ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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第36話 白き龍、白龍皇登場!

リアス達に背を向けパーフェクトアミュレットを握り締めたまま空を見上げるダンテにティアと黒歌が歩み寄った。

 

「…ダンテ」

 

「…大丈夫か?」

 

黒歌がそっとダンテを抱き締めティアがダンテの肩に手を置き慰めた。

 

「…あぁ、大丈夫だ」

 

ゆっくり振り向いたダンテの顔は泣いてはいなかったがダンテの顔を見た二人は彼が心の底から悲しんでいることがわかった。

 

「…バージルは体は消滅しちまったが魂は生きている…さっき俺の中に入った光はあいつの魔力と魂だった…」

 

リアス達はそうだったのかと悲しそうにダンテを見たが、ダンテはアミュレットを握り真剣な表情でリアス達を見て宣言した。

 

「これで俺とバージルは一心同体になった。これからは共に行こうとさっきバージルの魂に誓った…だから俺はもう悩まねぇ、バージルの顔に泥を塗らない為に…!スパーダの継承者になる為に!」

 

その顔からはもう悲しみは消えていた。

 

「…お前は強いなダンテ」

 

「そんなことねぇよ…」

 

ティアに言われダンテは照れ臭そうに顔を背けた。黒歌も微笑みながらダンテに声を掛けた。

 

「ダンテ…代わりと言ってはなんだけど、あたし達もついてるにゃ!あたし達もこれから先もダンテと共に行くにゃ!」

 

黒歌の言葉にリアス達も頷いた。

黒歌達の顔を見たダンテは言葉には出さなかったが素晴らしい仲間に出会えたことに感謝した。

 

「…さてと」

 

再び空を見上げたダンテは持っていた閻魔刀を素早く抜刀すると上空の結界に向かって真空の刃を飛ばした!ダンテの突然の行動に全員が驚いたが斬られた結界の外から何者かの気配を感じた!

 

「そこに隠れてる奴?そろそろ出てきたらどうだ?」

 

「…ほぅ、まさか気づいていたとはね、流石だ」

 

声が聞こえると結界を突き破り、横に並ぶ形の青く輝く8枚のプレート状の翼に青い宝玉の白い全身鎧の騎士に似た者が降りて来た!その姿はまるで白い龍を思わせた。

 

「何だ…?あれはまるで…赤龍帝の鎧にそっくりだ…」

 

白鎧を見たイッセーが真っ先に反応した。確かに…胸や腕などにある宝玉や鎧の造りがイッセーの禁手に似ているな。

 

「白い龍(バニシングドラゴン)…!」

 

祐斗が驚いた顔で呟いた。バニシングドラゴンだと?確かイッセーに宿ってるドライグのライバルだっけか?周りを見るとリアス達も驚愕した表情で見ていた、特にティアはかなり警戒していた。

 

「何もんだお前?」

 

ダンテは閻魔刀を向けて一応尋ねた。

 

「俺は白龍皇。…ふむ、そうだな、今は『アルビオン』と名乗っておこう。よろしく、デビルハンターダンテ」

 

「俺のことを知ってるのか?」

 

「貴方のことはアザゼルから聞いている、なんでも…異世界から来たとか」

 

「そうか、なら話が早くて助かるぜ。…それでどうする?次はお前が相手になるのか?だったら閻魔刀の練習台にさせてもらうぜ」

 

閻魔刀をアルビオンに向け返事を待ったがアルビオンは首を横に振った。

 

「とても魅力的な誘いだが、今は遠慮しておこう。今日のところはアザゼルに頼まれてコカビエルを回収しに来ただけなのでね。しかし…回収物のコカビエルは貴方が消し飛ばしてしまったみたいだな?」

 

「おぅ、そいつは悪かったな?んじゃ代わりに…おっ?あいつの羽根だったら残ってるが、ちょっと待ってろ。ほらよ、こんなのでよければいるか?」

 

コカビエルが爆発した場所に落ちていた羽根を拾ってくるとアルビオンに差し出し見せた。

 

「ふむ、一応それでもコカビエルの一部か…ではそれを貰っておこう。フリードも…回収しなければならないか、聞き出さないといけない事もある」

 

アルビオンはダンテからコカビエルの羽根を受け取ると血溜まりに倒れていたフリードを抱え、輝く翼を広げてその場を去ろうとした。

 

『…無視か?白いの』

 

その時、イッセーの籠手からドライグの声が聞こえアルビオンを呼び止めた。

 

『起きていたか、赤いの』

 

その言葉に反応し白い鎧の宝玉から先ほどとは違う別の男性の声が聞こえた、おそらく本当のアルビオンの声だろう。

 

『せっかく出会ったのにこの状況ではな』

 

『いいさ、いずれ戦う運命だ、こういう事もある。…しかし、以前のような敵意が伝わってこないが?』

 

『そちらも敵意が段違いに低いじゃないか。…お互い戦い以外の興味対象があるということか』

 

『そういうことだ、しばらくは独自に楽しませてもらう、たまには悪くないだろう?また会おう、ドライグ!』

 

『それもまた一興か、じゃあな、アルビオン!』

 

龍同士の会話が終わり白龍皇は翼を広げ飛び始めた、その時イッセーが白龍皇に叫んだ!

 

「おい!どういうことだよ⁉︎お前はなんなんだよ!」

 

「全てを理解するには力が必要だ、はっきり言って俺は今のキミよりそっちのデビルハンターに興味がある。キミも俺のライバルを名乗るならもっと力を着けてくれ」

 

『そうだぞ、相棒』

 

白龍皇とドライグに言われてイッセーは悔しそうにしていた。

 

「ではまた会おう、いずれ戦う俺の宿敵くん」

 

白龍皇は光の速さで空の彼方へと消えて行った。ダンテはその姿を面白そうな奴だと見ていた。

 

 

 

その後、結界を解除したシトリー眷属が戻ってきてリアス達の無事に安心した。

学園の状況はひどい状態だった…校舎は半分以上が崩壊し、校庭にはいくつもクレーターや地割れなどが出来ていた。半分は自分のせいであるダンテが周りを見ているとリアスとソーナが近づいてきて頭を下げた。

 

「ダンテ、街と学園を守ってくれて本当にありがとう!あなたは街の英雄よ!」

 

「ダンテさん、あなたのおかげでこの街は救われました、心より感謝致します!…それから……バージルさんのことも…ご冥福をお祈りします」

 

結界を張りながら事情を見て知ったのだろう…悲しそうにバージルのことを言ってくれた。

 

「…ありがとよ。だがバージルの魂は俺の中で生きている、だから俺はもう気にしてないさ」

 

胸に手を当て言うとソーナは頷きもう一度頭を下げた。

 

「さぁ〜てと…流石に今回は疲れたぜ、俺達はそろそろ帰らせてもらうが、お前らはどうするんだ?」

 

「私達はこれから学園の修復作業に入りますのでダンテさん達は先に帰ってゆっくりお休みください。本当にありがとうございました!」

 

「わかった、頑張れよ。ティア、黒歌、帰るぞ」

 

朱乃に笑顔で感謝されダンテ達は先に学園を後にした。去り際に祐斗の悲鳴が聞こえたので振り向くと…リアスに尻を叩かれていた、それをイッセーと匙は腹を抱えて爆笑していた。祐斗も無事にリアスの騎士に戻れたんだな。

 

こうして大きな犠牲を払い、街の命運を賭けた戦いは終わった。

 

 

 

翌日、リアスに呼ばれたダンテ達はオカルト研究部に来ていたがそこにいた人物に驚いた。

 

「やぁダンテさん、赤龍帝」

 

そこには駒王学園の制服を着たゼノヴィアがソファに座っていた、イッセーも信じられない顔をしていた。

 

「どうしたんだお前?帰ったんじゃなかったのか?」

 

ゼノヴィアは立ち上がると背中から悪魔の翼を出した。

 

「あぁ、神がいないと知ってしまったのでね、破れかぶれで悪魔に転生したんだ」

 

「「ええええええええぇぇぇぇぇ⁉︎」」

 

イッセーとアーシアが同時に声を上げた!…うっせぇなぁ…

 

「リアス・グレモリーから騎士の駒をいただいた、この学園にも編入させてもらって今日からキミ達と同じ二年生だそうだ」

 

「オカ研の新メンバーよ」

 

リアスも新しい下僕が増えて嬉しそうだ。

 

「よろしくねイッセーくん♪ダンテさん♪」

 

ゼノヴィアは頬に手を当て真顔のまま可愛い声で挨拶した。

 

「…似合わねぇ……」

 

「…真顔で可愛い声を出すなよ」

 

二人の反応を聞いたゼノヴィアは軽く沈んでいた。

 

「…イリナの真似をしたんだが、中々上手くいかないものだな」

 

イリナと聞きダンテはゼノヴィアに尋ねた。

 

「そういや青毛、栗毛…イリナってやつはどうしたんだ?」

 

「ゼノヴィアだ…いい加減覚えてくれ。イリナなら私のエクスカリバーを合わせた五本とバルパーの遺体を持って本部に帰ったよ」

 

「エクスカリバーを返していいのか?それより、教会を裏切っていいのかよ?」

 

「一応あれは返しておかないとマズい、デュランダルと違い使い手は他に見繕えるからね、私にはデュランダルがあれば事足りる」

 

ゼノヴィアは顔を伏せて話の続きを始めた。

 

「あちらへ神の不在を知った事に関して述べたら何も言わなくなったよ、私は神の不在を知った事で異分子になったわけだ、教会は異端を酷く嫌う、たとえデュランダルの使い手でも見捨てる」

 

「やれやれ、相変わらず教会ってのはよくわからないぜ…ったく」

 

「イリナは運が良い、真実を知らずに済んだのだからね。彼女は私以上に信仰が深かった…神の不在を知ればどうなっていたかわからない。ただ、私が悪魔になった事をとても残念がっていた、神の不在が理由だと言えないしね、何とも言えない別れだった…次に会う時は敵かな?」

 

イリナと再会したらと考えゼノヴィアは残念そうに溜め息を吐いていた。

 

 

この後、ソーナ達も部室に来て、調べによって今回のコカビエルが起こした事は他の幹部も知らない単独行為であることがわかり、近いうちに三大勢力のトップが集まり会議を開くらしい。

ゼノヴィアはアーシアの顔を見て立ち上がるとアーシアの前に来た。

 

「…そうだアーシア、キミに謝ろう。主がいないのならば救いも愛もなかったわけだからね。…すまなかった、キミの気が済むのなら私を殴ってくれても構わない」

 

ゼノヴィアはアーシアに頭を下げた、アーシアはあたふたしていたが笑顔になり声を掛けた。

 

「頭を上げてくださいゼノヴィアさん。私は今の生活に満足しています、大切な人に…大切な方々に出会えたのですから、私はこの出会いと今の環境だけで本当に幸せなんです!」

 

「…キミを異端の成れの果てと切って捨てた私を許してくれるのか…キミはまさに女神の様だ…………ありがとう」

 

ゼノヴィアはアーシアの心の寛大さに感謝し二人は和解した。それを見届けたダンテ達は笑うと部室を後にした。

 

 

 

デビルメイクライに戻って来たダンテ達。ドアを開けると一緒に住む者達がそれぞれ…

 

「無事にここ戻って来られてよかったなダンテ」

 

「これでまたBARも続けられるにゃ!」

 

「…またいつも通り」

 

「うふふ、皆さん無事で良かったですわ」

 

ここまではいつも通りなのだが…

 

「おぉ!ここが今日から私の新しい住居か!中々広いな!」

 

青い髪に緑のメッシュを入れた少女は事務所内を見て歓喜した。そう、ダンテの隣にはリアスの新しい眷属になった元教会組の聖剣使い、ゼノヴィアがいたのである!

 

「…で?」

 

「ん?」

 

「ん?じゃねぇよ!お前何で俺達と一緒に帰って来てんだよ?」

 

ダンテの問いにゼノヴィアはきょとんとした顔で答えた。

 

「リアス部長に住む所を聞いたら「それならダンテについて行きなさい」と言われたのだが…この事はダンテさんも了承済みではないのか?」

 

「…何?」

 

「それにダンテさんあの時言っていたではないか、心の支えになってやるって?あの言葉は嘘だったのか?」

 

…そういやそんなこと言ったな、でもあれはあの時励まそうと勢いで言っちまったようなもんだ、まさか本気にするとは……その時ダンテは思った、これはやられたと。ふとダンテの脳裏に笑顔で手を振っているリアスの顔が浮かび上がった。

 

「…チッ、あの女、丸投げしやがった」

 

舌打ちしていると同居人達がゼノヴィアに事務所内の案内を始めていた。

 

「困ったことがあったら何でも言うといい」

 

「お風呂はここでトイレはこっちにゃ」

 

「…ゼノヴィア先輩の部屋は私と朱乃先輩と同じ3階です」

 

「部屋に荷物を置いたらすぐに降りて来てください、今日は貴女の歓迎パーティーですわ」

 

一緒に住む者達は既にゼノヴィアを歓迎しているようだ、今更断るのも酷だしな…

 

「ったく、しょうがねぇな」

 

こうしてゼノヴィアが新たな住人になった。

 

 

Chapter END

 




月光校庭のエクスカリバー編 完

次回からヴァンパイア編
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