無傷の蜃気楼を見て、コーネリアは、驚愕しながら叫んだ。
『フレイヤに飲み込まれて、何故、生きているんだ!?』
「''ある人たち''が助けてくれたんだよ」
C.C.は、ユーフェミア、シャーリー、ロロの事を思い浮かべた。
『ある人たちだと!?』
「そうだ。まぁ、お前に教える気はないがな」
そう言ってC.C.は、機体をスザク達の方に向けた。
「すまなかったな。心配かけた」
『C.C.、大丈夫なのか?それに、その光はいったい…』
「それは後で説明するさ」
C.C.が大丈夫という事は、名前を出せないが、ルルーシュも大丈夫なはずなので、スザクは安堵した。
「ジェレミアとアーニャ、それにカレンも、心配かけたな」
『C.C.様、よくご無事で…!!』
『C.C.お姉様…!!』
『本当に、無事でよかったっ…!』
「ありがとう、心配してくれて。…とりあえず、この戦いに決着をつけるぞ」
そう言うC.C.に、カレンは驚きの声をあげた。
『あなた、まさか戦うつもり!?』
「あぁ。もう、逃げ続けるのも嫌になってきたからな」
『身体は大丈夫なの!?』
「大丈夫だから安心しろ。…それに、ギアスの力を悪用しようとしている輩を、許すわけにはいかないからな」
『…わかったわ』
C.C.の言葉を聞いたカレンは、納得するしかなかった。
「ゼロ。ここはお前とジェレミア、アーニャに任せ、私とカレン、ラクシャータは扇の相手をする。いいな?」
『了解した』
『承知しました、C.C.様!』
『ここは任せて、C.C.お姉様』
「頼んだぞ」
『行かせると思っているのか!?……くっ!?』
扇の相手をしに行こうとすると、コーネリアがこちらに向かって来たが、スザクがスーパーヴァリスで邪魔をする。
『邪魔をするな!ゼロ!!』
『するに決まってるだろ。それに、フレイヤを使われて、私がキレないとでも思ったか?』
そう言うスザクの目は、少し赤く光っていた。
「コーネリア、お前に言っておく。ギアスは悪なんかじゃない。''ギアスを悪用する奴''が悪なんだ。ちゃんと正しくギアスを使えば、人を救う事だって出来る。私は、それを知ることができた」
『お前がそれを言うか!?ギアスを与えて、人を不幸にしてきた魔女が!!ギアスは呪われた力だ!!その力は、人を不幸にする事しか出来ないんだ!!』
「…そうだな、否定はしないよ。私は、自分の目的の為に、たくさんの人を不幸にしてきた。だが、ルルーシュに出会えたことで、人を不幸にする魔女から変われたんだ。今の私は、ルルーシュ(魔王)を愛するだけの、ただのC.C.(魔女)だよ」
『それで、お前の罪が消えると思っているのか!?』
「思ってはいないさ。だから、私は出来ることをする。もう、誰かにギアスを与えるつもりはないし、ギアスを悪用させるつもりもない。だが、お前と違って、悪用さえしなければ、ギアスを持ってる者を殺そうとは思わずに、ただ見守るだけだ。…それと、お前は私の事を魔女と呼ぶが、ユーフェミアの願いを、想いを考えようとせず、ひたすらギアスは悪だと言って、ギアスを持つ者を殺そうとし、さらにはフレイヤを躊躇なく撃てる。…私より、お前の方が本当の魔女らしいよ」
『なんだと!?』
「さよなら、ブリタニアの魔女。…もう、お前と会うことはないだろう」
コーネリアにそう告げ、C.C.は、カレンとラクシャータを連れて、扇がいる所へと向かった。
C.C.達が、扇がいる場所へ向かった後、スザク達はコーネリア軍を圧倒していた。
『バカな…。こんなことが…』
「言ったはずだ。お前の負けだと」
『認められるものか!私は、まだ負けてなどいない!!』
コーネリアが乗るヴィンセント指揮官機が、アルビオンに様々な武器を使って攻撃をしかけるが、自身にかけられたギアスを利用しているスザクの、超越的な操作で避けられていく。
「C.C.は今まで、人々の悪意のせいで地獄を経験してきた。だけど皇帝ルルーシュに会った事で、その地獄から解放され、生きる喜びを知り、今はこの世界を、幸せに、ひっそりと見て回っていたんだ。なのに何故、それの邪魔をする?」
『今更そんな事、許されると思っているのか!?そしてユフィのためにも、ここで、あの魔女を殺さなければいけないんだ!!』
「今更なんかじゃない。今のC.C.は、お前と違って人を信じているんだ。あと、それはユーフェミアの為ではなく、お前の為だ。ユーフェミアの名前を、利用しているだけなんだよ、お前は」
『ふざけるな!!私はユフィの名を、利用していない!!』
「しているんだよ。こんなこと、ユーフェミアが望むはずがないと、姉であるお前が、何故気づかない?…ブリタニアの魔女よ、せめてもの情けだ。狂ったお前は、ここで終わらしてやる」
そう言ってスザクは、アルビオンを操って、ヴィンセント指揮官機に超高速で近づき、メーザーバイブレーションソードを、コクピットに突き刺し、スザクは、コーネリアのみに聞こえる個別通信に切り替えた。
『がはぁっ…!?』
「…お前は先にCの世界に行って、''ユフィ''に怒られてこい。そして伝えてくれ。''僕は、君の騎士になれて本当に良かった''、と…」
『な…に…!?おま…え…は、まさ…か…!?』
「私はユーフェミアの騎士であり、ルルーシュの騎士でもある者だ。…さよなら、コーネリア」
そして、コーネリアが乗るヴィンセント指揮官機が爆発した。
『姫様!?』
撃墜されたコーネリアを見たギルフォードは、ヴィンセント指揮官機をアルビオンに向けた。
『ゼロォォォォ!!』
こちらに向かってくるギルフォードを、対処する為に機体を動かそうとした時、横からシュタルクハドロンが放たれ、ギルフォードが乗るヴィンセント指揮官機に直撃した。
『記録、終了』
『ひ、ひめさま…。申し訳ございません…』
そう呟くと、ギルフォードが乗るヴィンセント指揮官機が爆発した。
「アーニャ」
『余計だった?』
「いや、ありがとう。…ブリタニア、コーネリア軍全員に告げる!たった今、コーネリアは私が討ち取った!全員、直ちに戦闘行為をやめ、降伏しろ!!しない場合は、コーネリア同様の処置を、取らせてもらう!!」
すると、コーネリア軍のナイトメアが戦闘行為を止めていき、それを見たスザクは、そっと息を吐いた。
ブリタニアのコーネリア軍と、スザク達の戦闘は終了した。
一方、C.C.達は扇と対峙していた。
「久しぶりだな、もじゃもじゃ頭」
『C.C.!?生きていたのか!?』
「あぁ。私には、死ねない理由があるんでな」
そう言ってC.C.は、後ろに乗っているルルーシュを見た。
「で、お前は私のコードを狙ってるらしいが、残念ながらお前はコードを持つことができないぞ?」
『な、なぜ!?』
「まず、人工ギアスではコードを継承出来ない。だから、コード所有者と契約しなければならない。そもそも、資格がなければギアスも、人工ギアスも発現はしない。お前には資格がないからな、ギアスを手に入れる事は出来ないだろう。残念だったな」
『そんな…』
「仮に契約出来たとしても、ギアスを悪用しようとしているお前とは、契約する気はない。それに、私はルルーシュで最後にするって決めてるんだよ」
C.C.の言葉を聞いた扇は、今までの行動が全部無駄だった事に、絶望を感じた。
「人は、ギアスの力に頼らなくても、努力をすれば''願い''を叶える事ができて、使い方次第では、人を救える事を私は知った。だから、ギアスを悪用されない為にも、ここで終わらしてやる」
C.C.がそう言うと、ルルーシュはドルイドシステムを操り、拡散構造相転移砲を放とうとした。
『邪魔はさせないよ!』
『あなた達は、ここで、おとなしく見ていなさいな』
それを見た敵ナイトメアが、蜃気楼へ攻撃しようとするが、カレンが操る紅蓮が、即座に輻射波動で撃墜させていき、ラクシャータは紅蓮の援護をしていく。
「これで終わりだ。…恨むのなら、ギアスじゃなくて、自分自身の愚かさを恨めよ」
そして、蜃気楼から拡散構造相転移砲が放たれ、扇が乗る航空艦を貫き、扇は爆散していく航空艦と運命を共にした。
『これで、終わったのね。…C.C.大丈夫?身体の事とか、お腹の中の赤ちゃんの事とか』
「あぁ。この光が守ってくれたからな」
蜃気楼を包む3色の光は、徐々に消えていく。
「ユフィ、シャーリー、ロロ、俺たちを守ってくれてありがとう…」
「私たちは、これからも生きていくよ。だから、Cの世界から見守って、そして支えてくれ」
(((私達(僕達)は、いつでも見守っているよ)))
ルルーシュとC.C.は、言葉のあとに、3人がそう言って微笑んでる姿が見えた気がして、その後に、蜃気楼を包んでいた3色の光は、完全に消えていった。
こうして、ギアスとC.C.のコードを巡る戦いは終結した。