難易度ナイトメア もしもウェイバーがアサシン(召還失敗)を召還したら 【続かない気配濃厚なネタ】 作:アシダカ伍長
「
夜の闇の中、一人の少年が何かを唱える。
一般人では分からないが、魔術師であるなら気がつくであろう。それは召還の呪文。
彼はこの地冬木市にて行われる聖杯戦争への参加のために七騎のサーバントのうちの一体を召還せんとしているのだ。
「汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣……」
彼は召還するために重要とされるとある大英雄の聖遺物を時計塔から盗み出してきていた。有名で有り且つ強大であるその聖遺物に関する英雄を呼び出せば彼にも勝ちの目が有りひいては多くの者を見返すことにもつながるからだ。
「我は常世全ての善と成るもの……」
だが彼はこの地に来て重大な失敗を犯した。それは聖遺物の紛失。ありえないほどの致命傷であり、彼も必死に捜索したが誰かに拾われたのか結局見つからなかった。
「汝三大の言霊を纏う七天……」
だが彼は諦めなかった。強大な力で押せないなら搦め手、すなわち策謀にて勝ち残らんとアサシンを召還することに決めたのだ。そのためのクラス指定の呪文も知りそれを使用としたのだ。ちなみにキャスターを召還しなかったのは明らかに格上で自分が勝る所が明らかに皆無な相手と上手くやっていける気がしなかったからである。
「抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
しかし、彼は一つ重大にして致命的な失敗をこの場においても犯していた。アサシンクラス指定の不備。本来の指定において不十分なことしかしなかったのだ。
だがそれでも、
「き、来た!」
召還は成された。
ウェイバーは召還による僅かなめまいを覚えながらもその姿を凝視していた。
戦士としては不十分な姿。
「(いや問題ない、アサシンなら小さな体格のほうが有利なはず、刃を交わすわけじゃないんだから)」
不十分? 否、幼すぎる体格。
「ん、あれ?」
その姿は、明らかに十に満たない少女のもの、アサシンのサーヴァントかと本気で疑ってしまったのも仕方がないことだろう。
「(い、いやそうだ。この姿なら相手の油断を誘える。じゅ、十分アサシンとしての予想の範囲内……のはずだ)」
召還が成され軽い疲労とめまいを覚えながらも彼、ウェイバー・ベルベットはそのサーヴァントの元に近づく。
褐色肌の十に満たない少女、頭に斜めにつけている髑髏を模した仮面? だけがアサシンらしさを示すものであった。
ウェイバーは最初が肝心と威厳を見せ付けるために尊大な態度で接しようと軽く咳払いをしながらその少女のサーバントを見下ろす。
その所作に少女はビクッと振るえおびえの表情を見せた。これにはさすがにウェイバーも本当に自分のサーヴァントか疑いたくなったが己の持つ令呪を基点としたパスのつながりが己のサーヴァントであることを教えてくれている。
「ああー、うん私が、貴様の、マスターだ。貴様が、この私のサーヴァントに、相違無いな!」
何度かこっそりと練習した台詞を言えてウェイバーは安堵した。だが、
「ひっ、うっく……」
目じりに涙をためて震えだして逃げ出してしまった。
「え? ちょっちょっとまてぇ!」
ウェイバーはすぐにその少女を追いかける、がすぐに少女は転び簡単に追いつけた。
「う……ひっく……」
しかし少女はそのまま蹲り声を殺して泣き出してしまった。ウェイバーは頭をガリガリと掻き脂汗をたらしていやな予感か巡りだした。ウェイバーはおそるおそる目の前の少女のステータスの確認を行った。
【CLASS】アサシン
【マスター】ウェイバー・ベルベット
【真名】njl/hasankjlbdb/sabahhakz
【性別】女
【身長】130cm
【体重】25kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷E 魔力E 幸運A 宝具C
「ってなんなんですかこれはあああああーーーーーーーー!!!!」
ステータスが軒並み低くなんか真名がバグって読み取れないでいた。
「っあ……」
サーヴァント召還による魔力不足、そして致命的な精神ダメージによりウェイバーは意識を手放した。
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「師よ、どうやらアサシンのサーバントが召還されたようです」
カソックの男が目の前の物体に語りかけた。
『そうか……予定からはずれることになるが逆に考えよう、君のライダーと合わせて強大な戦力を所持できると』
その物体は遠距離の通話を可能とする物であった。それを使用し、別の場所にいる人物との会話を行っていた。
「では……」
『君のライダーには基本威力偵察を行ってもらう。倒したなら良し、勝てずとも相手の全てを引き出せる。それほど強大なサーバントだ。彼の英雄王には一歩劣るがね』
運命の悪戯はどのような結果を引き出すのか、それは誰もわからない。
ウェイバーの失くした遺物は拾い主の師匠がうっかりミスって結果正しく使用されました。