「う、海って! と、とととととと泊まりがけで海ってアンターっ!?」
御坂さんの叫び声が虚しくこだまして喧騒に飲み込まれていった。御坂さんと
俺が頼んだのはコーヒーを一杯だけ。なんとなく腹を満たして僅かでも気を抜きたくない。隣をちらりと見る。さっきから一言も若狭さんは話さない。ここに来る途中で盛大に上条父と衝突したらしく、そのお詫びも込めて昼食に誘ったらしい。余計な事を。
若狭さんの格好はワインレッドのスーツ。ところどころに黒い糸で装飾が施されている。ただ下はスカートではなくパンツスーツ、ベルトでなくサスペンダーで吊っている。テーブルの上には高価そうなカメラが置かれ、それと一緒に手帳とペンが置かれていた。灰皿にはもう十本近い吸い殻が転がっており、特徴的な赤っぽい髪の他に目につくのは顎の右寄りにホクロがあるくらいか。
ため息を吐いて視線を散らす。肩が重い。きっと鎖骨が折れているせいだ。コーヒーを啜るが味が薄く感じてしまう。きっと青髮ピアスに誘波さんが淹れたコーヒーを飲まされたせいだ。そうしてまた姿勢を戻した。どこからララ=ペスタロッチが襲って来るのか分からないのだから警戒しなければならない。ふと「法水!」と上条が俺の名を呼び、腰の相棒に手を伸ばす。
「どうした?」
「いや法水だって家事できるもんなって、大丈夫か?」
「……何が? 大丈夫さ、家事ね。できるよ。掃除、洗濯、料理も一通り、ただ料理はほとんどスイス料理に限るがな」
そう言うと周りから意外そうな顔をされる。どうだ! と偉そうな顔をするのは寧ろ上条と
「ほら見ろ法水だってできるんだぞ! 一方御坂はどうなの家事とか!」
「は? ま、まぁそりゃ私だって学習中の身ですから多少はね。流石にペルシャ絨毯のほつれの直し方とか、金絵皿の傷んだ箔の修繕方法とか完璧に覚えているって訳じゃないけど」
「ペルシャ絨毯か、アレは結構手間が掛かるな。俺も手伝わされた事がある。それに俺はカロチャ刺繍が苦手でな、よくガスパルさんに注意された」
「か、カロチャ刺繍って何だ?」
「……ハンガリー大平原の南、ドナウのほとりにあるカロチャの町や周辺の村で生まれた刺繍の事」
上条のふと零した疑問に、隣に座る若狭さんが怠そうに答えた。どこか刺々しい気の張った声だが、へばりつくような低さが後を引く不思議な声。チラッと隣を見ると目が合ったので目をそらす。ジャーナリストらしく民芸品などの事には詳しいらしい。何のジャーナリストかは知らないが。
「あなた達……、それは家事ではなく職人芸って言うのよ?」
女子大生っぽい女性に苦言を言われた。まあ俺は家事だと思って言ってはいないが、御坂さんは違ったらしく言葉に詰まってよく分からない言い訳を叫んでいる。それを聞き流していると、上条父が間を繋いでくれた。
「まぁ、とりあえずご飯を食べるとしようか。当麻、そちらの三人にはありがとうって言っておくように。わざわざ当麻が来るまで何も食べずに待っていてくれたんだぞ」
上条父の言葉にまたもや言葉に詰まる御坂さん。別に先に食べていても良いと思うが。若狭さんは何も思っていないようで紫煙を吐いた。最も社交的っぽい大学生ぐらいの女性が笑って返してくれる。
「まぁまぁ。ようやく待ち人が来たんだから、さっさとご飯にしちゃいましょう。えっと、お名前は上条当麻君で良いのかな?」
「え? そうですけど。あの、そっちは御坂のお姉さんか何かで?」
「ううん。私は御坂美鈴。美琴の母です、よろしくね」
ピシリと空気が凍る。御坂さんと似ているし本物の姉妹がついに来たのかと思ったが予想は遥か斜め上。上条一家から「HAHAァ⁉︎」と絶叫が響いた。苦い顔でそれを受け流す勢いで隣を見ると、若狭さんも苦い顔をしている。何となく座りが悪いので、椅子に深く腰掛け直した。
聞いた限りでは、御坂さんの母はもう一度大学に通い学び直しているのだそうだ。若いというか何というか。いや、本当に見た目は若いのだが。上条と上条父は同じ動きで御坂さんの母から詩奈さんの方へと目を移し、勝手に納得している。気持ちは分かる。
「……、いや、世の中にはそういう事例があってもおかしくはないのか? どう思う、当麻」
「まぁ、言われてみればウチだってそんな感じなんだし、わざわざおかしいと叫ぶほどの事でもないの……かな?」
「おかしいに決まってるんだよ! とうまの周りには『こもえ』とか『しいな』とか不自然に若い大人がたくさんいるけど、こんなの普通に考えたらありえないもん!! 何なのかな、この若さいっぱいの世界は。ここはピーターパンが案内役を務める子供達の楽園なの!? ッハ⁉︎ まさかそっちの人も⁉︎」
そう言って
「……はあ、法水若狭、職業はジャーナリストを。科学と宗教とか軍事関係の雑誌社に勤めてるわ。その関係で大覇星祭に合わせて今日から学園都市に転勤。それでここにいるわけ」
「え、法水?」
俺と同じ苗字を聞いた上条が俺を見てくる。こっち見んなと手で払っても効果がない。
「法水なんて別に珍しい苗字じゃない」
「いや、まあそうだけども」
「……貴方、名前は?」
不思議な顔をする上条達の中で、唯一厳しい顔をする若狭さん。小さく舌を打つ。イライラする。答える代わりにコーヒーを口に運ぶ。その間に若狭さんはまた口を開いた。相変わらずコーヒーの味は薄い。
「その服、私は知ってる。コスプレ競争? 随分変わったコスプレを選んだのね。スイスを調べればどこかで必ず名前が出るわ、スイス特殊山岳射撃部隊『
イライラする。声で分かるが迷っていない、ある種の確信を持って聞いてきている。左手で強く弓袋に入っている相棒を強く握り、そっと離した。イライラを抑えられない。胸ポケットから煙草を取り出し火を点ける。周りの目がパチクリと少し驚いたものに変わるのを見届け、その間に言葉を滑り込ませるように紫煙を吐いた。苦い顔をするかとも思ったが、若狭さんは無表情だ。その目を見てゆっくり口を開いた。
「法水孫市、こう見えてスイス人です。他に質問は?」
そう言うと若狭さんは小さく口は開いたが、煙草を咥え直しただけで何も言わない。苦い顔をして、ただ口から紫煙を吐く。二人してしばらく見つめ合って煙草を吸う。何故か若狭さんは顔を反らそうとしない。なんで反らさない。さっさと反らせ。いや本当に。俺から反らすと負けたような気がして何か嫌だ。
「あの……」
「何でしょうか? ああ喫煙ならご心配なく、スイスでは十六から許されてるので」
口を挟んできた美鈴さんが聞きたいのであろう答えを言うが、「そうじゃなくって」と返されてしまう。ふと目を向けると美鈴さんは眉間に皺を寄せるどころか微笑んでいる。
「ふふ、あなた達全く同じ煙草の吸い方してるからちょっと可笑しくって、親戚だったりするのかなって」
そう美鈴さんが言って小さく笑った。全く意識せずにいつも通り吸っているだけなのだが、そう言われると似ているような気もしないでもない。煙草を消そうと灰皿に押し付けると、若狭さんと同時だった。なぜだ。少し気に入らないが、ただ美鈴さんのおかげで、少し全体の空気が和らいだ。上条の両親がいて
「美鈴さん鋭い、隣のは母です」
そう言うと隣で息が詰まる音がする。何か言うかとも思ったが、若狭さんは何も言わず煙草を吸うだけで肯定も否定もしなかった。上条一家からは本日二回目、御坂さんからは本日一回目となる「HAHAァ⁉︎」の絶叫が上がり、美鈴さんは親子の割にあまりに他人行儀な俺と若狭さんの雰囲気に微妙な表情を浮かべた。インカムの先でも遠くで声が上がっている。
「の、法水お前、親がいたのか」
「上条さんは俺が自然発生したUMAだとでも思ってたのか? いるに決まってるだろ」
「いやそうだけど」
「そうよ、だってアンタ黒子や婚后さんに聞いたけど」
「はいはい、何を聞いたのか知らないが噂話なんていうのはアテにしないように。それより早く昼食済ませないと午後の競技が始まるぞ」
時計を見た上条と御坂さんは昼休みの残り時間に気がついたようで、それもそうだとテーブルに向き直った。上条一家は喫茶店のメニューではなく詩菜さん特製のライスサンドを食べるらしい。俺の目の前にはコーヒーだけ。若狭さんの目の前にもコーヒーだけ。何でだ、もっと何か頼め。御坂さんは普通メニューを手に取ったが、それを美鈴さんが手で制す。
「何も頼まないわよー。ほら、私だってちゃんと弁当持参してきたんだぞ。どうよ美琴、これってちょっと母親っぽくない?」
「……母親っぽいんじゃなくて、ちゃんと母親してくれないと困るのよッ! で、そっちのバッグには何が入ってるの?」
「へっへっへー。見て驚くんじゃないわよ、と言っても法水君は驚かないと思うけど」
そう言って美鈴さんが持って来ていたバッグから取り出したのは、ホールサイズのチーズに白ワイン、銀色の寸銅鍋、小型ガスコンロ、フォンデュフォークなどなど、見知った器具と食材がゴロゴロ出てくる。
「じゃーん!! 今日のメニューはチーズフォンデューッ!!」
「学園都市に
そう言って御坂さんは美鈴さんの頭をぺしんと叩いた。そしてそのまま親子漫才に移行する。何とも不思議だ。
火を点けようと机の上に置いていたライターに手を伸ばそうとすると、ニュッと視界の端からライターを握った手が伸びてくる。安物ではないしっかりした作りのライター。その手を辿って隣に座る若狭さんの顔を見ると、にっこりともしていない無表情な顔。そのまま会釈もなしにライターから火が上がり、「どうも」と言って火を貰う。吸い込んだ煙は、若狭さんがつけている香水の匂いと混じっていつもとは違う味がする。
「でもまぁ乳製品が必要かどうかはさておいて、いっぱい食べたらいっぱい育つってのは、生物学的に当たり前の事よ。縦に伸びるか横に伸びるかは別問題だけどね。食ったら太るってのは単に体の管理ができてないだけ。摂取量と運動量を調節すれば、きちんと育って欲しい所が育ってくれるわ。欧米の食文化なんてすごいじゃない。あんなバケツみたいな量のご飯食べてりゃ、そりゃあ日本人より良い体格にもなるわよね。胸がデカイと人生得するわよーん? ねえ法水君」
いつもと違う煙草の味に想いを馳せていた意識が引き戻される。一応スイス人で日本人よりも平均身長の高い俺を見ての話だろう。思い浮かべるのはボスやロイ姐さんの姿。
「まあそうですね。日本よりも肉を食べる割合が多いですし、私が学園都市に来る前にいたところの男の平均身長は一八〇台後半ですしね。ほぼ毎日スイスの山と街の中をフリーランニングで数十キロ。それに加えて筋トレだのしてれば太る方が難しいですから。軍人やアスリートに太った人がいないのがその証拠ですかね」
俺の説明に美鈴さんは「ほらー」と言うが、御坂さんは他のところが気になってあまり納得していない様子だ。「ほぼ毎日数十キロ…•」とか苦い顔で呟いている。そして通路を挟んで隣にいる上条のいかがわしい視線に気づいた御坂さんはすぐにそれに噛み付き、どうだって良い事として処理されたようだ。上条にご熱心な御坂さんに、美鈴さんは少しどこか呆れた顔を向けると、顔を華やかせて俺と若狭さんを見る。
「お二人ともコーヒーだけみたいですし、良かったらどうかしら? というか用意しておいてアレなんだけど、法水君が作った方が美味しくできそうだし」
うーむ、コレを断るのも何だし、貰った方が微妙な空気にならず済みそうだ。俺が作っていいものなのかは分からないが、美鈴さんがそう言うのだから良いんだろう。煙草を消し、コンロに鍋を置いて火にかけ白ワインを投入する。白ワインのアルコールがとんで沸騰するまでの間に、美鈴さんが持って来ている小さなナイフで丸いチーズを必要な分だけ削っていく。この丸いチーズを丸ごと溶かすのでは昼休みが終わってしまう。
「……上手いものね」
「ほんと、流石本場は違うわ」
若狭さんと美鈴さんが感心してくれる。とはいえこんなのが上手くてもそこまで嬉しくはないのだが、狙撃の命中率が上がった方がよっぽど嬉しい。
「スイスで言葉よりも先に覚えたのが料理ですからね。俺の初めての役目でした。料理が不味いともう最悪。朝から気分が地の底で、夜にまた下がる。そうならないために何より早く上達した。チーズフォンデュ自体難しい料理でもないですし、味は保証しますよ」
白ワインが沸騰したのを確認して中火にする。削ったチーズを投入し、白ワインに溶けていくチーズを眺める。それを後二回ほど繰り返し、胡椒とナツメグで味を整えれば完成だ。
「スイスではいつもグリュイエールチーズを使ってたんですけど、今回はカマンベールチーズですね。口当たりが良いので昼食には最適かもしれません」
「ふっふーん、どうよ美琴ちゃん。早くいただきましょう、とっても美味しそう」
「はいはい」
フォンデュフォークを配り終え、それぞれ思い思いの食材にチーズを潜らせる。こんな時に故郷の料理を食べられるというのは運が良い。美鈴さんも御坂さんも満足そうで何よりだ。若狭さんの方を横目で見てみると、フォンデュフォークを手の中でくるくると回し迷っているらしい。……どうしよう。無視するのも何だ、ブロック状に切られているカボチャの皿を若狭さんの方に少し押す。
「……ジャガイモやウィンナー、ブロッコリー何かが一般的ですけど、カボチャもなかなか合いますよ」
「……そう」
カボチャをフォンデュフォークで突き刺し、チーズの絡んだソレを若狭さんは口に運ぶ。少しの間の後またフォンデュフォークを伸ばす。気に入ったようで何よりだ。昼食は思ったよりも平和に時間が過ぎていった。
***
あーあ、昼休みが終わった。良かったような悪かったような、いや良かった。どうも若狭さんが近くにいると座りが悪い。何だかんだ気になってしまう。コレも血のなせる業なのかは分からないが、いや分かりたくはない。
父兄である上条の両親と美鈴さんは次の競技会場へと向かい、若狭さんは取材があると言ってどこかへ行ってしまった。残されたのは俺と上条、
御坂さんはもうすぐ競技が始まるそうなので気にはしなくていいのだが、まだ向かわずに上条に噛み付いている。
「……とうまはいっつも事後承諾で病院送りにされてるけど、裏では一体何が起こっているの? そう言えばまごいちもよく入院してるよね」
「……アンタ達、毎回毎回そんな事してた訳? 言われてみれば、あの子達とか、アンタは黒子と仲良かったわよね?」
おかしいな。上条の避雷針力が落ちて来ているのか矛先が俺まで巻き込み始めた。しかも何故今そんな話題になるのか。オリアナ=トムソンの事もララ=ペスタロッチの事も気付かせるわけにはいかない。
「や、やだなぁ皆さん! あれですよ、アナタタチが見てきたのは上条さんの一年の中でも特に愉快な部分だけなんですってば! 別に年中あんな感じじゃないですよ。ほら、人間って年に二回か三回ぐらいは無意味に格好つけたくなる時があるじゃないですカッ!!」
慌てた上条がそんな言い訳を言うが、全く信用ならない。
「だいたい、まごいちは何で時の鐘の軍服着てるの? 本当にコスプレ競争なのかな?」
「そうよ! アンタ確か傭兵だものね、また変な仕事してるんじゃないでしょうね!」
「おいおい、言い掛かりはよしてくれよ。俺がすぐに用意できた衣装がコレだっただけさ。時の鐘なんて学園都市の学生の中じゃあ有名でもないし丁度良かったんだ。なあ上条さん」
「お、おうそうなんだよ! すぐに衣装が用意できたのが法水だけでさー」
はっはっは! と上条が協力して誤魔化してくれようとしてくれるが、全く効いていない。ここでぶっちゃけて魔術師の事を教えたとして、この二人の性格から言って「あ、そうなんだ頑張って」と言うわけがないという事は分かっている。時の鐘の仲間ならそうなるのだが、全く面倒な事この上ない。怪訝な顔を向けて来る少女二人の攻撃をなんとか凌いでいると、遠くの方から聞き慣れた少女の声が聞こえて来る。
「おねえさまぁあああ! 黒子が! 黒子が来ましたの!」
向こうから怪我人とは思えない程のスピードで、黒子さんが突っ込んで来る。できれば早く来てくれとは連絡したが、何故あんなに元気ハツラツなのか。……御坂さんがいるからか。御坂さんの元へと飛び付こうと飛び跳ねた黒子さんを御坂さんがひょいと避け、俺の腹部にフライングヘッドバッドをかまして来た。腹部にある刺し傷が痛む。……マジかよ。
「ああ〜ん、お姉様ったら何で避けるんですの?」
「普通避けるでしょうが、アンタもそれ抱えてないで落として良いわよ」
黒子さんがこんなしょうもない事でリタイアされても困るので受け止めたのに落とすわけにもいかない。「ああそんなおねえさま〜ん」と腕の中で悩まし気な声を上げる黒子さんを車椅子に下ろす。
「お姉様、必要とあらば
車椅子の上で黒子さんは腰掛け直し、
「ああ頼むよ。
「失礼ですわね、コレでも
「うんいいよ、ええとくろこ?」
「はい、ええとインデックスさん? だったかしら? 珍しい名前ですわね」
うむ、
「アンタ黒子と本当に仲良いわね、一体どうしたのよ」
「別に、元々
「そうか? それにしたって仲良い気がするけど」
「上条さん自分を差し置いてそういう事言う?」
「そうですの! この腐れ類人猿! まーたお姉様を誑かしていますわね!」
「ちょ、ちょっと黒子!」と御坂さんが喚く。黒子さんのおかげで話を反らせた。全く頼りになる相棒だ。このまま禁書目録のお嬢さんと御坂さんにはご退場願おう。黒子さんに目配せすると、小さく頷いてくれる。黒子さんは御坂さんと
「さて、上条さん行くとしようか」
「え、本当に大丈夫なの? っていうか白井って」
「俺個人の協力者だよ。彼女は学園都市を守る正義の使徒だ。俺なんかよりよっぽど学園都市に必要な人さ。彼女なら絶対
「いやでもコレ魔術師絡みだぞ?」
「黒子さんにはもう俺から教えている。青髮ピアスだって知ってるし、知ってる者が増えても問題はない。学園都市を守るのに能力者も魔術師も関係ないって事だ。だからここで俺達がするべきは」
「絶対学園都市の皆がここまで作り上げた大覇星祭を台無しにさせないって事だな」