地獄ノ星ノ使者   作:地獄星バロー

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卒業式のあと、クラスみんなではっちゃけてレストランに行って食事をして、夜まで遊びまくるのは俺の学校だけではないはずだ。だか気をつけて欲しい。そういう油断している時こそ怖い状況に出会うんだ。みんな、レストランで出されたからってなんでもホイホイ食べるなよ?


ソノ八・終わりなき遊び

 

俺はこの春、高校を卒業した。だからって俺の現在の年齢を特定するのは早計だからな。それは置いといて、高一のある日の一件以降まともに霊感を感じなくなっていた俺からすれば、幽霊絡みの事件から救われたのか、はたまたネタ切れしてるのか、よく分からずにスランプに陥っていながらも受験勉強からようやく解放されたわけで、久しぶりに気楽な気分へとなっていたもんだ。

 

とは言え、決して自分の高校生活が嫌いだった訳じゃない俺からするとなんともまぁ色々あったなぁと感慨深いもんで、結局これで良かったのかなと納得している俺の姿がそこにはあった。

 

これから社会人でもあり、おふざけで許されることが効かなくなる。それと同時に大学生としてギリギリ子供でいられるというのは嬉しいようで悲しいもんだ。

 

俺としては自分自身の力で生きたいけれども、大人にはなりたくないというふざけたマイポリシーを持っているので、このポリシーをいつか自身で崩さなければいけないという新たなスランプと戦うことになるのだが……、傍から見ればそんなことはどうでも良い話で、今は卒業おめでとうのラッシュである。

 

 

俺のクラスはちょっと変わった特殊なクラスで、三年間一緒の生徒で海外留学とかやれやれなイベントが次々にフィーバーしてくる変な高校だったんだ。そーゆーわけでクラスとしての絆は他クラス、いや他校ごとき簡単にひねり潰せられるレベルで、俺はその中の端にいながらもクラスの体育祭お疲れパーティ☆とか、進級パーティ☆とか、担任今までありがとうございました祝い〜☆などのイベントにもしっかりと参加している人間だったので、どうせあるだろう高校卒業お別れパーティ☆とやらにも参加して、高校生活の真のピリオドでも付けようかと決めていた。

 

 

 

 

 

 

そして結果的にみんなで話し合って、お別れパーティとやらは高校から少し離れたお好み焼きレストランにこれる奴らだけ集まり、食ったり喋ったりしようってことになった。

 

そして夜。

 

特に親しい友人達と共に集合地点に集まれば男女計30人は来ていたと思う。やはり男女間の仲が良いもんだと勝手に納得しつつもこの日の為にわざわざ持ってきたゲーム機でゲームしながらお好み焼き食いまくって騒ごうとしていた俺がこの後の恐怖に気づくはずもなかった。

 

 

で、お別れパーティ中はお好み焼き屋で食うに食いまくり、ゲームするわ懐かしい思い出話するわでとにかくイェーイな日々だったんよ。正直深い内容は無いぜ。

 

 

 

問題はここからだった。そのあと帰り際に、近くのちょっとデカイ公園により、「みんなで増え鬼しようぜ!」と突然小学生染みた遊びをすることになった。

 

一度始まってしまった深夜の増える鬼ごっこは簡単には止めることなど到底出来ず、実は増え鬼が好きな俺は友人達と逃げて、茂みに隠れてやり過ごしている最中のことだった。

 

 

「やべぇ……めっちゃトイレ行きたい」

 

 

「おいおい」

 

 

突然のトイレ行きたい衝動に駆られてしまい、友人達にどうしようか相談する最中、トイレの場所を発見するのは良いものの、トイレに向かうまでは数々の死線を潜り抜けなければいけねぇと判明。しかも出そうなのは小(食事中に読もうとする奴はまさかいないと思うがこれから汚くなるので急いで戻れよ!)、変に突っ込んでも鬼に捕まるだろうし、仮に突破出来たとしてもゴール直前で間違いなく漏らす。

 

「くそっ……どうすりゃいんだ……」

 

そこに待っている選択肢はただ一つ、最悪な答えしかなかった。

 

それは、立ちションである。

 

軽犯罪法違反である立ちションを軽々しくやって卒業早々くだらない理由で警察のお世話になるわけにも行けねぇし、しかもこの鬼ごっこには女子もわんさかいる。立ちション中に捕まえようとしてやって来たら、お互い恐怖である。

 

とりあえず、端っこに有り気な完全に森みたいな感じで隠れやすく、尚且つ二人の友人を付近に配置して女子が来る前にさっさとチャック降ろしたその時だった。

 

「やべやべぇ!逃げろ〜」

 

チャラい馬鹿がこれ以上にない嬉しそうな顔で女子3人から逃げてこっちに向かってくるではないか!コイツにも見つかったら、終わりだ。

悪手ではあるが、やるしかねぇ。

 

「U、K!バラバラに別れて逃げるんだ。あいつらの注意を引いてくれ!!」

 

「でも、そんなことしたらお前……」

 

「俺も覚悟を決めなきゃいけねぇし、お前らだって女子から逃げたいんじゃねぇのか?俺のことは置いて……」

 

「お前のことは忘れない……あばよ!」

 

 

「最後まで言わしてくれよ……」

 

てなわけで、危険な賭けに出た俺は素早く事なき事を終わらせようと奮戦する!

 

U、Kはバラバラに逃げてチャラい奴と女子の目を引いて幸せそうに逃げる!

 

行ける……行けるぞ、これなら恐怖から乗り越えられるぅ……!!

 

 

 

 

 

 

この結末はみんなの想像に任せよう。戦いが終わり、やっと遊びも終了だろうなと思ったその時……。

 

「今度はケードロしようぜ!」

 

馬鹿野郎……。終わりが見えねぇ。言った奴が誰だか知らないが、やめてくれよ……と思いながら一人で逃げれば今度はお腹が痛くなる。そうだ……俺はお好み焼きを食い過ぎた!ジュースも飲みすぎた!だからさっき小がしたくなり、今度は大をしたくなっている!!

 

しかも今度は死線を潜り抜けた友人達が警察役で、仲間がいない!!!

 

おまけちトイレはケードロの檻ゾーンが近くにあり、女子3人ぐらいが巡回してやがる!!!

 

お……終わった……。

 

 

こんなに青ざめた日はいつぶりのことか……。

 

 

それでも俺はトイレへと向かうしかない、怖い……怖すぎるぜ……。

 

 

 

 

それでも……行くしかねぇのか………。

 

 

「うおおおおおおおっっっーーー!!」

 

 

その後の結末も、読者の想像にお任せしよう。

 

そして数時間後、クラス全員の最後である集合写真を撮り、お別れパーティはようやくフィナーレ。

 

さらば友よ、成人式で会おうぞ……とばかりに流れ解散をした。

 

 

後日、クラスのメールのグループで送られてきた集合写真に知らない奴が一人混じっていたような気がするが多分気のせいだろう。

 

 

 

 




最初に謝ろう。違う意味の怖い話だったからな。それに下品な話でもあるので食事なうの人にはお侘びさせてもらう。とは言え、これを見れば分かる通り、お別れパーティでも何にしろ、食い過ぎたり飲み過ぎたりするのは霊感有る無しに関わらず本当に気を付けて欲しい。そして残す物語はあと二つ、一つは悲しい命の物語と、もう一つはこの物語のタイトルテーマを回収する衝撃の物語……とだけ予告しておこう。もうすぐお別れの時間がやってくるのは悲しいことだ、だがこれだけは言わしてくれ。
それでは、またお会いしましょう。
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