ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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第20話 グレモリー眷属vsライザー 前

ゲーム当日、深夜十一時四十分頃、駒王学園旧校舎。

部室内は緊迫した空気に包まれていた。もうすぐ始まるゲームに部員達は緊張で表情が強張っていた。初めてのレーティングゲームでしかも相手は不死身のフェニックス、さらに負ければ女子部員全員を取られる、つまり…グレモリー眷属の解散!絶対に負けられない戦いだ!

今はまだ待機中で部員達は緊張しながらもそれぞれ開始時間まで待っていた。祐斗は腕に籠手を着けて腰にある魔剣を確認していて、小猫は椅子に座り読書をしていた、リアスと朱乃も資料を見ながら紅茶を飲んでいた。

 

「あの、部長」

 

「何かしらイッセー?」

 

「部長にはもう一人僧侶がいますよね?その人は?」

 

もう一人いるはずの僧侶についてリアスに聞いたが、リアスは残念そうな表情をしていた、祐斗と小猫も事情を知っている様で同様の表情をしていた。

 

「…残念だけど、もう一人の僧侶は参加できないの…その事についてはいずれ話すわ」

 

事情を知らないイッセーとアーシアは顔を見合わせていた。その時部室のドアが開いてダンテ達デビルメイクライが入ってきた。

 

「おぅ来たぜ、遅くなったか?」

 

「いえ、まだ大丈夫よ。今は待機中よ」

 

「そうか…フッ、何だすっかり緊張してるなお前ら?まぁ無理もないか、このゲームで自分と眷属の運命が決まっちまうんだしな」

 

部員達の顔を見てダンテは全員の気分がわかった。

 

「はい、緊張して先ほどから手が震えてます…ハハ、騎士なのに情けない限りです」

 

祐斗は震えている手をダンテに見せて苦笑いをしていた。

 

「いいじゃねぇか、初めての事に緊張しない奴なんていねぇ、恥ずかしいことじゃないさ。それにお前らは10日前に比べたら爆発的な成長はしていないが確実に強くなってる、もっと堂々としてもいいと思うぜ?」

 

ダンテの言葉にリアス達の緊張が解れた様で表情がいくらか良くなった。

 

「えぇそうね。ありがとうダンテ、あなたの言葉で緊張が和らいだわ。皆!私達がどれ程強くなったかライザー達に見せてあげましょう!!」

 

『はい!!』

 

ダンテは黒歌と手を繋いでいた白音に近づくとなるべく小声で聞いた。

 

「…黒歌から聞いたが、デビルトリガーの変身時間はあまり伸びなかったみたいだな?」

 

「…はい…ごめんなさい…せっかく協力してもらったのに……」

 

「まぁそれはしょうがないさ。それよりもお前がどのタイミングで発動させるかが重要だ。デビルトリガーは魔力を爆発的に消費する、連続で使い続けるとすぐに魔力が尽きる、魔力が尽きたらおそらく戦闘不能とみなされて強制転移されると思うから気をつけろ」

 

「…はい、わかりました。……あ、あのダンテ兄様…ギュッてしてくれませんか?まだちょっと緊張してしまって……」

 

頬を染めながら言うと白音はダンテに近づいた。ダンテはフッと笑い白音を片手で軽く抱き頭を優しく撫でた。その体は少し震えていたが徐々に収まってきた。

 

「…もう大丈夫です、ありがとうございますダンテ兄様」

 

「あぁ頑張れよ」

 

「大丈夫にゃダンテ、あたしが白音の側についてるから」

 

黒歌が白音の手を握り優しく抱きしめた、ダンテは頷くとリアスの前に来た。

 

「リアス、お前達はあの10日間俺達の修行に耐えきり強くなったが決して油断するな、あの焼き鳥野郎どんな手を使って来るかわからねぇからな」

 

「えぇ、わかったわ。リアス・グレモリーの名にかけて必ず勝ってみせるわ!」

 

リアスは目をキリッとさせた、先ほどの緊張はもう無くなっていた、部員達も同様のようだ。

 

「よし、だいぶいい顔になったなお前ら。それじゃ俺は観客席に行ってるぜ、ティア、黒歌、任せたぞ」

 

「あぁ」

 

「任せてにゃ!」

 

後ろに手を振りダンテは部室を後にした。廊下に出たところで白い魔法陣が現れグレイフィアが転移してきてダンテに頭を下げた。

 

「それではVIP席の方へご案内致します、ではこちらへどうぞダンテ様」

 

グレイフィアが展開した魔法陣に立ってダンテは共に転移した。

転移した先は豪華な装飾が施された部屋で座席にはサーゼクスと貴族と思われる着飾った悪魔達が座っていた。ダンテを見た貴族の悪魔達から「彼が噂の…」「なるほど…」などの声が聞こえた。

 

「やぁダンテ、よく来てくれたね。さ、この席に座りたまえ」

 

「おぅ、じゃまするぜ」

 

サーゼクスは笑顔で声を掛けダンテはサーゼクスの隣の席に座った。

席の前には大型のスクリーンがありそれぞれグレモリー眷属とライザー眷属の様子が映し出されていた。

 

「ダンテ、改めてリアス達の修行をつけてくれてありがとう、おかげで10日前より逞しくなったよ。…それでどうかな?リアス達は勝てそうかい?」

 

「あいつらにも言ったが爆発的な成長はしていない、確実に強くはなっているが油断するなと言っておいた。それよりもアイツ…ライザーの野郎、10日前よりも魔力が上がってやがる、眷属はそれほど変わってないが」

 

「あぁ…彼もあの10日間ただのんびりと過ごしていたわけでは無いみたいだね」

 

ダンテにとっては大したことはないが10日前に比べてライザーの魔力が格段に跳ね上がっていた。ティアと黒歌がいるから大丈夫だと思うが、リアス達は勝てるか?

時間になりグレイフィアが実況席に座りゲームの説明を始めた。

 

「皆様、この度審判役を担う事になりましたグレモリー家の使用人グレイフィアでございます。今回のレーティングゲームはご両家の皆様に中継され魔王ルシファー様もご覧になられます。開始時間になりましたら異空間の戦闘フィールドに転送されます。どんなに派手な事をしても使い捨ての空間ですので思う存分に戦いください。なお一度フィールドに移動しますとゲーム終了まで魔法陣での転移は不可能となります」

 

なるほど、つまり帰ってくる時は勝敗が決しているということか…スクリーンを見るとイッセーがリアスの兄がサーゼクスだと知り驚いていた。

開始時間になり両眷属が魔法陣に立ち戦闘フィールドに転送された様で画面も戦闘フィールド用に切り替わった、だが切り替わったはずの画面は変わらずオカルト研究部の部室を映していた…

 

◇戦闘フィールド側

 

「…あれ?部室のまま?転移失敗?」

 

イッセーがきょとんとして周りを見ていると再びグレイフィアからの放送が流れた。

 

『皆様、改めましてグレイフィアでございます。我が主サーゼクス・ルシファーの名のもと、ご両家の戦いを見守らせていただきます。今回のフィールドはリアス様が通う駒王学園のレプリカをご用意いたしました』

 

「えっ!レプリカ⁉︎これ全部作り物⁉︎まんまじゃん!……アーシアのラッチューくんまで…」

 

「えぇそうよ、イッセー窓の外をごらんなさい」

 

リアスに言われて空を見たイッセーは驚いた!

 

「そ、空が真っ白だ!異空間に本物そっくりのレプリカ作っちゃうなんて悪魔の力ってすげぇな!」

 

『両陣営、転移された先が本陣でございます。リアス様の本陣が旧校舎のオカルト研究部の部室、ライザー様の本陣は新校舎の生徒会室、兵士の方はプロモーションする際は相手本陣の周囲まで赴いてください。なお今回のゲームにはリアス様グレモリー眷属に助っ人としてダンテ様率いるデビルメイクライより黒歌様、ティアマット様が参戦されます。お二方には特別ルールとして上級悪魔程の力までしか出すことができない制限がつけられます、ご注意ください』

 

黒歌とティアに力の制限が付けられ、二人は身体に力を込めてみた。

 

「…ふむ、確かに上級悪魔程度の力しか出せない様だな」

 

「なんかいつもと違って変な気分にゃ…」

 

♪〜

 

学園のチャイムが鳴りグレイフィアがゲームスタートの宣言をした。

 

『開始の時間となりました。このゲームの制限時間は人間界の夜明けまでです。それではゲームスタートです!』

 

ついにゲームが始まった!イッセーは気合を入れていたがリアスがかなり落ち着いて作戦タイムを始めたので逆に気が抜けてしまった。

作戦の説明は進み、まず体育館を占拠することにした。行動を起こす前に祐斗と小猫が森にトラップを仕掛けに行き、朱乃は森周辺と空に霧と幻術をかけに行った。

三人が戻るまで部室にはリアスとイッセーとアーシア、黒歌とティアが残った

 

「あ、あの…部長、俺はどうしたらいいんですか?」

 

「そうね、イッセーはプロモーションしないといけないわね」

 

「あ、はい!じゃあ相手陣地に……」

 

イッセーは相手の陣地に行くのかと思っていたがリアスは自分の膝の上に横になる様に言ってきた。

 

「そ、それじゃあ失礼します部長///」

 

いやらしい顔でリアスに膝枕されるイッセー。その様子を見ていたティアは溜め息を吐いていたが、その時イッセーの力が上がった!

 

「…今、あなたに施した封印を少しだけ解いたわ。あなたを下僕にする時兵士の駒を八つ使った話を覚えてる?」

 

「はい…」

 

「転生時のイッセーはまだ駒8個分の力に耐えきれる器じゃなかった、だから何段階かに分けて封印をかけたの、それを今少しだけ解放させたのよ。あの修行はブーステッド・ギアと兵士の力に対応するためのもの、まだまだ足りない部分もあるけど」

 

イッセーは嬉し泣きし、ティアと黒歌は納得した顔をしていた、アーシアは…複雑な気分なのか羨ましそうに見ていた。

 

「いいイッセー?相手が女の子でも手加減しちゃダメよ?あちらは手加減なんてしないのだから。それからプロモーションは最強の力を持つ女王になること、戦況を左右する力になるわ」

 

「わかりました‼︎俺、絶対に部長を勝たせてみせます!!」

 

「ええ、期待してるわ私のかわいいイッセー」

 

リアスは笑顔でイッセーの頭を撫でた。その後方では今にも泣き出しそうなアーシアをティアが苦笑いしながら頭を撫でて慰めていた。

 

トラップを仕掛けに行った三人が戻り行動が始まった。

体育館の占拠はイッセー、小猫、黒歌の三人、祐斗と朱乃は単独、ティアは全体のサポート、リアスとアーシアは本陣で待機し戦況を見て出ることになった。それじゃ作戦開始!!

 

 

 

◇体育館裏

 

体育館の裏にやって来たイッセー、白音、黒歌の三人。イッセーは再現度の高さに驚いたが裏口から体育館に入った。

気配を殺して演壇に向かって進んだ時、黒歌と白音が気配を感じ取った。

 

「!…気配、1、2…4人います、注意してください」

 

「と言うより…もう既にあたしたちのことに気付いてるみたいにゃ」

 

「えっ、マジっすか?」

 

既に相手に気付かれてることにイッセーは驚いたが、その時演壇前から声がした。

 

「そこにいるのはわかっているわよ!グレモリー眷属の下僕さん達!」

 

バレているので隠れてもしょうがないと思ったイッセーたちは演壇から出てきた。

 

「戦車1人と兵士3人か…」

 

相手は蒼いチャイナ服を着た女の子、以前イッセーを瞬殺した棍を持った女の子、チェーンソーを背負った双子の女の子の4人だ。

 

「この前ミラに瞬殺された兵士くんと戦車の子…それから……あら?貴女初めて見る人ね?…もしかして、あなたがさっき言ってた助っ人かしら?」

 

「そうにゃ、この戦車の子、白音の姉の黒歌にゃ。よろしくにゃ」

 

「あらご丁寧にどうも。私は戦車の……やっぱりやめとくわ、ここで負ける貴方達に名乗るだけ無駄だもの」

 

完全に馬鹿にされ名前も名乗らないチャイナ服の女の子に黒歌はイラついた。

 

「へぇ、ずいぶんな言い様ね?名前を名乗らなかったことを後悔させてあげるにゃ!」

 

戦車に向かおうとした黒歌だったが白音が指示を出した。

 

「…イッセー先輩は棍の兵士を、姉様は双子の兵士を、私は戦車の相手をします」

 

「ああ!ブーステッド・ギア!スタンバイ!!あの時のリベンジだ!」

 

『Boost‼︎』

 

イッセーはブーステッド・ギアを発動させ棍の兵士の子、ミラに向かって行った!

 

「え〜白音?あたしに戦車の相手させてくれないの〜?」

 

「…すみません姉様、戦車同士で戦ってみたいんです」

 

「はぁ〜…まぁいいけど、ところで白音、ここでアレ使うのにゃ?」

 

「…いえ、まだ使いません」

 

黒歌と白音はハイタッチするとそれぞれの相手に向かって行った。

 

 

兵士ミラと戦っていたイッセーは以前とは違う自分の力に驚いていた、修行前では全く見えなかったミラの攻撃が目で追えていたのだ!対するミラは以前とは違うイッセーに焦っており、棍の突きが雑になり息が上がってきた。

 

「…はぁ…はぁ…ガ、ガードが崩せない⁉︎」

 

『Boost‼︎』

 

「よし、もう少しだ!」

 

 

黒歌は双子の兵士相手にあくびをしていた。双子はチェーンソーを黒歌に振り回していたが、大振りな上に読みやすい軌道でしか振り回さないので最小限の動きだけでかわしていた。

 

「あ〜ん!むかつく‼︎何で当たらないの〜〜〜!!」ぶんぶん!

 

「いい加減、解体されろ〜〜〜!!」ぶんぶん!

 

「あんた達…やる気あるの?それじゃ少し遊んであげるにゃ!」

 

黒歌は双子を引きつけると二人がチェーンソーを振り下ろした瞬間を狙って二人の手首を掴んで後ろに回しチェーンソーを落とした。二人の自由を奪った黒歌は二本の尻尾で二人をくすぐった。

 

「「あははははは〜〜!!や、やめて!!くすぐったい〜〜〜!!」」

 

「ほらほら♪まだまだにゃ〜♪うりうり〜♪」

 

数秒間双子をくすぐった黒歌は二人を離した。解放された二人は肩で息をしていたが、チェーンソーを素早く拾い黒歌に振り下ろそうとした次の瞬間膝を突きフラフラして倒れた!黒歌はくすぐりながら二人に仙術を流していたのだ!これにより二人は戦闘不能になった。

 

「これであんた達はもう動けないにゃ。それじゃ白音の戦いを見てるかにゃ、あんた達?失礼するにゃ」

 

黒歌は重なって倒れた二人の上に腰掛けると白音の戦いを見ていた。白音の方も決着がつきそうだった。白音はほぼノーダメージで構えており、チャイナ服の戦車の少女は信じられない表情で大きく肩で息をしていた。

 

「はぁ…はぁ…う、嘘よ!こんなのありえないわ!?」

 

「…私達はあの10日間で急成長しました。はっきり言います、貴女では私には勝てません」

 

「くっ‼︎ナ、ナメるなぁ!!」

 

白音の言葉に戦車の少女は激昂し突きを放ったが、白音はあっさりかわし懐に入るとボディブローを放った!

 

「…フィニッシュ」ズドッ‼︎

 

「ッッ!!ガフッ!?」

 

衝撃波が体を突き抜け戦車の子は息を大きく吐き倒れた、白音の勝利だ!

 

「にゃ〜〜♪白音、お見事にゃ☆」パチパチ

 

黒歌が白音を褒めたその時!

 

「きゃあああああ!!!」

 

突然イッセーが相手をしていた兵士の女の子から悲痛な悲鳴が上がった!黒歌と白音はイッセーの方を見たが…唖然とした。兵士の女の子は着ていた服をバラバラにされ泣き叫びながら大事な部分を隠していた!

 

「どうだ見たか!俺の少ない魔力の才能をすべての女の子を裸にするためだけにつぎ込んだ必殺技!服を消し飛ばすイメージを魔力に込めて相手に流し込み発動させる!その名も洋服崩壊(ドレスブレイク)だ‼︎」

 

イッセーは鼻血を出しながら高らかに笑っていた。

 

「…イッセー先輩」

 

「…イッセーちん」

 

「「最低です(にゃ)」」

 

「…ハ…ハハハ!何とでも言うがいい」

 

黒歌と白音がジト目で言うとイッセーは苦笑いしながら開き直った。

 

「ティア姉が見たら絶対怒るにゃ…」

 

その時、リアスから通信が入った。

 

『イッセー、小猫、黒歌、聞こえる?』

 

「はい部長!俺達は全員無事です!……つーか今いい感じです」

 

『朱乃の準備が整ったわ!例の作戦通りにお願い!』

 

コクッ

 

イッセー達は頷くと急いで体育館から避難したが、意識を取り戻した戦車の女の子が叫んだ。

 

「逃げる気⁉︎ここは重要拠点のはずよ!」

 

イッセー達三人が体育館から出た瞬間!朱乃が巨大な落雷を発生させ体育館を跡形もなく破壊した!

 

「撃破(テイク)」

 

『ライザー・フェニックス様の兵士三名、戦車一名、戦闘不能』

 

「す、すげぇ〜流石朱乃さん、そういや確か木場が言ってたっけ『雷の巫女』それが朱乃さんの通り名だって…」

 

改めて朱乃の凄さを知ったイッセーは朱乃にサムズアップした、朱乃も微笑んで手を振っていた。

 

「やったね小猫ちゃん、黒歌さん」

 

イッセーは白音に握手を求めたが…拒否された。

 

「……触れないください……」

 

「白音に触れるにゃ!イッセーちん!」フゥゥ〜

 

「ハハハ…大丈夫だよ味方には使わないから」

 

「……それでも最低な技です」

 

カッ!!

 

その時白音がいた場所が突然爆発した!

 

「…えっ?こ、小猫ちゃぁぁぁぁぁん!!!!」

 

上空を見上げるとそこには紫のロングヘアーの女性がいた。

 

「…撃破(テイク)」

 

 

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