桜の一太刀   作:あおぞら

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おひさ


ウツセミ

やっとの事でボス部屋。

ここに来るまで1戦もしなかったよ。

 

大きい扉だ。

隣のプーさんは笑ってて、それもそれで怖い。

 

間の抜けた状態でいきなり声を掛けられ、驚きながら振り向くと

 

「おー、アスナ・・・・・と?」

 

黒髪の少年が被せるように

 

「あー、キリトだ。ソロでやっているんだけど」

 

と言いながらアスナに指を指す

 

「なに?」

 

ギロッと睨んできたので目を逸らしながら

へーって呟いておいた。

 

なんにせよ、ボス戦よろしく。

 

 

掛け声とともに扉を開き、戦場へ。

 

そのモンスターは、ロードと名のつく敵だった。

脂肪に見えるおデブなお腹は、実は筋肉となっていて、アタッカーの攻撃がそこまで通らない。

おまけに身体能力もずば抜けていて、スピードや動き始め、ジャンプからの機動力。

攻撃力はもちろん、王の名に相応しいものであった。

 

雑魚モンスターを片付けながら様子を見ておく。

隣のプーさんは、四肢を破壊したあとにとどめをさしていて、目に毒なので、見たくない。

 

僕は適当に腕をぶらーんとして、ずっとカウンター・・・。

 

キリト君は飛ばしまくってて見ていて気持ちいいけど、アスナのあれは魅惑すぎるね。

プーさんも、

「ありゃ、殺すのに手間が掛かりそうだなぁ。」

 

って言っていて、正直話が違うと思った。

 

 

そんなこんなで雑魚を倒し終わり、ボスとの戦いが始まった。

 

そんな中、キリト君が何かを叫ぶ。

 

 

 

瞬間

ディアベルが殺られた。

でも、そのことに僕は何も感じなかった。

少し呆けていると、

 

その間にキリトとアスナの猛アタックが始まっていた。

行くかい?ってプーさんが聞いてきたので、うんって頷く。

なのにプーさんは

 

「俺は見てる」

 

ってシッシってやってきて、結構イラッとした。

 

 

 

さてさて、キリト君達の攻撃に加わる。

僕は、彼らに向けられた攻撃を、カウンターで対処する。

目だけはいいからねー。

 

それでも二人の受けるダメージは尋常ではない。

そのため、一端引いてもらうことにした。

 

「あんちゃんは良いのか」

 

って聞かれるけど、手をふらふらして大丈夫だと伝える。

 

 

あぁぁ、独りだ・・・

 

[おまえ、馬鹿だよ]

 

そう言い、剣を構える。

 

コボルドロードが、そのばかでかい獲物を人が撃てる最速を越えて、振り下ろすイメージが浮かべ、カウンター決められる不安になる。

 

僕は1歩も引かずその時を待つ。

一瞬がコマ送りのように、じわりじわりと進んでいく。

 

僕はこれから戦をする。

代々受け継がれたこの擊剣の時代ではないけれど、これは正しく戦だ。

 

初めの階層で、こんな技使うなんて思わなかったけど。

 

 

振り反ってキリト君達に、笑顔を向ける。

あちらはもう、準備万端らしい。

 

剣の技が繰り出されるであろうその瞬間、

僕は、敵の起こりの力を優しくならし、相手の剣が空を切ると同時に瞬きすらさせない一撃を、その体に振り下ろす。

 

[桜一刀流 終いの太刀 現世(ウツセミ)]

 

その自然体から繰り出される一撃は、ただただ単純なもの。

僕はただ、敵の一撃がくる1歩手前で攻撃をしただけ。

 

王が動きを止めた瞬間二人がコンビネーションを決め、ボス戦は終わりを告げた。

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