神星物語-Burning Ice-   作:陽下 ノクト

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第6話

「ハァ……災難だった。」

アハハと苦笑いをこちらに返したネーヴェは荷物の整理を再開する。相変わらず使わない物ばかり広げていて終わる気配がない。

「さすがに大丈夫だと思うが、食事までには終わらせるんだぞ。」

「へーきへーき!僕をなんだと思ってるんだ」

「ポンコツ」

変な声をあげる少年。口ばかり動かしていて手が動いていない。

「自分が書籍とかやっておく、君は衣服を何とかするんだ」

「はーい」

基本的な物は自分と同じであるため、同じ配列で並べていく。もっとも、彼の性格のためにこの状態はすぐ崩壊してしまうだろうが。

「こっちは終わるぞ。そっちは手伝う必要はあるかい?」

パッと見て服の量が減っていない。いったい何をしていたんだか……

 

仕方なく彼の服を畳み、収納しているとドアからノックが聞こえた。服の持ち主は自分の仕事を放り投げそこへと向かう。

「はーい!今いきまーす!」

彼がドアを開くとそこには誰もいない。自分はその手法で誰の仕業か分かってしまった。そして次にその人間が現れる場所は……

「「後ろだ」」

少年は不意を突かれて飛び上がるが、犯人は少し残念そうに頭を掻いてその場にどっかりと胡座をかく。

「んだよ、ノリわりィな~」

「手口が分かり易すぎ。あとここ男子部屋なんだけど何か用でも?」

「暇潰し」

「だろうね」

ネーヴェは未だに腰を抜かしていて戻ってくる気配がない。なんで自分が全部やってるんだ。

「ところでなんでお前は未だに荷物が広がってんだ?」

「そこで伸びてるネーヴェを見れば一目瞭然だろ?」

「ほーん。こいつネーヴェって言うのか」

「あ、そういや名前言ってなかった。アイツがネーヴェ、自分がエリマ。君は?」

「オレはルーシィ。よろしくな、異界人」

握手している奥でようやっと少年は立ち上がる。

「あー……何て呼べば良い?」

「普通に名前でいいよ。よろしく、ルーシィさん」

「おうよ」

慎ましさとは無縁の振る舞いをする彼女だが、礼儀や他人との距離感はしっかりと心得ているようでネーヴェの友人としては頼もしい存在だ。……自分への異界人呼びはどうにかして欲しいけど。

 

 

「結局全部やったのは自分か……」

「あはは、ごめん」

「まぁいいさ、早く済ませられたし」

「……甘やかし過ぎてないか?それ」

それもそうだな。ネーヴェの成長のためにも厳しくしていかないと、自立へと繋がりそうにない。ここはルーシィの言うとおりに……

「とっ、とりあえずご飯食べに行こ!」

旗色が悪くなったところで、少年は退路を開いていった。

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