ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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第53話 人の夢を笑うな!ダンテの怒り

ひと騒動あった待機室から移動し、ダンテたちと若手悪魔達は異様な空気が漂う広い場所に来た。

高い場所に設置された席に偉そうな顔をしたじいさん達が座り、それより高い位置にある席にサーゼクス達四大魔王が座った俺達を見下ろす形のまるで裁判所の様な場所だ。

 

「んじゃ俺たちはっと…」

 

若手悪魔達は整列して並んでいたが、ダンテたちは何処に立とうか迷っていると案内人の悪魔に席に案内された…ってここサーゼクス達と同じ場所だぞ?案内人が下がるとサーゼクス達が立ち上がりダンテに話し掛けて来た。

 

「やぁダンテ、よく来てくれたね」

 

「ヤッホー☆ダンテ君♪こないだぶりだね☆」

 

サーゼクスとセラフォルーが笑顔で挨拶するとその後ろから緑の髪のハンサムな男性と坊主頭のガタイの良い男性が近づいてきて声を掛けた。

 

「やぁ、キミがダンテ君か、話はサーゼクスとセラフォルーから聞かされているよ、私はアジュカ・ベルゼブブだ、よろしく」

 

「私はファルビウム・アスモデウスだ、会うことができて光栄だ、よろしく」

 

「おぅ、よろしくな」

 

ダンテは二人と握手した、これで俺は四大魔王をコンプリートしたってことか、するとアジュカがダンテとティアを見て笑みを浮かべた。

 

「キミがティアマットを使い魔にしたと聞いた時は驚いたよ。今まで彼女を使い魔にすることが出来た者など聞いたことが無かったからね。だがしかし…キミほどの者ならば安心だ、どうかこれからも彼女の良き主であってくれ」

 

「おいアジュカ?お前は私の親が何かか?」

 

まるで自分の娘を婚約者に任せる様に言うアジュカにティアがツッコミを入れた。

 

「あっいや、私は友人として言っているだけで…」

 

「フッ、心配いらねぇよ、こいつは主の俺に平気で手を上げる程気の短いやつだが、頼りになるし感謝してるからよ」

 

「ダンテ…」

 

言い方はともかく自分を褒めたダンテに少し心を打たれたティアはお礼を言おうとしたが、次のダンテの言葉でぶち壊された。

 

「毎朝裸でベッドに侵入して来なければな?」

 

「なっ⁉︎///」

 

「ほぅ裸で……えっ⁉︎それは本当かい⁉︎」

 

「あぁ、こいつを含めた数人な?毎朝参っちまうぜ、最初は下着姿だったが最近は全裸でな、せめて服を着てくれりゃいいんだがな」

 

ダンテは呆れながら話していたが次の瞬間!ダンテに二つの拳のアッパーカットが炸裂した!

 

「「こんな場所で何を話してる(にゃ)!!この馬鹿ぁぁぁ!!」」

 

ティアと黒歌は顔を真っ赤にして肩で息をしていた!流石に俺も調子に乗り過ぎたか?ダンテは頬を摩りながら立ち上がった。するとサーゼクスが苦笑いしながら言ってきた。

 

「ハハ…盛り上がっているところ悪いがそろそろ始めよう、若手悪魔達も退屈してるしね」

 

若手悪魔達は始まるまで伸びをしたり髪を弄ったりしていた、その中でリアスは物凄い形相でダンテを睨んでいた…こりゃ後で説教されるな。

 

「ではダンテはその席に座りたまえ」

 

ダンテは四大魔王が座る席の隣の席に座った、ティアと黒歌はその後ろに立っていた、その表情はまだ怒っていた。

 

少し長かったが若手悪魔の会合が始まった、若手悪魔各眷属の王6名が前に出た。

リアス、ソーナ、サイラオーグ、シーグヴァイラ、待機室の騒ぎの中全く顔色一つ変えなかったベルゼブブからの出のディオドラ・アスタロト、ゼファードルの順に並んでいた、ゼファードルはサイラオーグに殴られた頬が完治していない様で頬は腫れたままだった。

 

「よく集まってくれた若手悪魔の諸君、これから行うのは次世代を担う貴殿らを見定めるための会合だ」

 

悪魔のじいさんが話し始めた。

 

「さっそくやってくれた様だが……こちらでもな?」

 

じいさんは俺の方を見ながら言った、ティアと黒歌は恥ずかしそうに顔を伏せていた。サーゼクスは話し始めた。

 

「キミ達6名は家柄、実力共に申し分ない次世代の悪魔だ。だからこそデビュー前に競い合いお互いを高めてもらおうと思う」

 

「では、若手悪魔同士でレーティングゲームを?」

 

シーグヴァイラが質問した。

 

「エキシビジョンという形で予定している、これには天界と堕天使界から識者を招き観戦してもらう事でレーティングゲームの有用性をアピールする側面もある。各界が手を取り合い脅威となる第三勢力に対抗する力を得るための第一歩となるだろう」

 

サーゼクスの説明が終わるとサイラオーグがサーゼクスに質問した。

 

「我々若手悪魔も禍の団との戦に加わるのですか?」

 

「それはまだわからない、だが私達はできるだけ若い悪魔達は投入したくないと思っている」

 

「何故です?若いとはいえ我らとて悪魔の一端を担います、十分に戦えます」

 

「サイラオーグ…その勇気は認めよう、しかし、成長途中の君達をもし失えば悪魔界にとって損失は計り知れない、それだけキミ達は我々にとって宝なのだよ、わかってほしい」

 

「…わかりました」

 

サイラオーグは頭を下げて下がった、中々根性ある奴だな?気に入ったぜ。

 

「では次にキミ達の今後の目標を聞かせてほしい」

 

サーゼクスは若手悪魔達に目標を聞いた、まずサイラオーグが答えた。

 

「俺は魔王になるのが夢です」

 

「ほう、大王家から魔王が出るとしたら前代未聞だな」

 

フッ、流石サイラオーグ、でっけぇスケールの夢を持ってんなぁ!

 

「冥界の民が俺が魔王になるしかないと感じればそうなるでしょう」

 

ハッ!言い切りやがったこいつ!相当な自信だな!次にリアスが目標を語った。

 

「私はグレモリー家次期当主として生き、レーティングゲームの各大会で優勝する事が近い将来の目標ですわ」

 

「ふむ」

 

サーゼクスは微笑みながら頷いた。フッ、リアスらしいな、でもお前らは俺から見ても確実に成長してるぜ、自分たちの力と仲間を信じればその夢は叶えられると思うぜ。

各若手悪魔がそれぞれ目標を話し最後にソーナの番になった。

 

「私は冥界にレーティングゲームの学校を建てる事が夢です」

 

「レーティングゲームを学ぶ所は既にあるはずだが?」

 

「それは上級悪魔と一部の特権階級の悪魔のみしか行く事が許されていません、私が建てたいのは下級悪魔、転生悪魔も通える分け隔ての無い学び舎です」

 

フッ、中々良い夢じゃねぇか、分け隔てが無ければ差別的なものも無くなるし、実現すれば冥界はより良い所になる。流石ソーナ!サーゼクスは関心し、セラフォルーも満足そうに頷いていた。しかし次の瞬間室内に笑い声が響いた!

 

「ハハハハ!それは無理だ!」

 

「傑作ですな!」

 

「なるほど、夢見る乙女というわけですな!」

 

ソーナの夢にじいさん達が笑い出した、何だよ?何笑ってんだよ?リアスとサイラオーグも不快そうな表情をしてじいさん達を見ていた。

 

「私は本気です」

 

「ソーナ・シトリー殿、ゲームに参加できる様な下級悪魔や転生悪魔は上級悪魔たる主に仕え才能を見出されるのが常、いくら悪魔の時期が変革に入っていると言っても有象無象に分け隔てなく教えるなどと」

 

その時後方に並んでいた匙が叫んだ!

 

「…なんだよ…!なんなんですか⁉︎さっきから皆さん揃って何で会長の夢を馬鹿にするんですか!笑わないでください‼︎」

 

「匙!場を弁えなさい!」

 

匙は椿姫に止められていた、その様子を見てじじいは呆れてソーナに溜め息を吐いた。

 

「はぁ…ソーナ殿、下僕の躾がなっておりませんな」

 

「申し訳ありません、後で叱っておきます」

 

ソーナは不本意ながら謝罪をして下がろうとしたが、その時!

 

ズダン!!

 

会場内に一発の銃声が響き、笑っていた老悪魔達はビクついて発砲元のダンテを見た、ダンテは煙が上がっているエボニーを天井に向けていた!流石のサーゼクス達もダンテの行動に驚いた!

 

「ちょっと待て、今の話…異議ありだ」

 

「な、何だ貴様!協力勢力の分際で我らに意見するぅ…ッ⁉︎」

 

老悪魔はそれ以上は言えなかった、何故なら老悪魔達の前には青く輝く幻影剣が浮いていたからだ!ダンテがダークスレイヤーの修行で会得したバージルの技だ。

 

「さっきから聞いてりゃ偉そうなことばっか言ってんな?ソーナの夢の何処に笑う要素があるってんだ?人が真剣に考えた目標を笑いやがって…そういやお前ら、さっき匙の躾がなってないって言ってたが、俺に言わせりゃお前らの方が躾がなってないと思うぜ?まったく…古いしきたりに縛られてる老害が」フッ

 

「き、貴様!我らを愚弄する気か!」

 

「協力勢力風情が生意気な!」

 

老悪魔達がダンテに声を上げる中ダンテは続ける。

 

「てめぇらにソーナの夢を馬鹿にする資格は無ぇって言ってんだ、まだ言うなら次は光の矢が降るぜ?俺は遠慮なんかしねぇぜ?」

 

ダンテは装備をアルテミスに変え光のエネルギーをチャージしていた!あくまでこれは脅しだが、その時セラフォルーが叫んだ!

 

「そうよ!ダンテ君の言う通りよ!おじさま達ウチのソーナちゃんを寄ってたかって虐めるんだもの!私にだって我慢の限界があるのよ?あんまりソーナちゃんを虐めると私がおじさま達を虐めちゃうんだから」ズォ!

 

セラフォルーの髪は怒りで揺れ動き体からは魔力が滲み出ており会場内が軋み始めていた!セラフォルーの怒りに老害供は冷や汗を流して黙った。

 

「それに、ソーナちゃんがゲームで勝てば文句も無いでしょう?ゲームで好成績を残せば叶えられるものも多いのだから」

 

セラフォルーは席に座るとダンテの顔を見て感謝する様にウィンクした、ダンテもフッと笑うと銃器をしまい席に座った。

 

「ふむ、それはいいね。ではゲームをしよう若手同士のだ、リアス、ソーナ、キミ達で戦ってみないか?近いうちに予定もしていたし」

 

セラフォルーの意見を飲みサーゼクスがリアスとソーナのレーティングゲームを提案した。

 

 

 

会合後、待機室に戻って来たダンテはリアスに説教されていた。

 

「ダンテ!あなた何度言ったらわかるの⁉︎大切な会合であんな事するなんて!!」

 

「あ〜…悪かったって、もういいだろ?あんまり怒ると美人が台無しだぜ?」

 

「ッ!あなた真面目に…!」

 

真面目に反省しないダンテにリアスはさらに言おうとしたが、匙が二人に近づいてきて頭を下げた。

 

「あ、あのリアス先輩…お言葉ですが俺はやり方はともかくダンテさんは間違っていないと思います。あの人達は会長の夢を馬鹿にした、会長の夢は同時に俺達の夢でもあります、それはつまり俺達シトリー眷属全員が馬鹿にされたことになります、あの時…俺を止めた副会長も震えていました。だからダンテさん!眷属を代表してお礼を言います!ありがとうございました!!」

 

「匙君…」

 

ダンテがフッと笑うとそこにソーナが副会長の椿姫と待機室に来た。

 

「よぅ、ソーナ」

 

「あの…ダンテさん、先ほどの行動は私の為…ですよね?何故あの様なことを?」

 

ソーナは申し訳なさそうに聞いたが…

 

「別に?じじい供がお前の夢を笑ってんのを見ていられなかっただけさ、気分がいいもんじゃなかったしな。迷惑だったか?」

 

「あっいえ…ありがとうございます。……正直言うと自分の夢を馬鹿にされたあの時、私感情が爆発しそうだったんです。ですがダンテさんが代わりに言ってくれて、その…感謝してます!」

 

クスッと笑うとソーナは頭を下げてダンテに感謝し、頭を上げると改めてダンテに聞いた。

 

「あの…ダンテさん…ダンテさんは私の夢がおかしいと思いますか?」

 

「いや?立派な夢だと思うぜ、お前らしくていいと俺は思うぜ」

 

「‼︎…ありがとうございます!」

 

ソーナは頬を染めて笑顔で感謝した。ダンテはソーナの頭にポンと手を乗せると去り際にソーナにアドバイスした。

 

「礼には及ばねぇよ、後は目標に向かって頑張んな。それとソーナ、これだけは覚えとけ?夢は諦めなければいつか叶うぜ、忘れるな」

 

「はい!」

 

ダンテは後ろに手を振りリアスと待機室の前で待っていたティアと黒歌と共に去り、ソーナたちはその後ろ姿に頭を下げた。

 




次回もお楽しみに
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