ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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第41話 もう一人の僧侶、ギャスパー・ヴラディ

授業参観の翌日、ダンテ達とグレモリー眷属は旧校舎のある一室に向かっていた。

以前聞かされたもう一人の僧侶の封印を解くことが許されたと言うことで会いに行くことになったのだ。

部室と反対側の奥の部屋の前に着いたが、ドアにはKEEP OUTと書かれた黄色いテープが何重にも巻かれ入れない状態であった…

 

「何だここは?殺人事件でもあったのか?」

 

「えっ?殺人⁉︎怖いです…」

 

アーシアが眉をハの字に曲げてイッセーの腕に抱きついた…アーシア、お前は悪魔だからどっちかと言うと人から恐れられる方だぜ?

 

「違うわよ、これは封印の一種よ。この中にもう一人の僧侶の子がいるの」

 

「この部屋にもう一人の僧侶が…でも何でこんな所に?」

 

「この部屋にいる僧侶の子の力が私にはまだ扱いきれないだろうとお兄様が判断して封印するよう言われていたの。でも先日、お兄様からコカビエルの一件で私たちはそれなりに評価されて封印を解くことが許されたのよ…ってほとんどダンテの活躍だけどね」

 

リアスがダンテの顔を見て言うとダンテも応えるようにドヤ顔をした。

 

「そんなヤバそうな奴をここに閉じ込めているんですか…」

 

「でもよ、同時に強いってことだろ?どんな奴か楽しみだぜ」

 

ダンテは少し期待した、それなりの実力者だったら尚更だ。しかしリアスは微妙な表情をしていた。

 

「あまり期待しない方がいいわよ?…一応深夜には封印が解けて旧校舎の中だけなら自由に歩けるけど中にいる子がそれを拒否してるの」

 

…それ封印の意味がねぇんじゃねぇか?しかも拒否って…

 

「それって…引きこもりってことですか…」

 

「でも眷属の中でも一番の稼ぎ頭でもあるのですよ?直接悪魔と会いたくない人間もいてそういった人間相手の取引でかなりの成績を上げているのですよ」

 

「マジっすか⁉︎」

 

なるほど、影の実力者という訳か…

 

「それじゃ扉を開けるわよ」

 

リアスが手をかざすとテープが光り出し消えた。リアスがドアを開けようとノブに手を掛けると白音が耳を塞いだ。

 

「…?白音どうしたのにゃ?」

 

黒歌が不思議がっているとリアスがドアを開けた、すると次の瞬間!

 

「イヤアアアアアアアアア!!!!」

 

ドアを開けた瞬間、中から凄まじい声音の悲鳴が響いた!何だこの声量は⁉︎

 

「うお⁉︎何だぁ?」

 

「ふにゃ⁉︎何にゃいきなり⁉︎びっくりした〜…もう!こういうことなら先に言ってよ白音!」

 

「…姉様、ナイスリアクションです」☆

 

黒歌はびくっとして猫耳を塞ぎ白音に文句を言っていたが、白音は親指を立ててニヤッと笑っていた。

リアスはダンテ達を部屋の前で待たせると先に朱乃と一緒に部屋の中に入って行った。

 

「ごきげんよう、元気そうで良かったわ」

 

「な、な、何事なんですかぁぁぁぁ?」

 

部屋の中から僧侶の奴の震え声が聞こえてきた…声からして女か?それにしても、ちょっとビビりすぎじゃねぇか?

 

「あらあら、封印が解けたのですよ?もうお外に出られるのです、さぁ、私たちと一緒に外に出ましょう?」

 

「やですぅぅぅぅ!ここがいいですぅぅぅぅ!外に行きたくない!人に会いたくないですぅぅぅぅ!!!」

 

逃げ回っているのか中から走る音と物音が聞こえた。

 

「ハハハ!重症だなこりゃ!」

 

「だな…まったく、引きこもりとは情け無い。私がガツンと言ってやる!」

 

ダンテが笑うとティアが呆れていた、するとリアスから入室の許可が下りてダンテ達も部屋に入った。

室内はカーテンが閉まり電気は消えていて真っ暗だった。パソコンが置かれた机と可愛らしいぬいぐるみがいくつか置いてあったがそれよりも気になる物があった、部屋の隅にある大きな棺桶だ、何だありゃ?そして壁際にぬいぐるみを抱きながら震えてこちらを見ている尖った耳をした金髪ボブカットの少女がいた………いやコイツから感じる魔力の波動…もしかしてコイツ…

 

「おお!やったぜ女の子だ!しかも外国の!僧侶はアーシアと揃って金髪美少女だ!キタァ〜!!」

 

イッセーはガッツポーズをして喜んでいたが直後ダンテの言葉で打ち砕かれた。

 

「なぁリアス?コイツ女の格好してるがもしかして…」

 

「あら?やっぱりダンテにはわかるのね?そうよ、この子は紛れも無い……男の子よ」

 

「……へ?」

 

イッセーは呆けていたがすぐに笑いながら聞き返して来た。

 

「またまた〜どう見ても女の子ですよ部長!まったくダンテさんも冗談が好きなんだからもう〜あはは!」

 

「女装の趣味があるのですよ、うふふ」

 

朱乃の言葉にとどめを刺されイッセーは再び呆けると絶叫した!

 

「……え?マジで?えええええええええええええ!?」

 

∑「ヒィィィィィィッ!ゴメンなさいゴメンなさぁぁぁぁぁい!!」

 

崩れ落ちていたイッセーは立ち上がると再び泣きながら叫び出した!

 

「ちくしょぉぉぉぉっ!理不尽だ!こんな残酷な話があっていいものか…こんなに完全な美少女の姿してるのに股間に…股間に余計なものをつけているだなんてえぇぇぇぇ!!」

 

「…下品です」

 

「しかも女装趣味ってなんだよ⁉︎引きこもりなのに誰に見せるんだよ⁉︎」

 

「だ、だって…女の子の服の方がかわいいもん…」

 

「かわいいもん…とか言うなぁ!!野郎のくせにぃぃ!俺の夢を一瞬で蹴散らせやがって!俺はアーシアとお前のダブル金髪美少女僧侶を瞬間的にとはいえ夢見て「やかましい‼︎」ぐぉ⁉︎」

 

ティアがイライラした様子でイッセーの頭に拳を振り下ろした!イッセーは頭を押さえて悶絶していた。

 

「こんな狭い部屋でギャーギャー喚くな馬鹿者が‼︎」

 

「そういうことだイッセー、諦めて現実を受け入れろ」

 

「…人の夢と書いて儚い」

 

「上手いにゃ白音!」

 

「…と、ところでこの人達は誰ですか…?」

 

金髪美少女(男)は震えながらダンテ達を見てリアスに尋ねた。

 

「あなたがここにいる間に増えた新しい眷属よ、兵士の兵藤一誠、騎士のゼノヴィア、あなたと同じ僧侶のアーシアよ。それと彼らは眷属じゃないけど私達の協力者達よ」

 

「俺はダンテ。悪魔と天使のハーフのネフィリムでこいつらを束ねてる便利屋デビルメイクライのリーダーだ。それと説明が長くなるから後で教えてやるが異世界転移者だ、よろしくな」

 

「私はティアマット。五大龍王最強の天魔の業龍だ。名前くらいなら聞いたことがあるだろう?気軽にティアと呼んでくれ、よろしく」

 

「あたしは黒歌にゃ。リアスちんの戦車の塔城小猫の姉で転生悪魔の猫魈にゃ、よろしくにゃ坊や♪」

 

「ヒィィィ!人がいっぱい増えてるぅぅぅ‼︎」

 

金髪美少年は再び震えてぬいぐるみを抱きしめて叫んだ!

 

「お願いだから外に出ましょう?もうあなたは封印されなくてもいいのよ?」

 

「嫌ですぅぅぅ!僕に外の世界なんて無理ですぅぅぅ!怖い!お外怖い!どうせ僕が出ても迷惑かけるだけだよぉぉぉっ!!」

 

リアスが優しく手を差し伸べても少年は拒否した、困っているとイッセーがイライラして少年に近づいた。

 

「ほら!部長が外に出ろって言ってんだろ!いい加減にして…」

 

「ヒィッ⁉︎」

 

イッセーが腕を掴んだ次の瞬間部屋の空気が変わった!

 

「ん?何だ?」

 

ダンテが周りを見るとリアスとティアと黒歌以外の動きが止まっていた!ティアと黒歌も不思議な顔をして周りと互いの顔を見ていた……そしてこの現象を起こしたと思われる金髪少年はというと…コソコソと部屋の隅に逃げていた、ダンテは少年を追いかけるとしゃがみこんで尋ねた。

 

「なるほどな、それがお前の能力か?」

 

Σ「ヒィィィ⁉︎な、何で動けるんですかぁ⁉︎」

 

動いているダンテに少年が吹っ飛ぶように叫ぶと部屋の空気が戻り、イッセー達は同じく不思議な顔をして少年が部屋の隅にいることに驚いた。

 

「俺、確かに今あいつの腕を…てゆうか何でアイツあんな所に⁉︎」

 

「おかしいです、何か今一瞬…」

 

「あぁ…何かされたのは確かだね」

 

イッセー達は何かが起こったことはわかったようだが何かはわかっていなかった。リアスが説明を始めた。

 

「流石にダンテ達には効かないみたいね?そう、それがこの子が持つ神器『停止世界の邪眼』(フォービドゥン・バロール・ビュー)。視界に映した全ての物体の時間を一定の間停止する事ができる神器よ」

 

「怒らないでください!ぶたないでくださぁぁぁぁいッ!!」

 

少年は時間を止めたことを必死に謝っていたが、ダンテは再び少年の前にしゃがみこむと指を鳴らした。

 

「別に気にしてねぇよ。それよりも面白い力だな?おい、お礼に俺からも面白いもん見せてやるよ」

 

指を鳴らしクイックシルバーを発動させた!再び部屋の空気が変わりダンテ以外がスローモーションになった!クイックシルバーを解除すると少年は自分に起こった現象と周りを見ると信じられない表情でダンテを見た。

 

「俺もお前と似た力が使えるんだ、ただし俺のは完全停止じゃねぇけどな。だからよ、そんなにビビる必要は無いぜ?……ん?どうした?」

 

ダンテは少年に似た力を見せて落ち着かせたつもりだったが、少年はダンテの後ろを震えながら見ていた。

 

「う、う、後ろにいる女の人は誰ですかぁぁぁぁ⁉︎」

 

…後ろ?少年に言われ後ろを向くと肩越しにネヴァンが興味深そうに少年を見ていた…こいつ、また勝手に…

 

「ネヴァン…お前いつの間に」

 

「うふふ、可愛い坊やね。吸う物は違うけど似た種族みたいね?私はネヴァン、よろしくね坊や。あなた男の子みたいね?味見してもいいかしら?うふふ…」

 

「…種族?」

 

ネヴァンの言葉に引っかかったダンテが不思議に思うとリアスが説明してきた。

 

「確かに種族は違うけど似ているかもしれないわね。最後に改めて紹介するわ。この子の名前はギャスパー・ヴラディ、私の眷属の僧侶よ。一応駒王学園の一年生よ、そして転生前は人間と吸血鬼のハーフよ」

 

 




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