彼女が留学生でかわいい上にめっちゃ優しいから幸せに身を任せ喜んで首を絞められます。 作:槍ヶ岳の丘
結論を言おう。俺はリア充だ。紛う事なきリア充である。
その理由を聞きたい諸君がいるのはもはや疑いようもないので、僭越ながら足りない語彙と文章力を補うために愛情百倍増しで説明させていただく。俺の優しい上にかわいくて素晴らしいガールフレンドの彼女とその馴れ初めを。
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とある地方の大学での話である。今までとは比べ物にならないほど自由に過ごせる大学生活は、とにかく自分のために使える時間がある。最初はそんな時間にあふれた生活を持て余していたが、それこそ時間が過ぎれば慣れていくものだ。気づけば俺は適度に勉強して、適度に体を動かして、適度にバイトするという全くもって無難な時間の使い方をしていた。でも俺は満足だった。どれだけ普通と言えども、俺にとっては新鮮な経験ばかりでおよそ充実した生活であると言えたからだ。
大学に入学してからだいたい三か月後。一人暮らしにもすっかり馴染んだ俺はショッピングモールで部活で必要な物品を購入しつつ、本や服で気になる物がないとかぶらぶらしていた。休日という事もあり、子連れの家族や遊びにきた学生らで賑わっていた。そんな雰囲気に充てられたからか、興が乗って「なんかおもしろそうだ」と感じた店は片っ端から覗いていった。それにこれからもお世話になるであろうこのショッピングモールにどんな店があるのかを把握しておきたかったというのもある。まぁそんなことをすればあっと言う間に時間は過ぎるわけで。最終のシャトルバスが来るまであと二十分となっていた。
早足でバス停まで向かう途中、ある集団が目についた。
というのも、一人の女性を囲うように四人の男が立っていたのである。パッと見た感じ、女性は地方にしては珍しい外国人の美人さん。男性側は少し突っ張ったようなファッションで、あまり関わりたいとは思えなかった。そして男性四人は女性にじりじり詰め寄り何やら話しかけている。
十中八九ナンパだろうと、そのように推測を立てるには完璧すぎる状況である。
人が良いのだろう。外国人の女性は苦い顔をしつつも笑顔で、しかも恐らくは日本語で男性らの対応していた。しかし彼女の日本語が通用しないのか、それともただ単に聞き耳を持たないのか男たちは興奮した様子で女性に何やら言葉を投げかけている。どうもナンパにOKをもらえるまで女性から離れる気はないらしい。
そこで、俺はその女性と目が合った。急いではいたがナンパの現場付近をガン見していたのだ。そういう事もあるだろう。問題はその女性も俺から視線を外さず、お互い見つめ合うような状態になってしまったということである。しかし、それはそうと見れば見るほど綺麗な人である。ブロンドの髪に透き通るような白い肌、欧米特有の碧眼は陳腐な表現だが宝石のようだった。
ただ、こちらに向けられたその瞳が俺には助けを求めているように見えた。気のせいかもしれない。仮に女性が俺に助けを求めていたからとして、彼らをどうすれば女性から引き離せるというのか。そうした気持ちがないわけではなかったが、その時の俺の気は急いていた。バスが来るのはすぐ、だから決断は早くしなければならない。そういう言い訳である。単にやらなければと思った。
俺がとった行動は、文句なしに人生のベストバウトの一つに数えられる物。つまり彼女の手を引いてナンパ男四人衆による包囲網の強行突破である。
そんでもって俺の目論見は成功した。いきなり現れた下手人の乱入により男たちは反応できず、女性もなされるがままだったのでスムーズに逃げられたのである。
そうしてしばらく走り、後ろを振り向いて男性らが追いかけてきてないことを確認する。ちょっと走ったからか、それとも緊張しているからか心臓の鼓動がひどく激しい。
「……あ、あの」
「え、あ、はい!」
声をかけられて思わず女性の手を放してしまった。いや、むしろもっと前からそうすべきだった。
「ありがとうございます。さっきの人たち、あまり私の話を聞いてもらえなくて」
「い、いえ。こちらこそ。えっと、じゃあ自分はこれで!」
コミュ障ここに極まれり、である。俺はかろうじて面と向かって返事できたが、それ以上は無理だった。そもそも道半ばの道程(意味深)に女性の手を握ってラブコメよろしくナンパから助けること自体難易度の高いイベントなのである。それをこなせたのだから、あとはあれだ。羞恥心に負けて逃げてもいいだろう。それに本当にシャトルバスに乗り遅れるかもしれないわけだし(言い訳)。
話を無理やり終わらせ、彼女の前から逃げるように走り去る。バス停はもう近くだったので、すぐに到着した。バスを待つ人々が成す列に並びながら、少し荒くなった呼吸を落ち着かせるよう努める。呼吸が収まり始めると、今度は頭の中で先ほどの女性の事がふわっと浮かんできた。
すっごい綺麗な人だった。しかも思い返せば日本語も流暢で、正直外国人とは思えないほどだった気がする。ひょっとするとハーフの人なのかもしれない。そんな彼女の手を自分は無造作に掴み、引っ張ったのだ。ともすればあの絹のような柔和な肌に痣が出来るかもしれない。何ならあの時、手汗もかいていた気がする。そんな手で触れたのだから彼女を不快にさせたに違いない。
思い返せば思い返すほど、反省というか、自己嫌悪というか、そんなあまり前向きではない感情が大きくなっていく。自分のやったことは間違いではないと信じたいが、お粗末な点ばかり思いだして少しやるせないのだった。
「Hey! Hello!」
「うわっ」
後ろからいきなり声をかけられる。しかも英語が全くできない俺でもわかるくらい綺麗な英語で。びっくりして振り向くと、そこには―――
「こんにちは。あなたもバスに乗るのですね」
先ほどの金髪碧眼の美女がいた。
リハビリがてら書いてみましたけどやっぱり下手だなぁって。
あと主人公ヘタレすぎるし面倒くさい、どうしてこうなった(困惑