◇デビルメイクライ 大浴場
ゲームを翌日に控えそれぞれ準備やトレーニングをする中ダンテは広過ぎる湯船に浸かって鼻歌を歌っていた。途中、ティアと黒歌とネヴァンが入って来たがタオルを巻いていたので文句は言わなかった。
数分湯に浸かると四人は上がり脱衣所でフルーツ牛乳を飲みながら寛いでいた。
「パァ〜〜(≧∇≦)美味しいにゃ〜〜///」
「フゥ〜、日本には風呂上がりにこの様な風習があると聞いたが中々良いものだな」
「あぁ、悪くねぇな。これでストロベリーサンデーがあったらもっと最高なんだがな、後で朱乃に作ってもらうか」
「うふ、これはまた違う意味の気持ち良さね♡」
服を着て雑談した後ティア達は先にリビングに戻って行ったがダンテは夜風に当りにバルコニーに出てきた。腕を組んで景色を眺めているとパジャマ姿のオーフィスが現れダンテの肩に乗り肩車して来た。
「「……………」」
お互い何も言わず景色を眺めていたがダンテはオーフィスに話し掛けた。
「どうしたんだオーフィス?」
「ダンテがいたから来た」
「そうか」
会話終了。元々感情表現に乏しいやつだがもう少し何か話してくれよ?ダンテは溜め息を吐くともう一度オーフィスに話し掛けた。
「なぁオーフィス?お前は俺の所に来てよかったと思ってるか?」
「ん 我 よくわからない。でも ダンテと一緒にいると なんだかあったかい 何?この感覚?」
「あったかいか…それはお前が今の生活に充実しているってことさ」
「充実?」
オーフィスはコテンと首を傾げた、ダンテは続ける。
「禍の団の頭をやっていた時よりずっと楽しいだろ?遊んだり、食べたり、色々」
「これが…楽しい……うん」
「だろ?俺は禍の団の頭より今の生活の方がお前にとって正しい選択だったと思ってるぜ、お前の運命はお前だけが決められる」
「我の運命…」
オーフィスは少し考えると自分の手を見つめた。
「まぁ、これからも楽しくやろうぜ、ダチ!」
「ダチ? 何それ?」
「ダチってのは友達って意味だ、わかるだろ?」
「友達…ダンテは我の友達」
オーフィスは呟くと掴まっているダンテの頭を抱きしめる様に力を込めた。オーフィスは頷くとダンテの肩から降り室内に戻って行った、その後ろ姿はどことなく嬉しそうに見えた、あいつの中にもそういう感情が芽生えたか?ダンテはフッと笑うとその後数分景色を眺め室内に戻った。
室内に戻ったダンテはリビングに行こうとしたが地下のトレーニングルームから音が聞こえたので地下に向かった。イッセーとティアが鍛錬をしているのかと思ったがそこには汗を流しながら必死にデュランダルを振り回しているゼノヴィアがいた。すると気配に気づいたゼノヴィアがダンテに顔を向けた。
「…ん?やぁダンテさん、どうしたんだ?」
「あぁ、リビングに向かう途中に音がしたんでな、トレーニング中か?」
「うん、ゲームが近いからね」
ゼノヴィアは額だけでなく服までびっしり汗をかいていた。
「その様子じゃ日が落ちる前からやってただろ?明日が本番なんだぜ?やり過ぎると明日に響くぞ?」
「ありがとう、でも私は木場よりも弱いからな」
確かに…出会った当初はゼノヴィアの方が祐斗よりも強かった。だが、いつの間にか立場は逆転し祐斗は聖魔剣という禁手を得てから才能を開花させていった、今じゃリベリオンとアグニ&ルドラの技をマスターしさらに磨きを掛けている。
「シトリー戦での記録映像でもデュランダルを私以上に扱う木場の姿があった…それを考えると才能と言う点では木場の方が上なのだろう」
ゼノヴィアは目を伏せて表情を曇らせた、おそらく祐斗に嫉妬している部分があるのだろう。
「まぁ、それは個人差にもよる。でもよ、俺から見てもお前は祐斗と同じくらい強いと思うぜ?フォースエッジを振り回せたのもその証拠だ、普通じゃ持つだけで精一杯だからな。祐斗はスピードタイプでお前はパワータイプだな」
励ましになってるかわからないがダンテの言葉にゼノヴィアは微笑んだ。
「ありがとうダンテさん。でも、一番許せないのは…前の試合で油断して何もできずに敗退した自分自身なんだ。だから、次は油断しない様に鍛え直している」
ゼノヴィアはシトリー戦でカウンター型神器を持つ真羅椿姫に敗北した、パワーでは圧倒的に上だったが相性やタイミング、それらが悪かったせいかやられてしまった。録画したゲームを見たダンテも改めてテクニックタイプの恐ろしさを知った。
ある程度アドバイスをした時ゼノヴィアはダンテに尋ねた。
「なぁダンテさん?ダンテさんはこの世界の者では無いんだよな?だとしたらダンテさんはいずれ元の世界に帰ってしまうのか?」
「まぁな、俺は帰る方法が見つかるまでこの世界の世話になってるだけだしな、帰る方法が見つかればいつかは帰るさ。それに俺はこの世界にとってイレギュラーな存在だしな、どうした急に?」
「なら私も一緒に連れて行ってくれ」
⁉︎これは予想外の発言だ、しかしゼノヴィアの表情は真剣そのものだ。
「連れて行ってってお前…その意味がわかってるのか?この世界を、自分が住んでる世界を捨てるってことだぞ?」
「わかっているさ、でも…主の神の死を知ってから私はダンテさんを新たな主として今までついて来た。私は主を二度も失うのはごめんだ、だったら私はこの命が尽きるまでダンテさんについて行く、それが道理だ。それに…」
「それに?」
「私はダンテさんと一緒にいると楽しい///こんな簡単な理由だがダメだろうか?」
ゼノヴィアは頬を染めて満面の笑みで答えた、ダンテは溜め息を吐くと腕を組んだ。
「まぁ、お前がこの世界に何の未練も無いなら考えといてやるよ、それにティアや黒歌もついて来るって言いそうだしな」
「ありがとう。ふぅ、ダンテさんと話していたら張り詰めていたものがほぐれた気がするよ」
「そりゃよかったな」
ゼノヴィアはデュランダルを魔法陣でしまうと笑みを浮かべたままダンテの前に来て唇を重ねた。
「お礼だ、私はダンテさんに出会えて幸せだ」
唇を離すとゼノヴィアは微笑みダンテに感謝した、ダンテもキスされたことに驚いたがフッと笑いゼノヴィアの頭に手を置いた。…その様子をダンテを呼びに来た黒歌が扉の影から見ていた、その表情は…暗かった。
▽
ゲーム当日
グレモリー眷属とダンテたちは転移場所であるオカルト研究部の部室に集まっていた。アーシアはシスター服、ゼノヴィアはあのボンテージみたいな戦闘服、他は駒王学園の制服を着ていた。
「そろそろ時間ね」
リアスの言葉に眷属達は頷き立ち上がった、中央に設置された大型の魔法陣に集まり転移の瞬間を待つ。今回の試合にはティアも参戦する、また力に制限が付けられると思っていたが、あちらの希望によりなんと今回は制限が無しになった!これには驚いたがティアは笑みを浮かべて指を鳴らしていた、その様子にダンテは一応忠告した。
「嬉しそうだなティア?でもよ、わかっているとは思うが殺すなよ?」
「フフフ…あぁわかっている。本当なら殺してやりたいが、その代わり奴にはドラゴンの恐ろしさをたっぷりと味合わせてやる!いいな兵藤一誠?殺さずとも手を抜くな!わかっているな?」
「はい!ティアさんとのトレーニングで身に付けた力でアイツをぶちのめしてやりましょう!そして必ずアーシアを守ってみせる‼︎」
「イッセーさん…!」
イッセーの言葉にアーシアは微笑みイッセーの手を握った。リアスも頷き、黒歌も白音にエールを送り抱きしめると魔法陣が光り出しリアス達は戦闘フィールドに転移された。
転移を見送ったダンテと黒歌は会場から転移して来たグレイフィアと一緒に今回の試合の観戦会場である冥界の一室に転移した。室内には悪魔側からサーゼクス達四大魔王。堕天使側からアザゼル、シェムハザ、ミッテルト。天界側からミカエル、ブロンドの天使ガブリエル、紫藤イリナ。そして北欧の主神オーディンと付き添いの戦乙女ロスヴァイセがいた。かなりのVIP揃いだな、黒歌も緊張してダンテに寄り添っていた。ダンテの顔を見てそれぞれ頭を下げて笑顔で挨拶したがオーディンがダンテに笑い掛けながら声を掛けた。
「おぉダンテ!また会えて嬉しいぞ。さぁさぁ!そんなところにおらんでこっちに来い!ハッハッハッ!」
オーディンは空いている自分の隣の席に笑いながら手招きしてダンテを呼んだ。
「フッ、相変わらず元気なじいさんだぜ…黒歌、行こうぜ」
「あっ、待ってにゃダンテ」
ダンテはオーディンの隣の席に来ると座った。黒歌は他の付き添いと同じく後ろに立ったが微妙にオーディンの後ろにいるロスヴァイセを警戒している様に見えたが気のせいか?
「ハッハッハッ!よく来たのうダンテ!お主とは色々話したいがそれはゲームが終わった後に取っておこう。今はゲームを共に楽しもうぞ!」
「あ、あのダンテさん!…その…お久しぶりです///」
「…おぅ」
「フゥゥゥ〜‼︎」
ロスヴァイセが緊張気味にダンテに挨拶してきた、ダンテは軽く返したがその瞬間黒歌から唸り声が聞こえた。その様子を笑いながら見ていたサーゼクスもダンテに声を掛けた。
「やぁダンテ、久しぶりだね。今回のゲームはリアス達にとって二回目の試合だ、もちろん勝ってほしいところだが…」
「あぁ、記録映像でも見たが、ディオドラの坊ちゃんのあの力と余裕、警戒しておく必要があるな」
その言葉にアザゼルも頷いていた。そしてゲームの様子が映し出されるスクリーンが動き全員が画面を見始めた。
◇戦闘フィールド
「…着いたのか?」
ゲームのフィールドに着いたリアス達は今回のレプリカの戦場を確認した。かなり広い空間で一定間隔で太く巨大な柱が並んでいる、地面は石造りで、後方に巨大な神殿の入り口がある、ギリシャ辺りにあるパルテノン神殿風と言った感じだ。
周りを確認しているとティアがリアスに声を上げた。
「リアス・グレモリー!悪いが一番槍は私がいただくぞ!」
「張り切ってるわねぇ…いいわよ、好きになさい」
やる気満々のティアに半分呆れ気味にリアスが承諾するとティアはニヤッと笑いディオドラがいると思われる神殿側に呼び掛けた。
「さぁ!出てこいディオドラ・アスタロト!!貴様にドラゴンの恐ろしさを教えてやる!!」
・・・・・・
ティアの雄叫びに近い叫びがフィールド内に響いたが返事は来なかった、それどころかいつまで経っても審判役の声も聞こえて来ない。
「…部長、なんだか変じゃありませんか?」
「…そうね、確かにおかしいわね」
祐斗が静か過ぎるフィールドに違和感を感じリアスに訊くとリアスも警戒して周りを見始めた。その時!神殿と逆方向に魔法陣が出現した!咄嗟に構える眷属達!しかし魔法陣は一つだけではなかった!さらに光り出しリアス達を取り囲む様に出現していく!
「アスタロトの紋様じゃない⁉︎」
リアスの言葉に全員が戦闘態勢を取った!魔法陣から現れたのは大勢の悪魔達!全員から敵意と殺意が漂っている!さらに全員共通する黒いローブを纏っている、あの姿は見覚えがある!
「魔法陣の紋様とあの姿を察するに禍の団の旧魔王派に傾倒した者達よ」
禍の団‼︎何でレーティングゲームに乱入してくるのさ!って、テロリストだからか!
「忌々しき偽りの魔王の血縁者グレモリー!ここで散ってもらおう」
リーダー格の悪魔がリアスに挑戦的な物言いで告げる。リアスは紅いオーラを纏い返そうとしたがその時アーシアの悲鳴が響いた。
「キャッ!!」
「アーシア⁉︎」
イッセーが振り向くもそこにアーシアの姿は無い!空を見上げるとそこにはアーシアの足を掴み逆さにして捕らえたディオドラの姿があった!
「やぁリアス・グレモリー、そして赤龍帝。アーシアはいただいていくよ」
「ふざけんな!アーシアを放せこのクソ野郎!!卑怯だぞ!ゲームをするんじゃなかったのかよ!?」
イッセーの叫びに爽やかな笑みを浮かべていたディオドラは初めて醜悪な笑みを見せた。
「アハハハ!バカじゃないの?ゲームなんてしないさ。キミたちはここで彼ら禍の団のエージェント達に殺されるんだよ!いくらキミたちでもこの数を相手にできやしないだろう?そう思えば龍王ティアマットの力に制限を付けなくて正解だったよ!ハハハハ!死んでくれ、速やかに散ってくれ!」
「あなた、禍の団と通じていたというの?最低だわ!しかもゲームまで汚すなんて万死に値するわ!何より私のかわいいアーシアを奪い去ろうとするなんて!!」
リアスのオーラが一層跳ね上がった!完全にキレている!よく見るとティアも蒼いオーラを跳ね上がらせていた!
「彼らと行動した方が僕の好きなことを好きなだけ出来そうだと思ったからね。まぁ、最後のあがきをしていてくれ、僕はその間にアーシアと契る、意味はわかるよね赤龍帝?僕はアーシアを自分のものにするよ。止めたかったら神殿の奥まで来てごらん、素敵なものが見られる筈だよ、アハハハ!」
ディオドラが嘲笑しているとティアがディオドラに叫んだ!
「ディオドラ・アスタロトォォォォッ!!貴様ァ!!私を侮辱しただけでは飽き足らずゲームを放棄するか!さらにアーシアまで…!貴様だけは許さん!!貴様は私の手で殺してやる!!」
「私もやるぞティア姉さん!アーシアは私の友達だ!ディオドラ・アスタロト!お前の好きにはさせん!!」
ティアはルーチェ&オンブラを射ちゼノヴィアはデュランダルを抜き聖なる斬撃を飛ばした!しかしディオドラは防御魔法陣を展開すると銃弾を弾き斬撃を軽やかにかわした!
「イッセーさん!ゼノヴィアさん!部長さん!」
助けを請うアーシア!だがディオドラの姿がブレるとアーシアと共に消えていった。
「アーシアァァァァアアアアアッ!!」
イッセーの叫びがアーシアが消えた空に響いた。
「落ち着くんだイッセー君!今は目の前の敵に集中するのが先だ!その後アーシアさんを助けに行こう!」
崩れ落ちるイッセーに祐斗が喝を入れた!その言葉に正気に戻ったイッセーは気合いを入れ直し立ち上がったが、周りの悪魔達の手元が怪しく光り出した!魔力の弾を一斉に放つつもりだ!
「死ね!偽りの魔王の血縁者!!」
悪魔達から一斉に魔弾が放たれた!魔弾は全方向から飛んでくる!リアス達は各自防御態勢を取りティアがルーチェ&オンブラで魔弾を撃ち落としていた、しかし全て撃ち落とせない!このままでは自分は助かってもリアス達はただじゃ済まない!ティアは銃をベルトに戻すとドラゴンの翼を広げてリアス達を覆った!迫ってくる魔弾の雨!絶体絶命と思われたその時!
ズガガガガガガガガガ!!
突如マシンガンの様な激しい銃声が響き渡りリアス達に迫っていた魔弾は全て射ち消された!同時に何者かがリアス達の前に降りて来た!
「やれやれ…せっかくのゲームを台無しにしやがって」
「あ、あなたは…!」
現れた人物にリアスはもちろんティアと眷属達も驚いた。
「よぅ、面白そうなことしてんじゃねぇか?俺も混ぜろよ」
エボニー&アイボリーを両手に持ち笑みを浮かべるダンテがそこにいた!
次回リアス達+デビルメイクライvsアスタロト眷属!白音モードも登場します!お楽しみに!