ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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黒歌にオリジナル使い魔が出来ます


閑話 懐かしの森へ

俺達デビルメイクライはリアスに呼び出されオカルト研究部に来ていた。これからある場所に行くから一緒に来ないかと誘われたからである。

 

「使い魔…ですか?」

 

イッセーは訝しげな物言いで返しリアスは頷いた。

 

「そう、使い魔。あなたとアーシアはまだ持っていなかったわよね?」

 

ちなみにアーシアはあの出来事以降、イッセーの家に居候することになったらしい。当初は性欲の塊のイッセーにイッセーの両親は心配したが、花嫁修業とリアスが言ったらイッセーの両親も許してくれたらしい(その時ちゃっかり魔力を使った)。学校の方はアーシアの希望で駒王学園に通うことになりイッセーと同じクラスでアーシアも喜んでいた。

 

「この子が私の使い魔よ」

 

リアスの肩にデフォルメされた紅いコウモリが現れた。基本能力の他に女性の姿に変身出来るらしく、イッセーは悪魔になる前に会ったことがあると言っていた。

 

「私のはこの子ですわ」

 

朱乃の足元に小人サイズの黄緑色の小さな鬼…小鬼が現れた。

 

「…シロです(チラッチラッ///)」

 

白音の手元に白い猫が現れた、何処となく白音に似てるな……わかったからそんなに見せびらかす様に見せて頬を染めるな。

 

「僕のは…」

 

「あ、お前のはいいや」

 

「はは、つれないなぁ」

 

即否定のイッセーの反応に苦笑しながら祐斗は肩に小鳥を出現させていた。

 

「使い魔は悪魔にとって基本的なものよ。主の手伝いから、情報伝達、追跡、様々なことに使えるわ。臨機応変に扱えるからイッセーとアーシアも手に入れないといけないわね」

 

イッセーの頭を撫でながら言うとイッセーはまるで尻尾があるみたいな勢いで鼻息を鳴らしていた、犬かお前は?

 

「ダンテは使い魔は持ってないの?」

 

「俺か?俺のは……」

 

リアスの問いにダンテは隣にいるティアを見た、ティアも気づきダンテを見たがその顔は何かを期待している様子だった。

 

「あぁ、俺の使い魔はこれだが?」

 

Σ「私を代名詞で呼ぶな馬鹿者‼︎」

 

指差しながらこれ呼ばわりされてティアはダンテの頭を引っ叩いた!

 

「んん!一応私はダンテの使い魔と言うことになってはいるが…まぁダンテは相棒として扱ってくれるが…」

 

照れ臭そうに言うと顔を背けるティア。一瞬ティアの頬が赤くなった気がしたが気のせいか?

 

「そ、そう…主に平気で手を上げる使い魔ね。わかったわ、なら必要ないわね。黒歌は?」

 

「あたしも持ってないにゃ。ん〜この機会にあたしも手に入れようかな?ねぇリアスちん、あたしも捕まえてもいい?」

 

「リ、リアスちん⁉︎ちょっと変な呼び方を……まぁいいわ。じゃあイッセーとアーシアと黒歌の使い魔を捕まえに行きましょうか」

 

変な呼び方をされてリアスは恥ずかしそうにしていたが、気を取り直して使い魔の森に出発することになった。使い魔の森か…俺にとっちゃ特別な場所だな。

 

「部長、準備出来ましたわ」

 

準備をしていた朱乃が魔法陣を展開し全員が立つと使い魔の森に転移した。

 

 

◇使い魔の森

 

おぉ〜懐かしいぜ、相変わらず不気味さは健在だな。アーシアは怖がってイッセーの背中にくっついて周りを見ていた。

 

「久しぶりだ、戻って来たって感じだな」

 

「あら?ダンテはここに来たことがあるの?」

 

「あぁ、俺のこの世界はここから始まったんだ。ここの遥か上空に転移されてこの世界に来たんだ、いきなり何千メートルも落下したぜ」

 

「あの時は驚いたぞ、私が寝ていたらいきなりダンテが私の角に落ちて来て串刺しになって」

 

「あぁそんなこともあったな、懐かしいぜ」

 

『え"っ!?』

 

軽い気持ちでこの世界に来た経緯とティアと出会った時にあったことを話す二人にリアス達は若干引いていた。

 

「そ、そうなの…ダンテは相変わらずぶっ飛んでるわね…」

 

「…何千メートルも落下……角に串刺し……」

 

アーシアは想像したのかワナワナして震えていた。

一行は森の中を進み始めた。うっそうとした森を少し進んでいると木の上から一人の男が現れ降りて来た!

 

「ゲットだぜ!」

 

「きゃっ!?」

 

突然の大声にアーシアがかわいい悲鳴を上げてイッセーの後ろに隠れた。目の前に現れたのは、帽子を逆に被り虫取り少年の風なラフな格好をした中年の男だった。おいおい何歳だこいつ?

 

「俺の名はマダラタウンのザトゥージ!使い魔マスターを目指して修行中の悪魔だぜ!ゲットだぜ!」☆

 

おーおー、胡散臭い奴の登場だ、なんかアーカムが変装したピエロ野郎のジェスターを思い出すな。

 

「こんにちはザトゥージさん、一人増えたけど例の子たちを連れてきたわ」

 

リアスはイッセー達を使い魔マスターとやらに紹介した。

 

「おう!一人くらいならどうってこと無いぜぃ!えーと、さえない顔の男子と金髪の美少女さんと猫耳のお色気お姉さんか。OK!OK!任せてくれ!俺にかかればどんな使い魔でも即日ぅぅぅ…ゲットだぜ!」

 

いちいちゲットゲットうるせぇ奴だなこいつは…

 

「イッセー、アーシア、黒歌、彼は使い魔に関してのプロフェッショナルよ、今日は彼にアドバイスをもらいながらこの森で使い魔を手に入れるの、いいわね?」

 

「「「はい(にゃ)」」」

 

頷くイッセー達。そうか黒歌にも使い魔ができるのか、どんなやつにするのか?ザトゥージはフレンドリーに使い魔のタイプを聞いてきた。

 

「さぁさぁ!どんな使い魔がご所望かな?強いの?速いの?それとも可愛いの?どれでも好きなのを言ってくれ!」

 

「私は可愛いのがいいです!」

 

「そうにゃね、あたしも可愛い系がいいにゃ」

 

アーシアと黒歌は可愛い奴がいいようだ、二人が決めた中悩んでいたイッセーはザトゥージに質問した。

 

「あの、ちなみにオススメとかはありますか?」

 

「…ん?オススメかい?」

 

イッセーの質問にザトゥージはニヤリとしながらリュックからカタログを取り出した、彼が指差すのは見開きいっぱいに迫力のある絵で描かれた一匹の蒼い鱗が特徴的な龍……あれ?これってもしかして…

 

「俺のオススメはこれだね!龍王の一角『天魔の業龍』ティアマット!伝説のドラゴンだぜ!さらに龍王唯一の雌でもある!さらにさらにこの使い魔の森のヌシでもある!がしかし未だかつてこいつをゲットできた悪魔はいない!そりゃそうさ!魔王並みに強いって話だからな!一応こいつが俺のオススメだが坊やにはまだこいつを使い魔には……お?みんなどうしたんだい?」

 

…やっぱりそうか、全員の視線がティアに集中した。

 

「…ん?私がどうかしたのか?」

 

ティアがきょとんとした様子で聞くとザトゥージは驚愕した。

 

「ええええええぇぇぇえぇぇ!??!お、お前さんあのティアマットかい⁉︎何でここに!?」

 

「…?何でって…あぁそうか、ダンテに負けて使い魔になってから突然いなくなったからザトゥージは知らなかったのだな。というわけで私はダンテの使い魔だ」

 

使い魔になったことを説明するとザトゥージは驚いてダンテを見た。

 

「…ダンテ?おぉ!あんたが最近冥界で噂になっている異世界から来たって言うハーフかい?そうかそうか…あんたの使い魔になったって言うんなら納得がいくぜ。あっでもよ、使い魔にしたんなら俺に言って使い魔の契約をしてもらわないと、俺も気づかないってもんだぜ」

 

「おぅ、そいつは悪かったな。使い魔契約?は後でやっとくから今はイッセー達の案内をしてやれよ」

 

「お、おう、そうだな。じゃあ気を取り直して使い魔ゲットに行ってみようぜぃ!ゲットだぜぇ!!」

 

ザトゥージが勢いよく腕を振り上げ、一行は使い魔探しを開始した。

少し歩いたところで一行は湖に着き、ザトゥージは説明を始めた。

 

「この泉には水の精霊ウンディーネが住んでいるんだ、でもウンディーネは警戒心が強くてあまり人前には姿を現さないんだ」

 

ザトゥージの説明では、水の精霊ウンディーネは清い心と美しい姿を併せ持つ乙女な存在らしい、しかも癒し系。

説明を聞いたイッセーがいやらしい顔でウンディーネのイメージを始めた。

 

「水の精霊ウンディーネ!きっと透明な羽衣を着込み、水色の髪の毛をしたスレンダーで美しいおっぱいの精霊なんだろうなぁ…へへへ」

 

…イッセー、お前は幸せ者だな。そう思っていると泉が輝き出した!

 

「お!泉が輝き出した!隠れろみんな、ウンディーネが姿を現すぞ」

 

さてさてどんな奴だ?背を向けてそこに現れたのは、ウェーブのかかった輝く水色の髪と透明な羽衣を身に纏ったーー巨躯の存在だった……はい?

ムキムキの手足、六つに割れた腹筋、歴戦の勇者の如く傷だらけの顔…本当に女かコイツ?

 

「あれがウンディーネだよ」

 

「(゚Д゚)…………」

 

さらりと言うザトゥージにイッセーは口を開けて固まっていた。

 

「…フッ、イッセー、お前のイメージは一瞬で崩れ去ったな」

 

ダンテがイッセーの肩に手を置いて慰めたがイッセーは口を開けて固まったままだった、黒歌と白音はプッと吹いていた。我に戻ったイッセーはザトゥージにツッコんだ。

 

「いやいやいや⁉︎どう見てもあれは水浴びに来た世紀末系格闘家かアマゾネスですよ⁉︎どこが水の精霊だよ!全然癒し系じゃねぇじゃねぇか!殺し系だよ!打撃力の高い癒し系精霊なんていらないよ!」

 

「だがあれは女性型だよ?しかもかなりの実力を持った」

 

「知りたくない事実でした!!うぉぉおぉぉ!!!」

 

イッセーは顔を手で覆い号泣した、流石に俺も同情するぜ。

 

「お、見てみろ」

 

ザトゥージが泉を指差したので見ると、同質の肉体を持ったウンディーネがもう一体現れ激しい殴り合いを始めた!神聖な雰囲気を醸し出す精霊の泉は、一転して闘技場と化した。どうやら縄張り争いらしい、腕力がモノを言うってか?

一行は激しい雄叫びと打撃音が響く泉を後にして森に戻った。

 

 

「蒼雷龍(スプライトドラゴン)?」

 

「そう、蒼雷龍。その名の通り蒼い雷撃を使うドラゴンさ」

 

泉から移動して来た俺たちは道すがらにレアなドラゴンの話を聞いていた。なんでも現在この森に蒼雷龍なる激レアドラゴンが飛来しているという、ゲットするならそれがいいのではないか?とザトゥージは言うのだ。

 

「でもそいつ、めっちゃ強いんじゃないスか?」

 

「確かに強いがまだ子供らしくてな、ゲットするなら今だ。成熟したらゲットは無理だからな。それに龍王程ではないが実力もドラゴン族の中では上位クラスだぜ」

 

子ドラゴンってことか、隣を見るとティアは顎に手を当て興味深そうに笑っていた、ドラゴン同士だからワクワクしてるのか?

その時悩んでいるイッセーをよそにザトゥージが大声を張り上げた!何事かと見ると木の上にティアと同じ蒼い鱗を持つ小さなドラゴンが羽を休めていた!更にもう一匹紅い鱗を持つ小さなドラゴンもいた!

 

「あれだ!あれが蒼雷龍だ!しかももう一匹は…おぉ‼︎火焔龍(バーニングドラゴン)の子供だ!あれも超激レアドラゴンだぜ!」

 

ザトゥージはできるだけ声を潜めながらはしゃいでいた。子供だがカッコいいな、ティアも関心しながら見ていた。

 

「うむ、あの子らは将来有望なドラゴンになりそうだ、兵藤一誠、使い魔にどうだ?」

 

ティアにも勧められてイッセーも決めたようで契約しようとしたその時!

 

「キャッ!」

 

アーシアの悲鳴が上がった!何事かと振り返ると、ネバネバした緑色のゲル状のものがアーシアを襲っていた!さらに悲鳴が聞こえ見るとアーシアだけでなく女子全員が謎のネバネバに襲われていた!ティアは咄嗟にオーラを纏ったので無事だった。

 

「スライムか!」

 

祐斗は剣で振り払いながら防いでいた。

 

「ふ、服が…服が溶けてます!」

 

「にゃあぁぁぁぁ!??!一級品がぁぁ!!」

 

アーシアと黒歌の言う通りスライムが付いた女子達の服が溶けて下着が露わになっていた!さらに下着も溶け始めた!この状況を見たイッセーが鼻血を噴き出して興奮していたが、白音に殴られていた。

 

「…見ないでください、変態先輩」

 

「あっち向くにゃイッセーちん!ダンテならまだしもアンタは見ちゃダメにゃ!」

 

…俺はいいのか?まぁ前に生着替え見てるしな。祐斗は申し訳ないのか、頭を掻きながら違う方向を向いていた…紳士だな。ちゃっかり見ていたザトゥージが鼻血を出しながら説明した。

 

「こいつは名称は持たないが、服だけ溶かす特性を持つスライムだ。目立った害はないんだが……」

 

要するにいやらしいスライムというわけか。

 

「よし全員、目を閉じて踏ん張ってろよ?…フッ!」

 

ダンテは全員に忠告すると魔力を解放した!次の瞬間少し強めの衝撃波が発生し辺りの木々をなぎ倒した!

 

「うおっ!?す、すげぇ力だぜぇ!??!」

 

「くっ!ッ!ダ、ダンテさん!力強すぎッス!?」

 

「くっ⁉︎と、飛ばされそう!」

 

イッセーとザトゥージは伏せており祐斗も剣を突き立てて耐えていた。

数秒後、衝撃波が止むと女子達に付いていたスライムは吹き飛び、大事な部分を手で隠しているリアス達が肩で息をしてダンテを見ていた。

 

「ふぅ…これでスッキリしただろ?」

 

「そうね…確かにスッキリしたわ、ありがとう。でもね…もう少しで死ぬところだったわよ⁉︎あなた手加減ってものを知らないの⁉︎」

 

「おいおいこりゃ参ったね、助けてやった礼に説教をくれるとはな?」

 

ダンテとリアスが言い合っていると僅かに残ったスライムの破片を見たイッセーが涙を流して「スラ太郎〜‼︎」と嘆いていた…あれが欲しかったのか?スラ太郎って何だよ⁉︎森の厄介者を欲しがるイッセーにザトゥージも少し呆れていた。

その後朱乃の魔法で溶かされた女子達の服は元に戻ったが、そこへ先程の蒼雷龍と火焔龍の子ドラゴンが飛来し、それぞれアーシアと黒歌の手元に抱きついた。

 

「ほぅ…ドラゴンは心の清い者に心を開く、完全に二人に気を許した様だな、誇るといい」

 

蒼雷龍と火焔龍の様子を見てティアがそう告げた。確かに見ると二匹ともアーシアと黒歌に懐いたようで嬉しそうな声を出してすり寄っていた。

 

「…ふむ、蒼雷龍がオスで、火焔龍はメスだな」

 

ティアが各性別を教えるとアーシアと黒歌は決めた。

 

「あ、あの、このドラゴンくんを使い魔してもいいですか?」

 

「賛成、あたしもこの子を使い魔にするにゃ」

 

「わかったわ、それじゃ決まりね」

 

リアスの許可を得てアーシアと黒歌は使い魔契約の儀式を行った、儀式は無事終了し二匹は再び二人に飛び付きじゃれていた。

 

「うふふ、くすぐったいです、ラッセー君」

 

「にゃ?ラッセーってその子の名前?早いにゃねアーシアちん、もう名前付けたのにゃ?うーん…あたしの子は何にしようかにゃ」

 

アーシアは蒼雷龍にラッセー(雷撃+イッセー)という名前を付けたようだ、黒歌は名前を付けるのに悩んでいた。

 

「よろしくな、ラッセー…あががががががが!??!」

 

「ラ、ラッセー君⁉︎ダメです⁉︎」

 

ラッセーに触ろうとしたイッセーがラッセーが放った雷撃をくらっていた!

 

「あ、言うの忘れてたけど、ドラゴンのオスは他生物のオスが大嫌いだ」

 

ザトゥージが補足説明をしたが、イッセーは痙攣して倒れていた。

 

「そ、そういう事はもっと早く言ってください……」

 

「やんちゃね、ラッセーは」

 

「うふふ、男の子が嫌いなあたりがイッセー君に似てますわね」

 

同族嫌悪ってやつか、その様子にリアスと朱乃は笑っていた。

その後も森を歩いてみたがイッセーが望む使い魔は現れず、今回はアーシアと黒歌が使い魔をゲットしたってことで一件落着になった。

 

 

 

使い魔探しも終わり、もう特にやる事も無いので帰ろうとしたが、ティアがダンテを呼び止めた。

 

「なぁダンテ、今からこの先にある私と出会った場所に行ってみないか?」

 

「最深部のか?…まぁいいがちょっと待ってろ。リアス、俺とティアは用事が出来たから悪いが先に帰っていてくれ」

 

「わかったわ。あなた達なら心配無いと思うけど気をつけてね?さぁ皆、帰るわよ」

 

リアス達は先に転移して帰って行った。ダンテとティアは二人が出会った森の最深部に向かって歩き出した。

会話をしながら険しい道を抜け、山を二つ程越えしばらくすると少し見慣れた景色が見えてきた。

 

「この景色は見覚えがあるぜ、確かもう少し進むと…おぉ、あったあった!」

 

そこにはティアと戦った際にティアが放った特大ブレスによって出来た巨大なクレーターがあった、景色は来た時と全く変わっていなかった。そしてティアが横たわっていた場所…スタート地点にたどり着いた。

 

「ふむ、ちょうどこの辺りに私が横たわっていたな。そしたらお前が私の角に落ちてきて…」

 

「あぁ…懐かしいぜ、俺のこの世界はここから始まったんだ」

 

しみじみと思い出を話しているとティアは突然真剣な表情でダンテに訊いた!

 

「ダンテ!お前に今一度問う!お前にとって私は何だ?返答次第では私はここでお前とは別れる‼︎」

 

「あ?何言ってんだ今さら?お前は俺の相棒だろ、それ以上でもそれ以下でもねぇ」

 

「お前は私を道具扱いしないのか?悪魔にとって使い魔は道具同然だ、それなのに…」

 

顔を伏せるティアにダンテは溜め息を吐いた。

 

「…お前がどう思ってるかは知らねぇが、俺はお前のことを道具だと思ったことは一度も無いぜ?寧ろお前には感謝してるくらいだ」

 

「…感謝?」

 

「お前は異世界から来た俺に…ネフィリムというイレギュラーな存在の俺にいろいろ教えてくれた。サーゼクスの所に連れて行ってくれたのもお前だ。お前がいなかったら俺ははぐれ悪魔になっていたかもしれねぇ。そんな恩人同然のお前を道具扱いできるわけないだろ、だから俺はお前を道具扱いしねぇ、これからも俺について来てほしいと思ってる」

 

「ダンテ…」

 

ダンテの言葉に心を打たれたティアは呆けていたが焦った様に喋り出した!

 

「わ、私だってお前には感謝している!お前は私を一度殺したにもかかわらず、悪魔に転生させずにドラゴンのままでいさせてくれた!ドラゴンの誇りを失わずに済ませてくれた!普通の悪魔なら悪魔に転生させるのにお前は…お前は!……フッ、フフフ」

 

あたふたしていたティアは笑うとダンテを見て安心した表情になった。

 

「今回お前をここに連れて来たのはこの事を確認する為だったが…どうやら私の思い過ごしだったようだな?お前はやはりそこらの悪魔とは違うらしい」

 

「ネフィリムだがな」

 

「…フッ、違いない、フフフ…ハハハ!」

 

「…フフ」

 

ティアに釣られてダンテも笑い、場の空気が和んだ。笑っていたティアは深呼吸するとダンテの前に跪き手を差し出した。

 

「お前からその言葉を聞けて安心したよ。こんな私だがこれからもどうかよろしく頼むぞ、我が主様?」

 

「ああ、相棒!」

 

ダンテとティアは固く握手し互いの絆を確かめ合った。

 

「そういえばダンテ?まだ私との使い魔契約をしていなかったな?」

 

「ん?あぁ、そういやザトゥージがそんなこと言ってたな。さっき黒歌達がやってたアレだろ?別にいいんじゃねぇか?面倒臭ぇし」

 

ダンテが面倒臭がっているとティアはダンテに歩み寄り顔を近づけて…唇を重ねた。

 

「…ん…フフフ、これで契約完了だ。キスは嘘つかないと言うだろ?それと私のファーストキスだからな?大事にしろよ?///」

 

頬を染めて嬉しそうに言うと森の出口に歩き始めた。いきなりキスされてダンテは何も言えなかった。

 

「…ん?おーい!何をしているダンテ?早く帰るぞ!」

 

ティアに呼ばれてダンテは我に帰ると後を追っていった。

そんな二人を…先に帰ったはずの黒歌と朱乃が気配を消して見ていた。

 

「ぅぅぅ〜先越された〜〜!」ガジガジ

 

「うふふふふ…」ミシッ…

 

黒歌は悔しそうに泣きながら朱乃のポニーテールに噛みつき、朱乃は微笑みながら隠れていた木に亀裂を入れていた。

 

 




次回からフェニックス編
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