神様は残酷で気紛れだ   作:マスターBT

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今回、一夏アンチ要素ありです


合同訓練って普段の倍以上疲れる気がする

「各人はすぐに着替えて、第二グラウンドに集合。今日は二組と合同で、ISの模擬訓練を行う。解散!」

 

千冬が号令をかけるとクラスが慌ただしく動き出す。

俺もとっとと、移動しないとな。

 

「む。少し、貴様と話がしたかったが、もう授業とやらの準備なのか。教官の指示に遅れるわけにはいかないな」

 

目の前で周りをキョロキョロしだすボーデヴィッヒ。

暴力的なのかと思っていたが、案外真面目か?いや、千冬信者なだけか。

 

「織斑、赤也、デュノアの面倒を見てやれ。同じ男だろ」

 

千冬の指示が入る。男子のエリアは、遠いし説明が必要か。

でも、デュノアが慣れるまで織斑となんか一緒に居たくないんだけど。ついでに言うなら、デュノアの面倒も見たくない。

 

「悪いな。ボーデヴィッヒ、話がしたいのなら昼間に頼むわ」

 

「ふむ。了解した。だが、その前にーー」

 

「はぁ〜い。早く着替えようねぇ〜」

 

ボーデヴィッヒがまだ何か話そうとした時に、後ろから本音がボーデヴィッヒを捕まえる。

 

「な、なんだ貴様!?私はーー」

 

「ボーデヴィッヒさん、ほら、着替えますよ」

 

「ま、待て!?私はぁぁぁーー」

 

俺とボーデヴィッヒの間に割り込むようにスッと現れた神楽に、前から押されて連行されるボーデヴィッヒ。

なんともシュールな絵面だったと報告しておく。

 

「赤也!早く行くぞ!」

 

織斑がデュノアを連れて、廊下に出て行く。本音と神楽がウィンクを送ってきたので、安心して俺をアイツらを追いかける。

少し、走れば簡単に追いつける。なんで、手を繋ぎながら移動してんのこいつら?ホモなの?

 

「あ、来たか」

 

「話しかけんなホモ」

 

「はぁ!?」

 

俺のホモ発言に驚く織斑。

っと、右目が角から出ようとしてる女子達の群れを教えてくれる。捕まるのは面倒だな。

 

「頑張れよ。お前ら」

 

「「へ?」」

 

アホヅラ×2を放置し、走るペースを上げ、女子達が出てくるタイミングで、跳躍。

壁蹴りをして、女子の群れの上を飛び越える。

うん。千冬式スパルタ脳筋筋トレの効果は出てるな。

 

「頑張れよ〜」

 

女子の群れをどうにか撒こうと足掻く織斑とデュノアを眺めつつ、俺は先に更衣室に向かった。

……なんだかんだこの学園に順応してる自分がいるのが怖い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、本日から格闘及び、射撃を含む実戦訓練を開始する」

 

「はいっ!」

 

元気だねぇ……進んでISを学びに来てるしこういった授業は好きな奴が多いのかね。

千冬の号令に元気よく返事する1,2組の女子達にそんな感想を抱く。

デュノアが俺に話しかけたそうにチラチラと視線を送ってくるがガン無視を決め込む。

ボーデヴィッヒは、俺の横に来ようとして本音と神楽に回収されていた。

何やってんの?君ら?

 

「今日は戦闘訓練を実施する。凰、オルコット、前に出てこい!」

 

凰とオルコットが渋々と前に出て行く。

その様子を呆れたように見ていた千冬が声をかけると、凰はやる気を出し、オルコットはなんとも微妙な顔をする。

 

「さぁて!誰が相手なの。誰でもかかって来なさい!」

 

「……まぁ、気持ちの整理をつけるにはちょうどいい機会ですわね」

 

対極的な態度だなぁ…

 

「対戦相手はーー」

 

キィィンという音ともに、こちらに迫ってくるIS

右目で確認すると、山田さんがラファールに乗っているのが分かった。あの二人の相手は山田さんか。

地面スレスレでちゃんと着地する山田さん。

 

「お前らの相手は山田先生だ。安心しろ、すぐに負ける」

 

おぉ、煽るな千冬。

その言葉にやる気の入った二人がISを纏い、山田さんと一緒に上空へと上がって行く。

 

「赤也、お前もISを展開してくれるか?盾で、流れ弾が来た場合、防いで貰いたい」

 

「了解」

 

サードオニキスを展開し、クローダを呼び出す。

少しだけ、宙に浮き、三人の戦いを見守る。

何やら、戦いの最中にデュノアが講義をしているが、知らん知らん。

今の所、優勢なのは山田さんだ。凰の近接攻撃をしっかりと躱しつつ、オルコットの射線を遮るように誘導している。

オルコットも隙を狙いつつ、射撃を行うが、山田さんに回避される。にしても、冷静に立ち回ってるなオルコット。

前なら、短気になってビットを展開しててもおかしくない。

おっと、流れ弾か。サードオニキスを動かし、盾で流れ弾を弾く。どうやら決着が着いたようだな。

オルコットが冷静に立ち回るから、凰を大きく動かし、二人を激突。そこにグレネードを放ち、山田さんの勝ちとなる。

 

「あーもう!もうちょっと、援護してくれても良いんじゃないの!?」

 

「そちらが良いように動かされ過ぎですわ!射線を遮らないで下さいまし!」

 

凰とオルコットが揉める。

俺は気にしないが、クラスメート達の視線が色々と残念だぞ二人とも。

 

「専用機持ちを中心にグループを作る。各グループのリーダは専用機持ちが行うこと。分れろ!」

 

ブワッとすごい勢いで、織斑とデュノアのところに女子が集まる。イケメンは大変ですね。

俺のところには布仏と神楽、あと数人がちらほらってところか。

千冬が凄い、イライラしてる。

 

「はぁ、出席番号ごとに分れろ!……赤也のところはちょうど定員だな。お前のところはそのままで良い」

 

どうやら俺のところは定員だったらしい。まぁ、多くないしな。

織斑、デュノアのところに振り分けられた女子たちは喜びに包まれ、逆にオルコット、凰のところは悲壮感に包まれ、ボーデヴィッヒのところは、沈黙に包まれている。沈黙ってヤベーなボーデヴィッヒ。

 

「どのISがいい?」

 

「ラファール〜」

 

どのISが良いか質問したら、本音が一番最初に手を挙げ、返答する。

あれ、そういや本音にこの訓練いる?がっつり使いこなしてたよね?

まぁ、良いや。人力で動かすカートを動かし、ラファールを運ぶ。中々に重いが、この右腕ならなんの問題もない。

 

「んじゃ、出席番号順に乗ってくれ」

 

一人目が乗り込み、辿々しく歩く。

まぁ、初めて乗ればこんなもんだよな。

 

「もっと、気楽にISに乗ると良いぞ。イメージだイメージ」

 

「い、イメージ…」

 

あまり動きは変わらない。うーむ、理論派かこの子。

その後、俺の教え方でISを動かせるようになったのは、神楽を含む約半分。本音は自由に動かして、千冬に怒られていた。

 

「うぅ〜ISの授業で動かしすぎて怒られるなんてぇ〜」

 

本音がラファールの乗ったカートを押しながら、ぼやく。

始めは俺がやったから、片付けは自分達がやると本音と神楽から申し出があったので、右手を添えつつ、手伝ってもらっている。

 

「仕方ないですよ本音さん。歩くだけの授業で、飛んでさらに空中で一回転なんて、明らかに求められたこと以上の事してますもの」

 

「そうだぞ本音。まぁ、でも上手く動かしてて驚いたな」

 

「えへへ〜あかやんに褒められたぁ〜」

 

和やかに会話しながら、ゆっくりとカートを運ぶ俺たち。

 

「赤也!なに、女子にやらせてるんだよ!こういうのは、男がやるべき仕事だろう」

 

一人でカートを運んでいた織斑が俺に絡んでくる。

うわぁ、めんどくさ。

 

「二人が手伝ってくれると言うからな。その好意に甘えているだけだが、何か悪いのか?」

 

「いや、男なんだから一旦、その好意を受け入れてでも、やれるから大丈夫と断れよ」

 

「……その理論で言うとデュノアはどうなる?思いっきり女子数人が運んでたが?」

 

力仕事は男がやるべき。そんな思考ってところか?

確かにそういう面はあるかもしれないが、手伝ってくれると言うのならそれに甘えても良いだろう。本音と神楽は俺の友人だし。

 

「いや、あいつは……ほら、見るからに非力そうだし……」

 

「なるほど。お前の意見を纏めると、随分と差別的な内容になるが?

女子は力仕事を男に頼れ、男はそれを断るな。同じ男でも見た目が貧弱ならその限りではない。

友人の好意に甘えてなにが悪い?俺が彼女達の申し出を了承し、それを行なっているだけだ。お前ごときが介入してくるな、差別主義者」

 

「差別主義者って……俺はそんなつもりじゃ……」

 

はぁ、考えなしの発言にも程があるだろ。

視線を彷徨わせる織斑に苛立ちつつ、その場を後にしようとする。時間もないしな。

 

「ま、待てよ」

 

「織斑さん。私達は、自分で赤也さんを手伝うと言ったのです。

貴方の価値観で私達を勝手に定義しないでください。それでは、失礼します。赤也さんの時間を無意味に消費する訳にはいきませんから」

 

前々から織斑に鬱憤のあった神楽が耐えきれず、文句を告げる。

女子からそれを言われてしまえば、反論する余地がなく、織斑は力なく項垂れる。

織斑を無視し、カートを片付けた。この時の神楽の顔はすごくすっきりしていた。

 




ほんとはラウラとの昼食まで書きたかったけど、キリが良かったからここまでです。
すでにポンコツの気配を感じるがスルーします。

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