ハイスクールD×dmc   作:プラサミット

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ようやくバラキエル登場


最終章
第80話 朱乃とデート、登場、朱乃の父バラキエル!


『みんなぁ〜!おっぱいドラゴンの歌、はっじまるよ〜〜!!』♪♪

 

以前冥界にTV出演の収録に行った時にイッセーが別のスタジオで撮っていたという映像作品が出来たらしいので、ティータイムの時にリビングで全員で見ることになったのだが……な ん だ こ れ は ?

 

『とある国の隅っこに〜おっぱい大好きドラゴン住んでいる〜♪……もみもみ ちゅーちゅー ぱふんぱふん♪』

 

映像には兜を収納した禁手状態のイッセーが周りにいるたくさんの子供達と一緒に踊っている姿が映っていた!完成するまで楽しみにしていてくれとは言っていたが、これは…な?

周りを見るとリアスと朱乃はティーカップを持つ手が止まっており、アーシア達は苦笑いしていた。ダンテの膝の上に座った白音もお菓子が手から落ちていた。当のイッセーは笑いながら頭を掻き、腕からはドライグのすすり泣く声が聞こえた。

 

『ポチッとポチッと、ずむずむいや〜ん♪』

 

曲の決め台詞なのか、イッセーと子供達が両手の人差し指を突き出すポーズをした…まるで乳首を押すみたいに。曲はイッセーと子供達が笑顔で手を振って終わりを迎え映像もそこで終わった。

 

・・・・・・・

 

静まり返る室内…

 

「…とまぁ、これが俺が別室で撮影した映像です…その…どうでしたか?」

 

イッセーはDVDを取り出すと固まったままのリアス達に感想を聞いた。全員数秒間黙っていたが、ダンテが吹き出した!

 

「ブッ‼︎ブハハハハハ!!どんな映像が流れるか期待してみれば…まさかこんな作品を作っていたなんてな!しかも作詞作曲がアザゼルとサーゼクスじゃねぇか!お前らまで遊び過ぎだろ⁉︎」

 

「振り付けもレヴィアタン様にゃん⁉︎どんだけにゃ〜〜www」

 

黒歌も爆笑していた!

 

「どうだダンテ!この曲はサーゼクス達と協力して作った最高傑作だぜ!イッセーのイメージと赤龍帝としての威厳も兼ね備えた曲だ!すげぇだろ⁉︎」

 

アザゼルが笑いながら自慢げに説明した!フッ、威厳ねぇ…寧ろ台無しだと思うけどな。すると隣から殺気を感じた!

 

「フフフ…アザゼル…サーゼクス……兵藤一誠だけでなく貴様らまでドラゴンの誇りを汚すか…!それによく私の前でこの映像を流せたものだな‼︎」

 

ティアがイッセーとアザゼルをもの凄い形相で睨みつけ、持っていたティーカップが粉々に砕け散った!確かにドラゴンの誇りの塊のティアからすると喧嘩を売ってるかもな。

 

「ヤベ⁉︎逃げるぞイッセー!」

 

「ちょ!待ってくださいよ先生!」

 

「逃がすかバカどもがぁ!!」

 

イッセーとアザゼルは冷や汗を流して逃げ出しティアはオーラを纏ったまま追いかけて行った!

 

「にゃはは…ご愁傷様」

 

「ま、まぁ、よく出来た作品だったわね…」

 

「はい!イッセーさんと子供達も楽しそうでした!私は好きですこの曲!」

 

意外と高評価だったらしくリアスとアーシアは褒めていた。祐斗達も苦笑いしていたが頷いた。

 

「ポチッとポチッと ずむずむ いやーん」

 

同じく膝の上に座っていたオーフィスが先程の映像の決めポーズを棒読みで真似していた…気に入ったのか?

映像観賞会が終わり片付けに入ったが、朱乃がダンテの隣に座り腕に抱きついてきた、その表情は嬉しそうだった。

 

「どうした朱乃?」

 

「うふふ♪ダンテさん、そろそろ約束を果たしてもらいたいですわ」

 

「約束?何かしたか?」

 

「デートの約束ですわ。ほら前にディオドラ・アスタロトとの戦いの時に言っていたではありませんか?勝ったら休みの日に付き合ってくれるって…もしかして、あれは嘘だったのですか…?」

 

朱乃は眉をハの字に曲げ目を潤ませてきた。あ〜…そういえばそんなこと言ったな、でもあれは朱乃の力を上げさせる為に作戦で言っただけなんだけどな、まさか本気にするとは…リアスの方を見ると責任を取りなさいという目で見ていた…まぁ言っちまったもんは仕方ねぇか。

 

「あぁ、わかった」

 

ダンテの返事を聞いた朱乃はパァッと笑顔になり小さくガッツポーズをしていた!ティアはいないが黒歌と白音の目線が痛かった。

 

「ありがとうございますダンテさん!〜♪」

 

朱乃は嬉しそうに鼻歌を歌いながらティーカップと食器の片付けに戻った。まさか冗談が本当になるとはな…デートの日は次の休みに決まった。

 

「やれやれ」

 

 

 

デート当日。

ダンテは朱乃との待ち合わせ場所で朱乃が来るのを待っていた。

 

「朱乃のやつ、一緒に住んでるのにわざわざ待ち合わせるなんてな。それにしてもこの服、慣れないもんだぜ…」

 

そう言うダンテの服装はいつもの紅いコートではなかった。黒歌曰く今時デートでロングコートなんて流行らないらしく、黒歌のコーディネートで紅いTシャツをタックインした黒いジーンズ姿であった。本当は白が合うと黒歌は言っていたが紅は自分のイメージカラーなのでこの色になった。

道を歩いている女性たちがダンテを頬を染めながら見ていたが、気にせず待っていると朱乃から声を掛けられダンテは振り向いた。

 

「遅れてごめんなさい、待たせちゃったかしら?」

 

「いや、大丈夫…だ…」

 

朱乃はフリフリしたワンピースタイプの可愛らしい服装にヒール型のブーツ姿だった、さらにいつもポニーテールにしているロングヘアを下ろしておりより美しく魅力的に見えていた。こいつは俺から見ても中々の美人だがいつもより綺麗に見えるのは気のせいか?その姿にダンテは少し見惚れていた。周りの女性たちも朱乃ほどの美女ならば文句は無いという感じに見えた。

 

「そ、そんなに見つめられると恥ずかしいわ…今日の私、変?」

 

頬を染めて見つめてくる朱乃、ダンテはフッと笑うと朱乃の髪にそっと触れた、髪も凄いサラサラで良い手触りだ。

 

「フッ、似合ってるぜ。普段よりずっと良いぜ」

 

ダンテの感想を聞いた朱乃はとびきりの笑顔になると嬉しそうにダンテの腕に抱きついた!下ろした朱乃の髪からはとても良い香りがした。

 

「うふふ♪今日一日ダンテさんは私の彼氏ですわ…ダンテって呼んでもいい?」

 

朱乃は上目遣いで頼んできた、ったくしょうがねぇな。

 

「いいぜ」

 

「‼︎やったぁ!ありがとうダンテ!ふふ♡」

 

許可を得て朱乃はとても嬉しそうに抱きついてきた!…なんかこいつ性格まで変わってないか?いつもの清楚なお嬢様って感じじゃなく、なんていうか…年相応の乙女って感じだ、もしかしてこっちが素なのか?まぁいい、いつもと違う朱乃もいいかもな。

 

「さ、早く行こうダンテ?今日は楽しい一日にしましょう!」

 

朱乃はダンテと手を繋ぐと楽しそうに街へ歩いていった。

 

 

その頃、同じくリアスとデートに出かけていたイッセーも街を歩いていた。こちらも手を繋いで歩きラブラブカップル状態であったが、その後ろからは変装したアーシアとイリナが尾けていた。

 

「ふふ♪イッセー、あなたとデートが出来るなんてね、今日は一緒に楽しみましょう?」

 

「は、はい!部長‼︎」

 

「んもう、ムード無いわねイッセー?今はデート中なんだから部長はNGよ?」

 

「えっ⁉︎で、でも、部長を名前で呼ぶなんてそんな!……え、えっと…じゃ、じゃあ、リアス部長で…」

 

「…もう、いつもと変わらない気がするけど、まぁいいわ。それじゃよろしくねイッセー♪」

 

リアスは少々不満そうだったがイッセーの腕に抱きつきデートを再開した。

二人は楽しそうに会話しながら歩いていたが少し進んだところで手を繋いで歩くダンテと朱乃を見かけた。あちらも上手くやってそうなので邪魔しちゃ悪いと思ったリアスは別の道を行こうとしたが、その後ろにダンテと朱乃の後を尾ける怪しい集団がいた。それはサングラスに帽子やニット帽など変装してもバレバレのティアとゼノヴィアだった!二人の肩にはそれぞれ怪しく目を光らせた黒猫と白猫が乗っていた!

 

「あはは…ティアさん達、あれじゃバレバレじゃん!ねぇリアス部長?…あれ?部長⁉︎」

 

苦笑いするイッセーはリアスを見たが、リアスもティア達と同じくダンテと朱乃の後をこっそり尾け始めた!

 

「ごめんなさいイッセー、今日のデートは中断よ!私達もあの二人のデートの様子を見張るわよ!アーシア、イリナさん、出てきなさい?」

 

リアスが呼び掛けると同じくバレバレの変装をしたアーシアとイリナが出てきて落胆したイッセーと後に続いた。

 

「ッ、朱乃めぇ!手を繋いでいいとは言ってないぞ!」

 

「フシャ〜‼︎」(黒歌)

 

「むぅ〜、朱乃さんがダンテさんと手を繋いでいるだけなのに何だこの気持ちは?これが焼き餅というものなのか?」

 

「フゥゥゥ‼︎」(白音)

 

二人と二匹はそれぞれデート中の二人を面白くない顔で見張っていた。

 

「ティアマット、ゼノヴィア…あなた達何をしているの?」

 

そこへリアスが声を掛けたが、ティア達はビクッとすると慌てて誤魔化し始めた。

 

「ティ、ティアマットだと⁉︎おいおいお嬢さん、人違いだぞ?」

 

「そ、そうだぞ!私達はただの通りすがりのドラゴンと悪魔だぞ?な?」

 

「「にゃーにゃー!」」

 

…ヘタクソな誤魔化し方だ、リアスは溜め息を吐いた。

 

「あのねぇ…ドラゴンと悪魔が通りすがりでいる訳無いでしょ?まぁ悪魔はいるかもしれないけど。それで?ここで何をしているのかしら?尾行なんて趣味が悪いわよ?」

 

ティアとゼノヴィアは帽子とサングラスを取って変装を解き、黒歌と白音は猫から元の姿に戻った。

 

「ふ、ふん!私達は朱乃がダンテに近づき過ぎない様に見張ってただけさ。それで?そう言うお前は何故ここにいる?兵藤一誠とデートではなかったのか?」

 

「うえっ⁉︎わ、私は朱乃の親友として上手くやるかどうかを…それとダンテが朱乃を困らせない様にと…」

 

「そのせいでデートが中断になったんですけどね…ハァ…」

 

後ろからイッセーが落胆した表情で答え、リアスが必死に謝っていた。

 

「にゃはは、要するに皆デートの様子が気になるってことにゃね」

 

「まぁいい、尾行する人数が増えたから警戒される可能性が増すかもしれんが、全員見つからない様に。いいな?」

 

ティアの言葉に頷くと大分離れてしまったダンテと朱乃の尾行を再開した。

 

 

ダンテと朱乃はデートを楽しんでいた。

ダンテは朱乃ががっかりしない様に出来るだけ笑顔を見せていたが朱乃もとても嬉しそうにしていたのでダンテも自然と笑みを浮かべていた。

 

「あっ!あれ可愛い!ねぇダンテ、見ていかない?」

 

「あぁいいぜ、何か欲しい物はあるか?買ってやるよ」

 

「えっ?いいの⁉︎ありがとうダンテ‼︎」

 

ブランドショップで服やバッグなどを見てダンテが買ってあげたり、喫茶店でお茶しながら話をしたり、ゲームセンターで楽しく遊んだりした。その間もティア達は見張っており、ダンテも気づいていたがあえて気づかないフリをしていた。

それからもデートショッピングは続き、ペットショップで犬や猫などを抱いたりし(その際ダンテが抱いた猫に黒歌と白音が激しく嫉妬)、ランジェリーショップで選びながら大人な話をしたりと…楽しい時間は過ぎていった。

 

「あぁ〜楽しかった!今日はありがとうダンテ!」

 

「楽しんでもらえたか?」

 

「えぇ!とっても!」

 

朱乃はとても満足そうに頷くとダンテの腕に抱きついた。時刻は午後4時過ぎ、辺りは夕日に照らされ始めていたがダンテはある事を思いついた。

 

「朱乃、ちょっといいか?」

 

「なぁにダンテ?」

 

「とっておきの場所があるんだ」

 

「…?」

 

不思議そうな顔をする朱乃を連れてダンテはある場所へと向かった。少し歩くと目的の場所についた、そこは街が一望できる丘で夕日が綺麗に見える所だった。

 

「わぁ!綺麗〜///」

 

「ここは俺のお気に入りの場所さ、たまにここに来て夕日を眺めてるんだ。朱乃はこういうのは嫌いか?」

 

「ううん、こんなロマンチックで素敵な景色を見せてくれてありがとうダンテ!今日のデートで最高のプレゼントよ!」

 

朱乃も喜んでくれた様だ。良い雰囲気になり朱乃はダンテの肩に頭を乗せた。ダンテと一緒に夕日を眺めていると朱乃は頬を染めてダンテの方を向くとそっと目を閉じた。その意味を理解したダンテはやれやれと思いながら応じようとしたが、後方の茂みからもの凄い目線を感じその方向を見ると…最早隠れていないティア達が凄まじい形相で見ていた!ダンテは溜め息を吐くと…

 

「…朱乃、ギャラリーが鬱陶しいから場所を変えるぞ」

 

「えっ?きゃ⁉︎」

 

ダンテは朱乃をお姫様抱っこすると丘から飛び下りティア達を撒いた!ティア達は慌てて茂みから出てきた!

 

「くそっ!逃げられた!追え!追え!!」

 

ティア達も丘から飛び下りていった!周りを確認しないで飛び降りた為その瞬間を一般人に見られ、後にティア達はパルクール美女軍団として街のちょっとした噂になった。

ティア達を撒いたダンテと朱乃は気配と魔力を消して追ってきたティア達から隠れていた。

 

「ふふ♪上手く撒いたみたいね?」

 

「まったくあいつら…あんなに見られたら落ち着いて歩けやしない。よし朱乃、キスはお預けになったがそろそろ帰ろうぜ?ほら行くぞ?」

 

朱乃の手を引き物陰から出たダンテは帰路に着こうとしたが同時に今いる場所に気づいた。『○○の夜』や『○○の館』などの看板が並ぶ…そう、ここはラブホ街だ!

 

「おっと、ここはまだ朱乃には早いな、別の道に行くぞ朱乃」

 

別の道に行こうとしたが、朱乃は顔を伏せたままダンテの服を掴んだ!

 

「…いいよ……ダンテが入りたいなら、私、いいよ……大丈夫…だから」

 

朱乃はその気になっている様だ!だが朱乃はまだ未成年…

 

「…大丈夫って…お前なぁ…」

 

どうしようか悩んでいると第三者の声が聞こえてきた。

 

「まったく…こんなに早い時間から女を抱こうなど、最近の若い者はやりおるわい!久しぶりじゃのうダンテ!」

 

「オーディンのじいさん!」

 

そこに現れたのは北欧の主神オーディンとパンツスーツ姿のロスヴァイセだった!

 

「お、お久しぶりですダンテ様///」

 

「おぅ、彼氏出来たか姉ちゃん?」

 

∑「うっ…!」

 

その瞬間ロスヴァイセの表情が沈んだ!…どうやらまだみたいだ。

 

「それがまだでのぅ、相変わらず勇者の一人も物に出来んヴァルキリーじゃ。ダンテのアドバイスも無駄じゃったのう!ハッハッハッ!」

 

ロスヴァイセは泣き出し、だからそれは関係ないじゃありませんかぁぁ!という掛け合いが始まった!なんだかお約束みたいになってきたな。

 

「オーディン殿!勝手に出歩かれては困ります!護衛の私の気持ちも考えて…⁉︎…朱乃…‼︎」

 

そこへサイラオーグの様なガタイの良い体格のスーツ姿の男が走ってきて朱乃を見て困惑した。この男から感じる力の波動は堕天使……まさか!

 

「…あ、あなたは…!」

 

朱乃は目を見開いて驚いている。男は迫力のあの声で朱乃に問い詰めた!

 

「朱乃!これはどういう事だ‼︎」

 

「…あ、あなたには関係無いでしょ!それよりもどうしてあなたがここにいるのよ!?」

 

「そんなことはどうでもいい!とにかくここから離れろ!お前にはまだ早い!」

 

「いや!離して!!」

 

男は朱乃の手を掴むと無理矢理何処かに連れて行こうとする!その時ダンテが男の手を掴んで止めた。

 

「ちょっと待てよ?嫌がる少女を無理矢理連れて行くのはレディに対して失礼だぜ?アンタ…何もんだ?」

 

ダンテが男の手を離すと男はダンテを鋭い目つきで見ていたが姿勢を正すと挨拶してきた。

 

「今回はオーディン殿の護衛として来ている。私は堕天使グリゴリの幹部バラキエル、朱乃の父親だ。キミのことはアザゼル殿から聞かされている、改めてよろしくお願いするダンテ殿」

 

…やっぱり、朱乃の父親だったか。

 

 

◇デビルメイクライ

 

ダンテ達とティア達はオーディンを連れて事務所に戻ってきた。帰ってくるとデートを見張っていたティア達にあーだこーだ色々言われたがダンテは笑って受け流していた。朱乃は…ついさっきまでいたが室内にいる親父さんの顔を見てすぐにリビングから出て行ってしまった。

 

「どうぞオーディン様、お茶です」

 

今はリビングルームでオーディンのじいさんをもてなしていた。朱乃がいないので代わりにリアスがお茶を出していた。

 

「おぉすまんのう。しかし、相変わらずデカいのぅ、そっちもデカいのぅ、こっちもデカい…ハッハッハッ!ここはデカい娘が多いのう!良い眺めじゃ!特にお主はとびきりデカいのう‼︎」

 

オーディンはリアス達の胸を見て楽しそうに笑いティアの胸を見て絶賛していた!ったくこのスケベジジイが!イッセーもリアスの胸を触らせない様に見張っていた。

 

「オーディン様!いやらしい目線を送ってはいけません!リアス様はサーゼクス様の妹君なのですよ!」

 

ロスヴァイセはオーディンの頭をデカいハリセンで叩いて注意していた!って北欧の主神をハリセンで叩いていいのかよ?

 

「まったくお主は堅いのぅ…そんなんだからーーー」

 

「だからそれは関係無いじゃーーー」

 

また始まったか……やれやれと思いながらダンテは聞いていたが、オーディンの話を聞くと今回は日本に用事があってそのついでにこの街に寄ったらしい。

それからもアザゼルを加えて禍の団についての新しい情報などの話をしていたが、詳しい事はまだよくわからないらしい。しばらくしてアザゼルがオーディンに何処か行きたい所を聞くとオーディンはおっパブに行きたいと言い出した、ホント胸が好きなんだなこのじいさん。了解するとこの街でアザゼルの部下が店をやってるらしいのでそこに行くことになった。

 

「ロスヴァイセ、お主はここに残れ。代わりに…お主達?一緒に来んか?」

 

オーディンはロスヴァイセの代わりにティアと黒歌を誘った。突然誘われた二人は戸惑っていた。

 

「えっ⁉︎い、いや、私は…」

 

「ご、ご遠慮しますにゃ…」

 

「遠慮するでない、ほれ、行くぞ」

 

ティアと黒歌はオーディンに背中を押され連れて行かれた、力で押さえ込まれているのか二人はダンテと白音に助けを求めていた!

 

「フッ、頑張れよお前ら」

 

「…姉様、頑張ってください」

 

オーディン達がいなくなって室内にはテレビを見ているやつと夕飯の用意をしている組に分かれていた。それじゃ朱乃の様子でも見に行くか、さっきまでいた朱乃の親父さんもいなくなってるし。ダンテは朱乃がいると思われる朱乃の部屋へと向かった。

 

「いい加減にしてよ!!」

 

「朱乃!私の話を!」

 

その時!廊下から朱乃とバラキエルの声が響いた!ダンテは廊下の角に隠れて聞いた。

 

「気安く名前で呼ばないでよ!!」

 

「聞きなさい!!ダンテ殿と逢い引きしていたとはどういうことだ?」

 

逢い引き…か、別にそんなつもりは無いんだけどな。

 

「私の勝手でしょ⁉︎あなたにそれをとやかく言われる筋合いは無いわ!」

 

「あぁ、その事に関してはもう言わんよ。それに彼ほどの男ならばお前のことを安心して任せられる」

 

「だったら何が言いたいのよ!?」

 

「だがお前もわかっているだろう?彼はこの世界の者では無い、もし彼が元の世界に帰る時が来たらお前はどうするつもりだ⁉︎私はその事を言っているんだ!」

 

「ッ!そ、それは…!」

 

朱乃は思わず黙り込んだ!ダンテも黙り込んだ、確かにこれは難しい質問だ。

 

「…そ、そんなこと…そんなことわかっているわよ…!でも…あなたにそれを話したくない!!」

 

「私は心配なのだよ、彼がもしお前を無理矢理元の世界に連れて行こうとしたらと!」

 

「ダンテさんをそんな風に言わないで!ダンテさんはそんな人じゃないわ!ダンテさんは強くて優しくて頼りがいのある男性だわ。想像や予感だけで人を判断するのね!最低だわ…やっぱり、あなたのことを許すなんて…」

 

朱乃はダンテのことを庇うとバラキエルを軽蔑した。

 

「私は父親として!」

 

「今更父親顔しないでよ!!だったらどうしてあの時来てくれなかったの⁉︎あなたが来てくれれば母様は……母様を見殺しにしたのはあなたじゃない!!あなたなんてもう私の父親なんかじゃない!!」

 

バタン!!

 

朱乃は勢いよくドアを閉めて部屋に閉じこもってしまった!バラキエルも悲しそうな表情で顔を伏せるとその場を去った。ダンテは溜め息を吐くと朱乃の部屋の前に来てドアをノックした。

 

「朱乃、俺だ」

 

『…どうぞ』

 

入室の許可が降りダンテは部屋に入った、ベッドには沈んだ表情の朱乃が座っていた。

 

「悪いな朱乃、盗み聞きするつもりは無かったが、さっきの話は聞かせてもらった」

 

「…そうですか」

 

まるでオーフィスと話しているみたいにすぐ会話が途切れてしまう。ダンテは腕を組むと自分の父であるスパーダについての話を始めた。

 

「朱乃、俺の過去は知っているな?」

 

「…えっ?…えぇ、お父様が正義の為に魔界を裏切って戦い、その影響でお母様が亡くなったと…」

 

「あぁ、親父は母さんが襲われた時、必死になって助けに行こうとしたらしい、だがムンドゥスに阻まれて間に合わなかった」

 

「…えぇ、無念ですわ」

 

「じゃあ朱乃、もしお前の親父さんが俺の親父と同じだったとしたら…どうだ?」

 

「…えっ?」

 

その時ずっと顔を伏せていた朱乃が顔を上げた!その表情は少し焦っていた。

 

「俺はお前の父親じゃねぇが、親父さんの気持ちはよくわかるぜ。娘を大切に思わない父親はいねぇ…俺はそう思うぜ?」

 

「で、でも私は…」

 

「一度親父さんと話し合ってみたらどうだ?答えを出すのはそれからでもいいだろ」

 

「…そんなこと…そんなこと言われても、すぐには決められません!!」

 

朱乃は勢いよく立ち上がると部屋から出て行ってしまった!残されたダンテはやれやれと頭を掻くと部屋を出た。出て少し歩くと廊下にバラキエルがいた、バラキエルはダンテの顔を見ると沈んでいたが頭を下げた。

 

「…ダンテ殿」

 

「よぅ、少し話さねぇか?」

 

 

◇BAR ブラックキャット

 

ダンテは閉店した黒歌のBARで飲みながら話をすることにした。オーディンのことをティアに任せて先に帰ってきていたアザゼルも加わった。カウンター内にはオーディンとおっパブに行ったはずの黒歌もいたが、どうやら仙術を駆使して逃げてきたらしい。

最初は沈んでいるバラキエルを話せる状態にしようとダンテとアザゼルが慰めながら飲んでいたが、ある程度戻ったところでダンテはバラキエルに話しかけた。

 

「悪いな、アンタと朱乃の話は聞いてた」

 

「…そうか、ならば聞いていた通りだ、私はもう朱乃の父親では無い」

 

「おいおい、それでいいのか?」

 

完全に諦め状態のバラキエルにダンテは朱乃の部屋で話した同じ話をバラキエルに話した。話を聞いたバラキエルは衝撃を受けた。

その時、デビルメイクライ側のBARに通じるドアの前に朱乃がいた、そしてダンテとバラキエルが話していることに気づいた。

 

(ダンテさんと父様⁉︎)

 

朱乃はそのまま会話を聞いた。バラキエルは当時の出来事を話し始めた。

 

「あの日、妻の朱璃が殺された時、私はアザゼル殿に任務で呼ばれ不在だった、奴らは私が留守の時を狙って姫島神社を襲撃したのだ」

 

「俺がバラキエルを呼ばなければ朱乃の母親は死ななかったかもしれない…責任は俺にもあるんだ」

 

アザゼルはバラキエルに謝罪したがバラキエルは気にしないでくれと逆に頭を下げた。

 

「知らせを聞いた私は急いで助けに向かった!しかし、神社には強固な結界が張られ、ようやく破っても奴らに行く手を阻まれた、そしてたどり着いた時にはもう…手遅れだった。朱乃は既に奴らに吹き込まれた後で私のことを信用しなくなっていた…」

 

「それを朱乃は知っているのか?」

 

「話したところで今のあの子は聞く耳を持たんだろう。だからもういいんだ、今回あの子と話をして決心が着いた、今後私はもうあの子の前には現れん」

 

バラキエルの表情が再び沈んだ。

 

「本当にそれでいいのか?」

 

「…あの子の幸せを考えるとそれが一番なんだ」

 

バラキエルはそう言い帰り支度を始めた。

 

(ッ‼︎)

 

バタバタ!

 

その時、ドアの外から足音が聞こえた……朱乃か?ダンテは感じた魔力からドアの外に朱乃がいたことに気づきさらに朱乃の行動を察したダンテはバラキエルを足止めする様に黒歌にアイコンタクトした。

 

「それじゃ祝酒にゃ。はいバラキエルさん、これあたしの奢りにゃ」

 

黒歌はバラキエルに一杯の酒を出した。

 

「ありがとう、いただくよ。朱乃、幸せになるんだぞ!乾杯!」

 

バラキエルは酒を一気に飲み干した。バラキエルは席を立つとアザゼルに声を掛けた。

 

「よしアザゼル殿!そろそろ行こぉぉおうぅぅうう!??」

 

その時!バラキエルの語尾が変になり頭がふらふらし出した!アザゼルは慌ててバラキエルを支えた!

 

「お、おいバラキエル⁉︎どうした⁉︎酒に強いはずのお前がたった一杯の酒でこんなに酔う訳が…」

 

「アザァァァァゼルゥゥ殿、なぁんか変だぁぁ!?」

 

どんどん変になるバラキエルの口調!

 

「おいおい、大丈夫か?まだゆっくりしていった方がいいんじゃねぇか?」

 

「あらあらバラキエルさん、意外とお酒弱いんにゃね?」

 

ダンテと黒歌はわざとらしく笑っていたので、アザゼルは不審に思った。

 

「どうも変だな…さては黒歌、お前何かしたな?」

 

「え〜?なんのことにゃ〜?」知ら〜ん

 

黒歌はそっぽを向いてわざとらしく口笛を吹き酒を飲んでいた。黒歌はバラキエルを足止めする為にハイボール仙術スペシャルを出したのであった、ちなみにレベルはMAXだ!

やり方はともかく足止めは成功だ、後は朱乃を待つだけだ。

 

 

しばらくしておっパブに行ったオーディンが帰ってきたが、その頭には何故かこぶが出来ていた。ダンテは一緒に帰ってきた不機嫌なティアに理由を聞いた。

 

「…このクソジジイにハッスルタイムとやらでストリップショーに出されてな、見るだけならと我慢してやったが胸や尻をベタベタ触りおったのだ!もう許さん!!」

 

オーディンの呼び方がスケベジジイからクソジジイに変わっていた、おいおい…相手は一応神だぜ?詳しく聞くとオーディンに胸を触られブチギレたティアを堕天使の従業員6人掛かりで押さえ込みようやく止めたとのこと。

 

「フッ、よかったじゃねぇか?」

 

「何?どういうことだダンテ⁉︎」

 

「その胸が役に立ったじゃねぇか?へへ」

 

「ッ!この馬鹿野郎ォォォォッ!!!」

 

次の瞬間ティアのアッパーカットが炸裂した!床に伏したダンテにティアはフンッとそっぽを向いた。その後自分だけ逃げた黒歌にティアは説教していた。

 

玄関ではオーディンが帰る準備をしていた。既にバラキエルは元に戻っていたが朱乃はまだ来なかった。もう足止めは出来ないぞ?何かするつもりなら急げ。

 

「それでは参りましょうオーディン殿」

 

「おぉ、中々楽しめたぞ、念願のおっぱいパブにも行けたしのぅ」

 

「ったく、このスケベジジイが。そんじゃバラキエル、護衛は任せたぞ」

 

「お待ちください」

 

そこへようやく朱乃が来た。朱乃はバラキエルの前に来ると小包を渡した。

 

「朱乃⁉︎」

 

「長旅のお弁当ですわ」

 

「そ、そうか、ありがたくいただこう」

 

バラキエルに弁当を渡すと朱乃はバラキエルに抱きついた!

 

「朱乃…⁉︎」

 

「父様、ごめんなさい!私…父様の話も聞かずに…!」

 

「…いいんだよ、私の方こそずっと話さずにいてすまなかった…!お前は私の大切な娘だ!」

 

「父様…‼︎」

 

朱乃とバラキエルはきつく抱きしめ合い親子の絆を取り戻した。その光景をリアス達は微笑んで見守りアーシアとゼノヴィアとイリナは祝福した。

無事にバラキエルの出発を見送った朱乃にリアス達は声を掛けていたが、朱乃はポニーテールにしていた髪を下ろすとダンテの前に来て唇を重ねた。

 

「ありがとうダンテ!」

 

 

 

 

 

帰りの列車内、バラキエルは朱乃から貰った弁当を開けたが入っていたおかずにハッとした。そのおかずは肉じゃがだったが、それは亡き妻朱璃の得意料理であった。

 

「これは…!」

 

一口食べると、目頭が熱くなってその当時の生活が蘇ってきた。

 

「……美味い…!…朱璃の味だ」

 

 




原作より早く朱乃とバラキエルを和解させました。

次回もお楽しみに!
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