もしも彼が生きてたら   作:憧れのまつたんぼ

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かなり短いです

まだまだ先のストーリーも考えてないので


予感

 

「はぁ、なんか最近つまらないなぁ。何か面白い事件でも起きればいいのに」

 

 

小柄な小学生の身には少々大きな椅子の背にもたれながら、余りに不謹慎な愚痴を漏らすのは

 

 

ランキング〈S級5位〉のヒーロー"童帝"

 

 

トップヒーローである前に子供である彼は、年相応に退屈な時間を憂いていた。

暇つぶしに怪人情報を眺めている時ーー

 

 

 

 

 

ピーーーーーピピッピーーーー…!

 

 

 

けたたましく響く通信機、それは普段滅多に鳴ることのない"彼"からの通信を伝える音だった

 

 

「どうしたんです急に?メタルナイト」

 

 

ランキング〈S級6位〉メタルナイト

数々の兵器を搭載したロボットで怪人を蹂躙するヒーロー

その軍事力は協会すら把握しきれておらず、また本人の姿を直接見た者はいない

 

 

『童帝、悪いが事は一刻を争う。ーーーー私が研究していた実験体が逃走した』

 

「なんっ…だと…!!」

 

 

実験体の逃走、普段であればさして動揺することでもないフレーズだが、今回は事情が違う

ーーーかの偉大なる研究者、メタルナイトが態々昔の助手に一報を入れたのだ。それも"一刻を争う"状況で

 

 

 

『以前A市に飛来した謎の飛行物体、その解析を進める中で生体反応を検知したのだ。…それが今回逃した実験対象、私は仮に"一つ目の細胞"と呼称していた。』

 

「戦艦の中に生き残りがいたんですか!?』

 

 

A市に現れた飛行物体と言えば、S級2位"戦慄のタツマキ"によって跡形もなく破壊されたはず、直後の調査では生体反応など確認されていなかった

 

 

『ともかくお前も注意しろ。私の方でも捜査を進めていくが、彼がどのように動くか興味もある。暫くは泳がせて状況を見る』

 

「泳がせてって…本気ですか?このこと協会にも伝えますよ」

 

『好きにしたまえ、事によっては私も動く。…しかし生半可な戦力で手出しするなよ。奴の推定災害レベルは…ーー

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

「急にどうしたんだ童帝くん、君の方から我々に収集をかけるとは…」

 

「あぁごめんね皆、急に集まってもらっちゃって」

 

 

A市・ヒーロー協会本部。全国に散らばるヒーロー支部の総本山であり、ヒーローを統括・育成する機関である

今回はS級ヒーロー直々の緊急会議ということもあってか、ほぼ全ての役員が出席し、童帝の話を待つ。

その議題はもちろんメタルナイトの元から逃げた実験体について、彼は知り得る全ての情報を公開した

 

 

 

 

 

 

「そんな馬鹿な…!何をしているのだあの狂科学者は!!」

 

「文句を言っても仕方がない。彼は様子を見ると言ってたけどそうもいかないだろう。ーー僕達の手で止めるしかない」

 

「しかしどうやって!?その"一つ目の細胞"とやらの災害レベルは…竜なんだろう!!

 

 

災害レベル・竜

狭義では幾つもの街が機能を停止するほどの大災害とされ、これに認定された怪人は何れもS級ヒーローの戦力を大きく上回る

現在正式に災害レベル・竜に指定された怪人は過去数体程度であり、退治されるまでに人類史に残る被害を出している

 

 

「うん、それも先の闘いで大きく弱体化したことも鑑みて、メタルナイトは言い切った。これはヒーロー協会始まって以来の大仕事になるかもね」

 

 

童帝の発言に一同は沈黙し、かつてない危機の到来を実感しつつあった

 

 

「…いまから言うヒーローを呼んでくれ、緊急だ。相手の戦力がわからない以上いたずらに人数を割くべきじゃない。一旦敵の様子を見て、作戦はそれからだ」

 

発言したのはヒーロー協会幹部のセキンガル、数々の怪人退治に協力し、その功績を認められ幹部に就任した。

彼の意見ということもあり、他の幹部もそれに同意する

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 

「なんで私がこんな面倒なことを…!」

 

「そういうな、タツマキ。これも俺たちの仕事だ」

 

 

童帝の情報を元に送り込まれたのは何方もS級

不死身の男と、無敵の女だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「久しいな、この星の空気も」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




続くはず
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