十四話 魔界と地獄の入口
【リリス】
─────目を覚ますとそこは、薄暗い洞窟だった。
目を開けば、私はどこか薄暗い場所にいた。閉ざされた空間……洞窟とでもいえようその空間に私は一人いた。
目の前にあるのは、先が見えない真っ暗闇の洞窟。後ろを見ても、真っ暗な闇。
─────そして、奥に漂う二つの異界の雰囲気。
………間違いない、ここは魔界への入口だ。
私はそう直感し、足を進めていく。
ザッ、ザッと私の足音が洞窟内に響いていく。あまりの静寂の中、私の足音が響く様に少し恐怖を覚えながら、私は確実に一歩、一歩と踏み出していく。
「──待て」
ふと、足音だけだった静寂の洞窟に、私以外の声が響く。
────まるで男と女の声が融合したような声。
声のした方へ向くと、そこには複雑な模様が入った白と赤の球体が浮かんでいた。
「人間界の者がここに何の用だ?」
「私はリリス・スカーレット。魔界に行くサリエルへと会いに行くために来たわ」
「───魔界だと?」
その球体から響く声に、私の発した言葉に疑問を覚えたのか、呆れたように言った。
「貴様、それをどんな行為か分かってのことか?」
「えぇ、私が会いに行く相手は本当の化け物級だもの」
「───そうか、だが通すわけにはいかん」
球体はだんだんと回りながら浮遊していく。
「我は魔界の神と地獄の主に門番を任されたものだ。そう易々と通すわけにはいかん」
「?その言い草だと、ここは地獄の入口でもあるの?」
私が思ったことを言うと、球体は答えた。
「そうだ。ここは魔界と地獄の入口。私は地獄の主、矜羯羅童子様と魔界の神、神綺様にここを守るよう言われているのでな」
「………」
─────矜羯羅童子。
確か東洋の神話………それに登場する不動明王に使える五人の童の一人だったか。ということは、こっちで言う天使──東洋でいう仏に当たるのだろうか。
しかし、神綺というのは聞いたことがないな……。
てっきり、サリエルが魔界の神かと思っていたのだが。
つまり、魔界へ行こうと地獄に行こうと、結局のところイバラの道を通ることは同じということか。
片や、地獄の主の仏の一角。
片や、魔界の神じゃないとはいえ、あらゆるものを破壊する死の天使。
「ともかく、貴様を通すわけにはいかぬ。行くのなら───」
ふよふよと浮かんでいた球体は高速回転を始め─────。
「「私達を倒してから行け」」
分離をし、白い衣を着た男と、赤い衣を着た女が現れた。
─────vs《
はい、ここから靈異伝《魔界編》となります。
私自身、東方第1作目である靈異伝が大好きでして、どうしても靈異伝のキャラが出したかったのでこうなりました。