とある未来の青猫機械   作:クリップ使い

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超電磁砲7巻


6話:余談も持っていこう

御坂美琴は常盤台中学校に通う超能力者(level5)だ。電撃使いの中でも最高の能力を持つ。

過去に彼女は、欠陥電気計画でDNAサンプルを不当に利用されており、

その計画とも関わりのある絶対能力者進化計画における第1の被害者といえる。

 

8月21日午後8時40分

彼女はとある鉄橋に座り込んでいた。その膝の上には黒い猫がいる。

ただし、2足歩行をしているが。

猫の名は"いぬ"。彼女のクローンである妹達のミサカ10032号が名付けたもので、

決して面白がってつけられたものではない・・・・・・はずだ。

ただし、この黒猫は"いぬ"本猫ではない。その正体は、未来から来た猫型ロボット・ドラえもんだ。

とある少年を不幸から救い上げることを目的としてきた彼はファイブオーバー同じか

上回るほどすごいアイテムの数々、ひみつ道具を持っている。

彼が黒猫に変身出きるのもひみつ道具のお陰なのだ。

 

「止めなくちゃ、止められなくちゃいけなかったのに・・・」

「必ず当麻くんは帰ってくる。だって君が信じてその役を任せるのに値する人物なんだから」

「あんたって一体何なのかしらね。アイツもアイツの回りも、ほんとに変なやつ」

「そんなことないと思うけどね・・・君にお願いがあるんだけど」

「あら、何かしら?」

「彼が一方通行を止めればこの実験はきっと止まる。

そこで、残った妹達はどうやって生きていくかという問題があるんだ」

「それは・・・」

考えてみれば当たり前のことで、事実美琴も計画を止める最中にそれを気にして立ち止まってしまったことがある。

軍用クローンが普通の手段で日常に溶け込むのはかなり難しい。

おまけに彼女らにはこの街のIDすらないのだ。

「で、でも止めないわけには行かないじゃない!あの子達は私が守るわ!そのためだったらなんだってする!」

「うん、その言葉が聞きたかった。君にもちょっと協力してほしいことがあってね」

「協力?なにか良い手でもあるの?」

黒猫は返答と言わんばかりに肩へと飛び乗ると耳打ちをする。

驚きの内容に御坂は思わず黒猫の方へと頭を振った。

「なんですって!そんなことできないわよっ」

「何でもするんでしょ。僕も手伝うからきっとうまく行くって」

「くっ、仕方ないわね・・・なら、とっとと行きましょう。

いくら相手がアイツだからと言って夜分遅くに行くほど常識はずれじゃないわ」

 

学舎の園・常盤台中学校学生寮

食蜂操祈の部屋の窓の外に妙な人影があった。

「あらぁ?」

不審に思った食蜂がかんぬきを開けて確認しようとすると

真鍮の金具が跳ね上がり、ひとりでに窓が空いた。

「久しぶりね、食蜂操祈」

開いた窓から侵入してきたのは御坂美琴である。

「窓を遠隔で開けるなんて、あなた念動使い(サイコキネシスト)だったかしら」

「私は磁力も操れるの、忘れたの?」

入ってきて早々険悪な雰囲気になりかけるのを腕の中のドラえもんが咎める。

「っと、そうだった。・・・食蜂、私のお願いを聞いてもらえないかしら」

急に土下座の体勢になる美琴。

「え!?・・・ぷっ、あっハハハハハハ、どうしてあなたが私に頭を下げるなんてことになったの?

ちょっと想像力足りないわぁ」

「(こんの・・・・・)実はね・・・」

とりあえずことの天幕を伝える。

 

「・・・・・・いいわよぉ、協力してあげても。でもぉ、ただでやるのは嫌かなぁー」

「あぁもうわかったわよ、なんでもするって言った手前もう引き下がれはしないし。早く言いなさい!」

「そうねぇ、お金の類いは要らないし・・・・・」

突然なにかを思い付いたように食蜂が邪悪な笑みを浮かべる。

「コスプレしなさぁい、1時間で100個」

「は!?そんなの無理でしょ!体裁を気にせず急いで着替えても

一着につき一分はかかるし着替えだけで1時間半以上食うじゃないっ」

怒り散らす御坂の袖口をドラえもんが引っ張ると少しは落ち着いたようで

顔を赤めたまま耳を貸した。

「・・・・わかったわ。それ受けるから、ちゃんとお願いきいてよね」

「もちろんよ。もっとも成功したらだけどねぇ」

「食蜂ッ!」

(はぁ、喧嘩するほど仲が良いって言うし意外と仲良いのかな)

その後"セットメーカー"で軽く舞台を作ったりなんたりした。

「それじゃ、始めてちょうだい☆」

セットの張りぼて一枚隔てて食蜂の合図がある。

「お願いするわね」

「はいはーい。"着せ替えカメラ"~!」パシャッ

とたん、煙と共に服がコスプレ衣装に変化した。最初の格好はロングスカートのメイド服のようで、

なれない格好に戸惑いながらもドラえもんと表側に回る。

メイド服白衣チャイナ服振り袖巫女服チアガールミニサンタ着物執事服バニーウエイトレス

ナースに婦警さん等の定番や多種多様な水着、

7人のlevel5のうち3位と6位を除いたメンバーのコスプレに

赤桃橙黄緑浅水青紺紫白黒虹色のゲコ太に各種学校の制服やアンチスキルの制服といった学園都市関連のコスプレから始まり、

黄色いカシューチャの元気少女や黒髪メガネの饒舌才媛、猫耳ハイジャンプ少女、赤毛のパソコン少女、

チョココロネが好きそうな子に陶磁器のような少女、とんでも水着のようなアメリカチックデザインのヒロインetc。

さすがの食蜂操祈もこの展開は予想外だったらしい。

始めはとても信じられないという表情をしていたものの

途中から考えるのを放棄したようで目を輝かせて楽しんでいる。

予想外は御坂美琴も同じで後半はかなりノリノリになっていた。

「はぁ、はぁ、ちゃんと100着着たわよ」

「まさか5分も余裕を残して100着着るとはねぇ。服飾系能力の子でも手込めにしたのかしらぁ?」

「そんなわけないじゃない。うち(常盤台中学校)にいるのはあんたの派閥の子だけだし」

「そうねぇ。じゃあちゃんと手伝うわよ。いやー眼福眼福」

「!?」

 

かくして食蜂操祈の協力を得た御坂はおよその状況を説明した。

「なるほどねぇ。だったら良い考えがあるわ。あなたの友達の支援力も借りなきゃならないかもだけど」

「一体何をする気なの?」

 

柵川中学女子寮の1室

『ねぇねぇ初春、この都市伝説知ってるー?

[第7学区には人の運命を狂わせる三毛猫がいる]ってやつなんだけど』

「佐天さんったらまたなんか変な都市伝説なんて信じて・・・・・。あ、人が来たみたいなんで一旦切りますね」

ドアホンの音がした。覘き穴をあけてみるとそこには彼女の友人、御坂美琴が立っていた。

「ごめんね―こんな時間に」

「いえいえ、でもなんで急に?」

「はぁーい!177支部の守護神(ゴールキーパー)さん?」

「え!?と、常盤台の制服…もしかして御坂さんのお知り合い?」

御坂美琴の後ろにはもう一人常盤台の制服を着た子が立っていた。

肩がけ式のチェーンバッグからリモコンを取り出しささっと初春に向けていくつかのボタンを押した。

(??、何か能力でしょうか。それにしてもこの人、お嬢様オーラが満開ですごいですね。

瞳に星が入ってるのもかわいいし。素敵だなぁ~)

「ちょっとアンタ!何いきなり改修しようとしてんのよ!」

「改修?いや、食蜂様はちょちょっとことの顛末を教えてくださっただけで・・・

ってあれ?私はなんでこんなことを知っているんですか?」

「そういうことよぉ。ちょっと情報を書き込んだだけだから安心してちょうだい。

ということでちょっと一仕事お願いねぇ」

「まぁいっか。じゃじゃ、上がって待っててください」

「失礼するわね」

 

花模様のデスクトップのノパソのキーボードをたたく。

「このサイトでいいんですか?」

「えぇ、『Auribus oculi fideliores sunt.(見ることは聞くことより信じるに値する)』。

そこの運営者と所在地を突き止めてもらえないかしら」

「そんなことは簡単ですけど・・・いいんですか?」

「大丈夫、表向きの理由は用意しておいたしぃ」

「それじゃ、いきますよー。せーの、どーん!」

初春がEnterキーを叩くとコマンドプロントがいくつか開きwebブラウザが起動して

とある人物の顔写真、名前に能力にどこかのサイトのURLとIPアドレス、学生寮の住所が表示された。

「はいはい、どうも学生さんが運営していたサイトらしいですね。

雨粒から撮影する念写能力者ということはこのサイトの画像は本物だったわけですか。

ちょっとこれは検証の必要がありますね。白井さんに連絡して・・」

「はいはい、仕事熱心なのは構わないけどぉ、こっちの頼みだってことを忘れちゃだめよ」

「あ、住所分かりました。第15学区のメディア学校の学生寮みたいですね。ここです」

「ありがとね。今度パスティッチェリア・マニカーニのケーキを持ってきてあげるわぁ」

「わぁあい!やったー! そういえばその猫、どうしたんですか?」

机の周りに座る御坂美琴の膝の上には黒猫が乗せられていて今は食蜂操祈がその背中を撫でている。

(はぁ~こうしてみるといかにもお嬢様同士のふれあいといった感じで何ともこう胸に来るものが――)

「(ふむふむ・・・)今日はお暇いたすとしましょう、御坂さん」

「ちょ、ちょっと、急に変な口調はやめてよ」

「それでは初春さん、ごきげんよう」

いわゆるごきげんよう的なスカートの両端をもってたくし上げるあれをする食蜂操祈。

「あはは~ごきげんよー」

「生ごきげんよう(゚∀゚)キタコレ!!!」

 

第15学区とある学生寮の1室

「はいはい。あ、管理人さん?ちょっと待っててください、今出ますから」

部屋の主がインターホンを見るとそこには寮の管理人の姿が写っていた。

「はぁーい、運営さん?」

「お、お前は超電磁砲(レールガン)じゃないかっ。・・・ゲッ、後ろにいるのは心理掌握(メンタルアウト)!?

おしまいだ、遂にバレたんだ・・・・」

名門常盤台のlevel5二人がそろっている訳であり

うち片方は自分が追っている人物なのだからその絶望感は計り知れないはずだ。

「何も取って食おうってわけじゃないんだから安心なさい」

「そうよぉ、今日は特ダネも持ってきてあげたんだから」

「特ダネ?」

「この画像よ」

「こ、これは・・・」

二人が提示した写真は一方通行の写真である。ただし"タイムカメラ"で撮影したものであり、

そこには上条当麻と御坂妹に倒される一方通行が写っている。

「ここっつこかこけこれはあの第一位じゃないかっ!

一緒に写っているのは・・・お前と『どんな能力もきかない能力を持つ男』!」

「あぁ、『どんな能力もきかない能力を持つ男』のことは伏せておいてほしいんだけど」

「ぅ、うん、わかったよ」

「私も拡散には協力するわぁ」

(無論僕も)

かくして食蜂操祈との間の約束は達成された。

都市伝説という形で学園都市の8割を超える住人・学生たちの一部へ浸食した情報は

彼らの手によって拡散、そのほとんどに知れ渡ることとなる。

なぜかここ2,3日ほど都市伝説が大流行したらしい。




今回は外伝的なもの。
私は超電磁砲の方が好きなのです。他作品との一方的コラボをやってみました。
パスティッチェリア・マヌカーニのケーキが食べたい今日この頃。
次回法の書ですが・・・この世界ほどコンニャクが
パワーバランスを簡単に崩す世界はほかにないでしょう。



今回のひみつ道具
"セットメーカー"
張りぼてを簡単に作れるカメラ型のひみつ道具
"タイムカメラ"
過去や未来におけるある場所の写真を撮ってきてくれるロケット型カメラ。
時間を断続的に変化させてとるなど仕様範囲は広い。
"CMキャンデー発射機"
ものの名前を言いながらトリガーを引くと中身のキャンデーが発射される銃型のケース。
中身のキャンデーを食べた人はその物が欲しくてたまらなくなる。
都市伝説の宣伝に使った。

次回のひみつ道具は・・・"○○○○○○○"だ!
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