半端者が創造神となる日   作:リヴィ(Live)

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十六話 幽玄の眼と悪霊の法

 

 

【リリス】

 

門番を倒し、魔界への門をくぐって数分。

辺りには不気味な雰囲気が広がり、紫を基準とした暗い雰囲気が漂う。その雰囲気に同化されるのが怖いのか、少し私の手が震えているのがわかる。

 

──────覚悟は出来ている。

 

アイツを倒すために必要な覚悟も。死の覚悟もとうに出来ている。

今更引き返すことは許されない。私は、ただ突き進むのみだ。

 

確かに、あの死の天使を相手に渡り合うのは骨が折れるし、普通の人間では相手にならない。それでも立ち向かわなければならない。

 

─────愛する妹達を守るために。

 

「……だれ?」

 

その声が聞こえた瞬間、目の前が陽炎のようにぼやけ始める。

やがてその陽炎は収まり、収まった頃には、先程の門番の男と同じような服を着た少女がいた。

 

「魅魔じゃない……見たことない人」

「私はその魅魔って人じゃないよ。私はリリス・スカーレット」

「…聞いたことない……でも、貴方…神綺様にそっくり」

 

────いや、魅魔ってだれ?

 

目の前の少女は驚いた表情で、しかし静かな声で喋る。

 

「魔界の神?」

「うん。神綺様と……ほんと、瓜二つ」

「……なんか嫌な予感してきたよ」

 

あれじゃない?これ魔界の神と誤解されて色々贔屓されてそれで御本人登場によるご制裁が待ってるパターンでは?

 

私やだからね?嫌だよ、死の天使ならまだしも魔界の神なんて絶対に勝てないよ。──いや、死の天使も相当やばいけど。

 

 

「侵入者が来たと思ったら魔界か───警戒したあたしが馬鹿みたいじゃないか」

 

 

「あ、魅魔!」

 

 

後ろからの突然の声に、私が振り向くと、そこには学生?のような服装を来た日本の短刀を持つ幽霊だった。

 

────彼女が、この少女のいう魅魔か。

 

「おぅ、マガンか。元気にしてたかい?」

「うん」

 

────なんだこれ、魅魔って人が来た瞬間このマガンって子すごい元気になったんだけれども。

私が微笑ましくしている光景を見ていることに気がついたのか、魅魔は私の方に向かって、警戒心丸出しで言った。

 

「─あんたがシンギョクの言ってた侵入者ねぇ。門の近くだから良くわかるんだが……魔界の創造神にそっくりだね」

 

────シンギョク、というのはあの男と女の球体の門番だろうか。

 

私のことを知っているのなら話は早い。そう思った私は事情を説明すべく、口を動かした。

 

「私はリリス・スカーレット。魔界にいるサリエルに用があってきた」

「サリエルゥ?あんた正気かい?」

 

サリエルの名を聞いた瞬間、魅魔は信じられないという顔で言った。

 

「あんたのような存在をサリエルが気に入ったってのかい…?にわかには信じ難いね」

「脅し文句かけられてるの、こっちはね」

「…なるほど、それでねぇ」

 

全容は理解していないだろうが、とりあえず私がサリエルに用事があってきたということは承知したようだ。

 

「しかし、あんたは仮にも侵入者。不法侵入した奴はお断りさ」

「……ですよねぇ」

 

──────だって、門番がああだったから戦うしかなかったんだもん……。

 

私が内心しょんぼりしていると、魅魔とマガンはまた話を始めたようだ。

 

「ほれ、不法侵入したら奴を叩くのは本来あんたの役目だろ?」

「…魅魔も手伝って」

「…はぁ、わかったよ」

 

─────え?まさかの二対一?

 

ちょっと待ってください。私貴方達と戦ったことないのよ?貴方方の実力知らないからどれくらい強いか分からないよ?二対一とかレミリアとフラン以来だよ?

 

しかし、そう嘆いても時すでに遅し。二人は戦闘態勢には入り始めた。

 

魅魔はゆっくりと浮遊し、背中に大きな魔法陣を描く。

 

マガンはその体がゆっくりと半透明になっていき、輪郭だけになった。そして体から現れた五つの瞳が私を見つめている。

 

────やるしかないかっ!

 

私もそれに負けじと六翼を広げ、私含めた三人は戦闘態勢へと移行した。

 

 

 

────vs《災いの目(EvilEyes)YuugenMagan(ユウゲンマガン)

久遠の夢に運命を任せる精神(RevengefulGhost)Mima(ミマ)





はい、次回はリリスvsユウゲンマガン&魅魔ペアです。
魔界ルートのキャラだけでも良かったのですが……地獄行く予定ないから出しちゃえ!ということで。

魅魔の二つ名なのですが、私的には《久遠の夢に運命を任せる精神》の方がしっくりきたので、これにしました。
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