魔法探偵夕映 R《リターン》   作:遁甲法

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 なんか投稿の期間がどんどん延びていく。単に文章が思いつかないだけですがねっ!
今回は思いつかない割りにどうにか投稿しようとしたらまるで内容がない話になってしまった。

つまんないとは思いますが……まぁ、暇つぶしにでもなると思います。

でわ、どうぞ~


夕映のお宅訪問

 

 

 

 

 翌日、昼食後に集まった夕映と和美は、何故かついてきたハルナとのどかを共なって(ゆえ)の事務所兼自宅へと向かっていた。

 

「なんでハルナまで来るのですか」

 

「そりゃあ、親友が変身ヒーローになるかどうかの瀬戸際なんだし、行かない訳にはいかないでしょ? もしかしたら今日夕映の初めてが見られるかもだし」

 

「変な言い方やめて下さい。第一、変身ヒーローになった覚えはないです」

 

 昨日からやたらと夕映ヒーロー説を主張してくるハルナに、夕映は深くため息をついた。昨日はそのせいでクラス委員長にも怒られたのだしもう少し自重して欲しいと思うのだが、大人しくなったハルナというのもそれはそれで不気味に思え、夕映は更に深いため息をつく。

 

「元気がないね、ゆえっち。まぁ、昨日は結構な暴れようだったし、疲れたのかなー?」

 

「う………あれはハルナが全面的に悪いんです。無理やり私にディー……なんてするから」

 

「いやなら抵抗すれば良かったのに」

 

「しました! しましたけど、体格差もあって逃げ切れなかったんです!!」

 

 和美への説明で怒りがぶり返してきた夕映は、八つ当たり気味にハルナの足をペシペシ蹴りつけた。

 

「ちょ、夕映痛いっ! 弁慶はっ! 弁慶はやめてっ!?」

 

 ちょうど脛を蹴る形となり、その痛みにハルナは飛び跳ねて逃げまわる。

 

「あっはっはっ、仲が良いねぇ。でもさ、なんでゆえっちとディープキスする気になったのよ?」

 

「いたっ! え? いや、単にノリで。たっ! ゆ、夕映っ! 痣になるからそんな蹴らないでよぅ! 悪かったからっ! ね? 今度は舌入れたりしないからっ」

 

「今度も何も、2度とさせるかです!」

「キャインッ!」

 

 夕映の蹴りの標的が脛から尻に変わり、ハルナは甲高い悲鳴を上げた。いくら小柄な夕映でも全力で蹴られたら流石に痛い。ハルナは手で尻をかばいながら、夕映の足を避けるべく走り始めた。それを追って走っていく夕映に、和美は呆れたような笑みを浮かべる。

 

「あの2人、先に行っても場所わかんないでしょうに……」

 

「あ、あははー……」

 

 ともに残ったのどかも、流石に笑うしかなかった。

 

 

 

 仕方なく2人が戻ってくるまで待って、改めて(ゆえ)の自宅へと向かう。石畳の道路を他愛ない話をしながら歩くこと10数分、ようやく目的地に到着した。

 

「これはまた随分とボロいですね」

 

「ボロいねぇ」

 

「ねぇー……」

 

 夕映達は揃ってオンボロな雰囲気を持つビルを見上げた。周りの建物と比べるとここだけ随分と年季が入っており、どうにもチグハグな印象を受ける。

 

「なんだってここだけこんなボロいのかしら?」

 

「隣の建物が新築に見えるです」

 

「お化けがでそー……」

 

 口々にそんな評価をする彼女達を見て、和美は自分も昨日来た時に思ったなぁと苦笑いを浮かべた。

 

「ほらほら行くよー?」

 

「へいへーい」

「さ、のどか。行くですよ」

「う、うんー……」

 

 さっさと登り始める和美の後を追って、3人は外見同様にボロい階段を登っていく。

 

「なんだかヒビだらけー……」

 

「築何年なのでしょう? そもそも(ツキ)先生は何故こんな古いビルを借りたのでしょうか? 普通はもっと綺麗なマンションを借りるものだと思うのですが……」

 

「そんなの決まってるじゃん。普通のマンションじゃ、改造人間作ったり不思議アイテム作ったり出来ないでしょ? きっとこの古さもカモフラージュなんだと思うわ。ヒビに見せかけておいて実はトビラでしたーー、とか」

 

「んな訳ないです」

 

 夕映達は周りを見渡しながらいつも通りのバカ話をしつつ階段を登り、ようやく最上階に到着した。そのまま先頭を行く和美について歩いていくと【DETECTIVE YUE'S OFFICE】と書かれたプレートがはめ込まれた扉を見つけ、夕映達は揃ってそのプレートに注目した。

 

「えー……ディテクティブ。探偵事務所、ですか」

 

「へぇ~、よく読めたねぇゆえっち。えらいえらいー」

 

 プレートに書かれた単語を読んだ夕映を、和美は頭を撫でながら褒めた。しかし夕映はそれがお気に召さなかったようでペシッと和美を手を跳ね除けると心外だと言わんばかりに頬を膨らませる。

 

「これでも図書館探検部ですよ? これくらい読めなかったら本を読むのも苦労するじゃないですか」

 

「あはは、まぁーそうなんだけどねぇ。バカレンジャーのイメージの方が強いから、つい」

 

「ゆえ、学校の成績は悪いもんねー……」

 

「本を読む時は結構読めるのに、教科書だとぜんぜんだしねぇ」

 

 のどかとハルナは図書館島でいろいろな本を読んでいる夕映の姿を見ているからそれほどおかしく思わなかったが、和美にしては意外なものを見たという気になってしまう。

 

「学校の勉強なんてしなくても死にはしません」

 

「そりゃそーだけど、やっといて損はないでしょーに」

 

「勉強してる時間があったらもっと沢山本を読みたいです」

 

 フンと顔を背ける夕映を見て、3人は仕方ないと苦笑いを浮かべる。彼女の勉強嫌いは筋金入りのようだ。

 

 

「それより、これを見ると先生になる前は探偵だったって事かな?」

 

「あれ? 言ってなかったっけ?」

 

「聞いてないです。と言うか、なんで探偵から教師になどなったんでしょう?」

 

「探偵だけじゃ食べていけなくなったとか?」

 

「せんせーになるのが夢だったんじゃー……?」

 

 話のネタが出来た彼女達はここに来た目的を忘れたかのようにお喋りに興じる。1度話し始めると止まらなくなるのが女子中学生。真冬であるのも忘れて喋り続ける彼女達の声は徐々に姦しくなっていくが、幸いこのビルには他に住人がいないので迷惑になる事もなかった。

 

 

「って、いつまでここで話し込んでるですか?」

 

 話が一段落すると、ようやくそのことに気づいた夕映がそう質問する。

 

「へ? おっと、そうだった。………センセー、来たよぉーーっ?」

 

 和美はコンコンと扉を叩き呼びかける。なんだか友人の家に遊びに来た小学生のようなやり口だが、どうも教師というより歳の離れた友達という印象がある(ゆえ)相手だとどうしてもこうなってしまうようだ。最初に教師としてではなく、単にクラスメイトのそっくりさんとして接したのが原因だろう。

 

和美が何度かノックをするも、中からの反応は何もなかった。

 

「留守……ですかー……?」

 

「いや、今日来るって言っといたはすなんだけど……」

 

 コンコンからドンドンに進化したノックをするもやはり反応はない。夕映が念のためとドアノブへ手を伸ばし軽くひねってみるとアッサリ扉が開き、4人は思わず顔を見合わせた。

 

「開いてるですね」

 

「ありゃま、ほんと」

 

「まぁ、とりあえず入らせてもらお? 寒くなってきたし」

 

 勝手に入るのもと思っていた夕映達だが、このまま外にいると風邪を引くかもしれないという事で4人はそのまま事務所の中に入ることにした。

 

中に入るといきなり大きなダンボールがあり通路の半分を塞いでいた。4人は身体を横にしてダンボールと壁の間をすり抜け、応接室のようになっている部屋の中央にやってきた。意外と綺麗に片付いている部屋の中を見渡すと、いくつもある棚はからっぽで壁にも何かが掛けられていた跡があるがその掛けられていた物はどこにも見当たらなかった。

 

ほとんど物の無い部屋の中で、唯一窓際にある大きな机の上には数冊のノートが開いた状態で置かれていて、誰かがここで何かをしていたというのが分る。

 

 

「うーーん……泥棒、って訳じゃないよね?」

 

「あ、大丈夫だよ。確か工事の業者さんが入るから、見られたら困るものを全部人に預けてるんだって」

 

「ふぅ、そうですか。カギも掛かってなかったですし、泥棒に入られたのではと思ったです」

 

「私もー……。良かったぁ……」

 

 和美の説明で胸を撫で下ろす夕映達。見ようによってはごっそり盗まれた後のようにも見えるのでそれも仕方が無いのかもしれない。

 

 

「でも、先生居ないねー……?」

 

「うん。ここに誰か居たってのは分るけど」

 

 開きっぱなしのノートをパラパラとめくり、ハルナはそう呟く。夕映達も机の周りに集まってきて、散らかっている机の上を見てみた。

 

「これ、ラテン語だー……」

 

「お、分るの? 宮崎」

 

「読めないけどー……種類くらいはー……」

 

「こっちのはギリシャ語ですね。……むぅ、流石に読めないです」

 

 夕映もノートを開いてみるが、そこにはのどかが見ているノートとは違う言語で何やらビッシリと書かれているが何が書かれているのかはまるで分からなかった。

 

「んー……、こっちのノートは書きかけっぽいなぁ。トイレにでも行ったのかな?」

 

「可能性はありますが………」

 

 和美の言葉に夕映はキョロキョロと部屋の中を見渡した。すぐにそれっぽい扉を見つけたが人がいる気配は無かった。

 

「人の気配はないですよ?」

 

「う~~ん、ちょっと見にいってみようか」

 

 そう言って和美はスッタカトイレに近付いていった。

 

「センセー?」

 

 コンコンとノックをしてみるも中からの返事はない。次いで確認のためにドアノブを回してみると、こっちは何の抵抗もなく回りドアが開いた。

 

「開いた……。やっぱ居ないの……うおっ!?」

 

 簡単に開いた事からここには誰も居ないと思い込んでいた和美だったが、開いたドアから中を見るとそこには便器に座ったまま壁にもたれ掛かって眠っている(ゆえ)が居た。不意を衝かれた形となった和美は、ちょっと美少女としてはいただけない声を上げて驚いてしまった。その声を聞いて机でノートを漁っていた夕映達もやってきたが、トイレの中で寝ている(ゆえ)を見て一様に飽きれかえっていた。

 

「えー……っと、シテる最中に寝ちゃったってとこかな?」

 

「子供ですか、この人は」

 

「ど、どうすればー……?」

 

 気持ち良さそうにヨダレを垂らしながら眠る(ゆえ)は、遊び疲れて眠ってしまった子供のようだった。

 

「ま、まぁ、とりあえず起こすよ? ………センセ? センセッ! 起きてーーっ!」

 

「……んあっ? ん……む? 和美さん?」

 

 何度か呼びかけながら揺すって(ゆえ)を起こす。目を覚ました(ゆえ)は何故か目の前に居る和美に寝ぼけ気味のトロンとした表情を向けた。

 

「……んー……何故ここに?」

 

「話は後ね、センセ。とりあえずパンツ履いて?」

 

「ふあっ? ………和美さん、寝込みを襲うのはどうかと思うです……」

 

「センセがトイレの途中で寝ちゃっただけでしょ!? ほら、目ー覚ましてって。どうやったらシテる最中に寝れるんですか」

 

「ん………少し調べ物を……」

 

「はいはい、先に拭こうねー。私は外出てますかねー」

 

 んーっと唸る(ゆえ)を置いてトイレの扉を閉める。和美は後ろで呆れていた夕映達に肩を竦めて見せた。しばらくして水の流れる音が聞こえて、次に中から衣擦れの音が響く。ガチャリと扉が開かれると、中からは未だ寝惚け眼の(ゆえ)がフラつきながら出てきた。

 

「………おや、皆さんまで何故ここにいるのです?」

 

 トイレの前には和美の他に3人も出待ちしていた事に、(ゆえ)は目を丸くした。

 

「私は借りたシャツとコートを返しに。昨日言ったでしょ? 今日返すって。で、ゆえっちはセンセに聞きたい事があるって言うから連れて来たの。宮崎達はその付き添い」

 

「はぁ……? まぁ、いいです……」

 

 フラフラ~~っと危なっかしく部屋を横断した(ゆえ)は、片隅に置いてあった実験器具をカチャカチャと弄り始めた。

 

「センセ?」

 

「とりあえずお茶を淹れるです。そこのソファーにでも座ってて下さい……」

 

 和美の問い掛けにそう答えた(ゆえ)は、フラスコとビーカーを持ってキッチンへと引っ込んでいった。和美達はそんな(ゆえ)を見送ったのち、どうしたもんかと目を合わせて無言のまま相談するも、結局立ってても仕方ないという事で部屋の中央に置かれているソファーにそれぞれ腰を下ろした。

 

 2分ほどで戻ってきた(ゆえ)が実験器具にフラスコをセットし、そこに試験管で液体を注ぎ込む。フラスコの中で混ぜ合わされた液体が、ポムッという音を立てて色を変えたのを確認してひとつ頷くと、その怪しい液体をなんのためらいも無しにカップに注いだ。

 

それを全員の前に置き、続いて窓際にある大きな机から椅子を引っ張り出してきて夕映達の横に座った。

 

「とりあえずお茶をどうぞ。精がつくですよ?」

 

「え? これお茶なの?」

 

「どう見ても実験後の変な溶液にしか見えないです」

 

「コポコポ言ってるー……」

 

 夕映達は目の前に出されたカップの中身がお茶であると信じる事が出来ないようで、カップの中を覗き込んだ状態でヒソヒソと話し合っていた。そんな彼女達を仕方が無いと見ていた和美は、とりあえず自分の用事を済ませることにした。

 

「さっ、とりあえずセンセ。昨日借りたシャツとコート返しますね?」

 

「あぁ、確かに。……おや、洗濯までしたんですか? 別にそこまでしなくていいですのに」

 

「いやぁ、一応礼儀かなぁって。ほんとはクリーニングにも出すべきだったかもだけど」

 

「いえ、そこまで要求しませんよ。むしろそのままでもよかったくらいです」

 

「……女子中生がノーブラで着たシャツって事で高く売る気だったんですね?」

 

「………まぁ、良い値段しそうですが、私を何だと思ってるですか」

 

「あはははは。まぁ冗談ですよ、じょーだん。で、私の用事は終わった訳だけど、ゆえっちはどうする? センセに聞くんでしょ?」

 

 和美たちが話している間ずっとカップの中身を見ていた夕映達は、和美の呼ぶ声にここに来た目的を思い出して居住まいを正した。

 

「んっと、そうでした。……先生、貴女に質問があるです」

 

「えぇ、そうらしいですね。一体なんです? 授業のこと、ではなさそうですが」

 

「えぇ、勉強のことでわざわざ休日をつぶしたりなんてしません。私が聞きたいのは昨日私が拾ったある物についてです」

 

「……ある物?」

 

 (ゆえ)は夕映の言葉に軽く首を傾げた。

 

「はい。私は昨日タロットカードほどの大きさのカードを拾いました。カードには私の写真を基にして描いたと思しき絵が描かれており、四隅には文字やら数字やらが書かれていて見た目もタロットカードのようでした。私が拾ってしばらくすると消えてしまったので現物はないのですが、状況からして(ツキ)先生のコートから落ちた可能性が非常に高いと判断したです」

 

 (ゆえ)の脳裏には自分が中等部時代に作ったパクティオーカードの事が浮かんでいた。おそらく和美にコートを貸したとき、取り出すのを忘れていたのだろう。パクティオーカードはある程度離れると契約者の下に転送されてくる機能がついているので、コートの中に入れたままでもさして気にもしていなかったのだが、どうやらその機能が発動するところを見てしまったのだろう。(ゆえ)はそんな風に予想してこれからどう説明したものかと寝起きの頭で考える。

 

( 私のことです。誤魔化したとしても絶対納得しないでしょう。何かにつけてアレはなんだったのかと聞いてくるはずです。しかし、魔法の事を話すと魔法先生達が面倒な事になりそうですし、果たしてどうしたものか )

 

「私が聞きたいのはあのカードはなんだったのか、何故あんなものを作ったのか、そしてどんな仕掛けを作ればあんな風にカードが消えるか。それが知りたいんです」

 

 真剣な顔で聞いてくる夕映にバラすべきかバラさぬべきか考えていると、なにやらニヤニヤと笑っているハルナがおもむろに胸の谷間から一枚のカードを取り出した。

 

「先生、誤魔化そうと思ってるならそれは無理ってもんだよ? なんせ、さっき机の上を漁ってたら確たる証拠が出てきたんだからねっ!!」

 

「あ! それは昨日の! ハルナ、それはどこに!?」

 

「机に積んであったノートの一番下にあったのよ。見つけた時は宝石を見つけた気分だったわ!」

 

 ハルナは心底うれしそうに顔を輝かせながらテーブルの上にカードを置いた。

 

「さぁ、先生。証拠もあるし、言い逃れは出来ませんよ? このカードを使って、どうやったら夕映は仮面ユエダーになれるんですか?」

 

「………はぁ?」

 

 ハルナがズイっと顔を寄せてきて(ゆえ)にそんな事を聞いてきた。話の流れからてっきりカードが消えた理由などを聞いてくるんだろうと思っていた(ゆえ)は、ハルナの質問に思わず間の抜けた声を上げてしまった。

 

「ハルナ! まだそんな事を言ってるですかっ!? 邪魔しないで下さい!!」

 

「何よ、重要な事よ!? 怪人が出てきた時、変身の仕方が分らなかったら困るじゃない!!」

 

「怪人なんて出てきません! 現実と空想をごっちゃにしないで下さい!」

 

「してないわよ! だって、現にこんなカードがあるのよ? しかもアンタがいうには呪文を唱えたら消えたらしいじゃない。すでに空想は現実となっているのよ!」

 

「くぅっ!?」

 

 なにやら自分をほったらかしにして始まった2人の言い合いに、(ゆえ)はとりあえずお茶のおかわりでもと立ち上がった。

 

「お茶のおかわりどうですか?」

 

「ふぇ!? あ、お、お願いしますー……」

 

 夕映達の言い合いをポケッと見ていたのどかに声をかけると一瞬ビクッと震えるも、差し出されたフラスコを見ておずおずとカップを持ち上げた。どうやら好奇心に勝てずに飲んでみたら気に入ったようである。

 

「あ、センセ。私もお願いー」

 

「はいはい。どうぞ」

 

「どもー。ところでセンセ、あれってほんとに変身アイテムなの?」

 

 新たに注がれたお茶を一口飲んだ和美がさりげなく聞いてくるので、(ゆえ)も本当にさりげなく真相を告げた。

 

「まさか、単なる探偵の7つ道具の1つですよ」

 

「………嘘ですよね?」

 

「えぇ、まぁ嘘ですが。そんな間髪入れずに否定しなくてもいいじゃないですか」

 

「みえみえの嘘つくからです。ほんとは何なんです?」

 

「さーて、なんでしょうねぇ」

 

 残り少なくなったお茶をフラスコから直接飲み干した(ゆえ)は、もう全部話してしまおうかと考えながら、未だにキャンキャン言い合っている夕映達を残してキッチンへと消えていった。

 

 

 

 







うん、内容がない上になんか変な感じ。おかしい、自分は一体何を書きたかったのかいまいち思い出せない。全部忙しいのが悪いんだーーっ!!(責任転嫁)

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