その日の夜、ルルーシュとC.C.は泊まっているホテルの部屋にあるテレビでニュースを観ていた。
ニュースの内容は、日本政府の高官の家族が誘拐され、中華連邦の街に監禁されていたのを、黒の騎士団が救出し、事件を解決したというもので、その誘拐され監禁されていた場所が、ルルーシュとC.C.がいる街だった。
「ルルーシュ、このニュースは…」
「間違いなくデマだろうな。監禁されてる奴を助けるために、街中を堂々と歩くわけがない。別の目的があってそれを隠す為に、このデマを流したんだろうな。たぶん中華連邦の政府にも真実を話していない」
「ということは評議会も通していないな」
「ああ。考えられるのは、日本が評議会を通さずに黒の騎士団に依頼したか、黒の騎士団が独自に動いたかのどちらかだ。…中華連邦の政府には、誘拐されて中華の街に監禁されているという情報を黒の騎士団が掴み、独自に動いたと話しているだろうな」
「確か今、日本の首相は扇だったな」
「そして黒の騎士団のCEOはゼロだが、総司令は星刻が療養に専念するために黒の騎士団を辞め、今の総司令は藤堂だ。扇が藤堂に依頼すれば藤堂は黒の騎士団を動かすだろうな。…まぁ、昼間に言ったように俺たちには関係ないことだ」
ルルーシュは、そう言いながら寝る為にベッドに向かい、それにC.C.はついて行き、ルルーシュと同じベッドで横になった。
「おやすみ、C.C.」
「おやすみ、ルルーシュ」
ルルーシュはC.C.を軽く抱きしめ、髪を撫でながら目を閉じ、C.C.もルルーシュを抱きしめ返して、目を閉じた。
「何を企んでいる?藤堂、扇…」
ルルーシュとC.C.が抱き合って寝ている頃、ブリタニア本国にあるアリエス宮の1室でそう呟く、ゼロことスザクの姿があった。
帝都ペンドラゴンが、フレイヤによって消滅してしまったため、アリエス宮で作業をしており、今スザクがいる部屋はゼロの私室で、ゼロ以外に入る事が出来ないようになっていて、この部屋では、スザクは仮面を取っていた。
スザクは、黒の騎士団のCEOである自分に、何も言わず、黒の騎士団を動かしている事に疑問を感じて、動かしている理由を調べ、そうして判った事は、日本の首相である扇が藤堂に、嚮団跡地の調査とC.C.の捜索を依頼した事だった。
「何故扇がこのような依頼を…。それに藤堂も、何故評議会を通してもいない依頼を受けた?黒の騎士団は日本個人の軍隊ではなく、合衆国に"契約"している軍隊なんだぞ?仮に、依頼ではなく藤堂個人が指示したものとしても、何故自分に相談や報告がないんだ…。そして扇が欲しているのは、おそらくギアスの情報だろうが、何故、今更ギアスの情報なんかを…」
「それとC.C.は、中華連邦で目撃情報があるのか。…となると、中華連邦にいる目的は日本に渡る為か。それにC.C.は、ルルーシュと一緒に旅をしているから、目的地はジェレミア卿がいるオレンジ農園だな…」
「2ヶ月後には日本で記念パレードがあり、ナナリーもそうだが自分もその時に日本に行く。…その時にルルーシュと接触してみるか」と呟いた。
そして、ルルーシュの過去とC.C.のある程度の過去を知っているスザクは、やっと2人は''他人''や''世界''の為ではなく''自分''の明日を…幸せを求めて生き始めたんだ。…それの邪魔はさせない。と決意し、2人が二度と悲しまない為に作業を進めていった。
それと同じく、日本のトウキョウにある政庁の1室で、2人の男が話し合っていた。
日本の首相、扇 要と黒の騎士団総司令、藤堂 鏡志朗だ。
「それで藤堂さん、状況はどうなっています?」
「あまり成果は無いな。一応部隊を2つに分け、1つはルルーシュが壊滅させたというギアス嚮団跡地を調べさせ、もう1つにはC.C.を探させている」
今、日本の合集国としての立場は、扇の手腕が悪いのもあり、先の戦争の復興が遅れていて、そのせいであまり良くなく、それを扇はC.C.を捕まえ、日本の復興が遅いのはルルーシュと、ギアスを与えたC.C.のせいにしようと考えていた。
その為には、ギアスの詳しい情報が必要であり、ギアス嚮団を調べ、情報が手に入らなければ、C.C.を使い情報を引き出すと同時に、もう一つの目的を達成しようと考えており、藤堂は日本のためになるならばと協力し、黒の騎士団を動かしていた。
「しかし、嚮団跡地の調査はまだ大丈夫だが、C.C.の捜索は出来るにしても、中華連邦の政府に伝えている部隊が街中で捜索している理由が理由のため、もう、これ以上あの国で、大掛かりな捜索はできないぞ?」
「分かっています。とりあえず嚮団跡地の調査を最優先でC.C.の捜索は地道にやりましょう」
それに藤堂が「承知した」と答え、扇が「では、また後日」と言い、話し合いは終了した。