒に住んで。

こんな関係になるなんてあの時は思いもしなかった。

クールを気取っているけれど、誰よりも仲間思いで、寂しがり。

何かあると抱き着いて離れない狼というより猫のような貴女。

気がつけばそんな貴女に溺れていた。

だから、・・・・・。

 

 

 

 

 

 

「「「愛しています、My Honey(メアリ・ビビアン・チェイン)」」」




皆様よいお年を

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