残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
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神子からの挑戦を受け、遂に始まる人里白神武術会。神子は隠し球として謎の女性、真澄を従えていた。真澄と戦うのは白蓮。果たして、このまま何事もなく無事に終了できるのだろうか……?!
「………」
紫は無言でとある写真を見つめる。
その顔は、どこか寂しそうに見えた。
「紫さま、それなんですか?」
「ああ、橙。……これはね、私たちの昔の写真。貴女の先代式神の写真よ。」
すると、紫は近寄ってきた橙に写真を見せる。
そこには、冷酷な表情を浮かべる紫と藍、そして黒髪の女性がいた。
「この人が私の前の式神なんですか?……なんか、紫さまも怖い顔してますね。」
「ええ。昔はね。結構やんちゃしてたから。そういえば、幽々子とも知り合う前だったわね。」
「それで、この人はどうしちゃったんですか?」
「え?……ああ、えっとね、彼女は、私が式神をクビにしちゃってね。今はどこで何をしてるかはわからないけれど、無事ではいるはずよ。」
紫の唇は震えていた。
「紫さま……、どうして?どうして辞めさせちゃったんですか?」
「彼女は、藍以上に私に従順に働いて、よくしてくれたわ。でも、彼女は力不足だった。藍よりね。この時は、戦争をしていたときだったから、彼女の命が危ない、と結論を出したの。」
「そうだったんですか……」
「でもね、私は1つ過ちを犯してしまったわ。彼女に事情を説明しても、きっと彼女は死んでも私についてくる、そう勝手に思い込んだ私は、無情にも彼女を突き放してしまったの。本当に、今でも後悔してる。時間が戻れば、と。あの時に戻れたら、もっとマシなやり方があったんだろう、とずっと考えていた。」
「………」
重苦しい雰囲気に、遂に橙も黙りこくってしまった。
「さ、暗い昔話はここまで!過去の悔恨より今の対策、よ。燼魔の研究に戻りましょう橙!藍も待ってるわ。」
紫はなんとか表情を明るくし、橙に呼びかける。
「……はい!」
橙も紫の意図を察したのか、笑みを浮かべて、紫について行った。
「……紫様」
廊下を歩いている紫を、藍が呼び止める。
「………藍」
「紫様、紫様が気に病むことではありません、あれを提案したのは、私です。」
「それでも、彼女の心に傷を残したのは他でもない私よ。」
「本当に、一体どこで何をしているのやら……」
藍は悲しそうに窓から外を見つめる。
「さぁ!人里白神武術会、中堅戦も、いよいよ大詰めです!このまま押し切るか、寅丸星選手!起死回生の一手はあるのか、物部布都選手!」
一方、人里では中堅戦が白熱していた。
観客もバトルの熱気に感化され、大きな歓声が上がる。
「さて、ここで今までの結果を見てみましょう!先鋒戦、封獣ぬえ選手vs霍青娥選手は青娥選手の勝ち、一方、次鋒戦では雲居一輪選手が蘇我屠自古選手を破っています!」
「これはどちらも一歩も引かない激戦だぁ!これからの戦いも目が離せません!」
「ったく、うるせー実況だな。」
幽助はやれやれといった感じで首を振る。
「文はヒートアップするとあんな感じだからね。しょーがないわ。」
「それよりも、見えるか霊夢、幽助。あの真澄っての、全く微動だにしないぜ。」
魔理沙が指をさしたのは、先程幽助に対して挑発行為を行った真澄だ。
魔理沙の言う通り、真澄は腕を組んだまま全く微動だにしなかった。
「喧嘩慣れしてんのか、ただの怖いもの知らずかは知らねーが、ただもんじゃねーのは確かだな。」
幽助も再度真澄を見つめる。
その瞬間、
「決まったーっ!!勝者は寅丸星選手!これで命蓮寺チームが一歩勝利に近づいたぁ!」
どうやらリング上での中堅戦に決着がついたようだ。
「よし、とりあえずこれで王手ね。」
安堵する霊夢だが、
「どうだろうな。次はいよいよあいつが出てくるんだぜ?はっきし言って今までのは前座だぜ。あいつ、幽助の言う通り、ただもんじゃない。」
魔理沙が表情を強張らせて言う。
「お疲れ様です、星。」
「ええ、聖。私もなんとか勝てましたが……、感じましたか、彼女の雰囲気。」
リングを降りて戻ってきた星を、白蓮は出迎えるが、すぐさま星は振り返り真澄を見つめる。
「感じています。なんでしょう。私にも推し量れない謎の空気を纏っています。霊奈の恨みつらみのエネルギーじゃない。もっと純粋な……殺意、でしょうか?」
白蓮も額に冷や汗をかきながら言う。
「頑張ってください、聖。」
「ええ。ゆっくり休んでいてください。……行ってきます。」
そう言って白蓮はリングの上に上がっていった。
「さあ!続いてはいよいよ副将戦!聖白蓮vs真澄!命蓮寺チームが勝てばここで決着がつきます!」
「………」
リングに上がった白蓮は、真っ直ぐに真澄を見据える。
(なんでしょうか。この感覚は。まるで蛇に睨まれた蛙のようです……)
「お手柔らかに。」
真澄はそれだけ言って構える。
「こちらこそ。」
「それでは、始めっ!!」
(まずは様子見から……!)
超人「聖白蓮」
白蓮はエア巻物で身体能力強化魔法を自らにかけ、真澄に突撃する。
そして、腹部に鉄拳を喰らわせ、続けざまにパンチ、キックの応酬を繰り出す。
光魔「魔法銀河系」
そして、スペルを放ち、リングの三分の一を焼き払った。
「全弾命中……、効いてない、ってことはないよな?」
魔理沙たちは真剣に試合を見ている……
(……手応えはある、けれどなんでしょう、この違和感は……?)
白蓮は表情を崩すことなく爆煙を見つめている。
「が、がふっ、げほっ!」
すると、爆煙が晴れ、真澄の姿が露わになる。
「おいおい、大ダメージじゃねーか。」
幽助は意外そうに呟く。
「なかなか、お強いですね、白蓮さん。」
真澄はそれだけ言って再度咳き込む。
「お褒めに預かり光栄です。」
(試合を長引かせればこちらが不利になる……、早めに決めなくては!)
白蓮はそう結論づけ、真澄の元へ突進していく。
そして、左手を突きつけ、
「これで終わりです!」
そして、リングは再度大爆発を起こした……
いかがでしたか?第11話は以上です。
〜〜〜次回予告〜〜〜
「おいおい!あんだけ白蓮から喰らっておいてノーダメージってどう言うことだ?!たしかにあいつは大ダメージを喰らってたろうが!」
「なにか仕掛けてるわね、あいつ……」
「ちっ、俺にはさっぱりだぜ……!
次回、謎の選手、真澄の恐怖!
伊達にあの世は見てねーぜ!!」