桜の一太刀 作:あおぞら
場所は、ザ・ダンジョンと言えるであろうダンジョンである。
何言ってるのか分からん。
ここのダンジョンには初期ボーナス(第一層記念アイテム)なるものがあるらしい。
情報源は、風の噂である。
暗い道が続くが、そこは流石ゲームと言えるのか
<夜目>
というスキルがあるので暗いことなんて全くバッドステータスとはならない。
そうして歩いて行くと、人影が見えた。
と、思ったら Kobold という名前が出てきた。
「あぁ、コボルドさんかぁ・・・・・、なんてね。」
[花足]
一瞬で近づき、一太刀で首を撥ねる。
耐久値かなんだか知らないけど即死攻撃は即死だよねー。
というどうでもいいことを考えながら目に入る敵を倒していった。
キィィッ
その音は突然やってきた。
なんだろう?と思い走って行く。
そして付いた先で見たのは
「うわぁ、すごく綺麗な振り・・・まるで、流れ星みたいだ。」
眼がいい僕は細かく見ることができる。
あの剣技。速度と正確さが半端ではない。
キィィッ ッキン!!
とまだ続く剣戟。
敵を倒していく姿は危なっかしいが、まぁいい。いいものが見れた。
さて、死なれても困るし手を加えに行きますか。
彼女が敵を倒した瞬間
後ろから現れる敵。
武器を振り下ろす様はこちらに恐ろしさを与える。
彼女は眼を瞑り、死にに行くそうだ。
「君、こんなところで死ぬのかい?」
「・・・」
なにも答えない。我関せずである。
「はぁ、悪いけどここで死なせる訳にはいかない。」
[桜花七式 ”新”一の太刀 時雨]
敵の攻撃をたやすくいなしながら放たれるそれは、軽く敵の喉を貫き殺して見せた。
「あんた、なんなのよ・・・。」
そう言って彼女は眠りについた。
ハハッ
「なんか面白いなぁこの人。」
そう言いながら、また近づいてくる敵の首を刎ねていく。
そうしてどうにか外へ連れ出し彼女を寝かしておく。
「オイ」
ん?なんだ?と思い振り返る
「君は誰?」
聞いてみるが、なんか睨んでくる。
「その子、ドウスルつもりダ。」
うん・・・まぁそう見えなくもないかなぁ。
「あー、勘違いしないでくれ、こいつ迷宮で無茶してたらしくてね。死にそうだったんで外に連れ出したんだよ。
それに、かなり強くなりそうだし。」
「ソウだったのカ、ありがとナ!!
この子、オレっちの偽物が出した情報デここに来ちまったらしいンダ。」
「へぇ、君は情報屋なのか。これからよろしくね。」
情報屋の子は笑みを浮かべながら
「あぁ、ヨロシクナ!!」
と言ってくれた。
「ところで名前は?」
「ちょっと、なに二人で自己紹介始めてるのよ!!
ていうかなんでこんなところにいるのよ私。ねぇ、貴方!私に何かしてないでしょうね!」
ヒステリックな人だなぁ。
「うぉ・・・・。」
「ククッ。あぁ、コイツ何かしようとしていたゼ。」
「うあぁ・・・。おまえ、こんな場面でなんで普通に嘘がつけるんだよ。」
「ニャハハ。冗談ダヨ。
おじょーちゃん、大丈夫。コイツは何もしていないゾ。」
説得力ないよね?それ。
「取り敢えず聞いてほしいんだけど。
君、なんであんな無茶してたの?」
「貴方には関係ないでしょ!変態!」
「えぇ・・・。いったい僕って何なんだろうね。なにもしてないのに変態とか。
まぁ、いいや。それで?」
話を促すと
「この迷宮には外へ行けるギミックがあるって言うのを聞いて・・・。」
うんざりしながらそう言われて、
「あぁ、ヤッパリかぁ。ゴメンナ、それは偽の情報なンダ。」
ため息をはきながら
「はぁ、やっぱりそうなのね。
それに貴方も私のこと助けてくれたらしいし。
まぁ、助けてほしかったわけじゃないからお礼なんて言わないけど。」
「へぇ、じゃあ死にたかったんだ。君。」
「あそこで死ぬならそれでもいいって思っていたのよ・・・。」
そうか・・・・。
「現実に何か大切なものがあったりするの?
マナー違反だけど、ごめんね。」
「ふんっ。いいわよそのくらい。
こんなところにいたら進路に関わるでしょ?私、中学2年生なのよ。」
「「あー。」」
「クスッ。なによ二人とも。」
「まぁ、実を言うと僕もなんだよねぇ。
あれ、でもまだ進路とか考える時期じゃない気がするんだけど。」
「貴方、本当にそれ言ってるの?
信じられない。私が偏差値70をキープするのにどれだけ頑張ってきたと思ってるのよ。
だいたい(略:以下言葉の嵐が吹き荒れる模様のため)」
「でもさ。
今、君がいる場所は何処なのかなぁ。」
聞いてみる。
「今・・・・・。」
黙り込むこの子を放っておいて
「ここは・・・。」
「アァ・・。そのモンスターは・・・。」
「この部屋は・・・。だから・・・。」
「ソウダナ。例えば・・・。あぁ・・・。」
と言う風に情報交換をしていた。
「フレンド登録しようゼ。」
おー、初フレンドだ!!
「あぁ、これからよろしく!
えーっと、アルゴで合っているか?」
「あぁ、あってるヨ、シグレ。」
「ちょ、ちょっとあなたたち、また二人でそうやって・・・・。
はぁ。そうね。今ここにいるのよね。私。
あ、ありがとう。少し気が楽になったわ。
ところで、私もフレンド登録したいのだけど。」
「「よろしくー」」
こうして、3人仲良く歩いて街に帰る。
その最中、どうやってアスナを外に出したのか聞かれて返答した瞬間。
二人とも後ずさって俺がアスナに何かしたのかもしれないと疑い始めたのは言うまでも無い。
その後、街に着きアルゴに攻略本をもらい。アスナのソードスキルを見ることになったがそれはまた、後の話で。
「だったら早く攻略した方がいいよね♪・・・・。」
後の鬼の攻略組がもう目覚めようとしていた。ついでに、顔も鬼のように強ばっていたんだとさ。
おつかれー