ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

24 / 126
第23話 奪還依頼!グレモリー眷属を取り戻せ!

◇デビルメイクライ

 

ゲームが終わりダンテ達デビルメイクライは事務所に帰ってきたが室内は暗く不気味なくらい静かだった。ダンテはカウンターテーブルに足を乗せて座っていたが、手前にあるソファには黒歌がまるでこの世の終わりの様な表情で使い魔のバーニィを撫でて座っていた。時折悲しそうに「白音…」と呟いており、バーニィも黒歌の気持ちがわかっている様で心配そうに黒歌を見ていた。

黒歌は先程まで自らの仕事であるBARをやっていたのだが、いつもと明らかに違う黒歌のテンションと腕に巻かれた包帯を見て常連の客が気を遣い今日はもう休む様に言ってくれていつもより早く閉店したのであった。

 

…ズーン…みしみし…ぱらぱら……

 

ダンテは黒歌に声を掛けようと思ったが何と言ってやればいいか分からず黙って見ていた。

 

…ズズーン…ぐらぐら……みしみし……

 

…ん?さっきから聞こえるこの音は何かって?悪りぃなうるさくて、地下のトレーニングルームでバカ(ティア)が腹いせに暴れている音だ、いい加減耳障りだぜ…

ダンテは溜め息を吐くと黒歌に何でもいいから声を掛けようとしたが、その時黒歌はバーニィを下ろしソファから立ち上がるとドアに向かって歩き出した。

 

「…待てよ黒歌、何処に行くんだ?」

 

「……白音を…取り戻しに行くにゃ…」

 

「やめとけ、またはぐれに戻るつもりか?」

 

「白音に会えなくなるくらいならそれでもいいにゃ…」

 

「…はぁ〜、だからそんな事したらはぐれに戻るだけじゃなくて白音に二度と会えなくなるって言ってんだ。今度は俺も庇いきれねぇぞ」

 

「ッ!だったらどうしたらいいにゃ!白音に会えなくなるくらいなら死んだ方がマシにゃ!!」

 

ダンテが溜息混じりで忠告すると黒歌は声を荒げ泣き出したがダンテは黒歌を落ち着かせながら告げた。

 

「まぁ落ち着けって、お前の気持ちは俺もわかる。だがお前一人で行動を起こすべきじゃねぇ。俺はお前をはぐれに戻させる気はねぇし、どうするかは考えるさ、だから落ち着け」

 

ダンテは黒歌に歩み寄ると黒歌の頭を撫で片手で優しく抱きしめた。すると黒歌は落ち着き謝ってきた。

 

「…ダンテ……ごめんにゃ…………ありがとう…」

 

「よし、そんじゃ下で暴れてるバカを止めて話をするぞ」

 

ダンテと黒歌はティアを説得に地下に降りていった。

 

 

◇地下トレーニングルーム

 

「…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……くそっ!」

 

トレーニングルームではティアがデビルトリガー状態で暴れ回っており、天井、壁、床にはいくつもクレーターが出来ていた。

そこにダンテと黒歌が降りてきた。おーおー、この頑丈な部屋をよくここまでボロボロにしたもんだ、ダンテは部屋の状態を見るとティアに話し掛けた。

 

「おいティア、いい加減にしろ。終わったことをいつまでも引きずっても仕方ねぇだろ?」

 

ダンテの呼び掛けにティアは振り向いたが納得のいかない表情をして拳を瓦礫に叩きつけた!

 

「何故リアス・グレモリーはリザインしたんだ!私に任せておけば勝てたんだぞ!!あいつは自ら勝利を手放したのだ!!」

 

ティアはダンテに詰め寄ったがダンテは溜息を吐いた。

 

「はぁ…お前はあのまま戦って勝てたと思ってたのか?俺はそうは思わなかったがな」

 

「ッ!何だと⁉︎貴様ァ!あのまま戦っても私が負けていたとでも言いたいのか!!いくらダンテでも今の発言は許さんぞ!!」

 

ダンテの言葉にティアは激昂しダンテの胸ぐらを掴んで片手で持ち上げた!デビルトリガーの状態だったので軽々持ち上げていた。

 

「ティ、ティア姉!やめてにゃ!」

 

「邪魔だ黒歌‼︎」

 

「きゃあ⁉︎」

 

黒歌が止めに入ったが振り払われた!ティアはダンテを殴りそうな勢いで拳を構えていたがダンテは再び溜め息を吐くと少し目つきを鋭くして告げた。

 

「…自惚れてんじゃねぇよ。俺が気づいてねぇとでも思ったのか?お前あの時既に魔力と体力が限界に近かっただろ?制限がかけられた状態で大技を何度も放ってあの炎の檻を自分を犠牲にして破壊したんだ、平気だとは思えねぇがな。あのまま戦ってもあの焼き鳥を倒せるほどの技は出せねぇと俺は思ったが…違うか?」

 

ダンテの問いにティアは図星だったようで舌打ちして拳を下ろすとダンテを離した。

 

「チッ…何でもお見通しか。あぁそうさ!あの時既に私の魔力と体力は残り僅かだった…せいぜいドラゴンラッシュを一発放つのが精一杯だったさ…だが、ゼロ距離で放てば勝てる可能性はあったのだ」

 

「でもそれは賭けだろ?仮にあのまま戦ってもお前は白音と同じ様に魔力が切れて戦闘不能と見なされて強制転移されていただろうぜ?つまりリアスがリザインしなくても負けていたんだ。今回は制限に邪魔されたな?制限が無ければ黒歌でも勝てただろうしな」

 

溜息を吐いたティアは気になることをダンテに聞いた。

 

「…まさか余裕だと思っていたハンデがこんな結果を生むとはな。しかし、何故リアス・グレモリーはリザインしたのだ?」

 

「あぁ…あいつはな、自分の為に戦ってくれた眷属達が目の前で次々倒されて最後にイッセーのあんな姿を見ちまって耐えられなくなったんだ。つまりライザーの精神よりも先にリアスの精神が折れちまったんだ」

 

「…そうだったのか……はぁ」スゥゥ

 

ティアはデビルトリガーを解除して瓦礫の上に座った。とりあえずティアを落ち着かせることはできた。

 

「しかしどうするのだダンテ?このままではグレモリー眷属の女子達と共に白音まで奴に取られてしまう。私はあんな奴に白音を渡す気は無いぞ!」

 

「俺もあいつらをライザーに渡すのは納得してねぇよ。だが行動を起こせばサーゼクスを裏切ることになる、それだけは避けてぇ、さてどうするか……」

 

「手はありますよ、ダンテ様………これは…酷い有り様ですね…」

 

三人で悩んでいたその時、床に白い魔法陣が現れグレイフィアが転移して来た。そして部屋の状態を見て驚いていた。

 

「おぅグレイフィア、何か用か?それに手って?」

 

グレイフィアは手に持っていた依頼書をダンテに渡してきたがその表情はとても真剣だった。

 

「…ダンテ様、この依頼書はサーゼクス様が極秘に作られた物です、くれぐれもご内密にお願い致します」

 

「…おぅ」

 

ダンテ達は依頼書を読んだがそこには魔王としてでは無く一人の兄としてのサーゼクスの想いが書かれていた。今回の婚約を反対している事、リアスを助けてほしい事、読むだけでサーゼクスの気持ちがわかった。

 

「サーゼクス様の想いはそこに書かれている通りです。私からもお願い致します、どうか義妹をお助けください」

 

グレイフィアは頭を下げてダンテにお願いした。するとダンテは笑い出した。

 

「へへへ…願っても無い依頼だな、まさかサーゼクスも同じ想いだったなんてな…わかったぜ、この依頼よろこんで引き受けようじゃねぇか」

 

ダンテの言葉にティアと黒歌も頷いた。

 

「ありがとうございます。サーゼクス様は式の余興として行うと仰っていましたのでお願いします」

 

「あぁわかった、それじゃ行く前に『もう一人の役者』の所に行くぞ。あいつもきっと同じ想いの筈だ」

 

グレイフィアもわかっている様で頷いた。

 

 

◇イッセーの家

 

イッセーは体の至る所に包帯を巻かれ眠っていた。ゲームが終わってからずっと眠り続けていたので半日以上経っていたが、ベッドの上でイッセーは目覚めた。

 

「…うっ…こ、ここは…?俺の…部屋…?…俺は確か…」

 

イッセーは場所を確認すると眠る前のことを思い出そうとしたが、その時床に白い魔法陣が現れグレイフィアとダンテ達デビルメイクライが転移して来た。

 

「グレイフィアさん⁉︎それにダンテさん達まで⁉︎」

 

「お目覚めになられていましたか」

 

「よぅイッセー、怪我は大丈夫か?」

 

イッセーは現れた人達に驚いたがグレイフィアにゲームの結果を聞いた。

 

「俺はどうしてここに?ゲームは?部長は?みんなはどうなったんですか⁉︎」

 

「ゲームはライザー様の勝利に終わりました、リアスお嬢様がリザインされました」

 

「…リザイン…そうか…負けたのか、俺、ライザーに…情けねぇ、何で俺はこんなに弱ぇんだ…!」

 

イッセーは拳を震わせて握り涙を流していた。

 

「アーシアの時だって俺が少しでも強ければ人間として生き続けられたはずだった、今回だって俺がもう少し…」

 

「恥じる事は無い兵藤一誠、お前の戦いは賞賛に値する。よくやった、私は関心したぞ」

 

イッセーは自分の力の無さを恥じたがティアはイッセーの活躍を褒めた。

 

「現在、冥界でお嬢様とライザー様の婚約パーティが行われています」

 

「…木場たちは?」

 

「お嬢様の付き添いで会場におられます、会場にいない関係者は一誠様とアーシア様だけです。アーシア様はここに残られて一誠様を看ておられました」

 

…確かにこの家にアーシアの魔力を感じるな、慌ただしく走り回っている音が聞こえる。

 

「…まだ納得されていませんか?」

 

「えぇ、勝負がついたとしても俺は納得できません」

 

「お嬢様は御家の決定に従ったのですよ?」

 

「わかってます!わかってはいるんです!それでも俺は!部長が嫌がった事に親同士が決めた事に従う部長なんて見たくない!あんな野郎に渡したくない!!」

 

イッセーは自分の想いをぶちまけた!それを聞いたグレイフィアは微笑んだ。

 

「ふふふ、貴方は本当に面白い方ですね。貴方の様に思った事を顔に出して思った通りに駆け抜ける方は初めて見ました。サーゼクス様も貴方の活躍を見て「おもしろい」と仰っていたのですよ?」

 

「あぁ、イッセーの戦いを見てたサーゼクスは関心してたぜ」

 

「ダンテさん…」

 

イッセーが照れていると、グレイフィアは一枚の魔法陣が描かれた紙をイッセーに差し出した。

 

「この魔法陣は冥界の婚約パーティ会場へ転移できるものです」

 

「どうしてそんなものを俺に?」

 

「サーゼクス様からの伝言です『妹を助けたいなら会場に殴り込んできなさい』だそうです」

 

裏面にも魔法陣が描かれていたがそれはリアスを取り戻した時に使うようにとグレイフィアは説明し、イッセーは渡された魔法陣を見つめると決心した眼になり立ち上がった!グレイフィアは微笑むと魔法陣を展開した。

 

「式はあと1時間程で始まります。私は一足先に会場に向かいます、それではお待ちしてます」

 

グレイフィアは先に会場へ転移して行った。イッセーは包帯を破くと学園の制服に着替え始めた。

 

「なぁイッセー?もしお前が行かないって言ってたら俺はお前を叩き起こしてでも会場に連れてってたぜ?ある意味命拾いしたな」

 

「ダンテさん…ここで行かないって言ったら男じゃないッスよ!俺が必ず部長と女子部員を助けてみせます!」

 

その時部屋のドアが開きタオルを持ったアーシアが入ってきた。ダンテ達がいたことに驚いていたが、アーシアは制服を着ていたイッセーを見ると泣きながら抱きついてきた!泣いているアーシアにイッセーはリアスを助けに行くことを説明し、絶対に死なないこと、リアスとアーシアを含めた女子部員を助けることを約束した。

 

 

さぁ、これで役者は揃った!楽しい婚約パーティにしてやるぜ!行くぜ!目指すは冥界だ!!

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。