ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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ついに決着の時!


第106話 力を一つに!真の覚醒‼︎

ダンテとバージルの真魔人でムンドゥスを瀕死の状態まで追い込んだが、追い詰められたムンドゥスは完成した禁断の果実を食べてしまい、その力と姿を新たに覚醒させてしまった!

 

「フッ…フフフ…フハハハハハ!!素晴らしい…!素晴らしい力だぁぁっ!!」

 

高笑いするムンドゥスの姿は…先程までの神々しい姿とは裏腹に漆黒の体、新たに生えた禍々しい黒い四枚の翼、鋭い黒い爪に獣の様な下半身、顔反面と体を所々クリフォトの蔓で覆われたさっきまでとは別人に思えるものであった!

 

「ハハハ!感謝するぞ禁断の果実よ!我にこれ程までの力を与えてくれるとはな!さぁ覚悟しろダンテ!バージル!この真ムンドゥス様直々に地獄へと送ってやる!!」

 

真ムンドゥスと自ら名乗ったムンドゥスは魔力を解放しダンテとバージルを指差した。それだけで玉座の間全体が激しく揺れ凄まじい重圧が掛かった!とんでもない力だ!その力にティアは持っていたルーチェ&オンブラを床に落としガタガタに震えて絶望していた。

 

「…な…なんという力…だ…!か…体が…体が動かん…!こんな奴に勝てるのか…?」

 

絶望の表情で前に立つダンテとバージルを見たが二人は臆せずムンドゥスを見ていた。

 

「おぉ、確かにスゲェ魔力になっちまったな?どうすんだバージル?」

 

「どうもしない、これでようやく張り合いがあると言うものだ。何だダンテ?恐れたのか?」

 

「ハッ、冗談だろ?俺も物足りないって思ってたところだ」

 

圧倒的な力のムンドゥスを前に笑みを浮かべているダンテとバージルにムンドゥスは鼻で笑うと翼を広げ魔力を展開し始めた!

 

「ふん、口の減らない奴らめ…ならば見せてやろう!我の真の力を!!」

 

ダンテとバージルは再び魔力をチャージすると真魔人を発動させムンドゥスに突撃した!ムンドゥスは両手を合わせると大出力の魔力の波動を放ってきたがダンテとバージルはギリギリで回避し魔力の波動はそのまま宇宙へと飛んでいった!とんでもない出力とスピードだ!当たっていたら間違いなく消滅していた!

 

「『確かに凄まじい力だな?だが!』」

 

「『その程度の攻撃なら前に黒歌の技で学習済みだぜ!オラァ!!』」

 

攻撃後の隙を狙ってムンドゥスの体を斬りつけようと刃を振るったが…

 

ガシッ…!

 

二人の刃はムンドゥスが素早く降ろした両手によってあっさり受け止められた!反射神経も倍以上に上がっていた!

 

「あまりナメるなよ貴様ら?さっきまでと同じだと思うでないぞ!」

 

ムンドゥスは刃を掴むと二人ごと勢いよく振り回し投げ飛ばした!吹き飛ばされたダンテとバージルは床と壁に足を掛けて態勢を立て直すと、バージルは翼を広げて素早く周りを滑空し、ダンテはミラージュソードを展開して渾身の真スティンガーを繰り出した!

 

「フッ、芸の無い奴らめ!」

 

ムンドゥスは鼻で笑うと死角から突っ込んできたバージルを振り向かずに捕まえ動きを止めるとそのまま勢いよく床に叩きつけた!

 

「『くっ!』」

 

「『バージル!オラァァァッ!!』」

 

舌打ちするとそのまま真スティンガーで特攻したが、ムンドゥスはスフィアタイプの魔弾を放ってきた!ダンテは構わず突き進んだが魔弾に触れた瞬間!ダンテの動きがスローになった!

 

「『うっ⁉︎何だ?動きが…!これはまさか!クイックシルバー⁉︎』」

 

「愚かな…消し飛ぶがいい!!」

 

手から巨大な紅い魔弾を放ってきた!早く動けないダンテは回避しようともがいたが、その時魔弾に蒼い龍のエネルギー波が直撃し魔弾の軌道を逸らした!後ろを見るとティアがオーラを纏った手を重ねていた!

 

「ハァ…ハァ…!ダンテは…死なせない…!」

 

なんとか立ち上がったティアがドラゴンラッシュブレスを放った様だ。ダンテはお礼を言おうとしたが、次の瞬間ティアの前の床が爆発しティアは吹き飛ばされた!

 

「『ティア!!』」

 

「雑魚が!余計な横槍を入れるでない!邪魔をするならば貴様から消すぞ!」

 

ティアの前には巨大なクレーターが横薙ぎに出来ていた!その力と忠告にティアは完全に恐怖で固まった。その時、スローの状態から開放されたダンテが魔剣ダンテを振りかぶり向かったが、ムンドゥスは叩きつけていたバージルを持ち上げるとそのままダンテに向かって投げつけた!

 

「『うおっ⁉︎危ねえ‼︎』」

 

ダンテは慌てて魔剣ダンテを下ろすとバージルの体を受け止めたが、ムンドゥスは追撃に紅い魔弾を連続で放ってきた!

 

「『くっ‼︎』」

 

バージルを庇いながらミラージュソードを盾にして魔弾を防いだが魔弾によってミラージュソードが砕け二人は吹き飛ばされてしまった!

 

「ダンテ!バージル!」

 

ティアは二人の安否を心配したが、二人はなんとか軽傷で無事だった。バージルはダンテを突き飛ばす様に立ち上がった。

 

「『余計なことをするなダンテ、はぁ!!』」

 

バージルは魔力を纏うと自分と同じ姿の全身蒼い分身体を作り出した!ティアのデビルトリガーかドッペルゲンガーの分身みたいだ。

分身と共にムンドゥスに特攻したバージルは分身と素早い連携攻撃を繰り出したが、全て素手や翼によって無効化されていた。

 

「フフフ、どうした?攻撃が雑になってきているぞ?我の力に恐れを感じ始めたか?今更遅いわ!」

 

「『フン、勘違いするな、貴様など恐るるに足りぬ雑魚だ』」

 

「減らず口を…」

 

バージルは分身に連続攻撃をさせると閻魔刀を構え次元斬・絶を繰り出そうとしたが、ムンドゥスは翼を槍状に変化させると分身を刺し貫き消滅させレーザーの雨をバージルに降らせ攻撃を中断させた!

 

「『下がってろバージル‼︎』」

 

そこへダンテが降り立ちバージルをミラージュソードで後方へ下がらせると自身の足元に巨大な魔法陣を展開し魔剣ダンテとミラージュソードを構え広範囲連続斬撃ジャッジメントを発動させた!!斬撃を受けたムンドゥスは大爆発を起こした!ジャッジメントを使ったダンテは反動で魔力が尽き真魔人が解除された。

 

「ハァ…ハァ……どうだ?やったか?」

 

手応えを感じたダンテはムンドゥスを倒したか確認したが、煙から出てきたムンドゥスを見て驚愕した!なんとムンドゥスはほとんど無傷で翼で煙を振り払っていた!

 

「…ハッ、マジかよ」

 

「フフフ、今の技は中々の威力だったぞ?だが残念だったな、痛くも痒くも無い。もはや真魔人が解けた貴様を消すことなど容易いことだが、それではつまらん、もう少し可愛がってやろう!」

 

ムンドゥスは魔力切れのダンテをいたぶろうと魔力でダンテの体を浮かばせ魔法陣を展開しようとしたが、そこへバージルが幻影剣と一緒に閻魔刀を振りかぶった!

 

「貴様も…いい加減にせんか!!」

 

拳とクリフォトの蔓のラッシュでバージルの動きを止めるとダンテと一緒に壁に叩きつけ魔法陣を展開すると二人を拘束した!バージルの真魔人も解除され、ダンテとバージルはもがくが体はびくともしなかった!

 

「フッ、梃子摺らせおって。しかしまぁ新たに覚醒した我を相手にここまで粘ったことは誉めてやろう。かつて我は過去に一度禁断の果実を喰らい力を得たが、こうして再び喰らい貴様らを始末することが出来ようとは…なんたる幸運だ!」

 

ムンドゥスは満足そうに怪しく笑うとダンテとバージルに目を向けた。

 

「さぁダンテ、バージルよ、名残惜しいがそろそろとどめだ、地獄から我の人間界征服を祝ってくれ、さらばだ!!」

 

ムンドゥスは額の第三の目から赤黒い光の槍を放ってきた‼︎ここまでか…!ダンテは目を閉じて覚悟を決めた。

 

ザシュ‼︎

 

光の槍が刺さった音は聞こえたが体に痛みが無くダンテは目を開けたが思わず目を疑った!なんとそこにはダンテとバージルの前に両手を広げて盾になり光の槍に体を貫かれたティアがいたのである!!

 

「ティア!!」

 

槍はティアの胸と腹を貫通していた!なんてことを!

 

「ごふっ‼︎…ぐっ…が…がああぁぁぁぁっ!!」

 

ティアは吐血し叫び声を上げながら腹に突き刺さった槍を引き抜くと勢いよくムンドゥスに投げ返した‼︎

 

「ぐっ⁉︎ぐああああああぁぁぁぁああああっ!??!」

 

槍はムンドゥスの額の目に刺さりムンドゥスは断末魔を上げ仰向けに倒れた!槍を投げ返したティアはぐったりすると落下した、ムンドゥスの金縛りから解放されたダンテは落ちる前にティアを抱き止めた!

 

「ティア!バカな!」

 

胸に刺さっていた槍も消え、胸と腹からは激しく出血し始めた!早く何とかしなくては!

 

「ティア!しっかりしろ!ティア!!馬鹿野郎!何でこんな無茶しやがった!!」

 

叱る様にティアに呼び掛けると弱々しくティアは顔を上げた。

 

「…ハハ…気づいたら…体が…動いていた…そ…それに…言ったで…あろう?わ…私は…お前の…あ…相棒…だと……ならば…お前を守るのは…当然のこと…だ…ぐっ!ゲホッ!ゲホッ!」

 

「もう喋るな!待ってろ!今すぐ治療を!」

 

「…そ…そんな暇は…無いぞ…ダンテ……今の…一撃でも…奴には…擦り傷程度…だろう……い…今のうちに…とどめを…刺すんだ…!ダンテ…手を…」

 

ティアが差し出した手を握るダンテの体にティアの…ドラゴンの力が流れて込んできて蒼いオーラに包まれた!

 

「…私の力を…お前に託す…さぁ…行け…デビルハンター…ダンテ…!」

 

ティアは震える手でダンテの頬を撫でると笑みを浮かべた。

 

「…フフ…ありがとうダンテ…愛する男を…守って…死ねるなら…悔いは無い……愛して…る…」

 

「ティア…」

 

ティアは唇を重ねると涙を流した。

 

「…ダン…テ……死ぬ…な……よ……」

 

その言葉を最後にティアは手をパタリと床に下ろし涙を流したまま目を閉じその瞼を二度と開かなかった……おいティア…?嘘だろ…?…嘘なら嘘と言ってくれ‼︎死なせちまった…‼︎ちくしょう!ティア!!ダンテは拳を震わせ顔を伏せた。

 

「この女…俺達を庇ったのか、余計なことを……ダンテ?」

 

死んだティアを見てバージルは舌打ちしていたが、ダンテは顔を伏せたままティアの体を抱き上げると立ち上がった、その体にはドス黒い魔力が渦巻いていた。するとムンドゥスも起き上がった!額の目は回復し切れなかった様で潰れたままだった。

 

「があぁぁぁぁっ!!おのれよくもやってくれたな女ァ‼︎…ん?ハハハ!何だ死んだのかその女!我の手でとどめを刺してやりたかったがまぁいい、貴様らまとめて葬ってやるわ!!」

 

しかしダンテは変わらず顔を伏せたままであった、そんなダンテにムンドゥスは追い討ちを掛ける。

 

「どうしたダンテよ?ずいぶんと覇気が無いではないか?そんなにその女が愛しいか?どうせその女も遅からず死ぬ運命だったのだ、それが少しばかり早まっただけのことだ」

 

ダンテは変わらず黙っている、代わりに魔力の渦が高まっている。その様子をバージルは横目で黙って見ていた。

 

「フフフ、そんなに悲しむことは無いぞダンテ?なんなら我が新しくその女を創造してやろう!ついでに貴様の母親もな!ハハハハ‼︎その女と共に地獄へ行け!!」

 

動けないダンテにムンドゥスは魔弾を放った!魔弾は真っ直ぐダンテに向かったが直撃寸前でダンテが顔を上げると魔弾は弾かれた様に逸れ壁に直撃した!魔弾が弾かれたことにムンドゥスは驚いたが、ダンテはティアの亡骸を後方にゆっくり降ろし頬を撫でると立ち上がり、鋭い目つきでムンドゥスを睨みつけた!

 

「…次から次へと俺から奪いやがって…‼︎ムンドゥス!てめぇだけは絶対に許さねえ!覚悟しろ!!」カッ‼︎

 

ダンテの目が赤く光り激しい魔力の渦に包まれるとデビルトリガーを発動させ魔人の姿に変身したダンテが立っていた!その体にはドス黒い中に蒼い魔力も纏っていた!

 

「バージル、てめぇは手を出すな!ムンドゥスは俺が殺す‼︎」

 

バージルに警告するとダンテは勢いよく飛び出して行った!その様子をバージルは呆れる様に溜め息を吐いた。

 

「ダンテ…今のままではお前は…」

 

凄まじい魔力のオーラを纏ったままダンテは魔剣ダンテにオーラを纏わせ振りかぶるとムンドゥスに振り下ろした!その斬影にはドラゴンの姿が浮かび上がっていたが、ムンドゥスは嘲笑う様にあっさりかわした!

 

「ハハハ!ドラゴンの力をプラスしたか…良い一撃だ!だが、そんな怒りに支配された状態で我に当たると思うか‼︎」

 

「うるせぇ!!どれだけ俺から奪えば気が済むんだ!てめぇだけは俺の手で殺す‼︎絶対に!!」

 

激昂するとデタラメな斬撃のダンスマカブルを繰り出した!しかしムンドゥスは高笑いしながら素手で受け流し追撃に放ったスティンガーも刃を掴んで受け止めダンテごと投げ飛ばした!いつもの冷静さが完全に無くなっていたダンテの攻撃は尽く無効化された。

 

「落ち着けダンテ…怒りに呑まれたままでは倒せる者も倒せん」

 

見ていたバージルは怒りで我を見失っているダンテに呟いた。

それでもダンテはギルガメスやドッペルゲンガーなどで猛攻を続けたが、ムンドゥスには一撃も当たらず無駄に体力と魔力を消費しているだけであった。ダンテの中からゲリュオンとドッペルゲンガーも心配そうにしていた。

 

「ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!…くそっ‼︎何で一撃も当たらねぇんだ!!」

 

「ハハハ!愚か者め、そんな怒りに支配され目標が定まらない攻撃など当たるわけがないだろう!寧ろ当たる価値も無い‼︎」

 

せっかくティアが力を託してくれたのに一撃すら当てられないなんて!くそっ!このまま諦め切れるか!必ず一撃くらわせてティアの仇をとってやる!!魔剣ダンテを構え直すと再度攻撃を仕掛けようとしたが、その時!ダンテの隣にバージルがエアトリックで現れた!

 

「⁉︎バージル?…ぐっ⁉︎」

 

次の瞬間!バージルは閻魔刀を持った腕でダンテを後方へ殴り飛ばした!

 

「何すんだバージル⁉︎邪魔するんじゃねぇ!!」

 

「少し頭を冷やせダンテ、今のままのお前ではムンドゥスには勝てん。あの女のことを想っているのならば考えることだな」

 

バージルは真魔人を発動させるとムンドゥスに向かって行った。ダンテはデビルトリガーを解除すると壁に寄り掛かりながら座り込み拳を強く床に叩きつけた!その衝撃で腕に結んだミッテルトの形見のリボンが千切れ落ちた。

 

「くそっ!情けねぇ‼︎俺はこのまま親とミッテルトとティアの仇も討つことも出来ねぇのか⁉︎親父、母さん、ミッテルト、ティア…すまねぇ…許してくれ!!」

 

ダンテは拳を震わせ自分の無力さを憎んだ。諦め掛けたその時、何処からか自分を呼ぶ声が聞こえてきた。

 

…ダンテさん…ダンテさん…

 

その声にダンテは顔を上げると床に落ちたミッテルトのリボンが光り出し、目の前に死んだ筈のミッテルトが現れた!

 

「ミッテルト…⁉︎」

 

『ダンテさん、諦めないでくださいっす!ダンテさんはどんな強敵が現れても諦めなかった強い人っす!怒りに呑まれないで!いつものダンテさんならきっと勝てるっす!』

 

ミッテルトはダンテの頭をギュッと抱き締めた、幻影である筈なのに温かい…その温もりにダンテはさっきまで冷静さを失っていたことに気づいた。

 

「ミッテルト…」

 

するとダンテの体に力が流れ込んできた!

 

『ウチの力も…堕天使の力も使ってくださいっす!これでダンテさんに悪魔、天使、堕天使、ドラゴンの力が揃ったっす!この四つの力でアイツを…ムンドゥスを倒してくださいっす‼︎』

 

四つの力が合わさってダンテの体から虹色の光が溢れ出た!なんて力強く心地良い光だ…!その姿にミッテルトは笑顔になった。

 

『ダンテさん、ウチは信じてるっす、ダンテさんの勝利を…』

 

ミッテルトは光の塊に戻るとダンテの体に重なり消えた。ダンテはミッテルトにお礼を伝えると立ち上がった。その表情からはもう先程の怒りは消えていた。

 

「さぁいくぜ、リベンジだ!」

 

その時ダンテの側にバージルが吹き飛ばされてきて壁に激突した!真魔人が解除され少し負傷していたが無事だった。

 

「大丈夫か?バージル?」

 

「フッ、お前に心配などされたく無い……ん?何だこの光は?」

 

するとバージルの体もダンテと同じ虹色の光で包まれた!どうやらバージルにも力が流れ込んだらしい。

 

「この光は一体?」

 

「悪魔、天使、堕天使、ドラゴンの力が融合した光だ、真魔人とはまた違った力強い力を感じるぜ、少なくとも今のムンドゥスに対抗出来る程の」

 

「フッ、力を合わせたとはガキのする様な話だが、確かに感じたことの無い力だな。まぁいいだろう、受け取ったからには使ってやる」

 

「…やっぱお前丸くなったな?そんじゃ行こうぜ!」

 

ダンテとバージルは淡い光に包まれながらムンドゥスの前に立った。二人の姿を見たムンドゥスは訝しげな表情をしていた。

 

「これだけの力の差があってまだ諦めんとはな……何だその光は?また新たな力に目覚めたのか?」

 

「あぁそうだ、今のお前と対等にやり合える力だぜ。さぁ遊ぼうぜムンドゥス!」

 

ダンテは挑発し構えると二人の体から虹色の光がさらに溢れ出た!

 

「フン、真魔人で敵わなかった分際で偉そうな口を聞くな!もうよいわかった、貴様らは今度こそ跡形も無く消し去ってくれよう!!」

 

「第二ラウンドの始まりだ‼︎」

 

ムンドゥスも魔力を解放しお互い本気の決戦が始まった!

 

ダンテとバージルは魔剣ダンテと閻魔刀を構えて飛んだがそのスピードは真魔人の時とは比べ物にならないくらいであった!

 

「⁉︎な!何だこのスピードは!?」

 

そのあまりのスピードにムンドゥスは戸惑い周りを見渡していた!ムンドゥスから見ると二人の速度は残像が残る程であり目で追えなかった!

 

「ハッハー♪スゲェスピードだぜぇ!!」

 

「あまり調子乗るなダンテ、ぶつかるぞ?」

 

「心配すんなってそんなドジ…おわっと!?」

 

案の定、壁にぶつかり掛けていた…

 

「ッ‼︎図に乗るなガキ共が‼︎くらえ!!」

 

ムンドゥスはクイックシルバーの力を持つスフィア球を連続で広範囲に放ち二人の動きを制限を掛けたが…

 

「それ!スラロームだ!」

 

スローエリアを縫う様に潜り抜けたダンテとバージルはムンドゥスに刃を突き立てようとしたが、ムンドゥスは紅い巨大魔弾を放ってきた!避けるにはデカ過ぎる!ムンドゥスも直撃したと思っていたが、次の瞬間ダンテとバージルは一振りで魔弾を真っ二つに斬り裂いた!

 

「何だと…⁉︎」

 

予想外の結果にムンドゥスは一瞬呆けたがすぐに我に戻ると二人が振り下ろした刃を翼で防いだ!凄まじい衝撃波が発生し翼は少し軋んでいた!このままでは押し切られると判断したムンドゥスは翼を振り抜き二人を吹き飛ばした!

 

「チッ、惜しかったな」

 

「フッ、まぁあのまま押されていたら奴の翼は壊れていただろうな、奴にしてはいい判断だ」

 

(何という力だ…!)

 

ムンドゥスは余裕の態度で自分の力を無効化する予想以上の力に内心焦っていた。先程とは比べ物にならないスピードと力、真魔人と覚醒した自分を上回る力…冗談では無い!!我は魔界の帝王、自分で生み出した者に敗北することなど許されない‼︎

 

「遊びは終わりだダンテ、バージル…‼︎」

 

ムンドゥスは翼を広げると辺りが揺れる程の魔力を溜め始めた!その魔力に笑みを浮かべていたダンテとバージルも目つきを鋭くさせた。魔力のチャージが完了したムンドゥスは目を光らせた!

 

「これで終わりだダンテ!バージル!」

 

ムンドゥスの手から鋭い刃状の魔弾が複数射出された!ダンテとバージルは再び飛び回り回避しようとしたが、魔弾は避けても二人をしつこく追ってくる!

 

「チッ!ホーミングタイプか!」

 

「フン、ならば消すまでだ」

 

二人は魔弾を斬って相殺していたが魔弾はムンドゥスから次々放たれる!しかもあらゆる角度から!相殺させるだけで精一杯になったダンテとバージルはスピードが封じられ防戦一方になってきた。

 

「フフフ!ご自慢のスピードはどうした?所詮貴様らの力などこの程度なのだ!ではとどめだ!!」

 

ムンドゥスは正面に巨大な魔法陣を展開すると超極太の魔力のレーザーを放った!動けない二人はそのままレーザーに呑み込まれた!

 

「ハハハハ!!この力をまともに受ければ無事じゃあるまい⁉︎我に歯向かったことを地獄で後悔するがいい!ハハハ!…ザンッ‼︎…なっ⁉︎」

 

高笑いしているとレーザーの中から紅と蒼の斬撃が飛んできてムンドゥスの体を斬り裂いた!突然のダメージにムンドゥスは傷口を押さえたが、同時にレーザーから無傷のダンテとバージルが出てきた!

 

「馬鹿な⁉︎確かに直撃した筈だ!なのに何故貴様らは生きている⁉︎」

 

「ごちゃごちゃうるせぇなぁ、なんならもう一度撃ってみるか?ほら来いよ?」

 

「ッ!貴様ァッ‼︎消え去れ!!」

 

ダンテの挑発にムンドゥスはもう一度魔法陣を展開しレーザーを放った!二人はレーザーに再び呑み込まれたが、よく見るとレーザーは二人の体を避けていた!

 

「な、何故だ!何故当たらない!?」

 

「お前の攻撃が俺達に当たらない理由…それは簡単だ、天使と堕天使の力が持つ聖なる力がお前の悪魔の力を無効化させているからさ」

 

「何…だと…⁉︎」

 

ムンドゥスは信じられなかった!二つ目の禁断の果実を食べ絶大な力を得た筈だったのに、ただ力を合わせただけの力に負けたのだ!

 

「馬鹿な…たかが一悪魔である貴様ら如きが魔界の帝王である我を超えるなど!」

 

その言葉を聞いたダンテとバージルは溜め息を吐いた。

 

「お前…何か勘違いしてねぇか?俺達は悪魔じゃねぇんだぜ?」

 

ムンドゥスはハッとした!この二人の父は悪魔、そして母は天使!追い詰められたムンドゥスはもっとも重要な事を忘れていた。

 

「フッ、俺にとって悪魔として生まれなかったことは不快だったが、俺達ハーフの誕生は貴様にも予想外だった様だな?」

 

その通りだった。その様な危険分子を野放しにしておけばいつか自分に脅威として立ちはだかるかもしれないと思った。だから早めに始末しようとしたが自身はスパーダによって封印された、その後バージルを一度支配下に置いたもののダンテは行方不明、後に異界にいたダンテを見つけバージルを送り込み結果バージルの始末には成功した。それからも刺客を送り込みダンテの始末を図ったが尽く失敗、その後ダンテが戻ってくると聞き自ら始末しようと思ったがその際ダンテの中にバージルの魂があることに気づき殺し合わせて弱ったところをまとめて始末しようと計画していたが配下に出来ず復活してしまった…今恐れていたことが現実となってしまった!

 

「くっ!例えそうだとしても貴様らに我を倒すことは出来ん!我の力はまだまだこんなものでは無い!!いくら貴様らに我の攻撃が効かなくてもそれ以上の力で押し潰せば‼︎」

 

どんどん上がっていくムンドゥスの魔力にダンテとバージルは警戒していたが、次の瞬間!

 

ブシュゥゥゥゥ…!ボシュゥゥゥゥ…!

 

ムンドゥスの体から魔力が暴発し噴き出し始めた!

 

「なっ⁉︎何だこれは⁉︎我の魔力が!」

 

その姿を見たダンテとバージルはフッと笑った。

 

「ムンドゥス、どうやら魔力の蓄積容量が限界になったみてぇだな?」

 

「貴様は一度禁断の果実を喰らって力を得ている、それを二度食したとなるといくら貴様が魔王でもその強大な力を蓄積するのに限界がくるということだ、欲張り過ぎたな?」

 

その姿は以前戦ったコカビエルと同じであった。自分の限界を知らずに力を上げ体が耐え切れなくなった、まさかムンドゥスが同じ過ちを犯すとは…滑稽だ。

 

「さぁてムンドゥス、力が落ち始めたてめぇはもう相手にならねぇ、終わらせてもらうぜ」

 

「つまらん幕引きだが、これで最後だ」

 

ダンテとバージルはムンドゥスにとどめを刺そうと剣に魔力を溜め始めたが、ムンドゥスは諦めなかった。

 

「認めん…認めんぞ!!我は魔王だ!!魔界と人間界に君臨する神なのだぞ!!貴様らの様な…悪魔にも天使にもなれなかった異端分子が我を倒すことなど許されんのだ!!」

 

ムンドゥスもありったけの力を解放したが、その時ダンテとバージルの背後にある人物の幻影が現れた!その人物を見たムンドゥスは目を疑った!現れたのは…始末した筈の魔剣士スパーダだった!!

 

「ッッ‼︎死してなお…我の前に立ち塞がるか‼︎スパァァダァァァッ!!!」

 

ムンドゥスは狂った様に魔力を纏って飛びかかってきた!!ダンテとバージルは魔剣ダンテと閻魔刀を構えると飛んだ!

 

「俺達をーー」

 

「スパーダをーー」

 

「「ナメるなよ!!!!」」

 

ザンッ!!

 

ダンテ、バージル、スパーダの幻影はムンドゥスを擦り抜け、魔剣ダンテ、閻魔刀、魔剣スパーダによって斬られたムンドゥスの体は光り出した!

 

「…が…があ…ぐああああああぁぁぁぁああああっ!!!!」

 

叫びと共にムンドゥスの体は光の爆発の中に消えた。

 

 

∇ ∇ ∇

 

ムンドゥスに勝利したダンテとバージルはティアの亡骸の前に戻ってきた。

 

「ティア…勝ったぜ、お前の仇もミッテルトと親父と母さんの仇も取ったぜ、だからもう…安心してくれ……」

 

ティアの表情は泣いたままだったが、とても幸せそうだった。ダンテはそっと冷たくなったティアの頬を撫でたが、その瞬間ティアを抱き締めた‼︎

 

「ティア…!すまねぇ!犠牲にしちまってほんとにすまねぇ‼︎許してくれ…‼︎」

 

ダンテはティアの硬くなった体を強く抱き締めて詫び続けた!やはりここまで連れて来るべきではなかった!バラバラになった仲間達の所に援護に向かわせれば仲間達もティアも死なずに済んだかもしれなかった!俺の…俺の判断ミスだ‼︎

 

「俺は…俺はお前を…お前を失いたくない!!!」

 

天を仰ぐ様に叫んだダンテの声が玉座の間に響いた!その頬には涙が伝わり、滴り落ちるとティアの頬に当たった。ダンテはそっとティアを床に下ろすとゆっくり立ち上がり、魔剣ダンテの柄からアミュレットを分離させるとティアの胸元に置いた。

 

「母さんの形見だ、お前によく似合うぜ」

 

「死装束代わりだ、それはお前にくれてやるぞ女」

 

不器用ながらもバージルなりにティアに声を掛けた。ダンテは魔剣ダンテをティアの隣に刺した。

 

「俺も親父も見守ってる、これからもずっと一緒だ…安らかにな」

 

ゴゴゴゴゴゴゴ…!

 

その時、玉座の間が…マレット城全体が揺れ始めた!何事だ?

 

「…ムンドゥスが倒され城が崩壊を始めたか。脱出するぞダンテ」

 

「…………」

 

ダンテはティアの方を見つめたままだった。

 

「ダンテ、お前がここで死ぬのは勝手だが、その女のことを想っているのならばお前は生き延びるべきだ」

 

その言葉に顔を上げたダンテは後ろ髪を引かれる思いになったが玉座の間の入り口に向かい始めた。

 

「急ぐぞダンテ」

 

「…あぁ……」

 

ダンテは最後にティアの方を向いた。

 

「…ティア、お前のことは決して忘れない…じゃあな…」

 

ダンテは崩壊が始まる玉座の間を後にした。

 

 




真ムンドゥスの姿と技はユリゼンの技がモチーフ。

次回、最終章終幕、お楽しみに!
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