誰だよ、今回で章終わりだって言った奴? 私でしたね。
いやあ、舐めてたわ。
戦闘シーンの配分………誰だよ戦闘シーンが連続するプロット立てたのは?
それも私でしたね。
これが、因果応報!?(いいえ、自業自得です)
―――その日は凄まじい嵐だった。朝食を食べながら、八人目の神殺しである草薙護堂はニュースで流れるその“ありえない”台風とやらについて語る天気予報士の困惑振りを見ていた。
「まるで生きている、意思があるみたいに自ら集合するような動きって……まさか、これ」
「お兄ちゃん、どうしたの?」
「あ、いや。なんか変わった台風なんだなってさ」
「そうだね。みんな大騒ぎだしね、なんでも過去に類を見ないものだとか、全世界でも観測されたことが無いだとか、どのニュースでも大騒ぎだし、学校も休校になっちゃうし……」
うんうん肯くのは護堂の妹である草薙静花。護堂が通っている高校の付属中学に通う女子中学生である。ニュースの内容は正に彼女が言う通りで、どのニュースもありえないを口癖のように報じている。が、護堂が言いたかったのはそういうことではなかった。
(―――まさか、これ。神様がらみじゃないだろうな……?)
しかめっ面で思うはなんかの手違いで遂げてしまった神殺しという偉業。ゾロアスター教に在りし軍神『まつろわぬウルスラグナ』を殺したことによって得た
ただの高校生であった護堂はこれにより神々と護堂と類を同じくする神殺したちの非日常に巻き込まれるようになったのである。そして、先日。その、護堂が初めて出会い、戦った同族、サルバトーレ・ドニから連絡があったのだ。
曰く「最古参の神殺し、ヴォバン侯爵が日本にいる」。
護堂はヴォバン侯爵についてそう、詳しくは無い。時折エリカや他の「そういう方面」の相手が槍玉に上げるから覚えてしまっていた。今代最古の神殺しであり、魔王の代名詞とも言うべき人格者であると。
「また変なことに巻き込まれるのはゴメンだぞ……」
先日のアテナの件といい。懲り懲りである。幸い、今日は天候も合って学校は休み、これを期に大人しく家で唐突に訪れた休日を過ごすべきだろう……と護堂が内心、思っているのを嘲笑うかのように、外が嵐という以外はいつも通りの草薙家に一本電話が掛かってくる。
「こんな時間に電話……?」
「ああ、座ってて構わないよ、僕が出よう」
そう言って席を立とうとするのは静花。だが、彼女が電話先に出るよりも先に既に草薙兄妹と共に起床していた祖父であり、現状の保護者である草薙一郎が電話に出た。
「誰からだろう、学校からかな?」
「………」
小首を傾げている静花に対して、護堂は嫌な予感が現実になりつつあるのを全く嬉しくない神殺し特有の野性の感で、
―――というより始めに驚き、護堂を見て、「やれやれ仕方の無い奴だ」と苦笑し、電話を置いた後、「気をつけていきなさい。後、怯えている女性は繊細だからね、優しくして上げると良い」と物知り顔で護堂の肩を叩いた祖父の態度で誰からの電話かがはっきりしてしまったのだ……あの赤い悪魔がかけて来たと。
「……ねえ、おじいちゃん。誰からの電話だったの?」
心なしか冷えた口調で問う我が妹。その声に祖父は。
「何、可愛いお嬢さんじゃないか。遠路遥々日本まで追ってきて、しかし、雷が恐ろしいとは、意外な欠点があるものだ。もっと気丈なお嬢さんかと思ったら存外に。さ、早く行って安心させて上げなさい。向こうのメイドさんが迎えに来るらしいからね」
その一言で全てに察しがついた。それは妹も同じであるらしく目を吊り上げて、まるで怨敵を糾すように、
「またエリカさん?」
「あー、多分。そうじゃ、ないかなァ?」
嗚呼、さらば平和な一日。どうやら神殺しの宿命は護堂を逃がしてくれないらしい。内心でエリカに「お前が雷苦手ってどういう冗談だよ!」「ていうかもう少し言い訳ぐらい考えてくれ!」などと愚痴りながら数分後、現れたメイドさんこと、アリアンナの運転で護堂はエリカの住んでいるマンションに向った。
因みに、憂鬱な気持ちですっかり忘れていたアリアンナの
………
…………
………………。
「ハァイ、護堂……ってどうしたの? 顔色が随分悪いけれど?」
「誰のせいだ、誰の……」
だいぶグロッキーな護堂と彼の咎めるような眼差しに納得がいったのかエリカは一つ肯いて、
「急ぎのことだったから仕方がないのよ。それに護堂のことだからてっきりタクシーを呼ぶかと思ったのだけれど、使わなかったの? そう思ってアリアンナにも念のためお金を渡しておいたのに」
「な、に……?」
その言葉に動揺する護堂。そうだ、何故タクシーという手段を使わなかったんだ! 出先に車に乗ったアリアンナさんがいた所為で反射的に乗り込んでしまったが、お茶を濁してタクシーで向うだのと言い訳が付けられたではないか。
「まあ過ぎたことは良いわよね。事態も急ぐし、先に用件を伝えるわね」
「そうかよ、で? なんだよ急ぎの用件って」
「私も掴んだのはついさっきのことなのだけれど、どうも今、この日本にヴォバン侯爵が来日しているらしいの」
「ヴォバンってドニの奴の近所に住んでいる大魔王とかいうのだろ。昨日、ドニの奴から聞いたよ」
「サルバトーレ卿から? 護堂、いつの間に親しくなっていたの?」
「親しくない! 別に親しくないぞ!!」
笑顔で剣を向けてくる傍迷惑と親しいなんてとんでもない、と護堂は激しく首を振る。
「そう、まあ良いわ、話をヴォバン侯爵に戻すわよ。で、理由を知ったのはさっき、知り合いの呪術師からなんだけれど、なんでも《正史編纂委員会》が東京全域に避難勧告と人払いをかけたそうなの、命令したのは《堕落王》閉塚衛」
「えっと、俺と同じもう一人の日本の神殺しだよな?」
「ええ、実質、《正史編纂委員会》の盟主ね。尤も、彼の場合は直轄というより同盟繋がりっていうのが正確なんだろうけれど」
「同盟?」
「彼には既に直轄の結社があるらしいのよ。私も日本に来て、情報を集めるうちに知ったのだけれどね。『女神の腕』っていう呪術サークルがかの王直轄の魔術結社みたいね。私も調べてみて初めて知った名だから、英国の《黒王子》アレクサンドル・ガスコインのように自ら立ち上げた組織なんじゃないかしら?」
エリカが言うには『女神の腕』こそが直轄の結社にして《堕落王》が統べる本来の結社であるらしい。ただ日本の神殺しであることと、日本に神殺しがいなかったこと、それから彼の側近が《正史編纂委員会》の所属であることの三つから彼は《同盟》という形で《正史編纂委員会》の庇護者として君臨しているらしい。
「……それは分かったけど、その《堕落王》とヴォバン侯爵ってのにどんな関係があるんだよ……ってまさか」
「まあ普通に考えれば分かるわよね。戦い好きの最古参の魔王と民の庇護に熱を上げる温厚な王、それが同じ大地に二人揃ったのだから。それに此度の件はかなり唐突だったことからヴォバン侯爵は何も日本側に伝えていなかったのでしょう、つまり……」
「こっちから見れば喧嘩を売られたようなもんだってことか?」
「実際、《正史編纂委員会》に呼びかけて人払いをさせたのも《堕落王》だっていうしね。それにヴォバン侯爵と《堕落王》の両者には因縁があるから、戦う理由は十分以上に揃っているわ」
因縁とやらについては良く分からないが、少なくともこの日本の地で最古参の魔王と七番目の魔王が激突しようとしているのは間違いないだろう。護堂は思わず、手を握りこむ。
自分の故郷で勝手に喧嘩を始める二名の王に対して、憤りのような感情を覚えるのだ。特にヴォバン侯爵。喧嘩を売るも同然に押し入ったような来日の仕方がそもそもの原因であるみたいだし、前提として戦う気満々で来る時点でお察しだ。喧嘩を売られた方である《堕落王》には思うところがあるが、それにしたって売られた喧嘩をはいそうですかと簡単に買う《堕落王》にも護堂は不快感を覚える。
「それで? 用件はそれを伝えるだけか?」
「まさか、これからが本題よ、それにそろそろ……」
と、エリカが外に目を向けたその時だった。ピンポーンと来客を告げるチャイムが部屋に響く。エリカが目配せするとエリカが雇うメイドのアリアンナが自然と出先に向う。幾度かの話し声を経て、現れた来客は―――。
「あ……護堂さん……」
「万理谷! なんで此処に…?」
万理谷祐理。《正史編纂委員会》に所属する『媛巫女』であり、護堂の同級生である少女と意図せぬところで出会うのであった……。
―――役者は集う。東京で巻き起こる嵐の騒乱は終局に向けて着々と進んでいく。
☆
雷鳴が轟く。都合、七度。億ボルトに簡単と迫る落雷がたった一人に向けて降り注ぐ。だが、その一撃もまた伝説の『雷切り』を成すが如く、大地に衝撃を伝播するよりも早く中空で
「くくく、良いぞ、悪くない……!」
此度の騒乱の原因たる魔王、ヴォバンは己が攻撃が破られたことに哄笑する。出演者の途中退場に不燃焼なままに戦を中断されたヴォバンは新たに参列した出演者の技量に満足するように肯く。
―――『まつろわぬクリームヒルト』。それはジークフリート登場する『ニーベルンゲンの歌』において所謂、悲劇のヒロインとして登場する女だ。イースラントの女王ブリュンヒルデの義妹にしてグンター王の妹である。そして彼女こそ、物語に幕引きを告げた乙女である。
ジークフリートの最後とはグンター王の側近であったハーケンによる唯一の弱点であった背を攻撃されたことによる暗殺劇。だが、その悲劇を引き起こした原因こそクリームヒルトにあった。
どちらの夫が優れているか、ブリュンヒルデとクリームヒルトはその些細な口論の末に一つの過ちを犯すのだ。女王ブリュンヒルデとグンター王、その婚約に際し、本来グンターが成しえなければならなかった婚約条件をジークフリートが彼に扮して、成していた事を。そう、グンターはジークフリートの手を借りてブリュンヒルデと婚約を成したのだ。その真実を、口論の際、クリームヒルトは口にしてしまう。
かくて、悲劇の幕は上がる。己がプライドを傷つけられたブリュンヒルデはジークフリート暗殺を決意し、英雄はこの凶刃に倒れる。そしてこの暗殺を期にクリームヒルトは英雄の死に嘆き悲しみ、復讐を決意する。そして見事、復讐は成しえるのだが、その壮絶な復讐劇は登場人物全てに及び、物語は悲劇的に閉じられる。
そう。正しくクリームヒルトという女は物語を幕引く復讐の戦乙女なのだ。ヴォバンの前で披露されるのは正しくそれ。振るう刃は呪力の流れを立つ絶滅の一。如何なる強大な権能が立ちはだかろうとも絶滅必至の一撃は容易く破ってしまうのだ。
「―――とは、既に四年前に十分と味わったはず。神々を殺害せしめる獣の勇士よ。取り分けその中でも最も古き獣は他に手段を無いとするのですか?」
「何、懐かしい顔ぶれに随分と会うものでな。些か遊びに走りすぎてしまうのだよ。まあ、老人の戯れと許せ。詫びに……その命、権能としていただこう!」
言うや否や変貌。『貪る群狼』、それを用いた人狼化である。ただし、人型である時とサイズを同じくしたまま。敵は神獣アルマテイアと異なり、人型。巨大化するメリットは余り無いゆえに。四足で歩む獣に転じたヴォバンはまるで太陽を喰らう獣の如く、宙を駆ける桜花を『器』とした女神―――クリームヒルトを追走する。
「なるほど、足比べということですか。ふふ、ですが、我が夫をおいてこの身に触れること能わず。不遜にも我らに牙を尽きたてんとする獣よ。乙女の無念に貫かれて果てるが良い!」
光もかくやと天駆けるクリームヒルトと餓えた獣同然に追うヴォバン。それはさながら北欧神話に記される一幕のように。夫の死に泣き復讐を誓った
右往左往と追跡を逃れつつ、
―――だが、戦いの行方は徐々に、徐々にヴォバンへと傾いていっている。
「くっ……」
グオオオオォォォォォォォォォォンンン――――戦場に鳴り響く獣の
やがて、獣の牙が掠め始める。瓦礫の山、ビルの残骸、それら足場を駆使して、大口を開けながら跳躍を繰り返すヴォバンの速度は既に肉体技で称される神速の域。常人ならば新幹線が通り過ぎるのを見るようなもので、その姿を残像としか捉えられない。
追いつかれ始めたクリームヒルトにとってそれはさながら砂奥に潜み、獲物の落下を待ちわびる蟻地獄のようだ。だからこそ、逃げ続けるのを不可能と悟ったクリームヒルトは次なる一手を繰り出す。
「さあ、偉大なりし英雄の仇を討つものたちよ。破滅の刃を一時私に貸した給え! 祖国を殺す征服の剣よ、その刃を我が仇敵に向け給え!! 英雄を殺した者共へ、私は災いを導き給う!!」
槍を掲げて言霊を謳う。乞い願うは復讐の恋歌。他ならぬジークフリートの無念を雪がんがため乙女の祈りは破滅を呼び込む―――戦場に雄々しい戦士の
『何?』
ウオオオオォォォォォ―――。ウオオオオォォォォォ―――。と、戦列を組んで駆け抜ける騎馬隊。
―――さあ、神の鞭を畏れるが良い。これぞ、復讐誓った乙女が国へ齎した災い。ヨーロッパをまたに駆け、皆を恐怖のどん底に突き落とした征服の軍勢―――。エツェル王率いるフン族。キリスト教徒に『神の災い』と畏れられる精強無双の軍勢なり。
ヴォバンとフン族騎馬隊が激突する。始めの一列は簡単に散った、続く二列は噛み砕かれた、繋ぐ三列は無残と吹き飛ばされ、四列目にして動きが止められる。
『ぬう、ぐぅぅ……!?』
壊滅的な前列の姿にも恐れることなくヴォバンに槍を突き立てるフン族騎馬隊。その、一見してなんてことのない槍の一撃がまるで毒のように全身を脱力させる。
それもそのはず、クリームヒルト。その神が如何なる者かと問われれば、彼女は『死』を司る『死神』ゆえに。
北欧神話観を下地に受け取る『ニーベルンゲンの歌』においてもワルキューレというものたちの役割は『死』によっているのだ。ワルキューレ―――大神オーディーンに仕える戦乙女であり、死後の英雄の魂を来るラグナロクに備え運ぶもの。
修羅道かくやという北欧神話観において死は恐れるものではなく、戦いによる死は栄光であり、その死後に現れるワルキューレは正に死せる英雄にとって祝福なのだ。しかし、如何に言葉煌びやかに語ったとてワルキューレの降臨は死神が己の死を告げることに等しい。必然的な結果として彼女たちは『死神』として扱われるのだ。
これは彼女たちが戦の流れを決定付ける運命を司っている影響もあるのだろう。北欧世界に置ける『死神』、戦乱に在りし戦乙女。それがワルキューレという神格だ。
だからこそ、総じて北欧神話に語られる彼女たちの神話は悲劇で終わる。死を司る彼女たちが英雄らの近づくというのは総じて死を告げる構図として成立してしまうがゆえに。事実、彼女たちの恋愛劇が悲劇ならざる終わりを迎えた例は無い等しい。
そんな北欧神話の世界観を下地にしている『ニーベルンゲンの歌』の物語幕引きに関わる復讐の乙女クリームヒルトもまたその残滓を受け継いでいる。キリスト教が説く復讐が招く破滅的な終わりが示す復讐の無常さと警告と共に―――。
『死神クリームヒルト』―――それが悲劇の乙女が持つ神格であった。
『……これは衰弱の力か! 生命力を削る権能!!』
「その通りですわ。獣の王よ、私が率いる破滅の軍勢。その槍の勲を特とご覧あれ!!」
史実における征服侵攻をモデルとして登場したフン族軍勢は史実も物語でも悉く国を滅ぼしている。正に死神が統べる破滅の軍勢としてはこれ以上ない役者であるといえよう。クリームヒルトと同じくして終わりを司る軍勢はいと長き時を生きた王を破滅させるため、槍を振るう、振るう、振るう!
『舐めるなよ―――このヴォバンを!!』
だが、それで終わるならば生き汚い神殺しの中において別格とまでは言われず。ゆえに破滅の軍勢を前にしても容易くヴォバンの命は陥落しない。
オオオオオオォォォォォォ―――!
オオオオオオォォォォォォ―――!
オオオオオオォォォォォォ―――!
戦場に響き渡る獣の咆哮。クリームヒルトが『破滅の軍勢』を呼んだようにヴォバンもまた己が『群狼』を呼び寄せる。その数、十数体なれど、精強にして巨躯。ヴォバンが選んだ敵にしか使わない配下の群狼の巨大化である。その強さ、『まつろわぬ神』が呼び寄せる神獣に等しい。
「往きなさい! 獣どもに死の終わりを―――!」
『ハハハハハハ! 素晴らしい!! 踏み砕け! 噛み砕け! 全てを―――!』
それは最早、戦闘ではなく、戦争であった。木っ端の如く踏み砕かれるフン族騎馬隊。かと思いきや、次の瞬間、獣の喉元に投擲された槍が突き刺さる。噛みつかれ鮮血散らして原型を無くすものたち……その仇を討たんと畏れ知らずに突撃した騎馬兵は巨石さえ砕け散るだろう勢いで槍を振るい、獣の巨人の見事、足を砕いた。
軍勢と軍勢同士の激突が齎す被害は波動となりて周囲に広がり、懇々と拡大を続ける―――。
―――その惨劇を止める者はおらず、ただただ戦場は拡大して往く。
だからこそ―――黙っていられない者たちがようやく遅参する。
「さて汝は契約を破り、世に悪をもたらした。主は仰せられる―――咎人には裁きをくだせ。背を砕き、骨、髪、脳髄を抉り出し、血と泥と共に踏み潰せと。我は鋭く近寄り難き者なれば、主の仰せにより汝に破滅を与えよう!」
「王位を簒奪されんとするため天空統べる大神は我が子を殺さんと牙を向く。母なる愛よ、下賤な父からいずれ偉大となる者を護りたまえ!!」
戦場を横合いから殴りつける二体の獣。その突撃は両軍勢を壊滅させるに相応しき火力をたたき出す。嵐に揉まれるが如く、常軌を逸した暴力を前に破滅も獣も滅び去った。
「―――クハハ、戻ってきたか若造。さて、では第二ラウンドと往こうか?」
「悪いが、それに付き合うのは俺じゃねえよ。面倒な性の相棒を取り戻さなきゃあいかんようでね。お前の相手は代わりがいる、だろう呉越同舟の
「そうだ、お前の相手は俺がする……神様を呼びたいなら、戦いたいなら他でやれッ! 万理谷を悲しませた責任は取ってもらうぞ!」
かくして役者は此処に揃う。
最後の役者の遅参を以って、嵐の悲劇は終焉へと向う。
護堂サイドとちょこっとだけとクリームヒルトとヴォバンの戦闘。
これで大体書きたいことは書き終わった。
ようやく、今度こそ、やっと、次回で終わりだ……。
二人の合流を書きつつ、最後の戦いですっと。
あ、護堂と衛の二人については後日談で詳しく書くので、次回は余り触れません。
せいぜい、合流ぐらいかな?
あ、暇つぶしにキャラ設定とか活動報告に書いてみるので、
「短ッ! 内容薄い!」と今回の話で退屈を持て余してしまった方は無聊の慰めにでもどうぞ。設定に付いても暇を見ては随時更新でもしていこうかな……。