残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
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それぞれの思いが交錯するなか、遂に副将戦が始まった。謎の選手、真澄と対峙するは、命蓮寺住職、聖白蓮。試合開始早々、全力で飛ばし、猛攻を仕掛ける白蓮だったが……
徐々に白蓮の放ったエネルギーが収束していき、爆煙が晴れてくる。
すると、爆煙の中にうっすら人影が2つ見えた。
1人は倒れており、もう1人は倒れた人を見下ろしている。
「………」
幽助たちはじっとリングを見つめている。
直後、幽助たちはリング上の光景に目を疑った。
「うっ………!」
なんと、先程まであれほど押していた白蓮がどういうわけか倒れ伏しており、
「ふふふ………」
真澄に至っては先程白蓮から受けたダメージがまったく見えないほど傷が修復されており、尚且つ手にエネルギーを溜めていた。
「う、嘘でしょ……?!」
流石の霊夢もこれには目を疑っている。
「くそっ、立てっ!!避けろ白蓮っ!!」
顔を青ざめさせた魔理沙はリング上の白蓮に叫ぶ。
「………さようなら、住職さま……。」
真澄はそれだけ言って手のひらからエネルギーを解き放つ。
瞬間、エネルギーはリングに激突し、真澄の真正面、すぐ目の前に巨大なエネルギーの柱が立った。
「くっ!!」
幽助たちもリングから襲い来る猛烈な爆風と閃光に耐えるため、各々踏ん張る。
しばらくして、ようやく光が収まったかと思うと、リングは真澄が立っている場所を除いて全て消え失せていた。
「おいおい……、やりすぎだろ……」
幽助も流石に呆れている。
「あやや……、な、なんということでしょうか!真澄選手の放ったエネルギー波で、リングが消し飛んでしまいました……!」
実況の文も言葉をうまく紡げないようだ。
それに加え、幽助たちはあることに気付いた。
いないのだ。白蓮がリング上に。
「嘘だろ……?!」
幽助は目を見張っている。
「………いや、待て!上だ!」
魔理沙がそう叫び、その場にいた人たちは一斉に上を見上げる。
刹那、太陽が一瞬揺らめいたかと思うと、猛烈な勢いで白蓮が戻って来て、真澄に勢いを乗せたパンチをお見舞いするが、真澄も同様にパンチを撃ち、白蓮と真澄の強烈なエネルギー同士がぶつかり合う。
その瞬間、行き場のなくなったエネルギーはバチバチと2人の拳がぶつかっている地点で雷のように轟く。
そして、エネルギーはリングの外へと出て行ってしまう。
そのエネルギーが観客席にいる人里の人間たちに牙を剥くのは必然であった。
「ちっ!!」
が、幽助や神子たちが分担し、一瞬の間にエネルギーを弾き飛ばしてしまった。
そして、神子がこう言い放つ。
「皆さん、申し訳ないですが現時刻をもってこのリング付近は人里の方は立ち入り禁止です!」
瞬間、人里の人間たちはこれから巻き起こる戦いの激しさを察したのか、1人残らずいなくなってしまった。
「………ギャラリーがいなくなってしまいましたね。」
「……そっちの方が都合がいいです。安心して全力を出せますから。」
白蓮はそう言って徐々に自身から噴き上がるオーラを強めていく。
「ふっ!!」
刹那、白蓮はパンチを繰り出した右手を引っ込め、続けざまに左足で蹴りを入れる。
真澄は反応できずに右脇腹に蹴りをモロにもらった。
そして白蓮は連続で真澄の胸に蜂が刺すように連続で蹴りを入れる。
次の瞬間、白蓮は身体強化魔法を左足にさらに上乗せし、渾身の力を込めた蹴りを繰り出す。
しかし、時間を与えてしまったのか、真澄は手をクロスさせてそれを防ぐ。
が、余程の威力があったのか、真澄の体は一気に数メートル後ずさってしまった。
「はっ!!」
瞬間、白蓮は右手からエネルギー波を放つ。
それと同時に、真澄もエネルギー波を放つ。
2つのエネルギーはぶつかり合い、バチバチと電撃のようなエネルギーの奔流が見える。
しかし、徐々に白蓮のエネルギー波が押しているようで、真澄のエネルギー波が押し返されている。
「……っ!!」
真澄は踏ん張っているようだが、好機と睨んだ白蓮は更に力を強め、ついに真澄のエネルギーを完全に押し返す。
直後、真澄はエネルギー波に飲まれてしまう。
「よっしゃ!」
魔理沙はガッツポーズをとるが、
「いえ、まだよ!」
と霊夢が叫んだ瞬間、エネルギー波の中から真澄が飛び出でくる。
「甘いっ!!」
真澄はそう言ってエネルギー波を放ってガラ空きになっている白蓮の腹部に膝蹴りをかまし、両手を上に持っていき、そのまま白蓮に振り下ろして、巨大なエネルギー波を白蓮にぶつけた。
白蓮はエネルギー波に飲み込まれてしまう。
「くそっ、あいつ、ビクともしてねーぞ!」
幽助は悔しそうに地団駄を踏む。
(……どういうことかしら。ただ体が丈夫ってだけなら服にすら全く傷が入っていないのはどう説明するのかしら……?)
霊夢は顎に手を当てて思考を巡らす。
「はっ、はっ、はっ……」
白蓮は額から血を流しながら膝を地面につく。
「たしかに貴女は強い。とても強かった。が、しかし。勝負とはただ力だけでは決まらないものです。今回は力で負けてもそれ以外は私が勝っていたようですね。」
真澄は諭すように白蓮に言って、
「それでは、さよならです。あの世でもお元気で。」
手のひらを白蓮に向け、エネルギー弾を至近距離から何発も撃とうとするが、
「…………なんの真似です?」
真澄は背後から突きつけられた人差し指と剣の気配を感じとり、後ろを振り返らずそれだけ尋ねる。
「……もうそれでいいでしょう。無闇矢鱈に命を刈り取るものではない。」
「てめー、本当に何もんだ。返答次第ではてめーの頭が飛ぶぜ?」
すると真澄はふふっと嘲るように吹き出し、
「………いいのですか?このままだと聖白蓮も巻き込みますよ?」
「私としては聖白蓮とお前が同時に消えてくれれば一石二丁よ。」
「てめーの頭だけぶっ飛ばすなんざ簡単なことだぜ……!」
「大した自信ですね。質問ですが、このまま私を殺すとしてどうするんです?周りには燼魔が張ってますよ?戦力は1人でも多い方がいいのではないでしょうか。」
「だろうな。てめーは頭も良さそうだ。」
幽助はそう言うが突きつけた人差し指は全く動かさない。
「貴女の欲を聞きましたが……、貴女、邪悪な欲しか持ってませんね。」
「そりゃそうですよ。人間誰しも邪悪な欲の1つや2つ、あるでしょう。……そもそも、どうしてです?我々は同盟関係を結んだのでは?」
「それは建前よ。本当はお前の本性を知るため。こんなに大規模な大会を開けば、被害を出すだけ出して、尻尾を巻いて逃げるにはもってこい。必ずボロを出すと思いました。」
それを聞いた真澄は妖しく笑う。
「え、えと、どういうことか、さっぱりわかりませんが……両陣営の大将が乱入しました……!」
文も頭に疑問符を浮かべながら報告する。
もっとも、それを聞いているのはほんのわずかな人間だけなのだが。
「ここで私を殺せば一石二鳥と?」
「そうなるわね。」
すると、いつのまにか霊夢と魔理沙も白蓮と真澄の間に割り込んで真澄を睨みつける。
「………くくっ、」
真澄は俯いたまま堪え切れない笑いをどうにか堪える。
「私を倒して全てが解決するなんて、甘っちょろい考えね。私の元上司のほうがよっぽどいい案を出すわ。」
そう言って真澄は飛び上がり、懐から閃光弾を取り出し、投擲する。
刹那、閃光弾は爆裂し、凄まじい閃光が迸る。
「ちっ!!」
周囲の人間は全て目が眩んでしまった。
しばらくして、幽助たちの目の眩みが治った時には、既に真澄の姿はなかった………
いかがでしたか?第12話は以上です。
〜〜〜次回予告〜〜〜
「くそっ、あいつ、本当に何者なんだ……!」
「まだわからないわね。でも、これだけははっきりしてるわ。あいつと燼魔は、間違いなく結びついてる!」
「まぁな。とりあえず、協力を仰ぐ活動に戻んねーとな。」
「そうね。じゃあ次は……」
「次回、不幸な強敵!紫苑の秘技
伊達にあの世は見てねーぜ!!」