ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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フリードが…えぇ痛い目に…


第12話 外道神父とシスター

駒王町のとあるライブハウス。

ヘビメタロックの激しい音楽が響き、観客の歓声が上がっていた。そのステージ上で一際目立つギターを弾くある男がいた。

自前の銀髪にピエロに似たメイクをし派手な装飾のギターを回す様に弾く男。そう、ダンテがステージ上でギターを激しく弾いて動き回っていた!

何故こんなことをしているのかというと、いつもの様に事務所のカウンターテーブルに足を乗せのんびりとしていたら、ティアに「仕事が溜まっているから働け!」と言われたからである…まったく、人使いが荒いぜ。事務所にあるコルクボードにティアが貰ってきた依頼書が貼られているのでそれを確認したところこの依頼を見つけたのである。

依頼の内容は『メンバーのギターが激しく動き過ぎて倒れたので急遽助っ人をお願いします!激しい演奏が出来ることを希望します』というものだったのでギターの心得があるダンテは引き受けることにした。

 

ダンテはその倒れたというギターがいつも使っているギターを借り、ステージ上で跳ねたりスライディングしたり、奇声を発しながら足を振り上げて激しく踊る様にギターを弾いていた(dmc3でネヴァン習得後の一人ライブシーンを想像してください)。

そして曲のフィニッシュになりダンテは滑り込みと同時に叫びを上げて決めポーズをした!

 

「フォ〜〜〜〜〜!!!!ハハハハハ!!イヤァァァ〜〜!!」

 

 

 

▽ライブ終了後、楽屋

 

「いや〜助かりましたダンテさん!あんな激しい演奏出来る人そうはいませんよ。何処かでやってたんですか?」

 

ボーカルがダンテの演奏を絶賛しながら聞いてきた。

 

「ふぅ…いやほぼ自己流だ、元々こういうのは好きだったからな」

 

ピエロメイクを洗い流しタオルで顔を拭きながらダンテも満足そうに答えた。

 

「でもおかげでいつもよりも観客数が多かったですし、かなり盛り上がってました。ありがとうございます!」

 

「おぅ、俺も久々に楽しませてもらったぜ」

 

ボーカルは観客動員数に喜び、ダンテもそれなりに楽しめた。

 

「それじゃ俺はそろそろ帰るぜ。報酬の方よろしくな」

 

「はい、ありがとうございましたダンテさん!あの…よろしかったらまたお願いできますか?」

 

「あぁいいぜ。また依頼してくれ」

 

ダンテは歩きながら後ろに手を振り楽屋を後にした。

 

 

 

「ふぅ、こういう依頼なら楽しいぜ」

 

ダンテはデビルメイクライに向かって歩きながら呟いた。

事務所のコルクボードに貼られている依頼書はいっぱいあるんだが、ほとんどあくびが出るようなものが多いのである。大抵が老人からの依頼が多く、内容は物置きの整理や庭の草むしりなど業者に頼めと言いたくなるようなものばかりである。ティア曰く今時便利屋に依頼するやつなんてあまりいないということらしい……一般人からの依頼も受けようって言ったのお前だぞ?

サーゼクスがもっと依頼をくれれば退屈しないが…

 

「まぁ、上級はぐれ悪魔なんて早々現れる訳ないか……ん?」

 

ダンテが溜め息を吐きながら歩いていると少し離れたところに魔力を感じた。

 

「…この弱っちぃ魔力はイッセーだな。あいつも悪魔の仕事に来てんのか?ご苦労なこったな。まぁ俺には関係ねぇか」

 

ダンテは相変わらず低いイッセーの魔力を鼻で笑い、気にすることなく帰ろうとしたがその時、イッセーの魔力がさらに弱くなったことに気づいた!

 

「…何だ?急にあいつの魔力が弱くなったな、何かあったのか?ったく、しょうがねぇな行ってやるか」

 

ダンテは消えかかっているイッセーの魔力の元に向かって走り出した。

 

 

その頃イッセーはピンチになっていた。

イッセーは悪魔の仕事で依頼主の元に来たのだが、呼び掛けの返事がなく家の中に入ったところ室内には依頼主が手足に杭を打たれ腹を斬り裂かれ内臓が飛び出し逆さに吊るされ死んでいた。

室内にはそれをやった犯人と思われる神父の格好をした白髪の青年がおり、奇声と狂った様な言動で「悪魔を呼び出す常習犯だから天に変わってお仕置きした」と悪びれる様子もなく楽しそうに言っていた。

それに怒ったイッセーは神父ーーフリード・セルゼンに攻撃したが実力の差と光の銃弾で足を撃たれ動けなくなった。

 

「どうよ?祓魔弾の威力は?」ペロリ

 

「ッ⁉︎この痛み…光の…」ズキッ

 

イッセーは普通ではない痛みに違和感を感じた。

 

「ご名答‼︎光の弾丸ですよ!痛い?ねぇ痛い⁉︎ひゃははは!光だから合法ダヨーー♪」

 

フリードは狂ったように舌を出して笑い、光の刃の剣を出しイッセーに振りかぶった!

 

「死ね!死ねクソ悪魔!塵になって宙を舞え!俺の悦楽の為にイィィィッ!!」

 

殺される! 動けないイッセーは死を覚悟した!がその時、イッセーとフリードの間に少女が割って入った!突然のことだったのでフリードも止められず刃を振り下ろしたが、かろうじて浅く少女が被っていたヴェールと上着を少し斬り裂いただけであった。入ってきたのは以前イッセーが教会まで案内してあげたシスター、アーシア・アルジェントであった。

 

「あっぶねぇな!もう少しで真っ二つだよ!結界は張り終わったのかなアーシアちゃん?」

 

「やめてください!フリード神父!どうしてイッセーさんにひどい事を!」

 

「…えっ?君ら知り合い?」

 

フリードの顔が一瞬不快な表情になったがすぐに吹き出した。

 

「ブフーーーッwww!お笑いだね!悪魔とシスターの禁断の恋ってヤツ?ひゃははは!」

 

フリードは馬鹿にするように笑い、アーシアはイッセーが悪魔だと聞き戸惑っていた。

 

「…えっ?イッセーさんが…悪魔…?」

 

「そうだよぉ?そいつはクソのクソ悪魔さんですよぉ〜 何?知らなかったの?まあ〜どうせそこのゲージュツ品みたいになるからどうでもいいよ?」

 

アーシアはフリードが指差した方向を見ると、壁に吊るされたこの家の主の死体を見て悲鳴を上げた。

 

「!い…いや…!いやぁあああああ‼︎」

 

「アーシアちゃんはこの手の死体見るのは初めてだった?ならとくとご覧なさい!悪魔に魅入られたダメ人間はそうやって死んでもらうのですよぉ!なぁ?ひゃははは‼︎」

 

「あの野郎ォ…‼︎」

 

フリードは依頼主の死体を足で何度も蹴り付けて笑った。イッセーはフリードの行為に歯を鳴らした。

 

「つーことでそのクソ悪魔を斬らないとお仕事終わんないんですよ!アーシアちゃんもさっさと持ち場に戻って結界張ってもらえませんかねぇ?」

 

その時アーシアはイッセーを守る様に両手を広げフリードの前に立ち塞がった!

 

「…あぁん?おいおいアーシアたん?キミ何してるかわかっているのでしょうか?」

 

「…はい、フリード神父、お願いです!この方を見逃してください!もう嫌です…悪魔に魅入られたからといって人間を裁いたり悪魔を殺したりなんて、そんなの間違ってます!!」

 

アーシアの必死の叫びにフリードがキレた。

 

「はぁあああああ!?ナマ言ってんじゃねぇよこのクソアマがぁ!!悪魔はクソだって教会で習っただろうが!!お前ェ頭にウジ湧いてんじゃねえのかァ!?あぁ!?」

 

「悪魔にだって良い人はいます!」

 

「いねぇよ!バアァァァカ!!」

 

フリードに怒鳴られながらもアーシアは続ける。

 

「わ、私もこの前まではそう思ってました…でもイッセーさんは違います!悪魔だってわかってもイッセーさんはイッセーさんです!人を殺すなんて許されません!こんなの…こんなの!主が許すわけ…なッ⁉︎」

 

その時フリードがアーシアの顔を持っていた銃で殴り飛ばした!

 

「アーシア!」

 

フリードは倒れたアーシアに近づくと破れたアーシアの服を開き銃を胸に突きつけた。

 

「はぁーー…堕天使の姉さんからはキミを殺さないように念を押されているけど、殺さなきゃ何しても許されるんですよ、レ○プまがいの事だってできちゃうんですよ OK?」

 

「やめろ!!」

 

イッセーは震える足でなんとか立ち上がったがその足からは血が噴き出していた。

 

「ひゃはは、おっと先にキミを殺さないとねぇ。庇ってくれた女の子を前にして逃げらんねぇよなぁ!?すぐ死なないようじっくり殺してあげますよぉ!そうそう世界記録にも挑戦しないとねぇ!」

 

フリードは光の剣を構えイッセーに向かって走り出した!が、イッセーに向かう途中、突然フリードの横の壁が吹き飛びフリードは部屋の奥に飛ばされていった!

 

「ぶべら!?」ガシャーン

 

「ん?おっと悪りぃノックが強すぎた」

 

壁に開いた穴から煙と共にダンテが現れた!

 

「ダ、ダンテさん⁉︎どうしてここに⁉︎」

 

イッセーは突然現れたダンテに驚いた。

 

「依頼の帰りにお前の魔力を感じてな、急に弱くなったから見に来たんだ……イッセーお前その足…大丈夫か?」

 

「俺は大丈夫です、それよりもアーシアを」

 

「アーシア?」

 

イッセーに言われた方を見ると綺麗な長いストレートブロンドのシスターの格好をした少女が赤く腫れた頬を抑えながらこちらを見ていた。

 

「大丈夫か嬢ちゃん?」

 

「は、はい私は大丈夫です…それよりもフリード神父が…」

 

「アーシア!アーシアを殴ったヤツのことなんて気にするな!」

 

イッセーはフリードの身を心配したアーシアに言ってやった。自分を殴ったヤツの心配までするなんて心優しい娘だ。

その時フリードが飛ばされた方向から瓦礫がダンテに飛んできた!ダンテはそれを蹴り返した。

 

「アイタァ〜イ!?」ドサッ

 

ダンテが蹴り返した瓦礫がフリードに直撃し、フリードは再度倒れた。

フリードはすぐに立ち上がるとヨロヨロとこちらに歩いてきた、どうやら顔面に直撃したらしく鼻血を出していた。

 

「いてててぇ〜、ちょっとちょっとなんなんスかアンタァ?せっかく俺様がそこのクソ悪魔をゲージュツ的に斬り刻んであげようと思ってたのによぉ!乱入イベントとかいらないですからぁ」ずびぃ

 

「あぁ?何だお前?」

 

フリードはダンテの問いに舌打ちしたがペラペラ喋りながら自己紹介を始めた。

 

「チッ、俺としては二回も自己紹介するのはヒジョョに面倒なんですけど冥土の土産に特別に教えちゃいますぅ!俺はフリード・セルゼン、神父様ダヨ♪とある悪魔祓い組織に所属してる末端でございますよ。あ、別に俺が名乗ったからってお前さんは名乗らなくも…フゴッ⁉︎」

 

フリードが名乗っている最中にダンテはフリードの肩を組み鼻に銃を突きつけた!

 

「うるせぇぞ、名前だけ言え、それとも鼻の穴三つになりてぇか?」

 

「そいつは勘弁願いてぇっスねぇ……」

 

フリードはタラ〜っと汗を流すとダンテから離れた。

 

「見たとこアンタもクソ悪魔みたいですねぇ?悪魔は無条件で悪なんですよ、つー訳でアンタも死ね!死ねよぉぉぉ!!バキュン!」

 

突然キレ出しフリードはダンテに向かって祓魔弾の銃を数発発砲した!銃弾を受けたダンテは仰向けに倒れた!

 

「きゃあ!?」

 

「ダンテさん!!てめえよくもダンテさんを!」

 

「おぉっと、慌てなくてもキミもこれから殺してあげますよぉ!今度こそ細切れにしてあげますからねぇえぇ〜〜ひゃははは…うおっう!?」キン、キン!

 

突然の発砲にフリードは驚いて防ぎ、イッセーとアーシアも発砲元のダンテの方を見た。ダンテは仰向けに倒れたまま銃だけフリードの方に向けていた。そして手を使わずに操り人形のように起き上がると首を鳴らした。

 

「ダ…ダンテさん…?大丈夫なんですか…?」

 

イッセーは平気な顔をして立っているダンテに驚いたがダンテは頭を掻いていた。

フリードは信じられない表情をして銃とダンテを交互に見ていた!

 

「ちょ!なんなんスかアンタ⁉︎クソ悪魔のくせに祓魔弾が効かねぇんスか!?戦車かアンタ!?」

 

「悪りぃな、俺はただの悪魔じゃねぇんだ。ほらどうした?これで終わりか?もっと来いよほら?」

 

ダンテの挑発にフリードは激昂して飛びかかってきた!

 

「ッッッ!!なぁあぁぁに悪魔の分際で神父様に挑発してんだよぉぉぉ!!!だったら今度はバラバラ斬り刻んでやるよぉぉぉ!!再起不能にしてやんよぉぉぉーーー!!!」

 

「流石に二回連続はずるいよな?」

 

ダンテはエアトリックで一瞬でフリードとの距離を詰め懐に飛び込むとベオウルフのビーストアッパー(溜め一回)をフリードの腹に放った。

 

「ッッッ!??!」

 

声にならない声を出しフリードは勢いよく吹き飛び奥の壁に激突し、瓦礫に埋まってしまった。頑丈な奴だったがこれでしばらくは起き上がれないだろ。

その時、床に大きめの紅い魔法陣が現れた。おっ、ようやく主様の登場か。

 

「イッセー君、助けに来たよ……あれ?」

 

「あらあら、もう終わってしまったみたいですわね」

 

「…あ、ダンテ兄様」

 

「ごめんなさいイッセー、依頼主の元に悪魔祓いがいたとは計算外だったわ。あらダンテ?どうしてここに?」

 

グレモリー眷属全員が現れ、リアスはダンテがいることに驚き、白音は嬉しそうに抱きついてきた。

 

「おぅリアス。俺も依頼の帰りだったんだが、イッセーの魔力が弱まっていたのを感じ取ってな、それで助けに来たって訳だ」

 

「そうだったの、ありがとうイッセーを助けてくれて、さっそく借りができちゃったわね」

 

白音の頭を撫でながら説明するとリアスは笑顔で感謝した。

するとニコニコ顔でダンテを見ていた朱乃が何かを感じ取りリアスに警告した!

 

「リアス!堕天使らしきものが複数近づいてきますわ!このままだと不利に…」

 

リアスは舌打ちすると朱乃に急いで指示した。

 

「朱乃!イッセーを回収して跳ぶわよ!急いでジャンプの用意を!」

 

「はい!」

 

「部長!この子も一緒に!」

 

イッセーはアーシアを支えながらリアスに訴えたが、リアスは残念そうに首を横に振った。

 

「無理よ、この魔法陣は私の眷属悪魔しか跳べないわ」

 

「そ、そんな…俺…見捨ててなんて行けません。確かにアーシアは悪魔側にとっては敵かもしれません…でもアーシアは悪魔の俺を庇ってくれた…俺の…俺の友達なんです!アーシアが跳べないというのなら俺はここに残ります!!」

 

「馬鹿なことを言わないのイッセー!」

 

イッセーはリアスに訴え続けリアスも反論したが、そこでダンテが提案を出した。

 

「だったらイッセー、俺が連れて行ってやるよ」

 

ダンテの提案にリアスとイッセーは驚いた。

 

「俺が連れて行って保護してやるよ、それなら問題ないだろ?そんなことより早く逃げた方がいいぞ?ほら白音もまた今度遊んでやるから今は早く逃げろ」

 

白音は名残惜しそうに戻った。

 

「リアス!準備が出来ましたわ!」

 

「わかったわ。ほらイッセー、その子のことはダンテに任せて今は退くわよ!ダンテも早く逃げて」

 

「……わかりました。ダンテさんアーシアのことをよろしくお願いします」

 

魔法陣が光り出し転移が始まったその時、アーシアはイッセーに微笑みかけた。

 

「イッセーさん…また会いましょう」

 

 

 

リアス達グレモリー眷属が転移してその場にはダンテとアーシアだけになった。ダンテは窓から外を見て堕天使の気配を確認した……あと数分でここに来るな…

 

「さてとアーシアの嬢ちゃん、ここから逃げるぞ?…よっと」

 

ダンテはアーシアをお姫様抱っこして家の外に出た。デビルメイクライの方角に黒歌の魔力を感じ取ると、アーシアに忠言した。

 

「アーシアの嬢ちゃん、しっかりつかまってろよ?」

 

「は、はい!」ギュ

 

アーシアがしっかりつかまったのを確認したダンテは黒歌の魔力に向かってエアトリックを連発してデビルメイクライに向けて瞬間移動していった。

 

 

ダンテとアーシアが去って数分後、三人の堕天使が現れた。黒いスーツの男性と青いぴっちりとした服を着た女性と黒いゴスロリ服を着た少女だ。

 

「一足遅かったようだな、ターゲットのシスターは既にいない」

 

「居たのはこの役に立たないはぐれ神父だけか」

 

「ホンットに役に立たないっすねぇ〜人間は」

 

三人の堕天使はそれぞれ意見を言うと周りを調べ始めた。

 

「まだ近くにいるかもしれん!探し出すぞ!」

 

堕天使達は捜索範囲を広げたが、ダンテとアーシアは既に範囲外に出て魔力を消していたので気づかれなかった。

 

 

その後ダンテはアーシアを連れデビルメイクライに着いたがティアと黒歌に驚かれた。特に黒歌にはアーシアの服が破れていたこともあり誤解され、「ダンテの浮気者〜‼︎」と怒っていた。

 

 

 

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