ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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ダンテの子供達が登場します。


閑話 未来の世界から

そいつらは、ある日突然やってきた…

 

西暦20XX年 某月 デビルメイクライ

 

三日連続の結婚式を終え、ダンテ達はグレモリー眷属と共にいつものように事務所で過ごしていた。エプロンを着けた朱乃が笑顔で紅茶を運び、黒歌が作ったピザを食べながらダンテは妻三人に囲まれながらソファに座っていた。

 

「ティアさん!…いや!師匠!!」

 

「…師匠?急にどうした兵藤一誠?変な呼び方をして?頭でも打ったか?」

 

突然師匠呼びをしてきたイッセーにティアは眉を顰めたが、イッセーは拳を握り締めていた。

 

「いえ違います、ダンテさんの世界で会得した新たな力の鍛錬をしたいんで、相手になってください!」

 

どうやらトレーニングに付き合ってもらいたいみたいだ、でも今のティアが相手だと…

 

「イッセー、今のティアは以前の数倍強ぇぞ?死ぬぞ?」

 

「ふむ、根性だけは相変わらずいいみたいだが…それでも私は手を抜かないぞ?それでいいのならばかかってこい!」

 

「オッス‼︎死ぬ気で頑張ります!!やるぞドライグ‼︎」

 

『お、おう…どうした相棒?やけにやる気満々だな?だが、その意気は気に入ったぞ!』

 

イッセーのやる気にドライグも少し引いていたが気合いを入れ直し闘気が溢れ出た!そんじゃまた俺達は見学するとするか。

 

「よーし!やるぞドライ…」

 

カッ!!!!

 

「おわっと!?何だぁ!?ぶおっ!」

 

「んあ♡ッ‼︎何をしているこの馬鹿弟子がぁ!!」

 

イッセーは気合いを入れて拳を手に打ち付けたが、次の瞬間イッセーの後ろに強烈な光が発生し、その衝撃でイッセーはティアの胸に顔からダイブして突っ込んだ!思わぬ形で夢が叶ったイッセーだったが、すぐにティアに殴り飛ばされていた(幸せそうな顔をしながら)。っと今はそんなことより…視線を光に戻すとそこには白い球体状の物体が浮いていた!何だこれは⁉︎

 

「一体何だってんだこりゃ?まさか禍の団の新兵器の襲撃か?」

 

禍の団…‼︎ダンテの言葉に全員警戒を強め突然現れた球体を取り囲んで戦闘態勢を取った!ダンテも魔剣ダンテを出現させ柄に手をかけた。

 

「おい!今すげぇ音が聞こえたが何か…なっ⁉︎何だこれは?」

 

そこへアザゼルが慌てて入ってきたが球体を見て同じく信じられない表情になった。アザゼルも着地した球体に近づくと腰の後ろから小型の機械を出して調べようとしたが、その時球体の表面にコーティングされていた電子の幕が上から消え始めた!

 

ピッピッピッ…プシュゥゥゥゥゥゥッ!!

 

電子音の後に激しい空気圧が吹き出すと球体は半分に開き、中から黒いバイザーのフルフェイスヘルメットを被った四人の人物が現れた!その姿に全員さらに警戒を強めた!

 

「…う…うぅん…かぁぁ…たまんねぇぜ…ったくよぉ」

 

「…うえぇ…まったく、あの独身総督…こんなに気分悪くなるなんて聞いてないし」

 

「「…にゃ〜…気持ち悪いにゃ〜…」」

 

四人はヘルメットを外すと気怠そうに愚痴っていたが、球体から現れたのは…蒼髪ショートヘアの少年、銀髪ロングヘアの少女、猫耳が生えた黒髪の双子と思われる二人の少女だった!少年と少女は髪色が逆転しているがそれぞれダンテとティアに似ており、双子の少女は黒歌に似ていて猫語を話している……まさかこいつらは…

 

「…ん?おお!皆若ぇなおい!」

 

「わ〜お!ホントに過去の世界に来たんだ私達!あっ!父さん!母さん!」

 

「「にゃ〜〜〜!!パパ〜〜!!」」

 

四人は球体から出てくると周りの様子を珍しそうに見てはしゃぎ、双子の少女はダンテを見つけると嬉しそうに飛びついてきた!…若い?過去の世界?父さん?母さん?パパ?…やっぱりこいつらは。警戒していたリアス達も四人の言葉に同じ事を考えていた。

 

「お前らもしかして…未来の俺達のガキか?」

 

ダンテの問いに双子は抱き付いたままだったが銀髪の少女が答えた。

 

「うんそうだよ、私達は今から20年後の未来から来たんだよ、このタイムマシンでね」

 

少女は球体…タイムマシンを指差しながら答えた。少年以外が整列するとそれぞれ自己紹介を始めた。

 

「私はティナ。父さんダンテと母さんティアマットの娘で14歳だよ。こっちは兄貴の…ほら挨拶しなよ?」

 

「…あ?…あぁ、ティオだ、15だ」

 

「まったく…ちゃんと挨拶しなよバカ兄貴。ごめんねぇ?コイツ思春期でさぁ、意気がってるのがカッコいいと思ってるバカだからさぁ、許してね?」

 

「ッ!うっせぇぞティナ!お前妹のくせに生意気だぞ!」

 

「はあ?だったら兄貴らしくしなよ!」

 

「「やーいティオ兄〜バカ兄貴〜♪」」

 

「ッ‼︎う、うるせぇチビ猫共!!」

 

ダンテ似の蒼髪の少年とティア似の銀髪の少女は言い争っていたが二人の息子と娘らしい。兄ティオは父ダンテによく似た目つき顔つきと思春期特有の生意気さが目立ち、妹ティナは母ティア譲りの目鼻立ちとそれなりの巨乳と少々毒舌な口調が特徴だ。二人とも名前がティア寄りだな。

続いて黒歌似の双子の少女が名乗った。

 

「黒美で〜す♪」

 

「黒奈で〜す♪」

 

「「二人合わせて黒ミナで〜す♪12歳にゃん☆」」

 

双子は笑顔で肩を組むと仲良く元気に名乗った!ん〜?どっちがどっちだ?黒い猫耳に尻尾が一本だが、猫語と見た目通り黒歌の子だろう。こっちは二人とも仲良しだ。

 

「本当に…本当にあたしの子なの?にゃ〜〜〜(≧∀≦)可愛いぃぃ!!小さい頃のあたしにそっくりにゃ〜!!」

 

「「にゃ〜〜♪ママ〜‼︎」」

 

完全に警戒を解いた黒歌が双子の娘を抱き締めた!双子も嬉しそうに抱き付いた。

 

「よかった…私にもこんなに逞しい子が生まれるのか。ティオ、ティナ…顔をよく見せてくれ」

 

「母さん…」

 

「…ケッ」

 

ティアも未来の自分の息子と娘に歩み寄ると二人の肩を抱いた、ティナは頷いて微笑んでいたがティオは腕を組んでそっぽを向いていた。

その様子にリアス達も完全に警戒を解いたが、その中で朱乃は自分の子はいないのかと思っていた。すると黒美の服を掴みながら朱乃の方を見ている黒髪の幼い男の子がいた。

 

「あら?」

 

朱乃が気づくと男の子は恥ずかしそうに黒美の影に隠れた。

 

「あらあら(^^)」

 

朱乃はしゃがむと笑顔で男の子を見ていたが、それに気づいた黒美が男の子を紹介した。

 

「あっ、忘れるとこだったにゃ。この子はパパと朱乃ママの子、朱人7歳にゃ。ほら怖くないにゃ朱人、いつも甘えてるママにゃよ?」

 

紹介し終わると朱人は恐る恐る出てきて朱乃の顔を見つめた。その表情はあどけなく、母朱乃譲りの黒髪と目鼻立ちが整った可愛らしい子だ。朱乃は笑顔から瞳を潤ませると朱人を抱き締めた。

 

「朱人…私の子…!」

 

「…ママ?」

 

泣いている朱乃に朱人は不思議そうに呟くと朱乃の胸に顔を埋めて抱き付いた。少しすると朱乃は笑顔で朱人を見つめ下ろすとある事を思いつき魔法陣を展開した。

 

「あ、そうだわ」

 

朱乃はそのまま転移していったが、数秒後戻ってくると隣には父バラキエルがいた。

 

「どうしたんだ朱乃?急に来てくれだなんて」

 

「うふふ、ほら父様?私とダンテさんの子、朱人ですわ」

 

「…じぃじ?」

 

バラキエルを見た朱人は首を傾げて呟いた、未来ではあまり外見は変わってないのか?バラキエルの方は朱人を見つめてフリーズしていたが、次の瞬間雷の如く大絶叫した!

 

「オオオオオオオオッ!!!!朱乃の子だとおぉぉぉぉっ!!!もう生まれたのかあぁぁぁぁっ!!見えるか朱璃ィィィ!!私達の孫だぞぉぉぉぉっ!!」

 

バラキエルは朱人を抱き上げると高い高いして天にいる亡き妻に見せていた!

 

「ちょ、ちょっと父様⁉︎落ち着いて!確かにこの子は私とダンテさんの子だけど、まだ産んでないわよ?」

 

「何!?まだ産んでない⁉︎どういうことだ!?」

 

「えっとつまり、この子は私達の未来の…」

 

予め説明していなかった為バラキエルは混乱し、この後説得するのに数十分かかったのだった。

 

『…誰か…ザザ…誰…ザ…か…誰か聞こえるか?…誰か!…ザザ…ザ…』

 

紹介が済む中、タイムマシンからノイズ混じりの音声が聞こえてきた、若干老けているが未来のアザゼルの声だ。

 

「こちらティナ、もしもし?独身総督?聞こえる?」

 

ティナが出ると今度は綺麗な音声で返ってきた。

 

『おぅティナか、やっと繋がったぜ。どうだ過去の世界は?とりあえず、そっちの世界の俺に替わってくれ』

 

「はーい、こっちの独身総督?通信だよ」

 

「その呼び方やめろって、つーか俺まだ独身なのかよ⁉︎まぁいいぜ、こちらアザゼル…っとそっちも同じか、んじゃこちら過去の俺だ、未来の俺?どうぞ」

 

ティナと替わりタイムマシンに備え付けられた受話器で繋がった過去と未来のアザゼル。

 

『よぅ過去の俺、まさか話す日が来るなんて夢にも思わなかったぜ』

 

「それは俺も同じさ、それで?何の用だ?」

 

『そのタイムマシンは俺が10年かけて作った堕天使人生最大の発明だ、冥界で表彰されるほどのな?』

 

「へぇそいつはすげぇな!未来ではタイムマシン作っちまうのか俺⁉︎」

 

『そうだ、スゲェだろ!まぁその代わり独身なんだけどな…ハハ』

 

結婚を犠牲にして発明をしている自分に苦笑いする過去と未来のアザゼル。未来のアザゼルは用件を話し始めた。

 

『それで用件の方なんだが、タイムマシンを作動させた時にうっかり帰る時間を設定し忘れてな?悪いがセットしてくれ。パネルはマシンの裏にある』

 

「ハッ、未来でも相変わらず抜けてやがるなアザゼル」

 

「えっ?ちょっとぉ!危うく帰れなくなるところだったじゃない!バカ総督!」

 

鼻で笑うダンテだが、同じく聞いてきたティナが危うく元の時代に帰れなくなるところだったと文句を言っていた。この後未来のアザゼルの説明により帰り時間はセットされ事なきを得た。未来の子供達の帰りは約2時間後になりその時間内ならギリギリタイムパラドックスは起きないという。

 

 

帰る時間になるまで色々話をすることにしたダンテ達と子供達は、ソファに座ってダンテとそれぞれの母に寄り添っていた。ティオは腕を組んで相変わらずツンとしてたが、ティナはダンテとティアの間に座り、黒美黒奈姉妹はダンテと黒歌にそれぞれ抱き付き、朱人は朱乃に甘えていてバラキエルに高い高いされていた。アザゼルはタイムマシンを楽しそうに調べて見ていた。

 

「それで?そっちの世界でも俺達は仲良くやってるのか?」

 

「うん、黒歌ママと朱乃ママとは仲は良いよ」

 

…ん?黒歌と朱乃とは?じゃあティアは?

 

「む?何だ?私とダンテは仲が悪いのか?」

 

「あ、違うの、普段は仲が良いよ?心配しないで」

 

「…普段は?」

 

未来でのダンテとの仲が気になりティアはティナに聞いたが、ティナは微妙な表情をしていたのでティオが答えた。

 

「くだらねぇことでしょっちゅう喧嘩してるぜ?そんで夫婦喧嘩の度に事務所が崩壊してるぜ」

 

「「すっごい迫力だよねぇ〜♪」」

 

「あれはすっごいじゃ済まないね…もうある意味この事務所の名物だね。サーゼクスさんも毎回呆れてるし、周囲の記憶を消すのも大変って嘆いてるし」

 

朱人以外の子供達は同時に溜め息を吐き、すぐに喧嘩をしないでとダンテとティアに頼んでいた。それを聞いて未来の自分に反省したダンテとティアであった。

 

「あっ!そうだ朱乃ママ!これだけは言おうと思ってたんだ!お願い!母さんに料理を教えてあげて!」

 

「えっ?ティアさんに料理を?」

 

「おいティナ⁉︎お前何を言ってる⁉︎」

 

急にティナが朱乃にティアへの料理の伝授をお願いしてきた!ティオも続く。

 

「前に母さんしか事務所にいない時に料理を作ったんだけどな、見た目と味が壊滅的だったぜ、俺と親父は死にかけたしな」

 

「おいおい、マジか?」

 

「うん、私は食べずに済んだけど…臭いがヤバかったね」

 

確かに今までティアが料理をしているところは見たことが無いが、死にかけたって一体どんな料理を作ったんだ?ティアは恥ずかしそうにティナを黙らせようとしていたが、朱乃は笑顔になった。

 

「あらあら、うふふ、そういうことでしたら、わかりましたわ。未来の明るい食卓の為にも喜んで引き受けますわ…うふふ♪」

 

未来でダンテが死にかけたことを怒っているのか、朱乃の笑顔は怖かった。これは後でティアは料理特訓か?

 

「…それにしても、姉様の子供達可愛いですね、私の妹みたいです」

 

「「あっ!白音叔母さん!こんにちは〜♪」」

 

Σ「お、叔母⁉︎」

 

黒美と黒奈を微笑ましく見ていた白音は二人から叔母さんと呼ばれて顔が引き攣っていた。確かにこの二人からすると白音は叔母に当たるが…この時代の白音はまだ16歳だ、いくら叔母でもちょっとな?

 

「…あ、あのアナタ達?この時代にいる間は私のことはお義姉さんと呼んでください、いくら叔母でもまだ呼ばれたくは…」

 

「「え〜〜?やだ〜〜☆にゃはははは♪」」

 

二人は即却下した!

 

「にゃ〜♪白音叔母さんちっちゃくて可愛いにゃ〜!」

 

「アルバムで見たことあるけどやっぱり本物は可愛いにゃ〜!」

 

二人は楽しそうに白音の周りを回りながら笑っていた、二人の身長は白音よりも低かったが、白音はちっちゃいと言われてプルプル震えていた。キレるかと心配していると白音は光り出し大人の姿になると二人の首根っこを掴んで持ち上げた!

 

「アナタ達!人をからかうのもいい加減にしなさい!」

 

「「にゃ〜ん!?いつもの姿になったにゃ〜!?ごめんなさい〜‼︎」」

 

白音に叱られて二人は謝っていた。やっぱり未来では白音はこの姿なんだな。

 

「ハハ…白音、そのくらいにしてやれ」

 

「ごめんね白音、ちゃんと言っておくから怒らないであげてにゃ」

 

「…ダンテ兄様、黒歌姉様…はい、すみません。あっ、そう言えばそっちの世界では私もダンテ兄様と結婚してるんですか?」

 

二人を下ろすと白音は未来の自分のことを聞いた。

 

「うん!白音叔母…お義姉さんもパパと結婚してるよ?子供も出来て今お腹が大きいよ?」

 

「ゼノヴィアママとも結婚してるよ?こっちはもう少しで産まれるかも」

 

「何⁉︎それは本当か!?」

 

二人から未来の自分のことを聞いた白音とゼノヴィアは頬を染めとても幸せそうに微笑んでいた、さらに子宝にも恵まれていることを聞き嬉しそうにお腹を撫でていた。やれやれ、未来のデビルメイクライは大家族だな。そう思っていると突然ティオがティアの前に立った!

 

「母さん!勝負だ!今日こそ勝ってやるぜ!」

 

突然の息子からの挑戦状にティアはきょとんとしていたが、聞けば未来でもティアは子供達を強い子にしようと師範を務めてるらしいが、相変わらず手加減無しのスパルタ修行なので一度も勝てず、そこで若い今のティアなら勝てるかもしれないと思ったらしい。それを聞いてティナはデカい溜め息を吐いた。

 

「ハァ〜…まったくこれだから脳筋は…全盛期って言葉知ってっか⁉︎私達の世界の母さんよりこの時代の母さんの方が強いに決まってるでしょ?バカだね〜」

 

「う、うるせぇ‼︎やってみねぇとわからねぇだろ!」

 

毒舌口調で呆れるティナ。まぁ…確かに今のティアは絶好調だからな。ムキになったティオは続けて勢いで愚痴った。

 

「大体よ〜!母さん修行中に誇り誇りうるせぇんだよ!そんなに誇りが大切なら自分の埃でも払っとけってんだ!フン!」

 

おお…コイツいい度胸してやがるぜ。それを聞いてティナは今度は額に手を当て溜め息を吐いた。

 

「あ〜あ…バッカだね〜ドラゴンの誇りの塊の母さんに喧嘩売るなんて、バカ兄貴死にたいの?」

 

「…あ?」

 

「フッフッフッ…‼︎我が息子ながら面白いことを言うなぁ!?息子とはいえ誇りを踏み躙るのならば容赦せんぞゴラァ!!!!」

 

「痛ででででで!??!や、やめ!謝るからやめてくれぇ!!」

 

凄まじい形相でティオの頭をアイアンクローで締め上げるティア!相変わらず容赦無ぇなぁ。

 

「そう言うティナはどうだ?ちゃんと誇りを大切にしているか?」

 

「安心して母さん、私はこのバカと違ってちゃんと守ってるから。もう龍人化までは習得したよ」

 

「ほう?龍人化?」

 

ティナの成長の過程を聞くと、ティアのデビルトリガーに似た龍人の姿に変身した!ちなみにこれはデビルトリガーではないらしい。ティオの方は完全な龍人化は出来ず両腕だけ龍人になっており、独自の投げ技『バスター』を会得したらしい。するとティアの腕から抜け出したティオがダンテ元に駆け寄ってきた。

 

「なぁ親父!手っ取り早く俺にデビルトリガーのやり方を教えてくれよ?バスターだけだと限界なんだ!母さんのやり方じゃ緩くてしょうがねぇ!」

 

「何だと⁉︎おいティオ!もういっぺん言ってみろ!!」

 

怒るティアを宥めるとダンテはティオに助言した。

 

「なぁティオ?ティアの修行は緩いと思うか?まぁ確かスパルタ過ぎんのもどうかと思うが。でもよ、ティアは間違ったことは教えないぜ?お前がまずやるべきことはティアの教えを完璧にこなすことだ。デビルトリガーのことはその後だ」

 

「だ、だけどよ!」

 

「それによ、お前のバスターだって捨てたもんじゃないぜ?そいつはお前が自分で編み出した技だ、それは一つの個性と言ってもいい、投げ方を色々考えて極めればきっと伸びるぜ、それこそデビルトリガーに頼らなくてもいいほどにな?」

 

「個性…」

 

「そうだ、それにお前もスパーダの血族でスパーダの孫なんだ、その血を継いでいるなら力を求めなくてもお前はきっと強くなれる。かつてお前の叔父バージルは力を求めて過ちを犯した、俺は父としてお前には間違ってほしくない、ティアがお前に厳しくするのもティアだって同じ想いだからさ、わかるな?」

 

「………」

 

ティオは黙っていたが、納得した顔をしていた。その表情にダンテはフッと笑うと喝を入れた。

 

「しけた面すんな!大丈夫だ、お前は俺とティアの子供なんだ、必ず強くなるさ!頑張れよ?」

 

背中を叩くとティオはビクッとしていたが先程までの反抗的な表情はしていなかった。少しはわかってくれたか?

 

子供達の話がある程度弾んだところでバラキエルと一緒に朱人と遊んでいたリアスが未来での自分達について聞いた。

 

「ところで私達は?そっちの世界ではどうなってるのかしら?」

 

「な、なぁ?俺は?俺はどうだ?部長とアーシアと結婚してるか⁉︎」

 

イッセーも食いついてきたがティナは話せる範囲で話し始めた。

 

「はい、リアスさんはグレモリー家の当主になってますよ。ちなみにこの事務所には住んでませんよ?現在は冥界のグレモリー家の城にいます」

 

未来で夢の次期当主の座に着いていることにリアスは嬉しそうにしていたが慢心しないようにした。イッセーのことも話そうとしたが、ティナは悪戯的な笑みを浮かべていた。

 

「イッセーさんは……どうしよっかなぁ?教えて大丈夫かなぁ?やっぱりやめようかなぁ?」

 

「えっ?何だよ?勿体ぶらないで教えてくれよティナちゃん!」

 

「そうだな、イッセーの兄貴はあっちの世界ではあーんなことやこーんなことになってるしなぁ!」

 

ティオも悪ノリしイッセーはますます気になっていた。

 

「まぁいっか、教えても。でも未来に関わるかもしれないから詳しくは言えないけど、少なくとも結婚はしてるよ?リアスさんとアーシアさんとイリナさんとね?」

 

それを聞いてリアスは嬉しそうに頬を染めてイッセーを見つめ、アーシアとイリナも無事にイッセーのお嫁さんになっていることを喜んだ。イッセーの将来を教えたティナはイッセーに慢心しないこと、あまり調子に乗り過ぎて未来を変えないように忠告すると真剣な表情でイッセーに再度忠告した。

 

「…イッセーさん、私達も聞いただけの話なんですが、これから先イッセーさんには父さん達と共に様々の困難と戦いが待ち受けているそうです。励みになるかわかりませんが、頑張ってください」

 

「それは禍の団の『英雄派』って奴らのことか?」

 

無言でティナは頷いた。その忠告を聞きダンテ達とリアス達は来たるべき禍の団との決戦に備えると共にティナに感謝したのだった。

 

 

時間が半分を過ぎた頃、子供達が外を見たいと言ってきたので事務所の周りに出てきた。外を見て建物が低いとか少ないとか言っていたが、未来ではここも都市化するのか?

 

「「い〜ぬ〜♪い〜ぬ〜♪進め〜!にゃはははは♪」」

 

「…む…うぅぅ…⁉︎…あ…あるじ〜…何だこの子供達は〜…」

 

「相変わらず犬にはもったいない家だねぇ」

 

「おっ?いいもんあるじゃん!おいケルベロス?これ貰うぜ?」

 

寝ているケルベロスの背中に飛び乗り、耳を引っ張ったりして遊んでいる黒美と黒奈。ケルベロスの一戸建てハウスに来た子供達は家主のケルベロスお構い無しにやりたい放題やっていた。

 

「あら?朱乃ちゃんの子?やだ!可愛いぃぃ♡」

 

「うふふ、ネヴァンさんにそう言ってもらえて嬉しいですわ」

 

一方朱乃は、修行の師であるネヴァンに朱人を紹介するとネヴァンは抱き上げて頬擦りし抱き締めていた。

 

「黒髪にこの目鼻立ち…朱乃ちゃんにそっくりね!これは将来が楽しみだわ♪あぁ…やっぱり我慢できないわ!ちょっと味見させて…あぁん♡」

 

可愛い子好きのネヴァンが朱人に口付けをしようとしたが、先にネヴァンから喘ぎ声が上がった!見ると抱き締めていた朱人がネヴァンの胸を吸っていた!

 

「こーら、吸っても私は出ないわよ?うふふ、先に味見されちゃったわね、可愛いわこの子♪」

 

もう一度朱人を抱き締めると朱乃に返したが、朱人は朱乃の胸に顔を埋めていた。その様子をイッセーは羨ましそうに見ていたが…

 

「「チッ、子供の特権利用しやがって……えっ?」」

 

同時に声が聞こえたので声の主を見ると同じくティオも呟いていた。思春期のティオもイッセーと似たところがあるな。そのせいか少し意気投合していた。

ちなみにオーフィスにも会ったがティナ曰く自分達が知っている姿と違うらしい。未来ではまた違う姿になってるのか?

 

 

それから時間は流れ帰る時間まで後少しになり、ダンテ達と子供達は再びリビングに集まっていた。もう一度これから先に起こる戦いや未来の生活などを話していたが…ついに時間が来た。

 

『ピピピピ‼︎ピピピピ‼︎時間ダヨ!時間ダヨ!』

 

タイムマシンから帰りを知らせる音が鳴り、子供達は名残惜しそうな顔をした。

 

「…残念だけど、時間みたい」

 

「あぁ…そうみたいだな、会えて楽しかったぜ」

 

他の子供達も残念そうに下を向いたりしていた。数年後には産まれるとはいえ子供との別れは寂しいもんだ。

 

『おーい?聞こえるかガキども?帰る時間だぞ!』

 

未来のアザゼルの声が聞こえ、子供達はタイムマシンの前に来た。

 

「じゃあ…父さん、母さん、またね。会えて嬉しかったよ」

 

ティオは黙っていたがティナは寂しそうにダンテとティアに別れを告げた。

 

「あぁ、またな」

 

「数年後にまた会える日を楽しみにしているぞ、じゃあ、また…な…」

 

ティアは二人を優しく抱き締めて目を閉じた、その表情は泣いている様に見えた。ティオは恥ずかしそうに嫌がっていたがティナは涙を流して抱き締め返した。

 

「「パパ!ママ!別れたくないよ〜!!」」

 

涙目で黒美と黒奈はダンテと黒歌に抱きついていた。ダンテは優しく頭を撫でてあげたが、黒歌はしゃがむと二人の頭を撫でながら声をかけた。

 

「ほ〜ら泣かないの、最後くらい笑顔で別れなきゃ?大丈夫、あたし達はまた会えるにゃ、だってアナタ達はあたしの大切な娘なんだから、ね?」

 

「「ママ……うん!」」

 

「うん、良い返事にゃ!さ、涙を拭いて?」

 

本当は泣きたいのだろう、黒歌は涙を堪えて笑顔で二人を見送り、二人も笑顔になると再び抱き締め合った。黒歌も強くなったな、もう立派な母親だ。

 

「朱人!!いや!朱人ォ!!!」

 

それぞれ別れが済む中朱乃だけ朱人との別れに踏み切れなかった。その気迫にリアスとバラキエルは落ち着かせていた。

 

「あ、朱乃落ち着いて!何ももう二度と会えないわけじゃないのよ⁉︎」

 

「それでも嫌よ!私も一緒に行くわ‼︎」

 

「れ、冷静になりなさい朱乃!過去のお前まで行ってしまったら朱人君の存在を消してしまうことになるぞ⁉︎」

 

一緒に行くとまで言い出しバラキエルは必死に説得した!やれやれだぜ。叫ぶ朱乃にダンテは溜め息を吐くと宥めた。

 

「落ち着けよ朱乃?お前の気持ちはよくわかる。でもよ、それだけ子を想う気持ちがあるならお前は大丈夫だ、お前は立派な母親になれるさ、だからよ?今はこいつらを気持ち良く見送ってやろうぜ?な?」

 

「ダンテさん…」

 

朱乃の肩を抱き説得すると朱乃は朱人を優しく抱き締め涙を流して別れを告げた。

 

「朱人…元気でね。ママはいつでもアナタを想っているわ、元気なアナタを産める日を楽しみしているわ……さよなら」

 

「ママ…」

 

抱き締め合う二人をバラキエルもそっと抱き締めてあげた。

 

別れが済み、子供達全員タイムマシンに乗り込むとマシンが動き始めた。

 

『準備はいいか?全員ヘルメットを被れ、いくぞ?』

 

ヘルメットを被り準備が完了するとタイムマシンの下から電子の幕が張り始めたが、最後にダンテは声をかけた。

 

「お前ら、楽しかったぜ。次に会う時はまた楽しくやろうぜ、家族としてな!じゃあな」

 

サムズアップして見送ると子供達は笑顔で頷きバイザーを下ろし、タイムマシンは閉じた。電子の幕が全体を覆うとタイムマシンは浮かび上がって光り出した!

 

『さようなら!!』

 

最後に声が聞こえるとタイムマシンはワープし消えた…。子供達を見送るとティアと黒歌と朱乃は泣き出し、黒歌と朱乃はダンテに抱きついた。二人の肩を抱いたダンテも子供達にまた会える日を楽しみに想っていた。

 

 

 

◇デビルメイクライ(未来)

 

ダンテ達が見送ったデビルメイクライの同じくリビングに子供達が乗ったタイムマシンが戻ってきた。タイムマシンが開くと子供達はヘルメットを外したがその表情を見たアザゼルは笑みを浮かべた。

 

「おぅ戻ったかガキども……ん?どうしたお前たち?あっちで何かあったか?」

 

「ううん、何でもないよ?でも凄く充実した旅だったよ。ありがとう独身総督」

 

「そうか、そりゃよかったぜ。だが…その呼び方はよせ」

 

ティナの感想を聞きツッコミつつアザゼルはタイムマシンを作ってよかったと頷いた。無事に帰ってきた子供達を各自迎える中ティオはティアの前に来た。

 

「母さん!改めて俺に稽古をつけてくれ!頼む!いや、お願いします‼︎」

 

過去のダンテから助言を受けたティオは師範である母ティアに頭を下げお願いした!

 

「お、おぉ…どうしたティオ?いつも反発してばかりのお前が頭を下げるとは…どういう風の吹き回しだ?」

 

「別に何でもねぇよ!ほら早く!」

 

「…フッ、どうやら過去に行ったことによりお前の殻は破られたみたいだな?よし!いいだろう!稽古をつけよう!ついて来い!!」

 

「オオッス!!」

 

ティアとティオはトレーニングルームに走って行った。

 

「フフ…ありがとう父さん。さぁ〜て!私もついでに付き合うかなぁ!」

 

兄の変化にティナも笑みを浮かべると同じく続いて行った。

 

「この旅で得たものもちゃんとあったみてぇだな?…フッ」

 

今のやり取りを見ていたがっしりした体格のややダンディーな風貌の未来のダンテ『4』はフッと笑い満足そうに頷いた。

 

 

◇デビルメイクライ(過去現在)

 

「ほらティアさん!もっとテキパキと!」

 

「ほらティア姉!焦げてるにゃ!急いで!」

 

「えっ?あぁ⁉︎しまった!」

 

子供達が帰った後、ティアは娘ティナから頼まれた通り朱乃と黒歌から料理の特訓を受けていた!料理未経験のティアはまともに包丁すら持てず悪戦苦闘していた。

 

「ティアさん!まだ味が濃いですわ!もう一度作り直しです!」

 

「何ィ⁉︎またか!」

 

「お肉が焼けたにゃ、じゃあ次は香り付けにワインでフランベ…にゃ⁉︎入れ過ぎ入れ過ぎ!?火事になるぅ〜!?」

 

「ひぃぃぃ!??!」

 

キッチンから火柱とティアの悲鳴が上がった。頼むぜティア?未来の明るい食卓はお前にかかってるぜ?

 




ダンテのオリジナルの子供達を登場させました。

次回もお楽しみに。
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