ジェレミアと再会したルルーシュは、近くで固まってるアーニャの方を向いた。
「すまなかったな。…俺の名は、世間では死んだことになっている、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだ。クローンでもなんでもない本物だ」
と告げ、それをC.C.は心配そうにルルーシュを見て、何かあったら自分が守ろうと、いつでも間に入れるよう準備した。
「…大丈夫、少しビックリしただけだから。安心して?誰にも言わないから」
ルルーシュの正体を聞いたアーニャは、そう答えた。
「申し訳ございませんルルーシュ様。勝手ながら、アーニャにはゼロレクイエムの真実を話させていただきました。流石に生きていらっしゃる事は伝えておりませんでしたが…」
「ジェレミアから全て教えてもらった。ゼロレクイエムの事や、シャルル元皇帝がやろうとした事も、そしてギアスの事も…。ルルーシュ君やジェレミアのおかげで、私は自分の記憶を取り戻すことができ、ルルーシュ君…ルル様の事も思い出した」
「…そうか、俺の父が申し訳ない事をした…。しかし記憶を取り戻す事が出来たのはジェレミアのおかげであって、俺は何もしていない」
「それでも、ルル様が行動を起こさなかったら、私は記憶を取り戻す事もなく、偽りの記憶と記録頼りで生きていくしかなかったし、シュナイゼル殿下を止めてくれなかったら、今の世界はフレイヤによって管理された、悲しい世界になっていた。だから…」
「!?、いったい何を…」
いきなり、目の前で跪いたアーニャを見て、ルルーシュは驚き、慌てて声をかけた。
「貴方が行動を起こしてくれたおかげで、自分は記憶を取り戻す事が出来ました。貴方のおかげで、世界に明日が訪れるようになり、そして、自分は明日を求めて生きていく事ができます。…ルル様、記憶を取り戻させていただき…、世界に明日をくださり、本当にありがとうこざいます。今度は自分が…自分も貴方をお守りいたします。我が主ルルーシュ様…」
「…そうか。…ありがとう、明日を求めて生きてくれて」
アーニャの言葉に、ルルーシュは目を見開き、その後、目を瞑りながら、そう呟いた。
「…よかったな、ルルーシュ」
その様子を見守っていたC.C.は、そう言いながら微笑んだ。
それから少し時間が経った後、ルルーシュとC.C.は、屋敷の中にある1室に案内され、4人は部屋にあった椅子に座った。
そしてルルーシュたちは、ジェレミアが育てたオレンジを食べながら、今までの旅での出来事をジェレミアとアーニャに話してたが、途中、ジェレミアが呟いた。
「そういえば…」
「どうした?ジェレミア」
「いえ、あくまで噂程度なんですが、日本の首相である扇が、黒の騎士団の総司令である藤堂に、ある依頼をしたという話がありまして」
「依頼?…あぁ、中華連邦の事か?」
「ご存知でしたか」
「いや、日本の高官の家族が誘拐され、中華連邦の街に監禁されたのを、騎士団が救出して解決したというニュースを観てな。…まぁ、その報道はデマで、扇と藤堂は何か隠してると思っているが、何か知っているのか?」
「はい。噂ではありますが、扇は中華連邦のある場所の調査と、緑髪の少女の捜索を、藤堂に依頼したという話があります」
「緑髪の少女ということは、C.C.のことか?」
「おそらくは」
と、答えるジェレミアに、ルルーシュとC.C.は驚愕した。自分たちには無関係だと思っていたのが、思いっきり関係していたのだ。
「扇本人は、その噂を否定していますが、間違いなく事実でしょう」
「何故、扇が私を探しているんだ?」
「…もしかしてギアス関連か?」
「扇がC.C.を探す理由は、それしかないでしょうな。それにC.C.の捜索と同時に、中華連邦のある場所の調査というのも想像ができます」
「まぁ、私を探すのと同時に調査なんて、ギアス嚮団しかないだろうな」
「それで?扇が嚮団の調査と、C.C.の捜索を依頼した理由は判っているのか?」
「噂程度なので、そこまでは…。ただ、ある程度の予想はできます。…先の戦争後、扇の手腕が悪い事で、日本の復興が他国に比べてかなり遅れていて、そのせいもあって、合集国としての立場が悪いと言われています。なので扇は、日本の復興が遅いのは悪逆皇帝ルルーシュのせいにしようと、思っているのかもしれません」
「それが通ると思っているのか?ルルーシュが皇帝として生きていた場合なら、ルルーシュの責任にできたかもしれないが、世間ではもう、ルルーシュは死んでいるんだ。その後の事なんて自分達の責任だろ」
「たぶん、俺のせいにするのと同時に、ギアスの事も公開し、俺が生きてる時にギアスを使って復興がうまくいかないようにしたんだ、とでも言うつもりかもしれん。C.C.に関しては、俺にギアスを与えた者として、処刑なりしようと考えているのかもな。…無論、そんな事させるつもりはないが」
ルルーシュは、C.C.の頭を撫でながらそう呟き、そんなルルーシュに、C.C.は頬を染めて照れ隠しに横を向いた。
「大丈夫。ルル様とC.C.は絶対に守るから」
そこにアーニャがそう告げた。
「そうだ、ジェレミア手紙はないか?スザクに手紙を送りたいんだが…」
「それでしたら、枢木に通信が出来るようにしておりますので、通信をしてみますか?」
「ならそうしよう。ジェレミアよろしく頼む。」
「承知しました」
そう言ってジェレミアはスザクに通信する為、準備を始めた。