ルルーシュは今、オレンジ農園にある屋敷の1室の前に置かれた椅子に、祈るように座っており、その横にはジェレミアが立っていて、部屋の中からはC.C.の苦しそうな声と、カレンとアーニャ、そしてラクシャータの励ましの声が聞こえてきていた。
今、この屋敷で、新しい生命が生まれようとしていた。
朝、いつも通りに皆と一緒に朝食を取り、その後ルルーシュが食器を片付けてる間、ソファーで横になっていたC.C.がいきなり苦しみだした。
「〜〜〜〜〜〜っ!?!?」
「っ!?おい!?どうした!?」
C.C.の尋常じゃない苦しみ方に、ルルーシュは慌てて近寄り、他ごとをしていたカレン達も慌てて近寄ってきた。
「どうしたの!?C.C.!?」
「…カレン!今すぐC.C.をあの部屋に運んで!!これは陣痛よ!!」
「!?。わかりました!!アーニャも手伝って!!」
「わかった…!」
ラクシャータがそう指示をして、カレンとアーニャがC.C.を出産の準備がされてある部屋に運び、そこにルルーシュも一緒に入ろうとしたが、C.C.が待ったをかけた。
「ルルーシュは部屋の外で待っていてくれっ…!」
「は!?何言っているんだ!!俺も何か出来るかもしれn…」
「いいからっ。お前に私が苦しんでる姿を見せたくないんだっ…」
「しかし!」
「お願いだっ」
「……わかった」
その言葉を聞いたルルーシュは、C.C.が運び込まれてからずっと部屋の前で待っており、途中、ジェレミアが椅子を持ってきてくれたので、そこに祈るように座った。
C.C.が運ばれてからどれだけの時間が経ったかわからないが、ルルーシュが部屋の前で座っていると、中から赤ちゃんの泣き声が聞こえ、少し疲れた様子のアーニャが扉から顔を出した。
「ルルお義兄様、もう入ってきて大丈夫」
「……」
アーニャの言葉に、ルルーシュは返事をする事なく部屋の中に入った。
「…C.C.」
そこには、ベッドの上から、かなり疲れた表情を浮かべながらこちらを見ているC.C.がおり、そして、カレンの腕の中には赤ちゃんが元気に泣いていた。
「ルルーシュ、C.C.の側に行ってあげて?」
そしてルルーシュは、ゆっくりと、C.C.が休んでいるベッドの隣に来た。
「…ルルーシュ。その子を抱いてやってくれ。私達の子供だ」
C.C.がそう言ったので、カレンはルルーシュに赤ちゃんを渡す。
「はい、元気な女の子よ」
「…命が重たいのは知っていたが、赤ちゃんの命ってこんなにも重たかったんだな」
カレンから赤ちゃんを受け取ったルルーシュは、赤ちゃんの命の重たさを感じていると、C.C.が声をかけた。
「ルルーシュ、その子に名前をつけてやってくれ」
「いいのか?俺が名前をつけても?」
「あぁ。お前にお願いしたいんだ。私に、いろんな幸せをくれたお前に…」
「…わかった」
そう言ってルルーシュは目を閉じ、少し時間が経った後に目を開いて赤ちゃんの名前を口にした。
「…今日から、この子の名前は''リーシャ''だ」
「もしかしてルルーシュ、その名前って…」
ルルーシュが呼んだ名前の意味に気づいたカレン。
「あぁ。この子はシャーリーみたいに明るく、元気に育って、そして誰かを救える子になってほしい。だから''リーシャ''と名付けた。…ダメか?」
「いや、いい名前だよ。…これからよろしくな?リーシャ?」
C.C.はそう言って手を伸ばし、ルルーシュの腕の中にいる赤ちゃん…リーシャの頬に触れた。
「C.C.」
「なんだ?」
「…ありがとう」
「…礼を言うのは私の方だ。お前のおかげで私は数百年願い続け、そして途中で忘れてしまった''愛されたいという願い''を叶える事が出来た。そして、お前のおかげで私は幸せになれて、こうやって子供を産む事も出来た。……本当にありがとう」
そう言ってC.C.は微笑んで、ルルーシュは、そんなC.C.を抱き寄せて涙を流した。
「っ!!」
「…泣くんじゃないっ…!。私まで泣いてしまうではないかっ…!」
涙を流して、幸せを噛み締めながら抱き合うルルーシュとC.C.、そして2人の間にいるリーシャの姿を、カレン達も涙を流しながら見ていた。
そうして、この屋敷で新しい生命…リーシャが誕生した。