「ど、どういたしましょう……?」
常盤台のお嬢様方は大変困っていた。夜に差し掛かり、つい少し前にエレメントの降下を誘導していると思われる『水晶の塔』の破壊を目指し、御坂美琴を筆頭に上条当麻、以下常盤台の精鋭六〇名ほどが常盤台を出て行ったばかり。
だというのに、常盤台の部室棟付近に昼間目撃情報のあった男が腕を組んで直立しているからだ。それも、一度訓練として学舎の園に侵入し暴れた男らしいとくれば率先して近寄りたがる者はまあいない。
上条当麻に至っては、大熱波到来以降、求心力を強めた御坂美琴の知り合いとあって、ある種安心できる保証があったようなものだから良かったが、今突っ立っている男は違う。しかも昼間には着ていなかった、白銀色のなんかやたら波打っている不定形の服なのかも定かでないモノを纏っているとなれば怪しさ増し増し。
遠目から見ればシルエットがエレメントよりも奇怪で、人間かと問われれば顔が見えているので一応といった具合である。
糸というには少し太い触覚を無数に地面に垂らし、流動する外郭を纏う姿は控えめに言って化け物地味ていた。それに加えて、ただでさえ日本人の中でも高い身長ほどもある細長く四角い穴の空いている棒まで担いでいるとあって、触れてはいけない危険性を全身から放っているのである。
「……なにをやっているのかしらあ?」
それに誰より頭を抱えるのは、精鋭が外に遠足に行っている間、常盤台を守る留守番部隊のトップを任された食蜂操祈。
時の鐘を知っている側からすれば、法水孫市が完全武装で突っ立っているだけで、全く状況が良いはずがないと知っているだけに、無視して放っておくわけにもいかない。
なにせ上条相手には、異常事態に
加えて、よりにもよって法水孫市特効である白井黒子が、本来ならば戦力分散のために留守番組として残って欲しかったにも関わらず、昼間に孫市になにを吹き込まれたのか、御坂美琴がよく分からないが大変よくない状況であるらしいという理由によって遠征組に行ってしまったので今常盤台にいないのが何より致命的。
法水孫市にとって白井黒子の存在はゲームのチートと同義であり、取り敢えず出しておけば大抵の孫市が
こんな時に頼りになりそうなコーラ=マープルはと言えば、ネロ=ミシュラン同様に法水孫市のことも嫌っているようで、「なにしに来たのかしらあ?」と操祈が聞いてみたところで、「戦いに来たんじゃな〜い?」という、まあ見れば分かるよ、といった情報を投げやりにしかくれず、弟子を名乗る佐天涙子は、自称弟子を名乗っているだけであり、孫市の詳しい事情など当然知っているはずもなかった。
こうなってしまうと、留守を預かるトップとして操祈が頭を回さなければならないのは、責任感からも知り合いであるということからも仕方なく、なにより昼間に孫市が御坂美琴の元を訪れていたという事実を聞いているだけに、一抹の不安が拭えない。
戦いに来たのは見れば分かるとして、問題は『誰』と戦いに来たのかだ。
昼間なにしに来たのか当然ながら操祈は御坂美琴に聞いてはみたものの、「……仕事だって」と大変歯切れ悪く、それしか言ってくれず、何かがあったのは確かだが、その何かが分からない。
御坂美琴が自動で操祈の能力から身を守る防壁を持っていることもあって御坂美琴から情報を引き出すことはできず、白井黒子に関しては別の意味でできなかった。
別の意味とは、言ってしまえばこの状況そのもの。日常のなんでもない時ならいざ知らず、異常な状況下で操祈が好き勝手他人の脳を弄り操っているとなれば流石にどこぞからか反発されることは必至。
派閥の面々ならそんな心配もいらないのだが、異常事態の最中場を取り纏める委員長ポジを任されてしまった操祈としては、場を乱すような行動を取りづらくもあり、現状、操祈よりも尚求心力を持ってしまった御坂美琴の懐刀に、冗談で口にするだけならまだしも、ガチで能力を使用しては要らぬ噂が広がりかねない。
主にこれまでの立場を危ぶまれた操祈が御坂美琴に奪われた立場を奪還しようとしている、とか、とか、とか。
細心の注意を払い気を遣った結果、それが裏目裏目に出るという悪循環。
ただそれも、まだ結論は出ていない。
戦いに来たとして、御坂美琴相手に不審な動きだったとしても、ひょっとしたら常盤台になんらかの脅威が迫っていて来てくれた可能性もなきにしもあらず、恋人の学舎を守ろうと、留守に力を貸しに来てくれたという可能性もなきにしもあらず、同じ時の鐘で上司でもあり現在常盤台で教師を務める二人が呼び寄せた可能性もなきにしもあらずだ。
昼間一緒にいたはずの木原円周の姿が見えないことに操祈は嫌な予感が刺激されるも、操祈としても、想い人が親友と呼ぶ男に一応の信頼は寄せている。
なんにせよ、相手は常盤台の生徒でもなく外部の傭兵。
「それはオススメしないかなぁ〜」
「なぜかしら?」
少しムッと操祈は顔を歪めた。適当な情報しかくれない偽善の配達人が、いざ操祈自身で情報を得ようと動いた手を止めてくるから。そんな顔を向けられるのは快適じゃないと、コーラも居心地悪そうに眉間に小さな皺を寄せる。
「……こんな状況になってからの情報は確かにわたちでもろくに集められていないけど、こうなる直前までの情報は別でねぇ〜?
「……誰かしら?」
「木原唯一」
その名前に、食蜂操祈は顔をより歪める。操祈が唯一を知っているかどうかは関係なく、『木原』の名前にこそ。操祈もまた『木原』には面倒な目に遭わされているのだ。誰かは関係ない。『木原』という名だけで面倒があると考えてしまうだけの威力がその姓にはある。
「……危険な相手?」
「相当ねぇ〜、なんせ危険過ぎてわたちでさえろくに情報を持ってないのら。下手に近づいたら消されちゃうから。分かってるのは、学園都市の中でも相当上の方にいるってコトぉ〜。正直、時の鐘と相性いいとは思えないけど、
「……まあねえ」
コーラが心配しているのは、食蜂操祈が法水孫市に対して能力を使ったという事実。
孫市がなんの情報を握っているのか分からない以上、孫市の頭の中はパンドーラーの箱なのだ。記憶という魔窟の中に希望が隠れているのかも定かでない。事実は事実として残ってしまう。握った情報が有用だとして、それに致死性の毒があるかもしれない。
「……私に保身のために見過ごせと言う気?」
「操祈ちゃんのためだけじゃないよぉ〜、裏にいるのが疑わしきは罰せみたいな集団なら、狙われるのは操祈ちゃんだけだと思う? その派閥にまで手は伸びると思わない? ひょっとするとその外にまで。わたちの一番の敵はね、腕力にモノを言わせる輩よりも情報操作できるような権力を持った相手。今回の相手はそれなのら」
「だとして、今降り掛かる火の粉を放っておいて火達磨になってからでは遅いわよ?」
それも最も。通れる石橋が一本しかなく、渡れば崩れるかもしれないとして、渡る前に石橋叩いて崩れれば本当にどうしようもなくなってしまう。その心配は理解できると頷きながらも、ただ一点の変わらない事実にコーラは横に首を振る。
「わたちだって死ぬのは嫌だよぉ〜、だからこそなのら。時の鐘は無垢なる一般人を殺しはしない。その一線からは外れない。わたちも嫌いな集団だけど、その一点だけは過去の事実からも信用できる。そうでなければ今のアイツらはないからねぇ〜」
「……こんな状況でもそれを守ると思う? 今は異常事態。学園都市と同じようにこれまでが崩れることだって」
「操祈ちゃんこそ忘れてない? 昨日来た迷探偵が言ってたでしょぉ〜? 今の状況には学園都市上層部が関わってる可能性が高いって、学園都市上層部にいる者こそ木原唯一ちゃん。その唯一ちゃんと一緒にいたのが法水孫市。それなら」
強烈に深い皺を操祈は眉間に刻んだ。
つまりそうであるなら、今の異常事態は法水孫市にとって全く異常事態ではないかもしれない。なぜならば、学園都市を異常事態に叩き込んだ側にいるかもしれないから。だからこそ、これまでの時の鐘の掟から外れることはない一安心。
とは、いかない。いかないのだ。
もしそうなら、そうであったなら、法水孫市の運んで来た危険は、食蜂操祈が思っている危険ではなかったとしても、また別の危険。色が違うだけで危険は一緒。どころかより危険性が高いかもしれない。
「まさかっ、そんなことする人じゃないとは思うけど……。あの探偵さんも常盤台が事件現場、周りから浮いてるなんて言ってたわねえっ。それを潰しに来た? 他と同じようにするために? でもなんのため? 理由が分からないっ、いえ、そんなことよりっ」
「まずったねぇ〜、タイミングがそうだとすると良過ぎるのら。御坂ちゃん達が出てってからすぐに再び姿を見せた法水孫市。ハメられたかなぁ〜、思えば怪し過ぎるもんねぇ〜、これ見よがしに弱点ですって言うみたいに突っ立ってる塔があるなんて。それも飛び回ってる御坂ちゃんが見つけやすいようなさぁ〜。つまり」
「囮? じゃあ彼は、なにしにここに来たって言うの? 来たのはいいけれど未だ動かないで……」
「待ってるんじゃない?」
「なにを?」
「さあ? ただきっと、今の状況の中心にある何かをだよ」
二人は顔を見合わせて、次第に目つきを険しくさせる。待っているとするならば、二人の知らないカウントダウンが始まってるということ。そしてそれがいつ終わるのか知っているのは孫市のみ。
してやられたのだ。現状を打破するために飛び出して行った美琴達と入れ替わりに、打破すべき現状のより近い位置にいるだろう者の到来。加えて戦闘力の高い精鋭達は全員が外。その事実に気付いているのはたったの二人。
意を決して食蜂操祈は動きだす。足を動かしながら、すれ違う常盤台生達に校舎に避難するように能力で呼び掛けながら。
そして、件の法水孫市もまた困っていた。
(やべえよやべえよ、どうしよっかなぁ)
常盤台に来て早十数分。突っ立ったまま孫市は動けない。四方八方から突き刺さるお嬢様方の視線。好奇心と恐怖心の入り混じった視線に熱気の中で晒される居心地悪さ。加えて、常盤台の中は高位能力者が多いだけに、AIM拡散力場の波が鬱陶しい。
孫市の役目は簡単な話、『水晶の塔』同様に囮である。無論、それだけというわけでもないのであるが、今一番にやらねばならないことがそれ。
ここで果たすべき最低限の仕事は、御坂美琴のラボの破壊。ただそのために人的被害を出すわけにもいかない。御坂美琴のラボには残った兵器の整備のために何人かの女生徒が残っており、それがいなくなるのを待っているのだ。
当然突っ込んでいって追い払ってもいいのであるが、御坂美琴が今の常盤台での最大戦力であり、エレメントに対抗するための最大手である以上、無理にラボに突っ込めば、兵器を奪いに来たのかと抵抗される恐れがあるため、その手は最終手段。
なるべき穏便にコトを済ますためにも取り敢えず悪目立ちして注目を集めてみたものの、不審者相手に動き回るでもなく大変お行儀のいいお嬢様達は動かず固まる始末。完全な誤算である。
これも好戦的な常盤台生の多くが出て行ってしまっているからというのも大きいが。なによりも。
(重たい……ッ)
夜とはいえ大変気温が高い中、軍服を着て尚且つ上から
しかし、どんな苦行の中にあっても、孫市は動くわけにはいかない。この馬鹿みたいなこれ見よがし囮作戦にも、やらなければならない理由が他にもある。
主に常盤台の戦力が落ちている今、学舎の園の外周部から向かってくるエレメントに対する警戒をしている常盤台教諭であるオーバード=シェリーとロイ=G =マクリシアンの注意を引くため。
御坂美琴と白井黒子のいない今、孫市が最も警戒する武力は時の鐘である二人。それ以外となると食蜂操祈の派閥であるが、その動きは孫市をしてよく知らないため予想するだけ無駄と現状諦めている。
孫市にとっての最悪は、「あ! 怪しい不審者がいるんだゾ☆ ピッ!」っと食蜂操祈にリモコンで動きを止められ頭の中をあれこれ覗かれるコト。食蜂操祈の安全を考えても、一番取られたくない手である。
正直そこは、孫市も操祈のことを多少は知っていることもあり、知り合いだし問答無用で能力は使わないだろうという信頼というより、優しさへの甘え。
(……大丈夫だよね?)
そうは考えていても不安は拭いきれない。操祈の気分によって早々に終焉へと行き着きそうな作戦しか穏便な手がないことに絶望しながらも、それしかない事実。
そんな不安に
「あ、あのぉ〜」
恐る恐るといった様相で孫市に声を掛けてきた女生徒一人。夢見る殿方なら誰でもいいという超肉食系女子なのか、孫市の風貌の物珍しさから好奇心に負けたのかは定かではない。が、声を掛ける者が現れたということが重要だ。コミュニケーションから場を動かせるかもしれないから。
「なんですか?」
「しゃ、喋ったぁぁぁぁッ⁉︎」
そして女生徒は逃げ、動いた状況は終わった。
「なんでだよ⁉︎」
自分から話しかけておいて逃げるとは何事なのか。だいたい孫市だって生きてる人間なのだから喋るに決まっている。孫市が人間に見えるかは鏡に映る今の自分を見て自問自答してみて欲しい見た目ではあるが、兎に角、話し掛けて逃げるなど無礼千万。お嬢様学校の名が泣いてしまう。
その名誉を挽回するためか、無礼少女と入れ替わりに、ミス常盤台とでも言うべき女王様が校庭に姿を表したのは孫市にとって幸運か不幸か。
知っている者の姿を前に、ようやくこの苦難の時間は終わるのだと、可愛らしい人畜無害かは疑問の多いお嬢様方の視線が終わるのだと、喜びの笑みを孫市が浮かべたことで食蜂操祈はドン引いた。
今の元凶に近い位置にいる可能性の高い男が、満面の笑みで待っている。状況も加味してものすごく怖い。つい思わず手にしていたリモコンを投げつけてしまったのは仕方ないというものであり、急にリモコンの襲来を孫市が予期できず、横っ面を弾き飛ばしリモコンは明後日へと走り抜けた。
避難するように指示を飛ばしていた食蜂操祈が不審者を撃退。数多の拍手が操祈へと降り注ぎ、ここに操祈の求心力が偶然とはいえちょっぴり回復するという奇跡が起こるがそれはそれ。
予想していなかったとして、非力少女からのリモコンの投擲で意識を手放す孫市ではない。暑さと、重さと、急な手痛い一撃に男子高校生としてのちっちゃなハートは叩きのめされ、海流に揺れる昆布が如く気色の悪い動きで立ち上がると、食蜂操祈の肩を掴んだ。
白銀の化物の復活に拍手していた女生徒達は顔を校舎の中に引っ込め、顔を引き攣らせながら操祈は外に残る女生徒達に校舎に避難するよう能力で指示を飛ばす。
「な、なんで急にリモコン? 俺なんかした? 食蜂さんになんもしてないよね? こんな暑い中立ってて、勝手知らない女子中学校の中、重い服着て、侮蔑の目を向けられ仕舞いにリモコン? そりゃ能力使わないでくれって心の中で祈ってたさ。だからってリモコンぶつけられるってどうよ? 今日の夜は猛暑につきリモコン注意報ってか?どんな天気予報だよ! 俺だっていっぱいいっぱいなんだよぉっ! なんで俺はこんなところにいるんだよぉッ!」
「わ、分かったわっ! 分かったから落ち着きなさあいッ‼︎ なんだか思ってたのと違う反応で私の方がびっくりなんだけどお‼︎」
「知るかそんなの! 俺の方がびっくりだよ‼︎」
リモコンを投げつけられたおかげで、すっかり仕事モードから頭が切り替わってしまった。理不尽、理不尽、ある程度に理不尽ならば孫市も慣れてはいるが、どんな物事にも限度はある。
やる気の起きづらい仕事内容。どちらかと言えば好ましくない状況。恋人とは敵対しなきゃいけないし、最近学校に行けていないので単位もやばい。加えて、この状況に孫市が関わっていると友人知人にバレれば、間違いなくタコ殴りにされる。
それらをなんとか飲み込んで、孫市も身を切る思いでここに立っているのだ。必死のために。
リモコンの一発にただでさえ摩耗した心をより削られ、その場に膝を抱えて
「そりゃあ俺だってさ、好きで好きな奴らの敵になりたいわけじゃないさ……。でもさ、俺がやめちまったら誰があの人に並ぶかね……誰もいないだろうよ。俺が思うにあの人に必要なのは仲間や友人だよ。悲しみを一人で抱えるからどこまでも自己嫌悪に溺れちまうのさ。俺には時折それを聞いてくれる黒子達がいるからよく分かる。必死に大きい小さいなどない。やり方は過激かもしれないけどあの人の必死に嘘はないさ。それを見たいと思う俺は頭がおかしいのか間違っているのか……」
「そ、そうねえ? よく分からないけれど、貴方も苦労してるのねえ」
「別に自分のために勝手にしてる苦労だからそれはいいんだけどさ。誰だって愚痴りたい時とかあるだろう? 状況が思うようにならず、好転する兆しもさして見えないとか、どうすりゃいいっちゅうねん。どうすれば満足するのか答えをくれよ。あっちはいいよな、好き勝手するけどその結果が嫌なら身を粉にしながら働いてねって。協力するからもっと協力してよ。俺別に協力的じゃなかった時ないよね? なにが不満なのか三行くらいで説明して欲しいわ」
「そ、そうねえ?」
完全に出だしをミスったと食蜂操祈の表情筋が死ぬ。なんの目的で来たのかとか、能力の使用が危険だというなら孫市が判断できる範疇で色々と問いただす予定だったのだが、一発のリモコンが状況を別のややこしさに切り替えてしまった。弱気の孫市を見るのは操祈にとって初めてのこと。こんな時こそ居て欲しい白井黒子は今いない。
どうしようかと孫市に目を落とした先で、小さな異変に操祈は首を傾げる。動きの止まった
『伏せろ』
荒々しく急いで書かれたらしい文字と、持ち上げられた孫市の鋭い視線。急に飛び込んで来た忠告に、敵襲でもあるのかと操祈は慌ててその場にしゃがむ。その耳に孫市は小さく告げた。
「悪いな食蜂さん、貸しにしといてくれ」
急にしゃがみ込んだ食蜂操祈の異変に、状況を見守っていたオーバード=シェリーとロイ=G =マクリシアンが、教師として生徒を守るために不審者である孫市へと向けた狙撃銃の引き金を押し込もうとしたその一瞬。
完全に注意を向けた一瞬の隙を突き、孫市が普段使っている
「
超振動の渦が御坂美琴のラボを砕き押し流し、それを見つめて笑みを浮かべた孫市が立ち上がる。
「さあ最低限の目的は完了した。次のステップに移るとしよう」