昨夜の夕餉は中々面白かったぜ、料理は美味いし、デザートに特大ストロベリーサンデーまで付いてきて文句無しだったぜ、その際事務所で料理担当の黒歌と朱乃が参考にしてメモを取っていた。
俺は今までグレモリー眷属を何度も助けてくれたことと駒王町を護ってくれたことで感謝されリアスの両親に大層気に入られた。何故かリアスの親父さんにはお義父さんと呼んでくれと言われ母親も家族同然だと言われた、嬉しい様な、そうでもない様な…ミリキャスからも気に入られ、夕餉の後に魔具達やデビルトリガーを見せたら余計気に入られてしまった。
イッセーも婚約騒動やテロリスト騒動の功績でリアスの恋人として認められた様でダンテ同様家族の一員と気に入られていた。
パーティとまではいかないが、それなりに楽しい夕餉だった。
▽
翌朝、ダンテは目を覚ました。各自部屋を与えられているのだが…いつもと違うかなり広いベッド、広くなった事務所の部屋より倍以上広い部屋、落ち着くはずも無くいつもより早く目が覚めてしまった。
一応本人が番犬と言ってケルベロス(元の姿)が部屋の床で寝ているが、ケルベロスは部屋の広さを気にしてないのかデカいいびきをかいて寝ていた。テメンニグルにいた頃は広いスペースの玄関にいたから気にならないってことか…
ダンテは少し早いが起きようと伸びをして手を下ろしたが両手にやわらかい感触を感じた……はぁ〜またか…
「まったくこいつら、冥界に来てもこれかよ…しかもこいつら…」
ダンテは体を起こし周りを確認するとそこには…案の定ティア達が下着姿、否!全裸で寝息を立てて寝ていた!事務所を改築した日の朝に朱乃が全裸だったことに対抗してんのか?衣服を身に着けていないので女性特有の良い香りがするが、今はそんなこと思っている場合では無い、もし今誰か部屋に入って来たりしたら…
コンコン…
「おはようございますダンテ様、お目覚めでいらっしゃいますでしょうか?もしよろしければ……あら///」
そこへタイミング悪くドアがノックされグレモリー家のメイドが入ってきてしまい、ベッドの上を見て赤面して固まった。
「し、失礼しました!お楽しみの最中に///そ、それでは失礼します…」パタン…
メイドはそそくさと退室した。
「やれやれ…変な勘違いされちまったな」
「「「フッフッフッ、完全に誤解されてしまったな主よ」」」
今のを見ていたのだろう、伏せたままケルベロスが笑っていた。
「うるせ、それにしてもこいつらにも困ったもんだぜ」
こいつらも部屋の広さに落ち着かなかったのか?まぁ今更だからもう怒らねぇが…俺を慕ってくれるのは嬉しいがせめて服を着てくれ、ここはデビルメイクライじゃねぇんだ場所を考えてほしいぜ。
「起きねぇなこいつら、よし、久しぶりにあの起こし方をやってみるか、おいケルベロス?ちょっと来い」
「「「何だ主?」」」
「冷気を流せ」ニヤッ
「「「フッ、いいだろう」」」ニヤリ
ダンテが意地悪な笑みを浮かべて命令するとケルベロスもニヤッと笑い赤い目の首から冷気のブレスを吐いた!ブレスが広がり部屋が徐々に凍りつき雪山の様になった次の瞬間!
『寒〜〜〜〜い(にゃ)!??!』
飛び起きたティア達は掛け布団を体に巻いたり抱き合ったりしながら体を温めて寒さを凌いでいた。
「よぅ、目が覚めたか?お前ら!」
ケルベロスの頭の上に乗っていたダンテが腕を組んで笑っていたが、ドラゴンの翼で全員を覆って暖めていたティアが睨んできた。
「ヘックション!!ッ!この馬鹿者が!この起こし方はやめろと言っただろ!風邪をひいたらどうするのだ!?」ブルブル
「それを言うならお前らこそ場所を考えたらどうなんだ?ここはデビルメイクライじゃねぇんだぞ?さっきもメイドが入ってきて変な誤解されちまったんだぞ」
「何⁉︎この現場を見るとは何て失礼なメイドだ!」
「いや〜ん♡見られちゃったのにゃ?」
「…リアス部長に多分後で何か言われる」
「さ、流石に見られると恥ずかしいな…」
「あらあら…そのメイドさんにはお仕置きが必要ですわね」
ティア達は反省せず怒ったり恥ずかしがったりしていたのでダンテは頭を掻くと忠告した。
「おいお前ら、今から3つ数える内に部屋に戻れ、今度は氷の塊も飛ばすぞ?…い〜ち…に〜い…」
ケルベロスも青い目の首に氷の塊をチャージし始めた!
『し、失礼しました〜!』バタバタ!
ティア達は床に脱ぎ散らかしてあった凍りついた下着や服を回収すると急いで部屋から退室していった!
「やれやれ…ケルベロス、ご苦労だったな」
ダンテはケルベロスの頭から降りるとお礼を言い、ケルベロスを体に戻しカーテンと窓を開けて深呼吸するとダンテは服を着た。
「いい朝だ、さて今日は何をするか?」
▽
朝食を終えたダンテ達はグレモリー眷属と共に大広間でイッセーのダンスのレッスンを見ていた。リアスの母ヴェネラナ曰くいずれリアスと結婚するだろうイッセーのマナーの勉強といずれ社交界にも顔を出すことがあるかもしれないということでダンスは必須であるとのこと。現在、イッセーがヴェネラナと踊っておりダンテ達もその様子を見ていた。
「右・左・右…よくって一誠さん?右で脚を揃えるの、必ず殿方からリードを、それからパートナーの女性をよく見て?」
「は、はい///エヘ〜」デレ〜
「はい、それではもう一度、右・左・右…」
イッセーは踊りながら密着しているヴェネラナの豊満な胸を見て鼻の下を伸ばしていたが、躓いてヴェネラナの胸に顔からダイブしていた。なるほどリアスのあの巨乳は母親譲りか…するとヴェネラナを見ていたダンテを黒歌が焼き餅を焼いた様に頬を膨らませた。
「もう!どこ見てるのにゃダンテ!大きさじゃ負けるけどあたしの方が美乳にゃ!」
「そうだぞダンテ、あんな胸より私の方が大きくて張りがあるぞ?見ろ!この素晴らしい美乳!ほらぁ!」ボイン!
「…いや、ティア姉の胸は爆乳…それに特別にゃ…」
変な勘違いをしている二人をスルーしてダンテはダンスに視線を戻した。イッセーの動きはさっきより出来ていた。
「大分動きが良くなってきましたね、それでは少しテンポを上げてみましょう」
テンポが変わり少し早めの曲が流れダンスが始まった。
「それでは一誠さん!しっかりついてきてくださいね?ワン!ツー!スリー!はい!そこでターン!」
「は、早過ぎます〜!」
躓いて転びそうになっていたがなんとか動きについていっているイッセー。黒歌達は爆笑していたが、イッセーは多少ぎこちない中なんとか最後まで踊りきった。
「よく頑張りましたね?少し休憩にしましょう。それでは一誠さんが休んでいる間に…ダンテさん、一曲踊ってくださらない?」
「…俺が?」
「えぇ、是非」
ヴェネラナからダンスの誘いがきて、ダンテはフッと笑うとコートを脱ぎ黒歌に預けると動きやすい格好になりヴェネラナの前に来た。ヴェネラナが指示を出し音楽が流れ始めた。
「では軽く踊りましょう。ダンテさん、ダンスの経験は…ッ⁉︎」
リードしようと思っていたヴェネラナは次の瞬間、ダンテに体を回されていた!リードするつもりが逆にリードされヴェネラナも呆気にとられていたが笑みを浮かべるとダンテの動きについていき曲のテンポの変更を指示した。二人は素早くステップやターンをして回り、ダンテがヴェネラナを持ち上げたり、その素晴らしい光景にいつの間にかライトアップされ二人はフィギュアスケートのペアの様になっていた!ダンテの意外な才能にリアス達は驚いていた。そして曲のフィニッシュになり二人でポーズを決めダンスは終わった。
曲が終わった数秒後大広間内に拍手が響き渡った!
「す、素晴らしいわダンテさん!何処でこの様なダンスを⁉︎」
「これでも俺は貴族育ちだ、ダンスの基礎とかは母さんに叩き込まれてるぜ」
ヴェネラナはダンテのダンスに絶賛した、見ていたリアス達も同様だ。ダンテは黒歌に預けたコートを着るとティア達の隣に戻った。
「凄かったにゃダンテ」
「まさかお前にここまでダンスの才能があったなんてな、見直したぞ」
「…ダンテ兄様、素敵です///」
「私にもダンスを教えてくれ!ダンテさん!」
「あらあら、うふふ、後で私とも踊ってくださいダンテさん」
ティア達も絶賛し、この後イッセーは気合いを入れ直しレッスンを再開した。
▽
「つまり、上級悪魔にとって社交界とはーー」
ダンスレッスンが終わり次に図書室で社交界についての勉強となった。眼鏡をかけた真面目そうな専門の教師が付き大量の本が積まれた机にイッセーとミリキャスが座っていた、ダンテも一応受けておけと言われ座っていたが退屈していた。
「『若様』は悪魔の文字はご存知でしょうか?」
「い、いえ、ほとんどわかりません」
イッセーは何故か若様と呼ばれていた。
「よろしい!ではそこからひとつひとつ覚えていきましょう!」
イッセーの机に分厚い本がさらに追加された!ハハ…頑張れよ?
「ダンテ様はどうでしょうか?」
「まぁ、一応わかるぜ」
「わかりました、ではダンテ様はこちらをお勉強しましょう!」
ダンテの前にも別の本が積まれた!面倒くせぇな…ここは逃げるか?
「お勉強は捗ってるかしら?」
「あっ!おばあさま!」
そこにヴェネラナが様子を見に来た。ハッ、おばあさまねぇ…そういえば、婆さんには見えないがミリキャスにとっては祖母に当たるんだよなぁ、この人…悪魔って恐ろしいぜ。
「あっ、ヴェネラナ様、あはは…悪魔の文字って難しいですね」
「ふふふっ…とても上手とは言えませんが、懸命に覚えようとする姿勢は見て取れますよ」
イッセーのノートを見てヴェネラナは笑いながら褒めた。
「ありがとうございます。ダンテさん、悪魔文字って難しいっスね?あはは……あれ?ダンテさん?」
「・・・・・・」
聞いても答えないダンテにイッセーが不思議に思い見つめた、よく見るとダンテは震えながら汗を流していた。
「どうしたんですかダンテさん?……ん?…これってもしかして…」
イッセーが気づいた次の瞬間!ダンテの体の色が黒に変わり図書室内の影に入り込むと素早く逃げて行った!そう、ダンテは既にドッペルゲンガーと入れ替わり逃げていたのだった!
「ダンテさん…」
「あらあら、まさかこんな方法で逃げるなんて、しょうがないですね。では一誠さん、お勉強を続けましょう」
▽
その頃図書室から逃げていたダンテは城から出てティアと黒歌と一緒に町に向かっていた。
「ふぅ、なんとか脱出成功だ、今更勉強なんかやってられるか」
「逃げて大丈夫だったのか?後でどやされても知らないぞ?」
「ダンテもワルにゃね」
「ほっとけ。それじゃ町歩きと行こうぜ」
ダンテたちは冥界の町を散策することにした、俺の世界の冥界とは全然違うからどんなもんか楽しみだぜ。
城下に着いたダンテたち。町の雰囲気は多少古さを感じるヨーロッパ辺りの田舎町って感じだ、しかし…そんな雰囲気の町に駒王町で見かけた様なハンバーガー店やゲームセンターがあった。なんでも人間界好きのサーゼクスが同じものを冥界に作ったとのこと、気に入った店を作るのはいいがこの町の雰囲気に合ってないぜ?頼むから町の雰囲気だけは壊さないでくれよ。
そう思いつつダンテたちはサーゼクスが作ったハンバーガー店で昼食を済ませ町歩きを再開したが広場で何やら騒ぎがあった、何事かと近づいてみると複数の男達が一人の女性をしつこくナンパしていた。
「や、やめてください!」
カチューシャを付けた茶髪ロングヘアのワンピースドレスの女性は手を掴まれ嫌そうに叫んでいた。側には執事と思われる老人が他の男達に取り押さえられていた。
「だ〜か〜ら〜!俺の女になれって言ってんだろ!グラシャラボラス眷属になれるチャンスなんて滅多に無いんだからよ!」
逆立った髪に顔にタトゥーを入れたヤンキーみたいな奴が女性の手を掴んでに迫っていた。何処にでもいるなぁこんな奴。ティアはヤンキーの顔を見ると説明した。
「あいつは…ゼファードル・グラシャラボラスだ。現アスモデウス家の出でグラシャラボラス家次期当主と言われている男だ」
「ハッ、あんなのが次期当主か?グラシャラボラス家ってのは大したことなさそうだな」
「そんなことよりどうするのにゃ?あの娘助けてあげる?」
ティアと黒歌の視線がダンテに集中した…何だ?助けろってか?
「…はぁ〜ったくしょうがねぇなぁ…」
ダンテは溜め息を吐くとナンパ騒ぎの場に近づいた。
「やめてください!離してください‼︎」
女性はゼファードルの手を振り払うと手を叩いた。ゼファードルは叩かれた手を摩ると女性を睨みつけた。
「ッ、このアマ…人が優しくしてりゃ調子に乗りやがって!もういいぜ!おいお前ら!取り押さえろ‼︎」
ナンパ男ゼファードルは中々言うことを聞こうとしない女性に痺れを切らし眷属に取り押さえる様に命令すると叫ぶ女性を無理矢理連れて行こうとしたが…
「よぉ!グラシャラボラス家の次期ご当主様が嫌がる女性をナンパして無理矢理連れて行くとはいいご身分だなぁおい?」
「あ"ぁ?んだてめぇ⁉︎関係ねぇ奴は引っ込んでな!」
ゼファードルはダンテを睨みつけたが眷属の一人がダンテの顔を見て気づいた。
「あっ!ゼファードル様、こいつ例の異世界から来たっていうハーフですよ!」
「あぁ?ハーフだぁ?へへへ、そうか…てめぇがそうなのか」
ゼファードルは笑みを浮かべてダンテの前に来ると、ポケットに手を入れたまま舐め回す様にダンテを見て馬鹿にした様に笑った。
「ハッ!てめぇ聞いた話じゃ天使のクソどもの血が流れてみてぇじゃねぇか!あんなクソどもの血が流れてるんじゃてめぇもあのクソどもと変わらねぇなぁ!そんな奴がよぉ純血悪魔様の俺に口出しすんじゃねぇよ、汚れちまうだろ!」ペッ
ゼファードルはダンテに唾を吐いた、唾を付けられたダンテは動こうとしたが先に黒歌がキレた!
「ちょっとアンタ!純血悪魔だからってダンテを馬鹿にしないでよ!ダンテはアンタなんかよりずっと強いにゃ!そんなこともわからない様じゃアンタ大したことないにゃね?」
「んだとぉ!?…ん?へへへ、何だよ、てめぇよく見たらSS級はぐれ悪魔だった女じゃねぇか!」
「ッ…!」
「元犯罪者だったくせによぉ、偉そうなことぬかしてんじゃねぇぞゴラァ!!」
ゼファードルの発言に黒歌はビクッとし下を向いた。その時黒歌の様子を見てティアもキレた!
「おい貴様!いいかげんにしろ!!これ以上言うなら私が…「待ってティア姉」…黒歌?」
ゼファードルを殴ろうとしたティアを黒歌が止めた。
「ダンテ、ティア姉…手を出さないで、自分の仇は自分で取るにゃ、大丈夫、すぐ…終わるから」ズッ
黒歌の体からは黒いオーラが滲み出ていた!どうやらキレた様だ。
「…わかった」
ダンテはティアと共に後ろに下がった。
黒歌はドス黒いオーラを纏ったままゼファードルの前に来た、黒歌を完全にナメきっていたゼファードルは黒歌を挑発して笑った。
「ハッ!やる気か?ビッチが!犯罪者がこの俺に喧嘩を売るなんて百年早ぇんだよ!!くらえっ!!」
ゼファードルは魔力を纏った拳を黒歌に放ったが直撃寸前で黒歌の体が煙に包まれると姿が黒猫に変わった!黒猫の姿になった黒歌は拳をかわすとゼファードルの腕に乗り走ると鋭い爪でゼファードルの顔を引っ掻いた!
「にゃあぁ!!」バリッ‼︎
「痛ってぇぇええ!!ッ!このクソ猫がぁ!!」
ゼファードルは激昂し再び拳に魔力を溜め黒歌に放った!黒歌は回転して着地すると元の姿に戻ったがゼファードルの拳が迫っているにもかかわらず振り向かずにダンテとティアの方に歩いていた!
「このクソ猫!俺を無視してんじゃねぇ!!くらええぇぇ!!」
「…無駄にゃ、アンタの拳はあたしには届かない」
「ぐほぉぉぉ!??!」
黒歌が呟いた次の瞬間、ゼファードルは魔力を纏った拳で自分の顔面を殴っていた!自分の魔力をもろに受けたゼファードルはそのまま仰向けに倒れて気絶した。眷属達が慌ててゼファードルに駆け寄り呼び掛けた。
「何だ?何をしたんだ黒歌?」
「仙術を纏った爪であいつの顔を引っ掻いたのにゃ、今あいつは混乱状態にゃ、自分でも訳が分からない状態にゃ。さてと、仕返しはこのくらいで十分にゃ、最終的に自滅したし」
説明が終わると、ゼファードルを倒されて眷属達がダンテたちを睨みつけた。
「貴様ら!よくもゼファードル様を!」
眷属達はダンテたちを攻撃しようと構えていたがダンテたちは構えずに眷属達に忠告した。
「俺たちの相手をするのもいいが、今は主の治療をした方がいいんじゃねぇか?俺たちは弱い者虐めをする趣味は無ぇからな、それでも来るなら相手してやるぞ?」ズッ
ダンテたち三人はそれぞれ殺気を放った!その圧倒的な魔力に眷属達は悔しそうに後退った。
「くっ!覚えていろ!!」
眷属達は気絶したゼファードルを抱えて逃げて行った。フッ、捨て台詞もザコが言いそうなもんだな。
「にゃはは、おとといきやがれにゃ!べ〜」
黒歌は逃げる眷属達に笑っていたが、ダンテは黒歌に近づくと声を掛けた。
「黒歌…」
「にゃ?なぁにダンテ?あたしも結構強かったでしょ?」
ダンテは黒歌をそっと優しく抱きしめた。
「…無理しなくていい、我慢してたんだろ?」
そう言うと黒歌は大粒の涙を流して泣き出した!黒歌は元はぐれ悪魔だったという古傷に触れられ必死に感情を抑えて戦っていたのだった、それに気づいていたダンテは黒歌を心配し抱きしめて落ち着かせた。黒歌はダンテの胸に顔を埋めて泣き続けた、ティアはその様子を微笑んで見守っていた。
数分後、黒歌が落ち着き泣き止んだ時、ゼファードルに絡まれていた女性が丁寧に頭を下げてダンテたちにお礼を言ってきた。
「あの…助けていただきありがとうございました」
「いいってことよ、お嬢さんも無事でよかったな」
すると騒ぎを聞きつけたのか、遠くから冥界の警察のサイレンが聞こえてきてダンテたちはその場を去り始めた。
「ま、待ってください!貴方達のお名前は?」
「名乗るほどの者じゃねぇさ、でももし覚えるならデビルメイクライと覚えてくれ、じゃあな」
「バイバ〜イ♪」
「デビルメイクライ…」スッ
ダンテたちは足早に去って行った、女性はその後ろ姿を見て執事と一緒に静かに頭を下げて感謝した。
帰り道…
「…ブッ‼︎なぁにが名乗るほどの者じゃないにゃ!カッコつけ過ぎにゃ!でもさダンテ?名前くらい名乗ってもよかったんじゃない?」
「黒歌、こういう時は名乗らない方がクールと言うものさ」
「そういうこった、顔はバレたが正体はわからないヒーローってやつだ」
後にわかったことだが、ダンテたちが助けた女性はグレモリー家ほどの名家では無いが名のある家の令嬢であった。さらにその令嬢が上手く説明してくれてダンテたちはお咎めなしになった。
次回、サイラオーグ登場