今日も今日とて私はリディアンにて立花さんと小日向さんがイチャイチャしてるのを朝から見ていた。すると脇から声が「おはよう」と聞き慣れた声が聞こえた。
「おっ」
私が振り向くとそこには友達が立っていた。先日は風邪で休んでいたみたいだが快癒したようだ。良かった良かったと胸をなでおろす。
「やや、治ったようで何より何より」
「夏風邪は辛いからね。普段は僕風邪とかしないんだけど」
「まあまあなっちゃったもんはしょうがない」
「まあね」
友達はニコッと笑うとカバンを開き授業の準備を始めた。私もそれを見て「もうそんな時間か…」と呟いて準備を始める、そして授業に入った訳だが前の二人はエンジンフルスロットル、なのにこっちがオーバーヒートするかと思った。何度も叫びそうになったのを耐え忍んで何とか授業を終えた。
「ッハァー…」
「アハハ、座学なのに溜息ついてる。また前の二人?」
私が二人が居なくなったのを見て溜息をつくと友達が分かっているかのように原因を言った。
「そうだよ、あの二人が一限からイチャイチャしてるのが最高に好きなんだよ」
「えっと…百合?だよね。僕が居ない時大丈夫だった?」
「大丈夫じゃなかった…排出先が居ないんだもん…あの二人に殺されるかと思った…」
「えっ?」
「あ、いや。比喩ね比喩」
「びっくりしたぁ…」
とまあこんな風に友達は百合の事は微塵も知らないが特にマイナスの感情とかは抱かずに付き合ってくれるので良い友達を持った。立花さんと小日向さんと言いリディアンでは私持ってるなと強く思う。そんなこんなでお昼、今日は珍しく弁当なので友達と一緒に中庭で食べることにした。そんな時である。
「んぁ…?」
「ん?どうかした?」
「や、あの二人。確か…」
「ああ、雪音さんと風鳴先輩だね」
そう、私の視線上には青いポニーテールと端正な顔立ちで否が応でも目を引く姿をした風鳴翼先輩と最近新しく編入した雪音クリスさんが渡り廊下で話していた。
「あの二人仲良かったのか…なるほど」
「あ?食指動いちゃってる?」
「トーゼン、ちょっと静かにしてて」
「はーいっ」
私は耳を澄ませて二人の会話を聞いてみると二人とも声の通りが良いのか結構会話が聞こえてきた。
「…が全く反省しなくて、参りそうですよホントに」
「の割には楽しそうに見えるが?」
「なっ…そんな訳無いですよッ!こっちは本気で…」
「ああ、分かっているとも」
「からかわないで下さいよホントに…」
この時点でも先輩後輩してて大分ヤバイのだが二人はまだ話を続けていた。
「ハハハ、すまないな。そうだ、今日は雪音の好きなラーメン屋に行くか?」
「ホントですか!?もしや奢ってくれたり?」
「ほう?言うではないか雪音?まあ良いだろう、今日は特別だぞ」
「マジで!?やっりぃ!」
あまりのアレさに顔を手で覆うが尚も聞くのを止めずにいると風鳴先輩が何かを思いついたように話し始めた。
「そうだ、マリアに電話して今日の晩はいらないと伝えておかねば」
「ああ、そうですね。マリアのヤツそこら辺疎かにするとメンドくさそうですし」
「前回連絡し忘れた時は結構怒られたがな…」
私はそれを聞いて思わず「は?」と声が出てしまった。友達がそれに反応してこっちに話しかけた。
「どうかした?」
「や…あの…」
「ん?」
「翼さんが言ってたんだけど…「マリア」って誰か分かりますかって分かるわけないか…」
「んー…?マリア…マリアかぁ…あっ、もしかして」
「マジで?分かるの?」
友達が指を鳴らすと私は目を輝かせて手を顔から取って友達の方を向いた。
「マリア・カデンツァヴナ・イヴさんじゃないかな。ほら、アーティストの」
「アーティスト…私そっちは疎いからなあ…調べてみるか…」
携帯を取り出し調べてみるとそこにはピンク色の長髪で頂点の猫耳のような髪型が印象的な綺麗な女性が映っていた。
「…ほーお」
「どう?分かった」
「いや顔良すぎでしょ風鳴先輩こんな顔良い人と同棲してんのハァ〜〜〜〜〜〜〜…無理」
私はまたうずくまって早口でまくし立てた。友達はケラケラと笑いながらそれを囃し立てる。
「ありゃ、また発作が起こった」
「う…うう…そのご様子を是非見たい…けど叶わぬ願い…あと雪音さんとの先輩後輩ムーブ何…ホント何…」
「大丈夫ー?」
「…無理」
「そっかそっか、とりあえずもうすぐ昼休憩終わるし一旦教室戻ろう」
「うん…」
私は教室に戻った後も立花さんと小日向さんのイチャつきを見せられなんとか1日が終わった頃には完全に頭がパンクしていた。
「うぁ…リディアンナメてた…」
「今日体育ないのに見事にグロッキーになってるねぇ?」
「そりゃ一日で3組もカプぶち込まれりゃこうもなるって…帰って落ち着くために少し寝よ…」
「うん、それが良いよ。君に風邪引かれても困るしね」
「うん…バイバイ」
「バイバーイ」
私はヘトヘトになりながら家に帰り着きベットにボフンと寝込んだあと枕を顔の上に乗せて手で押さえる。
「やっべー…リディアンやっべー…今世紀稀代レベルの百合の園だわ…どうなるんだ私…うん…良いもん見させてもらったけども…」
私はそんな事をブツブツと呟き晩御飯までしばしの眠りに落ちた。