転生したらキンジがホモだった   作:ホーラ

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息抜き+1発ネタ

有馬鳩雄のビジュアルは29巻買って見てね(露骨な宣伝)


おホモだち

「付き合ってください!!」

 

またか…

またなのか……

俺は大きなため息を吐く。

この中学時代、今回のように告白された数はもう数えきれず、()()()()()()同性にリア充めと妬みごとの一つや二つ言われるだろう。

 

「お断りします」

 

だが、俺はその告白の申し込み全てを断っている。

 

「な、なんで?」

 

それは、なぜか?

 

「あんたが男だからだよおぉおぉ!!」

 

 

 

 

そう、告白してくるのは皆男子。男子、男子、男子。そして俺も男子だ。

お前ら男子なんて、ストライクゾーンおろか、正面180°にもいないの!

 

「だ、だって、仕方ないじゃん…」

「!?」

「有馬はどんな女の子より可愛いんだし…」

「」

 

げ、現実逃避として俺の境遇を聞いてもらいたい。

俺の名前は有馬鳩雄。神奈川武偵中学の三年だ。俺は男だが……自分で言うのもなんなのだが、顔が女子みたいに可愛い。世に言う男の娘ってやつだ。この顔は生まれつき…いや()()()()つきの世に言う神様からの特権みたいなもんなんだが、この顔で生まれて良かったことはほとんどない。

子供の頃は同じ年のクソガキ共に『女男』といっていじめられ、地元の田舎を『祟りで女の子になった子だ』って言われて追い出され、親類の家を転々としていた。

いや、生まれ変わるなら美少女になりたいと願っていたけど……もう少し頑張って性別まで変えてくれなかったんですかね神様。

そして、ほぼ身寄りのない状態が俺でも入れた学校がこの男の俺に告白してくるトンチンカンな奴らが大量にいる神奈川武偵中だ。

俺は丁重にお断りし、何度目かわからないため息をついた。

 

武偵--転生者の俺はこの言葉にピンと来た。そこまで詳しく見ていたわけじゃなかったがチラッとアニメで見ていた。主人公は普段根暗なのに性的興奮すると強くなるって設定だったはずだ。そしてその主人公と俺は

 

「また、男から告白だ…どうしよう、キンジ…」

「まあまあ。お前は実際可愛いからな」

 

友人になっていた。

偶々帰る方向が一緒だったっていうのもあるが、武偵というのは自分の命に関わる仕事だ。一緒に組んだ奴が無能だったりすれば、自分だって命を落とす可能性が高くなる。

今の年齢の2倍以上生きてる俺は、最初打算で有能であることに間違いないこの世界の主人公だったはずの、遠山キンジに近づいた。

まあ、そんなことを忘れるぐらい仲良くなってしまったのだが。

今日も帰り道に俺の愚痴を聞いてもらっていた。

 

「これで何回目だよ…」

「中学入ってからだと47回目だな。その前は知らないけど」

 

 

ほえー、流石だな。他人の告白された回数覚えてるなんて。自分のすら覚えていないのに

 

「なあ、鳩雄」

「ん?」

 

横のキンジが立ち止まったので俺も足を止める。立ち止まったキンジは珍しく(失礼)、神妙な顔をしている。

 

「お前、男は嫌いなのか?」

「そういうわけじゃない。男かどうかという前に告白してくる奴らのことを俺は知らんからな」

 

まあ仮に知って居たとしても、ストライクゾーンから大きく外れているから付き合うことはないが。

 

「よかった…」

「?」

 

何がよかったんだ?今の言葉に良かったっていう要素あったか?

 

「真剣に聞いてくれ」

「??」

「俺はお前のことが好きだ」

「?????」

 

脳が震える。

ちょっと待て。落ち着け落ち着け。今のは何かの聞き間違いだ。さっきの告白がまだ耳に残ってるんだ。キンジがそんなこと言うわけない。

 

「…ふ、すまん、もう一度言ってくれ?」

 

目の前で頷くキンジ。

 

「好きなんだ。お前のことが」

「」

 

いや、落ち着け落ち着け。聞き間違いじゃないことはわかった。でも俺もキンジのことは()()として好きだし、そう言うことかもしれない。…いやきっとそうだ

 

「…それは友達でっていう?」

「いやLIKEじゃなくて愛のLOVEだ」

「」

「俺と付き合ってくれないか」

 

ブルータス、お前もか……!今日は厄日だ…

 

「いつから俺のことをそう思い始めたんだ?」

 

とりあえず返事は保留し、質問を投げかけ情報を喋らせる。武偵の基本だ。

 

「お前と初めて会った時からだ」

「……ということは」

「二年半前だな」

 

いや、お前一途かよ。二年半前から俺のことを思ってたの?ちょっとおじさん引いちゃうよ(中身はおじさん、外面は美少女、実際は男の娘)。いやちょっとボディータッチは多いなと思ったけど、主人公だからパーソナルスペースが狭いだけかと思ってた…気づけよ俺。

 

「……なんでこのタイミングなんだ?」

「お前が他のやつに取られたくなくなったから。今までは我慢してたんだけど我慢できなくなった」

 

墓までその気持ち我慢してくれよおぉおおお

 

「あ、そ、そうだ!お前HSSはどうなるんだよ…あれは男には反応しないはずだろう?」

 

小声でそう呟く。

HSS、ヒステリア・サヴァン・シンドローム。

キンジがこの世界で主人公であるための力。

俺も詳しく知ったのはキンジからで、キンジ曰く、HSSは性的興奮によってβエンドルフィンが一定以上分泌されると、神経伝達物質を媒介し大脳・小脳・精髄といった中枢神経系の活動を劇的に亢進される状態のことらしく、HSS時には思考力・判断力・反射神経・視力・聴力などが通常の30倍にまで向上するとのことだ。これは本来子孫を残すために備わっている。男が本来女にかっこよく見せるためのものだ。

 

「お前にだから言うが…俺のヒステリアモードは女には反応しないんだ」

「え?」

「ちょっと特殊な事情があって兄さんが俺の母さん役をしてくれてな。それのせいで俺のヒステリアモードのトリガーが可愛い男になってしまったんだ」

「……」

 

特殊な事情すぎるだろ。どういうことだよ、兄が母親役って。

 

「でも、安心しろ。女装でHSSになる兄さんや肌を見せることで興奮してHSSになった初代遠山金四郎よりマシだから」

 

安心できる要素が一ミリもねえ!いや男の娘がトリガーなのもやべえとは思ったけど、兄弟や先祖も相当だなおい。

今日一つ収穫があったとすれば……

 

遠山家が変態な一族って分かったところだな

 




次回があるなら次回から有馬鳩雄から乙葉まりあに変化します(たぶんない)
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