ある朝ダンテは困惑していた。
ダンテの目の前には紅いショートヘアにひらひらした可愛らしい服を着たくりっとした目が特徴的な3歳くらいの少女がおりダンテの顔を真っ直ぐ見つめていた。
最初は直接依頼に来た客かと思ったが…まぁ、こんな小さい子が一人で依頼に来るわけないか。少女は先程から依頼も何も言わずダンテの顔を見続けているだけなので、このままでは話が進まないと思ったダンテは少女に話しかけた。
「それで?嬢ちゃんは誰だ?ここに何か用か?」
「…………」
聞いても少女は変わらずダンテを見ているだけなのでもう一度聞こうとしたその時!
「ダンテにいちゃん!!」
「うおっと⁉︎」
突然少女がダンテ目がけて飛びついてきた!咄嗟にダンテも少女を抱きとめたが、何気に指の力強いなこの子供⁉︎突然抱きついてきた少女に困惑したが少女が言った言葉に引っかかった……にいちゃんだと?どういうことだ?俺には妹なんていねぇぞ……ま、まさか…!母さんの隠し子か⁉︎いやいやいや!そんなわけねぇだろ⁉︎もしそうだったら俺は親父を疑うぜ!
「おはようにゃダンテ!何騒いでるのにゃ?」
「…おはようございますダンテ兄様」
「おはようダンテさん!」
そこへ黒歌と白音とゼノヴィアが降りてきた。そしてダンテに抱きついた少女を見て固まった。
「…え、えっと?ダ、ダンテ…?誰にゃ…その子?……ま、まさか…」
「…兄様、もしかして…」
「その子…ダンテさんの子か?私より先に誰と子作りしたんだ?」
何やら勘違いを始めた黒歌たち…すると少女の髪の色を見て黒歌はハッとした。
「紅い髪…ハッ!まさか!…リアスちんと⁉︎」
「…リアス部長…!……殺す…!」
「リアス部長めぇ〜…イッセーがいるのに私より先にダンテさんと子作りするとは…許せん!デュランダルで断罪してくれる!」
「待て待て、お前ら勝手な勘違いするな」
勝手な想像に続きリアス抹殺計画をする黒歌たちにダンテがツッコミを入れた。すると少女は黒歌の方を向くと今度は黒歌に勢いよく抱きつき嬉しそうに顔を擦り付けた!
「黒歌ねぇね!!」
…ねぇね?どういうことだ?
「…えっ?…ええぇ⁉︎にゃああぁ⁉︎⁉︎ちょ、ちょっと!あなた誰にゃ⁉︎」
「…えっ?…えっ?ねぇね?…ええぇ⁉︎ね、姉様…私以外にも妹がいたんですか?」
「うーむ、複雑な関係だな…」
今度は黒歌たちで勘違いを始めた。実は黒歌の妹だったのか?でもその割には…
「黒歌、そいつはお前の妹か?あまり似てねぇな」
「そ、そんなわけないにゃ!あたしの妹は白音だけにゃ!第一この子からは猫魈の力は感じないにゃ」
黒歌は即否定した。猫魈の力は感じない…か、ダンテも少女の力を探ってみた……確かにこの少女からは猫魈の力も悪魔や天使の力は感じないな、感じるとすれば僅かにドラゴンの力を感じる……ん?紅い髪、ドラゴンの力……もしかして…!
「うるさいぞ、朝っぱらから一体何の騒ぎだ?…ん?何だその子供は?」
遅れてティアが蒼い髪を結びながら降りてきたが、黒歌に抱きついていた少女は急いでダンテの後ろに隠れてまるで恐ろしいものを見るような目でティアを見た。
「どうした?何怖がってる?」
「ひぃぃん‼︎こわいドラゴンだぁぁ!!」
「な⁉︎何だいきなり!失礼な子供だな!?私の何処が怖いと……ん?ちょっと待て、今この子供私のことをドラゴンだと言ったな?何故それを知っている⁉︎お前一体何者だ!」
「ひぃ!」
自分のことをドラゴンだと言い当てた事にティアは表情を険しくして少女に問い詰めた!子供相手でも容赦無いティアの迫力に少女は怖がってダンテの足にしがみついたが、黒歌がしゃがみこむと少女と同じ目線で優しく頭を撫でながら尋ねた。
「待ってティア姉、怖がってるにゃ、ここはあたしに任せて。怖がらせてごめんね?もう怖くないにゃ。それじゃあなたの名前を教えてくれる?」
黒歌の笑顔に安心した少女は可愛らしく首をかしげると笑顔で名乗った。
「わすれちゃったの〜?ねぇねがつけてくれたのに、あたしのなまえはバーニィだよ(o^^o)」
「「「…………えっ?」」」
「ハッ、マジかよ…」
…バーニィ?…あの紅い小さい龍の?周りを見るとティアは変わらなかったが黒歌たち三人は同じリアクションをしていた。そして次の瞬間室内に絶叫が響いた!
『えええええええぇぇぇぇっ!!!?』
あ〜…結論を言うと、黒歌の使い魔の火焔龍の子供バーニィが人間の姿になっていた。
▽
数分後、朱乃を含めたグレモリー眷属がデビルメイクライに来て話をすることにした。事情を知ったティアが説明を始めた。
「雌のドラゴンは成長してある程度力を着けると変身魔法を使えるようになる、私の様にな。つまりバーニィはそれを覚えて人間の姿になったということだ、そうだなバーニィ?」
「なるほどな、ようやく謎が解けたな」
「そうだよぉ!あたしもやっとつかえるようになったから、ダンテにいちゃんと黒歌ねぇねにみせたくてへんしんしてまってたの(o^^o)」
ダンテの膝の上に座りソフトクリームを食べながら笑顔で言うバーニィだったが、その姿を見て周りの者達は思った。
(か、可愛い…///)
身長は白音の半分くらい、ダンテの膝の上に座っていても足が床に付かず、おまけに超ロリフェイスだ。
「なんて可愛らしいの!まるで天使だわ!私と同じ紅い髪だから私にイッセーとの間に子供が出来たらこんな感じかしら?」
「ちょ⁉︎ぶ、部長⁉︎」
「ちっちゃくてお人形さんみたいです!可愛いです〜!」
「まさにロリっ子じゃねぇか!小猫ちゃんもマスコットだけど、この子は小猫ちゃん以上にマスコットだぜぇ!」
「…は?イッセー先輩?」
リアス達がバーニィの感想を言う中、小猫以上のマスコットと言われ面白くないのか、イッセーを睨むと白音はダンテの膝に座っているバーニィを降ろそうと近づいた。
「…バーニィちゃん、ダンテ兄様の膝の上は私の特等席です、そろそろ降りてください」
白音はバーニィを無理矢理降ろそうとバーニィの腕を引っ張った。しかしバーニィもドラゴンなのでそれなりに力があり降りまいと抵抗した!
「いやだぁ!あたしもダンテにいちゃんにあまえたいぃ!!」
「…これだけは絶対譲りません!」
「おいおい、お前ら落ち着けって…」
ダンテの膝を巡って少女の戦いが始まると思ったが、バーニィの体が光り出すと元の紅い鱗の小さな龍の姿に戻った。白音もバーニィ本人も驚いたがティアが顎に手を当て頷いた。
「…ふむ、どうやらあまり長い時間は変身できないようだな、でもまぁ初めて使ったにしては長かった方か?」
ティアが説明すると白音は勝ち誇ったように龍の姿に戻ったバーニィを見ながらダンテの膝の上に座った。
「…ふふ、残念でしたねバーニィちゃん?ダンテ兄様の膝の上は私の物です」
「まぁまぁ、白音もあまり虐めないであげてにゃ。ほらおいでバーニィ」
バーニィは悔しそうに鳴いていたが、黒歌が呼ぶと嬉しそうに抱きついた、やっぱり契約者の方がいいのか?
「…やれやれ」
「…にゃん♪」
ダンテは溜め息を吐くと白音の頭を撫でた。
こうして白音に続くデビルメイクライの新マスコットが誕生したのであった。