第1話 決着そして異世界へ
テメンニグル最下層、魔界の入口。
激しく水が流れる足場の悪い滝の上、滝の下は魔界に通じている。その場所で今、ある二人の兄弟の決着が着こうとしていた。
彼らは伝説の悪魔の父スパーダと天使の母エヴァの間に生まれた双子の兄弟で、兄は魔界を復活させようとし、弟はそれを阻止しようと戦っていた。
「くっ!…俺が…負けるのか」
蒼いロングコートの兄バージルは肩で息をし膝をついた。
「どうした?それで終わりか?立てよ、あんたの力はそんなもんじゃない」
紅いロングコートの弟ダンテはふらつきながらも挑発する。
「ぬぅぅぅ…‼︎ふぅぅ…」
震える膝に鞭を打ち立ち上がるバージル。それと同じタイミングで急に辺りが揺れ始めた。
「人間界への道が閉ざされようとしている。アミュレットが別れてしまったせいか」
「終わりにしよう バージル。
俺はあんたを止めなきゃならない…あんたを殺すことになるとしてもな……」
既に二人共ボロボロであり、身体中至るところから血が流れていた。
ダッ!!
魔剣を構え二人同時に走り出す!その間時が、水の流れが、二人の足音が緩やかになる様な感覚になる!
「「はあぁぁぁぁぁっっっ!!!!」」
互いの魔剣リベリオンとフォースエッジが交差する!
ザンッ!!
二人の間を血が円を描き飛び散った……数秒間二人は止まったままであったが先に崩れたのはバージルだった。勝敗を決したのはダンテだった。
「ぐっ……ぐうぅぅ……」
フォースエッジを後ろに放り、倒れそうになるバージル。同時に彼の首から落ちる母の形見の金のアミュレット、彼はすぐに拾い上げると後退りながらダンテに言った。
「これは誰にも渡さない…これは俺の物だ。スパーダの真の後継者が持つべきもの……」
一歩一歩後退るバージル、その先は魔界に通じる滝だ!ダンテは止めようと駆け寄る。
スッ
バージルの前に着いたその時、首元に日本刀型の魔剣閻魔刀が突き付けられた。
「お前は行け。魔界に飲み込まれたくはあるまい。俺はここでいい。
親父の故郷の…この場所が……」
バージルは背から身を落とした。
ダンテは掴もうと手を伸ばすが、閻魔刀で手を軽く斬られ止められず、バージルは魔界へ落ちていった…
バージルに斬られた掌を強く握るダンテ。
(バージルを助けられなかった…)
顔を上げると後方に突き刺さっている兄が残した魔剣フォースエッジを引き抜き悲しそうに下を向くと、人間界へ繋がる魔法陣に向かって歩きだした。
▽
…あれからどのくらい歩いただろう、一向に人間界へ繋がる魔法陣は見つからない。 今いる空間は二人が戦うためだけに現れただけだったので元に戻るように所々崩壊が始まっていた。
「ヤバいなこりゃ、早くしねぇと人間界と魔界の狭間に閉じ込められちまう」
かと言って急ごうにも魔力と体力はほとんど残ってないからまともに走れやしない。
…っと危ねぇ!すぐ側にデカい岩が落ちてきた‼︎こうなったら無理してでも走るしかねぇな!
「はぁ!はぁ!魔法陣はどこだ?」
落ちてくる岩を避け、ふらつきながら必死に走るダンテ。後ろからは雪崩れの如く岩の壁が迫ってくる!おいおいマジかよ⁉︎
その時遠くに白く光る魔法陣が見えた!
「ん?あれだ!人間界に繋がる魔法陣だ!」
ダンテは崩れ続ける空間を急いで走り魔法陣に飛び込んだ!しかし、ダンテが飛び込んだ魔法陣は…火花が散っていた。
ふう、助かった、危うく死ぬとこだったぜ。死んだらレディに借りてた武器も返せねぇし最悪延滞料金取られちまうからな、早いとこ返しに………ん?何だ?足がつかねぇな……?それと同時に体にかかる浮遊感……まさか…
そう…ダンテは落下していた…
初投稿です。いかがでしょうか?あまり上手く書けないかもしれませんがよろしくお願いします。