ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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この戦いで黒歌の夢も叶います


第75話 黒歌を救え!魔剣スパーダ再臨‼︎

リアス達から少し離れた場所でアザゼル達は禍の団と戦っていた。

先ほどサーゼクスがもう一人の首謀者であった旧アスモデウスの前魔王クルゼレイ・アスモデウスを倒したので、ある程度禍の団の戦力は下がっていた。アザゼル達は一息つきながら遠くに見えるリアス達の様子を確認していた。

 

「アザゼル様!こっちは粗方片付いたっす!」

 

「おぅご苦労、少し休めミッテルト」

 

4枚の翼を羽ばたかせミッテルトはアザゼルの側に降り報告した、ミッテルトは跪くと休憩に入った。

 

「サーゼクス様!こちらも幹部クラスをほぼ掃討しました!」

 

「これでしばらくは攻撃の勢いは収まるでしょう」

 

イリナと共に戦っていたロスヴァイセもサーゼクスに現在の禍の団の戦力を報告した。

 

「ご苦労だった、キミたちも少し休むといい。さて…アザゼル、リアス達の方は一体どうなっているのだろう?ここからでも見えるが、あの黒い獣の様な者は一体…」

 

「あぁ、あれはおそらく…黒歌だ。一体どうしちまったのかはわからねぇが、状況的に良くないのはわかるな。さっきもヴァーリのヤツがやられちまったみたいだ、まさかあいつが来るとは思わなかったけどな。負けこそしたがヴァーリの能力で黒歌の大きさを半分にすることは出来たみたいだ」

 

「まさかあのティアマットまでやられるとは、とんでもない奴だ。…む?そういえばダンテは何処だ?一緒にいた筈では?」

 

そこへタンニーンも飛来し倒れているティアを見て信じられない表情になり、ダンテがいないことに気づいた。

 

「確かに姿が見えないな、一体何処に?…まさか!黒歌があの姿になった原因は…!」

 

「あぁ、その可能性はあるな、ダンテが何らかの理由でいなくなって怒りに任せて暴走したってとこだな」

 

「そ、そんな…黒歌さん」

 

「何とかする方法はないんすか⁉︎」

 

イリナとミッテルトは心配そうな表情でアザゼルとサーゼクスの顔を見ていたがサーゼクスも表情を歪ませていた。

 

「俺達が参戦すれば何とかなるかもしれないが……ん?あれは!」

 

リアス達の前にオーフィスが現れ黒歌が放った魔力を押し戻し黒歌を魔力の結界に閉じ込めた!

 

「あれは…オーフィス⁉︎リアス達を守ってくれたのか?…ん⁉︎今度は何だ⁉︎」

 

オーフィスがリアス達を守ってくれた事に驚いたのも束の間、突如リアス達の後方の空間が裂け、そこから閻魔刀を持ちアーシアを片手に抱いたダンテが現れた!

 

「あれはダンテとアーシアか⁉︎今まで何処に行ってたか知らんが戻って来たのか?」

 

突然裂けた空間から現れたダンテとアーシアにアザゼル達は状況がわからなかったがダンテの姿を見てここからはダンテに任せようと決めた。サーゼクス達は頷くと魔力を解放しリアス達の周りに広めの結界を展開した。

 

「我々は参戦よりも周りに被害が出ない様にしよう。黒歌のことはダンテに任せよう」

 

「あぁ、そうだな、この戦いに俺達が手を出すのは野暮ってもんだ」

 

サーゼクスとアザゼルの決断にイリナ達も頷くと結界を張るのに協力しダンテが黒歌を助けてくれると信じたのであった。

 

 

 

リアス達は後方に出来た空間の裂け目から現れたダンテとアーシアを信じられない表情で見ていた。

 

「ダンテ…ダンテなの…?」

 

「あぁ…待たせたな」

 

アーシアを下ろし閻魔刀を回すと鞘に納めた。

 

「ア…アーシア…!」

 

「皆さん、ごめんなさい…ご心配をおかけしました」

 

「ダンテさん‼︎」

 

「アーシア‼︎」

 

リアス達は涙を流しながらダンテとアーシアにそれぞれ駆け寄り抱きついた!イッセーとゼノヴィアは泣き合いながらアーシアを抱きしめ、朱乃と白音は泣き叫んでダンテに抱きついた!

 

「ダンテさん!無事で…無事で本当に良かったですわ‼︎」

 

「兄様!兄様ァ!!ああぁぁぁん!!」

 

「…心配かけちまったみてぇだな?悪かった…ンブッ⁉︎」

 

その時泣いていた白音がダンテに飛びつき唇を重ねた!白音の突然の行為にリアス達は一瞬唖然として固まった。

 

「…ダンテ兄様…!無事で本当に良かったです…‼︎」

 

「…すまん」

 

再び抱きついた白音にダンテは優しく頭を撫でた。同じくアーシアを抱きしめていたリアスはどうやって助かったのかダンテに訊いた。

 

「二人共無事でよかったわ。でもダンテ、どうやって助かったの?」

 

「はい!バージルさんが助けてくれたんです!」

 

「えっ⁉︎バージルさんが⁉︎会えたの?」

 

「あぁ霊体だけどな。まぁあいつからしたら助けた訳じゃ無いと思うけどな。でもそのおかげで助かったしな」

 

それを聞いてリアスは目を閉じてバージルにお礼を伝えた。

ダンテは泣いている朱乃と白音の肩を抱くと周りと倒れている者を見て何があったかリアスに訊いた。

 

「さて、俺がいない間に何があったんだ?黒歌は怪物になってるし、ティアとヴァーリは倒れて…っと、その前にティアをどうにかした方がよさそうだな」

 

「ッ!そうね!アーシア!帰って来て早々だけどティアマットを助けてあげて!それから…ヴァーリもお願い、彼の協力が無かったら私達は危なかったわ」

 

「はい!わかりました!ティアさん!ヴァーリさん!しっかりしてください‼︎」

 

急いで二人の前に来るとトワイライトヒーリングでティアとヴァーリを回復の光で包み込み治療を始めた。

 

∇ ∇ ∇

 

「…うぅ……こ…ここは…?…私は…助かったのか…?」

 

数分後治療が済んだティアが目を覚ました、死に掛けていた為ヴァーリよりも治療時間が長かった。

 

「‼︎ティアさん!よかった!気がついたんですね!大丈夫ですか?」

 

「ア、アーシア…?お前無事だったのか?あぁ、大丈夫だ、ありがとう…ッ!そうだ!ダンテは⁉︎ダンテはどうした⁉︎」

 

アーシアに支えられてゆっくり体を起こしたティアはダンテの安否を聞き、周りを急いで見渡した!そしてダンテの姿を見つけた。

 

「よぅティア、ずいぶん無茶したみてぇだな?危うく二度死ぬとこだった…「ダンテェ!!」うおっ⁉︎」

 

次の瞬間ティアが勢いよくダンテに飛びつきそのまま押し倒した!

 

「おい……ッ⁉︎」

 

その時ダンテの頬に何かが滴り落ちた、ティアの顔を見たダンテは思わず黙った。

 

「…お前……お前ェ…!…無事で…無事でよかった…‼︎心配したんだぞ…この…馬鹿者ォ…!…うぅ…」

 

ティアは大粒の涙を流して泣いていた!初めて見るティアの涙…それを見てダンテは改めて心配させてしまったことに反省した。

 

「…悪りぃ」

 

体を起こしティアを片手で優しく抱くと先に起きていたヴァーリに声を掛けた、ヴァーリは美猴から飲み物を貰って座っていた。

 

「よぅヴァーリ、お前まで来てたなんてな?どういう風の吹き回しだ?」

 

「別に大した理由は無い、当初は兵藤一誠の覇龍の力を感じて見に来ただけだったのだが…案の定その兵藤一誠は覇龍になっておらず代わりにあの猫魈が異形となっていた」

 

「なるほどな、その覇龍って力を吸収して黒歌はあの姿になっちまったってわけか」

 

ティアの治療中にリアスからある程度状況は聞いていたがヴァーリの言葉で完全に理解した。

 

「お前も…来てくれてありがとよオーフィス」

 

後方にいたオーフィスにお礼を言いオーフィスは無表情のまま頷いたが、リアスはハッとしてオーフィスの前に来て慌てて頭を下げた!

 

「オーフィス…!ごめんなさい!私達あなたのことを誤解していたわ、あなたが助けてくれなかったら私達は死んでいたし、こうしてダンテとアーシアに再会することも出来なかったわ!本当に…ごめんなさい!」

 

リアスに続き眷属達もオーフィスに頭を下げて謝罪した、オーフィスは無言のままリアスに近づきリアスの足に抱きついた。

 

「いい 我 気にしない。お前達 ダンテの友達 我が守る」

 

「オーフィス…!」

 

その返事にリアスはしゃがむと涙を流してオーフィスを抱きしめた!抱きしめられてもオーフィスは無表情だった。言葉は少なかったがオーフィスとリアス達は無事和解した。

 

ビシ…!ビシビシ…ガシャァァァン!!

 

音が聞こえ振り向くとオーフィスの結界を破り黒歌が出てきた!長い間閉じ込められていたがついに出てきてしまった!黒歌は激しい雄叫びを上げ呼吸を整え始めた。

全員が構える中ダンテは前に立つと組んでいた腕を下ろしリベリオンに手を掛けた。

 

「さぁ…黒歌を助けないとな。お前達は下がってろ、あいつは俺が助けてやる」

 

「…待ってくださいダンテ兄様、私も一緒に戦います」

 

リアス達が下がる中、白音がダンテに近づき協力を申し出た。

 

「白音…」

 

「…私の力では敵わないかもしれません、でも姉様は、私がデビルトリガーの力で暴走した時に助けてくれました、でしたら今度は私が姉様を助ける番です」

 

白音の体が光り出し姿が大人の姿になった!

 

「…姉様が教えてくれたこの力で、浄化の力で姉様を助けます、だから…お願いします!」

 

白音の目に迷いは無かった、本気で黒歌を救いたいという想いがそこにあった。ダンテは前に向き直ると答えた。

 

「…わかった。でも無茶はするなよ?俺が黒歌を大人しくさせたら浄化の力を流してくれ、いいな?」

 

「はい!兄様‼︎」

 

作戦が決まってリアス達に頷くとダンテは黒歌に向かおうとしたがその時ダンテの体に力が流れ込んできた!下を見るとオーフィスがダンテと白音の体に手を当てていた。

 

「ダンテ 白音 我の力 貸してあげる これでアルビオンの力 効かない」

 

ダンテと白音の体は脈打つと不思議なオーラに包まれた…変な感じはしない、加護の力って感じだ。これで厄介な半減の力が無効化できる!ダンテと白音はオーフィスにお礼を言いリアス達に頷いた。

 

「行ってくるぜ」

 

「えぇ、頼んだわよダンテ、小猫。黒歌を助けてあげて」

 

ダンテと白音は地を蹴ると黒歌に向かって行った!リアス達はダメージを受けながら勝利と黒歌が助かる事を祈った。

 

 

 

 

黒歌に向かって行ったダンテと白音。

黒歌も二人の接近を察知して目つきを鋭くして構えていた。二人は構わず接近したが黒歌が爪に魔力を溜め振り下ろしてきた!二人は難なくかわせたがその余波で白音が吹き飛ばされてしまった!

 

「くっ⁉︎きゃあ⁉︎」

 

「白音!」

 

「私に構わず行ってください!姉様を頼みます!」

 

地面に落下した白音が叫び、頷くとリベリオンを抜き黒歌に向かった、リアスが言っていた通り今の黒歌は敵味方の区別がつかないみたいだ、それが自分の大切な肉親で妹であっても…!

 

「いくぜ黒歌!お前の目を覚まさせてやる‼︎」

 

「ウオオオオオォォォォ!!!!」

 

黒歌は爪に魔力を込めると全ての爪を巨大化させて突っ込んで来た!ダンテもリベリオンで受け止めたが黒歌の爪の威力を知ってある事を思いつきリベリオンを背に戻し、右手を突き出すと無数の魔法陣が動く黄色いシールドを展開した。

 

「⁉︎兄様、どうするんですか?」

 

「まぁ見てな」

 

展開したシールドに黒歌は爪を振り下ろしたがダンテはシールドで難なく受け止めた、破れないシールドに黒歌は唸りながら連続で爪を振り下ろした!防戦一方のダンテに白音は何をしているのかわからなかったが黒歌の攻撃を防ぐ内にダンテの顔色が良くなってきていた。黒歌は倍加の力で爪の威力を上げるとシールドを砕きダンテを吹き飛ばした!

 

「兄様‼︎」

 

「っと、破られたか。だがもう充分だ、ありがとよ黒歌、おかげで体力が回復したぜ」

 

さっきダンテが展開していたシールドはロイヤルガードの技、アルティメットであった。防いだ黒歌の攻撃のダメージを変換し体力を回復させていたのだった。

 

「さぁ、やろうぜ黒歌!ここからが本当の勝負だ!」

 

「ガアアアアアアアァァァァ!!!!」

 

ダンテは再びリベリオンを抜き黒歌は爪をさらに鋭利にして両者は激突した!!

激突したダンテと黒歌はリベリオンと爪で凄まじい速度で突きのラッシュを放っていた!そのスピードは普通の者では捉えることが出来なかった。

 

「ガアアアアアァァァアアアアッ!!」

 

「フッ、大したもんだぜ黒歌、俺がここまで本気のミリオンスタッブを出したのはバージル相手以来だぜ!」

 

疲れ知らずで突きを連発する黒歌にダンテが関心していると黒歌から音声が響いた。

 

「Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide Divide‼︎」

 

連続で半減の力を発動させダンテの体が脈打ち始めた!しかしダンテは平気そうな顔をしており逆に笑みを浮かべていた。

 

「ほぉ、流石はオーフィスが貸してくれた力…ほんとに大丈夫だ。フッ、悪いな黒歌?今の俺に半減の力は効かないぜ」

 

「ッ!ウアアアアアァァァァ!!」

 

「くっ⁉︎」

 

半減の力が無効化された事に舌打ちした黒歌はリベリオンの刃を掴むとそのままダンテごと押し岩肌にダンテを叩きつけた!その状態のまま鋭利な爪をダンテに突き刺そうと構えた!爪を突き刺そうとしたその時!

 

「姉様もうやめてください!目を覚ましてください!!」

 

大人の姿でデビルトリガーを発動させた白音が黒歌の背中に飛びつき両腕をホールドし押さえ込むと必死に呼び掛けた!しかし白音の叫びは虚しく黒歌は二本の尻尾を伸ばすとそれぞれ白音の首と体に巻き付け締め上げた!

 

「…がっ…⁉︎…ぐ…くっ…!…ね…姉…様……目を…覚ま…して……‼︎」

 

締め上げられながらも白音は必死に黒歌に呼び掛けた!その呼び掛けに黒歌の表情が一瞬強張ったがさらに締め上げようとしていた。

 

「やめろ黒歌!お前は大切な妹にまで手を掛けるつもりか?よく見ろ!お前が締め上げているのが誰なのか!」

 

ダンテの言葉に黒歌は締め上げている白音を唸りながら見た。

 

「ウウウウウゥゥ……シ……白…音…?」

 

一瞬正気に戻った黒歌は白音の名を呟くと尻尾を振い白音を放り投げ解放した!白音は地面に転がり咳き込んでいたが無事だ。黒歌が心を取り戻したと思い安堵したのも束の間、黒歌はダンテから離れると頭を押さえて苦しそうに叫び始めた!

 

「ウウウウウ…ウアアアアアァァァァ!!アアアアァァァァ!!」

 

「ゲホッ!ゲホッ!…ね、姉様…?」

 

「おいおい…一体どうしたってんだ?」

 

急に叫び出した黒歌に困惑していると白音がダンテに叫んだ。

 

「ダンテ兄様!黒歌姉様は兄様を失った怒りと悲しみに捕らえられています!今姉様は戻り掛けた心と憎しみの心に葛藤しています!姉様を元に戻すには姉様の心を支配している元凶を断ち切らないと!」

 

「元凶を断ち切る?そうは言ってもどうすりゃいい?リベリオンじゃどうにもならないし、それに閻魔刀じゃ…魔具達も疲れ切ってるし」

 

黒歌を元に戻す方法はわかったが肝心のそれが実行出来る手段が無かった…悩んでいたその時!

 

ドクン…!ドクン‼︎

 

ダンテの体の中にあるフォースエッジが激しく脈打ち始めた!同時に首に掛けたパーフェクトアミュレットも輝き出した!ダンテは体からフォースエッジを出しパーフェクトアミュレットを手に取った。

 

「…こ、この魔力の高まり…まさか…‼︎」

 

可能性を予測してパーフェクトアミュレットを持ったままフォースエッジを掲げると、禍々しい光が発生し光が弱まるとそこには伝説の魔剣スパーダが握られていた!!

 

「あ、あれは…!魔剣スパーダ⁉︎」

 

「ダンテさんのお父さんの魔剣…‼︎」

 

戦いを見守っていたリアス達も魔剣スパーダが再び現れたことに驚きを隠せなかった!コカビエルとの戦いでスパーダを遠巻きに見ていたヴァーリも改めてスパーダの魔力に驚き、初めて見た美猴とアーサーも目を大きく見開いていた!特にアーサーは食い入る様に見つめていた、何せ史上最強の聖剣コールブランドの力を軽く超えているのだから。

 

「でも、あの剣ならば!」

 

「えぇ!きっと黒歌さんを助けてくれますよ!」

 

リアス達はスパーダが黒歌を助けてくれると信じ戦いを見守り続けた。

 

 

再びスパーダが現れたことにダンテも信じられない表情でスパーダを見つめていたが柄を握り刃を見るとスパーダに訊いた。

 

「俺にまた力を貸してくれるのか親父…?」

 

その言葉に応えるようにスパーダは力強く脈打ち、スパーダのオーラがダンテの体に重なった。

 

「ありがとう親父…‼︎」

 

スパーダにお礼を言うとリベリオンを背に戻し両手でスパーダを握ると黒歌の方を向いた。

 

「黒歌、お前の心の闇を断ち切ってやるぜ!」

 

葛藤が収まった黒歌もドス黒いオーラを跳ね上がらせ獣の様に構えた。岩場から石が落ち地面に着いた瞬間!二人は同時に地を蹴り決戦が始まった!

黒歌は最初と同じく爪によるラッシュを繰り返した!対するダンテもスパーダのミリオンスタッブで応戦していたがリベリオンで応戦した時よりも本気を出さなくても防げていた。

 

「スゲェぜスパーダ、黒歌のスピードを軽く超えてるぜ、フッ!」

 

スパーダを振り抜くと黒歌の巨大化した爪が砕け散り後方に大きく吹き飛ばした!しかし黒歌は素早く態勢を立て直すと倍加の力を発動させダンテの周りを素早く動き回り再生させた爪で翻弄し始めた!しかしダンテは焦ること無く目を閉じると確実に黒歌の攻撃を受け止めた!スパーダのオーラによって感覚もかなり研ぎ澄まされていた。

数回攻撃を受け流したダンテに黒歌は正面から爪を突き出してきたが受け止めたその時!

 

「…ゥゥゥ…よくも……よくも…ダンテをォ…!…許さない…許さ…ない…‼︎…ダンテの姿をした……偽者…めぇ…!ダンテを…ダンテを返せェ……ウアアアァァ!!」

 

唸り声を上げてばかりだった黒歌が喋った!今の黒歌には目の前のダンテが偽者に見えているらしい。黒歌はダンテから離れると魔力とオーラを跳ね上がらせた!すると背中からドス黒い元凶と思われるオーラが現れた!それは人の様なシルエットになり目に見える部分が赤く光っていた。

 

「あれが黒歌の心を支配してる元凶か!」

 

黒いオーラはティアのデビルトリガーのように黒歌の体に重なると魔力が跳ね上がり黒歌の目全体が赤く光った!そしてゆっくり手を向けると手に魔力を溜め始めた!

 

「Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost Boost‼︎」

 

倍加の力で凄まじい速度で魔力が上がりチャージが完了すると黒歌の手から大出力の魔力の波動が放たれた!オーラの力のせいで体が縮む前よりも出力が上がっていた!一瞬で前が見えなくなるほどの出力にリアス達も咄嗟に結界を張り防御態勢を取った!魔力の波動がダンテを呑み込もうとした次の瞬間!

 

ザンッ!!

 

刹那!ダンテがスパーダから放ったドライブによって黒歌の魔力の波動は真ん中から真っ二つに裂かれ粒子となり消滅した!!黒歌は一瞬の出来事に思考が停止し、リアス達も何が起こったのか理解出来なかった。

 

「い…今、何が起こったの…?あ、あれだけの魔力が一瞬で…⁉︎」

 

「これが…魔剣スパーダの力…‼︎」

 

「まさか、これほどとは…魔剣スパーダ…!恐ろしい剣ですね。ますます興味が沸きましたよ」

 

アーサーもスパーダの力に信じられない表情で見ると、スパーダへの興味が増した様に笑みを浮かべた。

 

呆けている黒歌を黒いオーラは無理矢理立たせようとオーラを跳ね上がらせたが黒歌の体は少し震えていた、黒歌の体も限界が近くなってきていた、さらにオーラによって強化された魔力の波動は疲労が普通よりも激しかった。それを見たダンテはこれ以上黒歌の体に無理をさせない為に次の一撃に全てを懸けることにした。

 

「いくぜ黒歌…この一撃で最後だ!」

 

スパーダを構えると刃に魔力を込めた、すると刃から禍々しくも神々しいオーラが発生した!それを見た黒歌も倍加の力を発動させたがその最中に黒歌が膝をついた!体が限界だ。

 

「無理だぜ黒歌。お前の体はもう限界だ、倍加の力に耐えられないぜ」

 

スパーダを構えると頷き地を蹴り黒歌に突撃した!スパーダで黒歌に重なってるオーラだけ斬る!膝をついていた黒歌もなんとか立ち上がったがそこで動きを止められた!震えながら後ろを向くと白音が黒歌に手を向けていた!白音は黒歌に締め上げられていたあの時に黒歌の尻尾に仙術を流していたのだった、それを今足止めの為に発動させたのだ!

 

「サンキュー白音!フッ‼︎」

 

白音に礼を言うとスパーダを黒歌に振り抜いた!

 

「目を覚ませ黒歌!!」

 

ザンッ…!!

 

風を斬る音が響きダンテがスパーダを回すと…

 

「ガッ…ガァァァ…!アアアアアァァァァアアアアッ!!!!」

 

黒歌の背中から出たオーラが消滅すると黒歌の断末魔と共に光の爆発が発生した!辺りは激しい光に包まれ結界を張っていたリアス達も思わず顔を覆った。

 

「やった!黒歌さんを支配してたオーラを倒した!」

 

「やりましたわ!これで黒歌さんは元に」

 

「えぇ……ッ⁉︎いえ!まだよ‼︎」

 

勝利を確信したリアス達だったがリアスが異変に気づき叫んだ!その時光の爆発の中からデビルトリガー状態の黒歌が飛び出してきた!体の大きさは元に戻っていたが。ダンテはスパーダで黒歌の拳を受け止めた。

 

「おいおい、どういうことだ?元凶は断ち切った筈だろ?」

 

「そ、そんな…黒歌姉様どうして⁉︎」

 

元凶を断ち切ったにもかかわらず黒歌は依然としてダンテに向かって来る!白音も原因がわからず困惑していると黒歌の声が聞こえた。

 

「ダンテ…ダンテ…何処?何処にいるの?会いたいよ…会いたいよぉ…」

 

黒歌の顔を見たダンテはハッとした、黒歌は…泣いていた。涙を流してダンテの名を呼びながら拳を振るっていた。それを見て白音は原因がわかった。

 

「ダンテ兄様!姉様はまだ悲しみの心に捕われています!さっき兄様が断ち切ったのは怒りの心だけです!どうにかして姉様に兄様の姿を認識させてください!」

 

原因がわかった、しかし黒歌は力は落ちているものの怒りの心に支配されている時と同じく攻撃を仕掛けてくる!まだダンテを偽者と思っているみたいだ。どうする?またスパーダを使うか?だがもう黒歌を支配しているオーラ的な物は見えない…だとしたらここは…

 

「…来い、黒歌」

 

黒歌を呼ぶとスパーダを…横に放り投げた!そしてそのまま黒歌を受け止める体勢で両手を広げた。

 

「ダンテ兄様⁉︎何を⁉︎」

 

「⁉︎ウアアアアアァァァァ!!」

 

白音はダンテの行動に驚き黒歌もその行為に一瞬戸惑ったがそのまま爪を構えてダンテに突っ込んだ!黒歌の爪はダンテの胸を貫通し血が激しく噴き出した!白音とリアス達が叫んでいたがダンテは構わず黒歌の体を抱きしめた!激しく暴れる黒歌!ダンテは黒歌に語りかけた。

 

「…目を覚ませ黒歌、もう暴れる必要は無いんだ。それによく見ろ、俺はここにいるぞ?お前は俺の大切な相棒で家族だ!俺はお前を失いたくない、皆もお前の帰りを待ってるぞ。だから…目を覚ましてくれ…!」

 

ダンテはそのまま黒歌に唇を重ねた。

 

「ッ///……ウウウ……ダ…ンテ……?」

 

キスされたことに驚いた黒歌はダンテの胸から爪を引き抜き再び突き刺そうと構えたが、ダンテの名を呟き震える手を下ろすとそっと抱きしめ返した。

 

「…!姉様の力が弱まっている!今なら!」

 

黒歌の力が弱まったことに気づいた白音が浄化の力を溜め駆け寄った。

 

「姉様!お願い!元の優しい姉様に戻ってください!!」

 

黒歌の体が浄化の力で包まれ辺りが白い光で照らされた!光が収まるとそこには…ダンテの腕の中に生まれたままの姿の黒歌が倒れていた。その姿にダンテと白音は顔を見合わせると安心した様に肩を撫で下ろした。

 

「…う…うう…ん…」

 

すると黒歌が目を覚ました、白音は急いで寄り添い抱きついた。

 

「姉様‼︎」

 

「大丈夫か?」

 

「…う…ん…ダンテ…白音…」

 

黒歌は弱々しく二人の名前を呟いたがとりあえず無事そうだ。黒歌はダンテの顔を見つめると胸に顔を埋め抱きしめた。

 

「ダンテ…ダンテの声、ちゃんと届いたよ、ありがとう…///」

 

黒歌はダンテに抱きついたまま涙を流し感謝した。ダンテも頷くと黒歌が無事に元に戻ったことに安堵し頭を撫でた。

 

「ッ!こ、この傷…!あたしが…⁉︎」

 

自分で貫いてしまったダンテの胸の傷を見て黒歌は震えた。

 

「あぁ気にすんな、どうってことない」

 

「…うぅ…ごめんなさい……ごめんなさい…!」

 

涙を流しながら傷の周りを摩り謝罪した。

 

「姉様…!姉様‼︎助かって本当によかったです!!姉様がいなくなったら私は…私は…!う、ううう…うあぁぁぁん!!」

 

黒歌が無事に助かって感情を抑えきれなくなり白音は泣き出した‼︎

 

「白音…!あたしこそ心配させてごめんね!ごめんねェェ!!」

 

黒歌も白音を抱きしめ涙を流して謝罪した!そんな二人をダンテは微笑んで見守るとコートを脱いでそっと黒歌に被せた。

 

「無事でよかったな黒歌。とりあえずほらこれを着とけ、そのままじゃ風邪を引くぞ?」

 

「えっ?…あっ⁉︎にゃ〜ん♡///にゃはは…」

 

そう言われ黒歌は今自分が裸であることにようやく気づいて赤面して笑っていた。

二人が抱き合う中ダンテは地面に突き刺さっていたスパーダの前に来ると引き抜き父スパーダにお礼を伝えた。伝え終わったダンテはまたスパーダがフォースエッジとアミュレットに分裂すると思っていたがスパーダは変化せずそのままであった。

 

「戻らない…?…俺のことを認めてくれたのか親父?このスパーダの使い手に相応しい者と…」

 

スパーダは頷く様に脈打った!そうか…そうなのか!ありがとう親父!俺はこのスパーダと共に真のスパーダの継承者になってみせるぜ!見守っていてくれ!

 

こうして黒歌も無事に元に戻りスパーダにも認められ戦いは終わったのであった。

 

 




黒歌が無事に元に戻りました!

クルゼレイ・アスモデウスの出番は省略しました…まぁ正直なところ出すタイミングが合わなかった…

閻魔刀には人と魔を断つ力がありますがダンテはそれをまだ知らないので出ませんでした。

次回、グレートレッド登場!お楽しみに!
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