感覚が鈍って文章がおかしくなってないか、展開が変じゃないかとビビりながら投稿。
アルベールさんとの会談を終わり、順当に試合を勝ち進み、いよいよラウラとの試合だ。
データの譲渡は、試合が全部終わったら行うと約束をした。というか、連絡先をあっさりとくれた。
本当に、思ってたより、縁が強く結ばれてしまったな。
「さてと……オルコット」
サードオニキスを展開し、意識を切り替えると同時に、横に立っているオルコットに話しかける。
オルコットも、ブルーティアーズを既に展開しており、俺と同じように正面を見ている。
「準備は出来ていますわよ」
狙撃銃を構えるオルコットに緊張と言った様子は見られない。こういうところは、場慣れしてる。
とはいえ、この試合は俺の目的を果たすために必要な戦いだ。
「なら良い。だが、ラウラは俺が貰う、良いな?」
「…構いませんわ。一夏さんを貰ってしまいましたし。
仕方がありませんから、譲って差し上げますわ」
やれやれと言った感じのオルコット。
返答を聞き、俺は笑みを浮かべる。恐らく、かなり好戦的な笑みだ。
『さぁ、準決勝の対戦ペアがアリーナに出揃いました!既に、闘志は十分。
西村赤也選手と、ラウラ・ボーデヴィッヒ選手は互いに、好戦的な笑みを浮かべている!』
たっちゃん先輩のアナウンス通り、俺とラウラは開始の合図を今か今かと待っている。
『では、試合開始!』
たっちゃん先輩の合図を受け、俺はラウラへと距離を詰めていく。
瞬間加速ほどではないが、それなりの速度だ。ラウラがニヤリと笑みを浮かべる。
腕を俺の接近に合わせ、上げていく。
「突っ込むだけなら、猪でも出来るぞ」
そう喋るラウラの顔には、笑みとともに失望の様なものを感じる。
確かにこのまま、俺が突撃すればラウラのAICによって慣性を封じられ、やられるがままになるだろう。だが、俺は無駄にオルコットと話をしていたわけではないぞ?ラウラ。
「なら、これはどうだ?」
右腕を突き出し、ラウラのAICが発動する直前に輻射波動を最大出力で放つ。
考えついた一つの戦略。それは、AICが何かしらのエネルギーで空間に干渉するのなら、空間そのものが持つエネルギーを増幅させること。
俺じゃあ、考えつかなかったが、オルコット案の作戦だ。
輻射波動の原理は、高周波を放ち、対象の分子を高速振動させ熱量で破壊すること。それなら、空気中の分子も高速振動させる事ができるのでは無いか?とオルコットは考えた。
エネルギーは、分子の振動によっても得られる。これを利用し、ラウラが想定している空間エネルギーより、輻射波動による追加エネルギーで空間の持つエネルギーを増やしてやろうというのが作戦だ。
簡単に言えば、制御されるなら、それ以上の力を生み出せ!という訳だ。よく、考えるよなぁオルコットのやつ。
「チッ、そう来たか」
効果はあった様で、俺の動きは停止しない。
そのまま、蹴りかかろうと思ったがラウラの手刀が左側から迫って来たので、半歩下がって躱し、そのまま互いに距離をとる。
「……ただの猪ではなかったか」
「そりゃあな。現一年最強に手を抜くわけがないだろう?」
「ふっ、貴様とて教官に手解きを受けているのだろう?
それなら、こちらも全力で戦えるというものだ」
「よく言うぜ。最初っからその気だろう?」
「分かってるじゃないか」
ラウラが返答すると同時に、リボルバーカノンを放つ。クローダを展開し、受け流す様に防ぎ、俺の視界が塞がれたのを確認したラウラがAICで捕らえようとしてくるのを後ろに下がり、避ける。
そのまま、クローダを鈍器の様に振り回し殴りかかる。その全てが見切られ、避けられる。
「ふん!」
鬱陶しいと言わんばかりに、クローダを手刀で弾こうとするラウラ。悪いが、見えている。クローダに当たる瞬間に仕舞う。
今度は、瞬間加速を用いてラウラとの距離を一気に詰めようとするが、その瞬間ワイヤーブレードが四本飛んできて俺の進路を塞ぐ。
右目で予測しつつ、ワイヤーブレードを回避。その一本を右腕で掴み、輻射波動を放つ。
「中々やる。それなら!」
武装が壊された事に一切の焦りを見せないラウラ。
軍人に武装が壊れたから、慌てろってのを期待する俺が悪いか。チッ、それにしてもワイヤーブレードの動きが速く複雑になっていやがる。
予測しても行動が追いつかなくなる。少しずつダメージが蓄積していく。
そのうちの一本が、俺の右目近くを掠っていった。反射的にビビり、動きが鈍る。
「貰った!」
「しまっーー」
ラウラのAICに捕まる。
輻射波動を放つが、ラウラがそれを予測し予め、強く拘束をしているのかまるで意味をなさない。
勝ち誇った笑みで俺を見るラウラ。
「私の勝ちだ。西村赤也」
確かに俺の負けだろう。動きを完全に封じられている。
あと、ラウラはリボルバーカノンをゼロ距離で撃ち続ければ俺に勝つことができる。完全にやらかした。
俺の失敗だ。生物の本能とは言え、あそこでやらかすとは。
「…はぁ、何をやっていますの?」
ラウラに降り注ぐ、光線。流石のラウラもそれを無視することはできず、俺のAICを解除する。
はぁ、ほんとオルコットに貸しをまた作る事になってしまうとは。やらかしたぜ。
「くっ、イギリスの!」
篠ノ之を倒し終えたオルコットが、俺の支援をしてくれた。ただ、あとで何を言われるか分からない。
ラウラがオルコットに意識を割く。
「おっと、その隙を見逃すわけにはいかないな」
右腕を伸ばし、ラウラの胴体をがっしりと掴む。そのまま、輻射波動を放ち、エネルギーを削る。
「このっ」
ここに来て初めて余裕のない表情を浮かべるラウラ。
右腕を離さない様にしつつ、左手で手刀を受け流していく。ワイヤーブレードが巻き戻され、後方から迫ってくる。
それを背後に展開したクローダで弾く。
「このまま、行かしてもらうぞ。ラウラ」
「くっ、ならリボルバーカノンで!」
リボルバーカノンが照準を俺に合わせる。行かせてもうと言ったはずだラウラ!
サードオニキスのパワーを全開にし、ラウラを掴んだまま押し込む。
「うおっ!?」
俺の行動に驚いた表情を浮かべるラウラ。リボルバーカノンの弾は、焦った事と自分が動いてしまった事で、僅かにズレたところに着弾する。
うわ、通り過ぎただけで若干、シールドエネルギー減ったんだが。
純粋なパワーでは、サードオニキスが優っているらしく、そのままアリーナの壁に叩きつけ、一旦離れ、空中へと逃げる。
すると、俺がいた地点に、ワイヤーブレードが突き刺さり、リボルバーカノンによる爆発が起きる。
危ねぇ……動きが見えてて助かった。
「苦戦していますわね?交代しても良くってよ?」
オルコットが俺の横に飛んでくる。
その顔は、腹立つほど笑顔だった。俺が苦戦してるのが堪らなく嬉しいってかお前…
「吐かせ。苦戦はしてるが、負けてる訳じゃねぇ。それに、お前と戦って時とはまた違った楽しさがあるんだ。
さっきの支援は助かったが、今度は必要ない」
「ペア戦という事をボーデヴィッヒさんと同様に忘れてますわねその顔は……」
忘れちゃいない……いや、正直、忘れてた。
煙幕がそろそろ晴れる。いつでも反応できる様に意識を切り替える。
「……まだだ。私は負けていない」
煙幕から現れるラウラ。だが、その様子がどこかおかしい。
なんだ……この凄く嫌な予感と背筋に走る寒気は。
「……寄越せ!西村赤也に勝てる力を!」
まるで何かと会話していたかの様に、声を上げるラウラ。
直後に、凄まじい稲妻が走る。
「あああああああああっ!!!!!」
ラウラの絶叫が響く。そして、ラウラのISが溶けるように姿を変えていく。
「な、何が起きていますの?」
「お前が分からなきゃ、俺が分かるわけがないだろう…」
ハイパーセンサーで見えるラウラの姿が少しずつ泥のような何かに飲み込まれていく。
飲み込まれていくラウラが浮かべている表情は、明らかに苦しげだった。
「……わた……し…は………自分のままで……勝ちたいんだ……やめろ……がぁぁぁぁぁ!!」
何が起きてる!?あれは、ラウラが意図したものではないのか?
いや、さっきの言葉的にそれはない。感じ的に思っていたものと違うって事か?
『赤也くん!セシリアちゃん!早く、そこから逃げて!先生たちは、警戒レベルを引き上げたわ、ただの生徒に対処できる次元ではないわ』
たっちゃん先輩の言葉で俺が今、周りを見れていなかったことに気づく。
アリーナの観客席はすでに、非常事態に対応したシャッターが下されており、生徒達は避難していた。
「た……すけ……て……くれぇ……」
「ラウラ!?」
その言葉を最後に完全に飲み込まれるラウラ。
強者に拘るあいつが、助けてと言った。しかも、あの視線は俺を見ていた。
あぁ、くそっ。デュノアに偉そうに言っておいて、俺が助けてと差し出された手を取らない訳にはいかないよなぁ。
「説教ならあとで聞きますんで、たっちゃん先輩、師匠」
『ちょっ!?赤也くん!?』
ラウラに向かっていく俺に焦った声をかけるたっちゃん先輩。
プライベートでチャンネルが映像付きで、開かれ、千冬が映る。
『やれるのか?』
真剣な顔で端的に聞いてくる千冬。
すでに答えは決まっている。
「やります」
『なら、行ってこい。あとで、こってり叱ってやる、馬鹿弟子』
たっちゃん先輩が声にならない悲鳴をあげていた気はするが、プライベートチャンネルが切れる。
師匠にやれと言われたら、やるしかないぜ。
「ラウラ!」
声をかけるが、反応はない。
右側から、予測が役に立たない速度でドロドロの刀のような物が向かってくる。クローダをギリギリで展開し、防ぐがパワーが違いすぎて吹き飛ばされる。
体勢を立て直し、ラウラの方を見る。形を成していなかった泥は一つの形を形成していた。
「…予測が役に立たない……ハハッ、ラウラのやつどんな裏技を使いやがった」
その形を俺は詳しく知らないが、予測が役に立たない使い手はよく知っている。
剣を振るわれたことは無かったが、あの重心移動と速度は一人しか思い浮かばない。
「千冬のコピーか……そのものになってどうするんだよラウラ」
相対する泥が千冬のコピーだと判断する俺。
「わたくしもいましてよ!」
驚きで固まっている俺の意識を引き戻す声。オルコットの攻撃がコピー千冬に直撃する。
ビットを従えたまま、俺の横に降りてくるオルコット。
「シールドエネルギーに余裕はあります?」
「全部避ければ問題はない」
「直撃を食らった人の言葉とは思えませんわね……西村が戦うの言うのにわたくしがおめおめと逃げる訳には参りませんわ。
わたくしが支援します。アレにダメージを与えるのは、わたくしの武器では難しいですが、隙ぐらいなら作れるでしょう」
私、不機嫌ですという態度のまま、俺の手伝いをしてくれる旨を言ってくるオルコット。
それならその支援をありがたく受け取ろう。
「…あとで何を要求されるのやら。ふぅ、任せるぞオルコット」
「先ほどの分も含めて、一週間のご飯奢りで構いませんわ。えぇ、引き受けました西村」
コピー千冬を相手に、俺とオルコットの共同戦線が始まった。
……一週間奢りかぁ…金溶ける。そんな、どうでもいい事を考えていた。
たっちゃん先輩と千冬さんが管制室で揉めてそうだなって思いました(小並感)
セシリア対箒は、ビットと狙撃銃で剣で突撃してくる箒さんを一方的にしてました。
書いてて内容が薄すぎると思って、削除。赤也とラウラ戦の描写を頑張って長くしました。
誰か戦闘描写を上手く書く方法を教えて…
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